【ネタバレ】バチェロレッテ2は落合野球か。
結果が議論を巻き起こしているようですね。
なぜ議論を呼ぶのか。
視聴者は、バチェラー・バチェロレッテシリーズをみて、「誰が勝つんだろう」「次は彼が落ちるだろう」とハラハラしながら見ています。そして、感情移入してくると、「彼に勝ってほしい」と応援も入ってきます。リアリティーショーなので、演出はしていても全てを脚本にそわせることはないのですが、それにしても、多くの視聴者が予想した人、または、勝ってほしい人が勝たないと、ブーイングもでるのは理解できます。
そりゃあね、半沢直樹が大和田常務に負けて終わったらスカッとしないでしょう。いえ、勝った人が大和田常務だったわけではないのですが、それぐらい思わせてしまう構図だったと思うのです。まあ編集しているAmazonは確信犯でしょうが。
普通、こうならないはずの構図だから。
ファイナルローズを前にして、ブログ、YouTubeなど観る限り、圧倒的に長谷川さん予想が多かった。そつのない、いやみのない長谷川さんは、ムエタイ対決では気の弱さ(優しさ)を見せつつも、回が進むごとに愛情表現の言葉も強くなり、好感度も上昇。
対してマクファーさんは、初回からずっとバスケさながらのゾーンディフェンスで他の男性を排除し、変わらぬ愛の言葉を囁き続ける。男からしたらこんなんコンパにいたら絶対嫌だし、うちの妻の意見でも「束縛すごそうで怖い」。
テレビショーの絵づら的にも、「最後は優しいイイ人が勝つ」「ほら、強引すぎるからあかんかったやろ」となってほしい構図ができちゃっているのです。
大事なのはミキさんの評価基準。
でもね、全体を俯瞰してみると、結構納得できる結果だと思います。肩書きで偏見もつつもりはありませんが、残り7人の時点で、何人もいた経営者は全て脱落して、残り3人はスポーツ選手でした。まあスポーツ選手になったのは偶然だとしても、経営者の小出さんや、田村さんは、結構ミキさんと目線合わせを試みて、共感を持とう、掘り下げようとしていたのですよね。
でも、ミキさんはそれを望まなかった。価値観に踏み込むことはない、ある種表面的なコミュニケーションのみのメンバーが残った。
共感できる、尊敬できる、がいいとは限らない。
ミキさんはマクファーに、幼い頃イジメられた記憶を話しました。察するに、ミキさんは実は自己肯定感が意外と低い人物です。そんな自分と戦いながら、いまの「強い経営者ミキ」を作った。
でも、やっぱり経営者って不安で孤独です。たくさん人を見て、採用して、でも手塩にかけて育てた社員があっさりやめたり。そんななかで自分を一途に信じてくれるってめちゃくちゃ有難いんですよね。
アフターローズでミキさんがいってましたが、「最初はこんなに言ってくるのが逆に信用できなかった」と。
だからミキさんが、途中何度も何度もマクファーに言っていた「あなたはずっと愛を伝えてくれて…(目を潤ませながら)」というのは、実は、同時に「本当にそうなの?」と確かめていたのではないでしょうか。そう考えると、視聴者的には「こんな甘い言葉吐き続けヤローに騙されおって!」と思いがちですが、実はミキさん的には裏側で信頼度スコアを常に変動させていて、かなり高度なコミュニケーションスキル(審査スキル?)とも言えます。
実は、ミキさんこそ究極にリアリスト。
アフターローズでは、すでに尻に敷いている様子が見えましたね(笑)。経営者の眼力では、こういう姿も見えていたのではないかと思います。会社の採用と恋人を一緒にするなと言われそうですが、仕事ってプライベート以上に人間性が出ることがありますからね。入社前は「これが天職です!」と言ってた社員がさっぱり期待外れなケースとか見てるはずなので、そんな最初から好き好きいってるだけの人を信用するほど甘くないです。
そういう意味では、バチェロレッテ1の萌子さんみたいに、相手を問い詰めて、リスペクトに値する男か突き詰めるタイプは理想主義者で、ミキさんは真逆のリアリストな気がします。
ミキさんは落合博満である。
ゆるふわ系なんて、見た目に惑わされてはいけません(笑)。「掘り下げが足りないから2は全然面白くない」なんて声もありましたが(私もそう思いますが(笑))、いいんです。野球でいうと、落合監督です。常勝ドラゴンズだった時代、勝ってるのに試合がつまらないから、入場者数が減ったという。愛知県出身ですしね。実をとる戦略なのです。