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家の売却

約6年前に建てた家を今月いっぱいで売却する。
昨年から仲介会社経由で沢山の人に内覧に来ていただいた。
金額の面以外は殆どが好評だった。
売ろうと覚悟したから売りに出していたはずだが、心のどこかでは売れないで欲しいという気持ちがあったような気がする。

今月に入って既に引っ越しを終え、一人暮らしを始めているので売る前に環境の変化は迎えている。
売却時期が具体的に決まり、段階的に現実を受け入れていくために先に引越したのだ。

売った後はもう入れなくなるからと、掃除して空っぽになった家に子供たちを連れて行ったが、思っているほど執着していないようで拍子抜けした。
漫画とかに出てくるようなシミジミとしたシーンは無かった。

売却を明日に迎えた今、結局一番受け入れられていないのはやっぱり自分なんだなと思った。

今まで住んでいた街に愛着を持ったことなんて無かったのに、通っていた店や病院を思い浮かべるとホッとするような不思議な気持ちになる。
ただの道路やクロネコヤマトの集配所すら愛しく感じる。

今更後悔したり自己憐憫に浸ったりはしないと決めたけど、やっぱりちょっと寂しいなと思った。

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