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2021 LoL WCS Play-ins Group A ざっくりまとめ

1. Group A 概要

 Play-insではTop2と評価されるLCKのHLEとLPLのLNGが同じグループに入り、Group Aの他のチームは悲鳴を上げるグループ分けになってしまった。まだ3~4位を獲得すればGroup Bの2位とのマッチが成り立ってPlay-ins突破の余地はあるが、現段階でGroup Aに配属されたマイナーリージョンチームたちがマイナーリージョンの中でも下位と予想されている分、Top2を除く他のチームのグループ突破は、少なくともAの中では難しいとの意見が多数。
 Top2のHLEとLNGの立場から見てもお互いが同じグループに入ってしまったのは嫌と感じるかも知れないが、マイナーリージョンの中では強豪と呼ばれるチームが全てGroup Bに行ったため、まだ気楽さを感じているだろう。ただし、2位になるとそのマイナーリージョン強豪チームとBO5をしなきゃならない展開になるため、両方ともそれは避けたいはず。

1-1. LCK HLE

 紆余曲折は多かったが、Springで稼いだポイント+Regional Qualifiersでの善戦のお陰でぎりぎり出場権を獲得したLCK第4シードHLE。Summerでずっと指摘されたTopの物足りなさを、未だに改善はしてないが、そのTopをどのように利用してゲームを展開するかについてはしっかり身に着けている模様。
 ただし、1位を狙うには必ずLNGのTarzanを乗り越える必要があるが、Play-insでは、特にJGの活躍が目立つ場面が多く、今まで数多くのチームが今までJGの影響力、プレイメイクを活かしてPlay-insを突破してきた。そこでSummerデビューしたばかりのWillerが安定にプレイすることが出来るか、そのWillerのためにもChovyの強いレーン戦が要になってくるだろう。でもLNGのTarzanとInfinityのSolidsnakeを除けば、他のチームのJGもWillerと同様に新人で経験浅いので、そこはまだ安心できる所。

1-2. LPL LNG

 JGのTarzanを中心としたレーン介入、集団戦での集中力が強みのLPL第4シードLNG。こっちはHLEとは逆で、Summerでのミラクルランを達成してWCS出場権を獲得した。特にTopがフィジカル面で目立つAleに変わってからTopでのレーン戦フェイズが安定になり、それを活かしてTarzanが成長やガンクを適材適所で決めて、上体中心のスノーボールをしっかり作る展開が多かった。
 このチームもHLEと同様にグループ1位を狙うはずであるが、不安な所があるとしたらやはりMid。LPLリーグ中でも下位チーム相手には、ベテランらしい判断と広いチャンププール、Tarzanとのチームプレイで無双したが、競合チームのMid相手にはレーン戦段階から無気力な場面が多かった。Play-ins最強Mid候補のChovyを攻略できなければグループ1位の座も遠ざかっていくだろう。

1-3. LLA INF

 今年のMSIではミスが多く、惜しくも敗退となったが、可能性は充分見せてくれたLLAの代表。リーグでは、ライバルチームのKR勢選手が内部事情で分裂したりもしたし、MSIでのポテンシャルを活かして、LLA2連続優勝を達成し、今回はWCSに挑む。2018年WCSでもチームのJGとして参加してたSolidSnakeと中南米を代表する大ベテランWhitelotusが所属している。
 そのベテラン二人に加えてチームを引っ張っていくのはMidのCody。MSIは、チームの結果は惜しかったが、Cody個人としては他のマイナーリージョン強豪チームのMidであるDFM AriaやC9 Perkzをソロキルするなど、得たものが多い大会であった。今回のMSIでもChovyやIconなど、強いMidレーナーが多いグループに配属されている分、彼の活躍によってINFの結果も変わってくるだろう。

1-4. LCO PCE

 リーグの順位は5位で終えてギリギリPO行きとなったが、そのPOで上位チームを連破する奇跡を起こせて決勝進出した挙句、リーグ1位で2021MSI参加チームだったPentanetも3-0完封で優勝、WCS出場権を獲得したLCO代表PEACE。
 ただ、奇跡的に参加できたWCSは、初めから難航である。チームのスタメンTopであったApiiがビザを取れずアイスランドに行けなくなり、MADでコーチをしていたVizícsacsiを短期契約の形でチームに取り入れた。大ベテランのVizícsacsiではあるが、相手しなきゃならないTopレーナーたちは若手が多く、急に選手として復帰した彼には辛い相手となるだろう。そのTopの辛さを埋めるためにも他のレーンの踏ん張りが必要であるが、レーン戦が強みのチームではないため、Group Aの中でも最弱と予想している。

1-5. CBLOL RED

  一度2部に降格したが、フランチャイズスロットの購入で1部に戻り、その1部でもギリギリPO進出を決めるなど苦戦したが、POで予想もしてなかった大活躍で優勝し、WCSに参戦したブラジル代表RED Kalunga(元Red Canids)。MSIやWCSに出場した経験のあるTitaNを除けば全員新人のチーム。
 TitaNは最後の18WCS以降はリーグでも不調で世界大会でも出れず苦労していたが、今年はその豊富な経験を活かして優勝し、ブラジル代表として国際戦に復帰した。ベテランとも言えるが、まだ00年生まれの若手とも言えるので、チームのエースである新人Mid GrevtharとJG Aegisと共にチームを引っ張っていく必要がある。特に、2021MSIでPaiNが踏ん張りを見せてくれた分、CBLOLリーグ的にも今年のWCSでリーグ代表がその踏ん張りを続けて見せることが出来るかが、リーグの将来的にも大事になってくるだろう。

余談

・GRF時代一緒にWCSに出たり、降格直前も経験するなど、長年同じチームのチームメイトで活躍したTarzanとChovyのマッチアップが話題。
・今年最高齢TopレーナーVizícsacsiのプロ再挑戦。それがしかもWCS。彼の挑戦はどこまで続くか。

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