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氷水デッキ構築についての一考察

はじめに

みなさんこんにちは、Kすけと申します。今回は今現在自分が持っているデッキの中でも1・2を争う程好きなデッキとなっている「氷水(ヒスイ)」デッキについて、現在の構築や使用する際に考えていること等を紹介させていただきたいと思います。
「氷水(ヒスイ)」は11期メインストーリーである深淵?ドラグマ?烙印?(正式名称はどれなんでしょう?)に登場したテーマの一つで、水属性・水族で統一されたテーマとなっています。
この「氷水」というテーマの初出は2021年7月に発売されたバースト・オブ・デスティニーで、この時は下級モンスター2体、上級モンスター1体、魔法カード1枚のみであり、テーマとしての動きも定まっていないという状況でした。そこからストーリーテーマということもあり新弾毎に徐々に新規カードが登場し、その都度ロック要素を手に入れたりシンクロ要素を取り込んだりと新規カードが登場するごとにテーマとしての色が変化していった歴史があります。
そんな「氷水」ですが、自分は以前から氷や雪にまつわるテーマが好きであり、この「氷水」も例に漏れずイラストや雰囲気で一目惚れし、初登場時から試行錯誤しながら使用し続けています。
そして2023年1月14日発売の新弾サイバーストーム・アクセスにおいても新規カード「氷水帝エジル・ラーン」が登場しました。おそらく11期最後のブースターパックであることから11期ストーリーも一段落すると考えられ、氷水の強化も一旦一段落すると思うので、このタイミングで現在の氷水の構築について自分の思考をまとめる意味を込めてこの記事を書こうと思った次第です。
拙い文章で読みにくい部分もあるかもしれませんが、少しでも「氷水」に興味があられる方は暇つぶしがてらに一読していただければ幸いです。

デッキレシピ

デッキ概要

現在の「氷水」は【氷水蹄エジル・ギュミル】というエースとなるシンクロモンスターをはじめとしたシンクロ展開をしていく要素と、【氷水呪縛】+【氷水帝コスモクロア】を用いて相手モンスターの効果発動を封じるロック要素を包含しており、シンクロモンスターによる制圧・ビートダウンを行いながら機を見てロックを狙うことが出来る点が強みになるテーマといえます。
また、「氷水」は水属性に関する汎用的な効果を持つカードを多く有しており、水属性テーマとの親和性が高いテーマであるため、様々な水属性テーマとの混合構築が可能な点も利点で、水属性の出張ギミックとして採用されていることも多いです。
その中で今現在自分が使用している構築はあくまで氷水を主軸に据えたものとなっており、構築思想的には純構築に近いものとなっています。その為、採用しているカードについても「氷水」ギミックに向かう事が出来るということを意識したものとなっています。以下にそれぞれの採用カードについての採用理由や役割について説明していきたいと思います。

メインデッキの採用カードについて

【氷水のエジル】3枚
召喚・特殊召喚時に氷水魔法・罠カードをサーチ出来る効果を持ち、氷水モンスターをサーチ出来る【氷水揺籃】を経由すれば実質デッキの全ての氷水カードにアクセスすることが出来る、このデッキにおける最重要といえるカード。
氷水デッキにおいていかにこのカードにアクセス出来るかが重要となる為3枚必須だと思います。氷水ギミックを回す=いかにエジルの効果を使う事が出来るか、と考えているため、立ち回りにおいてはいかにエジルを使いまわせるかを意識するようにしています。
サーチするカードについては、先行では妨害として対応出来る範囲が広い【氷水浸蝕】をサーチすることが多いですが、浸蝕は効果を使用するために場の氷水モンスターを破壊する必要があるため、ただエジルから浸蝕をサーチするだけでは単発使い切りの妨害で自分のリソースも削ってしまうということになりかねないので手札によっては注意が必要となります。その為、手札に【氷水底イニオン・クレイドル】や【氷水のトレモラ】等後続に繋がるカードを併せて引けている場合は浸蝕をサーチ、後続に繋がるカードは引けていないけど手札誘発や【氷水帝エジル・ラーン】等妨害に繋がるカードを併せて引けている場合はイニオン・クレイドルをサーチして後続に備えるなど手札によって変化が必要になると思います。エジル・ラーンが登場してからは揺籃からラーンをサーチしてギュミルという択も増えた為さらに取れる選択肢が増えました。また、イニオン・クレイドルと併せて引いておりかつ他の水属性モンスターを引けている場合は【氷水呪縛】をサーチして早々にロックを狙うという選択肢もあります。これは【ハーピィの羽根箒】等の後ろを除去するカードを引かれていると裏目になる選択ではありますが、少ない妨害数では処理しきれない展開系のデッキが相手である場合等は選択肢になるかと思います。
②の効果は受動的なものではありますが、【エフェクト・ヴェーラー】や【無限泡影】等対象に取る手札誘発を受けた際に貫通してエジル・ギュミルに繋げる、相手が呪縛ロックを解除しようと戦闘にて突破を図ってきた際に盤面を維持する、蘇生したカードが生き残ればリソース回収になる等、あると何かと便利な効果です。氷水モンスターを盤面に維持することが重要となる氷水において場持ちの良さに貢献する優秀な効果であると思います。

【氷水のティノーラ】1枚
手札を1枚捨てて自身と墓地の水属性モンスターを入れ替える効果と、場の水属性モンスターが破壊された場合に自身を墓地から除外することで手札・墓地から氷水モンスターを特殊召喚する効果を持ったモンスターで、この構築ではエジルを除く唯一の下級氷水モンスター。
シンプルに先出ししていた大型モンスターを蘇生する為に使用することもありますし、【氷水揺籃】のデメリットとして初動でエジルにアクセスしていた場合、後引きの揺籃でエジルをまたサーチということが出来ないため、後引きの揺籃をエジルに変換したい時に使用する事もあります。
このカードがあると、このカードを経由することで【海晶乙女コーラル・アネモネ】から実質水属性モンスターを全て蘇生対象とすることが出来る点も覚えておくと便利な場面があります。
このカードについては初動での役割があるというわけではない為必須というわけではなく、どちらかというと不採用の択を取る構築の方が多いと思いますが、エジルをいかに使いまわすかを立ち回り上重視しているこの構築においては、エジルを使いまわす選択肢を増やす為にエジル以外の下級氷水モンスターを1体は採用しておきたいと考えています。例えば、場にエジルが残った状態で揺籃を手札に引いていた場合、エジルの効果を再度使用する為にはコーラルアネモネを経由して蘇生をするという必要がありますが、その際に揺籃からサーチして1枚で場に出力出来る下級氷水モンスターがあると召喚→アネモネリンク召喚→エジル蘇生という流れで展開を伸ばしつつ墓地に蘇生効果持ちのモンスターを置きながらエジルを再利用出来るという流れに持っていくことが出来ます。
氷水下級モンスターは他に【氷水のアクティ】が存在しますが、この構築においてアクティを明確に必要と想定できる部分が乏しいのに対し、ティノーラは運用上必要と想定出来る場面がある為ティノーラを採用しています。

【氷水のトレモラ】2枚
手札から墓地に送ることで手札の水属性モンスターを特殊召喚する効果とティノーラと同様の墓地効果を持った上級モンスター。
このカードを展開に絡めることが出来ているかどうかでその後の動きやすさが大幅に変化するカードです。例えば、初動でこのカードの効果を使用しエジルを特殊召喚する流れを取ることでエジルから浸蝕サーチ→相手ターンに侵蝕でエジルを破壊し妨害効果を使用→トレモラ墓地効果でエジル蘇生からイニオン・クレイドルサーチ→次ターンにイニオン・クレイドルでエジル回収し、エジルから呪縛サーチして呪縛ロック形成、大剣現サーチしてシンクロ展開というようにリソースを途切れさせないようにしながら浸蝕の妨害効果を使用しつつ相手ターンにもエジル効果を起動することでパーツを集め、氷水が目指したい動きを早めていくことが出来ます。
エジルと併せて引いていた場合、トレモラ効果でエジルを特殊召喚する際に【増殖するG】を打たれたら浸蝕で止まるという択を取ることが出来る為増Gチェックに使用する事も出来ます。
また、相手にモンスターを破壊されそうな時に罠カードの【氷結界】の墓地効果でこのカードを落とす事で蘇生効果を使用して盤面の維持を狙うことも出来ます。
このカード自体は単体で機能するわけでは無く、手札での被りが弱い部分がある為採用枚数を1枚に抑える選択肢もありますが、そのような欠点はあるものの前述の様に初手で引いて展開に絡めておきたいカードであること、エジル・ラーンの登場で、このカードの特性上ラーンの手札コストとして切りやすく以前より腐る場面が減少したこと等から自分は2枚採用しています。構築の型によっては1枚も採用しないという択もあるとは思いますが、このカードを採用していないと氷水のリソース管理が非常に難しくなり耐久力も低下する為、氷水を主軸に構築する場合は最低限1枚以上の採用が望ましいかなと考えています。

【氷水帝エジル・ラーン】3枚
手札から氷水カードor水属性モンスターを捨てて自身を特殊召喚し、その後任意で氷水トークンを特殊召喚することが出来る効果を持った最上級モンスター。
端的に言うとこのカードから即座にシンクロモンスターの【氷水蹄エジル・ギュミル】or【相剣大公ー承影】をシンクロ召喚することが出来ると書いてあります、強い。
新弾で登場後氷水デッキに多大な影響を与えたカードで、今まで手数に乏しく基本展開に妨害を受けた際の貫通手段が乏しかった氷水において手数が追加できる手段が増えたのは非常に大きいです。
コストにモンスターだけでなく氷水カードも使用する事が出来るのも何気にありがたく、初手で使用条件を満たせずあぶれてしまった【氷水大剣現】を手数に変換しつつ墓地効果を使用出来る状況にする等が可能です。
効果使用後はシンクロモンスターを出さなければいけないというわけではないので、コーラル・アネモネからエジルの再利用に繋げて呪縛ロック形成を狙う等の択を取ることもあります。
また、【氷水艇エーギロカシス】以外のレベル7チューナーであることも重要で、今まではエーギロカシスを素引きしてしまっていた場合等にエジル→大剣現からシンクロに繋げることが出来ないという場面がありましたが、レベル7チューナーの数が増えたことで大剣現からシンクロに繋げることが出来ないという場面が格段に減少しました。
②のイニオン・クレイドルとして扱う効果に関しては、装備カードが装備されているという条件(このカードを場に維持しつつエーギロカシスにアクセスしている)が素のイニオン・クレイドルを張ることより条件を整えるハードルが高いこと、そもそもこのカードを場に残す状況が起こりづらいことからあって便利ではあるけどもおまけに近い効果だと思います。一応モンスター側でイニオン・クレイドル名称を作れる為ギュミルで守ることが出来るといった素のイニオン・クレイドルとは異なる利点がありはします(呪縛側を破壊されたらどのみち呪縛ロックは解除されてしまうので限定的な状況ではあるが)。
手札コストが重い場面もあったり、ギュミルや承影が状況として刺さりにくい場面もなくはないので考え無しで絶対最強!というわけではないと思いますが、パワーの高いカードであるのは間違いなく、手数の追加という氷水に欲しい要素を持ったカードで素引きしたいカードである為3枚採用としています。

【氷水艇エーギロカシス】1枚
手札・墓地からフリーチェーンで氷水モンスターに装備し、装備したモンスターの攻守を除外されているモンスターの数×400上昇させる効果、装備カードとなっている自身を特殊召喚する効果を持った最上級モンスター。何度いずれかターン1なのを嘆かれたか分からないモンスター。
基本的な運用としては大剣現で特殊召喚しシンクロに繋げる際に使用します。前述の様にエジル・ラーンが登場した事で展開上必須というわけでは無くなったと思いますが、このカードが墓地にあることで毎ターン手数を追加しシンクロ召喚やリンク召喚を狙う事が出来るのは非常に有用であり、墓地にこのカードがあるのとないのでは大きな違いがあります。フリーチェーンでパンプすることが出来る効果も結構重要で、エジル・ギュミルの打点3000帯は対面上遭遇する場面が結構多く相打ちや戦闘突破を狙われる事があるのですが、1体でもモンスターが除外されていて打点3400となるだけでも相打ち・戦闘突破をされる場面がかなり減る為場持ちの良さに貢献します。
上述の点から墓地に1枚あれば機能するモンスターであり複数枚の採用は必要ないと考え1枚採用としています。

【氷水帝コスモクロア】1枚
フィールド魔法が存在する場合に特殊召喚することが出来る効果、イニオン・クレイドルが存在する場合に相手モンスターが場に出たターン以外の効果発動を封じる効果、氷水モンスターの戦闘時に相手モンスターの攻撃力を1000ダウンさせる効果を持った最上級モンスター。
このカード自体は氷水がシンクロ要素に舵を切る以前に登場したカードであり、効果の性質は完全にロックに寄与するものとなっています。
その為、シンクロを軸にした構築では採用されないorメインデッキには採用せずサイドデッキにのみ採用するといった例も見受けられます。
その点に関しては構築や運用の指向・プレイングの傾向等による部分だと思いますが、氷水は手数が増えて以前より先行盤面を強固にしやすくなったとはいえ、圧倒的な妨害の数で圧殺するタイプのデッキでは無く、妨害+場持ちの良さで耐久を図る性質があるため、相手のターンで妨害をして自分の場を最低限維持出来たとしてもある程度展開されて返される場面は想定されます。そういった場合の返しのターンでこのカードを出す事で相手を封じ捲るというのが勝ち筋の一つに存在し、そういった形で勝つ場合も多くあることから自分は1枚はメインデッキに入れておきたいと考えています。
効果はあくまで発動を封じる効果であり無効にするわけではないので、永続効果に対しては干渉することが出来ない点については注意が必要です。
戦闘時の相手モンスターのデバフ効果も強力で、氷水はギュミルの耐性やロックによる影響で戦闘突破を図ってくる場面になることが多く、そういった場合にコスモクロアが存在するとギュミル・コスモクロアはほぼ戦闘では突破出来ず、エジルも自身の耐性含め場持ちがいい為非常に強固なものになります。
展開系やモンスター主体で戦う相手に対してはシンクロ主体では無くロックを勝ち筋に定め立ち回ることがありますが、その際のキーカードの一つということ、コンボ要素を含み必要な際にサーチをして使用するという想定の為1枚採用としています。

【深海のディーヴァ】3枚
召喚から後述の【黄紡鮄デュオニギス】を特殊召喚し、【深海姫プリマドーナ】をシンクロ召喚からプリマドーナ効果でエジルを特殊召喚、プリマドーナとエジルでレベル10シンクロを行うという展開が可能で、氷水以外で直接エジルにアクセス出来るギミックが可能な数少ないモンスター。
このカード自体はうらら、増G、無限泡影等主要な手札誘発が全て刺さり誘発に弱い、デュオニギスの素引きで展開が不能になる(一応トレモラでデュオニギスを特殊召喚して展開するというケアは可能ではある)、プリマドーナ展開を行う場合相手の手札が1枚増えるのが重い、といったデメリットがある為評価が分かれるカードであると思います。自分も以前はこのカードの採用についてはパワーはあるもののデメリットになる部分が重く懐疑的な立場を取っていました。しかし、氷水は氷水を主軸に運用する場合エジルにいかにアクセス出来るかが重要で是が非でもエジルにアクセスしたいにも関わらず、氷水内のギミックだけではエジルにアクセスする手段はエジル+揺籃の6枚のみで初動で引ける確率は57%(金満で謙虚な壺も初動として換算する場合は69%)と低い為安定性の乏しさが目立ちます。その為、初動でエジルにアクセス出来る確率を少しでも高めたいという部分に重きを置いた結果採用に至りました。
展開方法に関してはプリマドーナを使用したルートの他に、【アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン】を使用してレベル10シンクロへ向かうルートもあり、デュオニギスの効果で除外した相手のカードがどうしても手札に加えさせたくないカードであった場合はエジルへのアクセスは出来なくなり展開のパワーは落ちますがこちらのルートを選択するという択もあります。
また、エジル・ラーンの登場後はこのカード1枚+氷水カードor水属性モンスターからレベル10シンクロ2体の展開が可能となった為、このカードが通った時のパワーは以前より上がっており、手札で嵩張ってもラーンのコストに出来たり誘発で止められても貫通して拾えたりする機会は増えた為、以前より使いやすくはなっていると思います。
ちなみに、さらに初動を増やすという目的で【シンクロ・オーバーテイク】を採用するという選択肢もあり、その場合は初動を引ける率が金満で謙虚な壺も含めると81%から90%と向上します。しかし、その場合デッキの内6枚が召喚権を割く必要があるかつ誘発が直撃するカードということになり、召喚権を止められた際が重い、被った際に被った分だけ手数がマイナスとなる、といったディーヴァのデメリット部分をさらに顕在化させてしまう懸念点があります。安定性を向上させる為に有用なカードではある為、自分も採用した型で試行していましたが、どうしてもデメリット部分の顕在化が重く自分は上手く扱いきれなかった為、自分の構築では初動と柔軟性のバランスを図っていった結果ディーヴァ本体のみの採用としました。この点に関してはどこに重きを寄せるかで変化する部分であり、一概にどちらが良いというものではないと考えています。
氷水に直接アクセス出来るカードとしては他に【絶海のマーレ】が存在しますが、こちらは展開しない分増Gには強いですがうららや泡影は受けてしまう上、そもそもエジルへのアクセスと考えた場合イニオン・クレイドルで回収するにせよ自身の効果で回収するにせよ実質使用し始めることが出来るのは次ターン以降となる為実質ターンスキップとなり、単体での氷水のギミック補助として考えた場合にはパワーが低いと考える為現在の構築では上述の点を踏まえディーヴァを優先して採用しています。ランク4ギミックやセリオンズ、【竜の渓谷】+【エンシェント・フェアリー・ドラゴン】のギミック等を採用している構築であえば選択肢・役割が増える為採用が検討できるカードであると思います。

【黄紡鮄デュオニギス】1枚
ディーヴァ展開を行う為に必須になるカード。素引きしても腐るリスクがある点と素引きしてしまうとディーヴァ展開が行えなくなる点がある為、採用枚数に関して解釈が分かれるカードであると思います。自分は現状としてはディーヴァのみの採用であれば1枚、シンクロ・オーバーテイクまで採用している型であれば2枚は必要と考えています。
1枚採用の場合素引きのリスクがありますが、トレモラを使用する事で完全な死に札にはならない点とディーヴァ側に偏重させた構築にはしていない点を考慮し素引きはある程度割り切って考えています。
一応このカード自身がレベル3である為レベル7チューナーとレベル10シンクロが出来る為素引きした際に召喚してシンクロする場合もたまにあります。
1枚採用でもプリマドーナ展開の途中で除外されているカードにモンスターがあれば墓地効果を空撃ちしてこのカードを除外しておくことでプリマドーナ効果でデッキに戻して2枚目のディーヴァを引いても再利用することは出来ます。この動きをしない場合はディーヴァギミックは基本使い切りになりますが、その場合も2枚目のディーヴァでディーヴァを特殊召喚→コーラルアネモネ→エジルと繋げることは出来る為基本的には1回展開に使用出来れば大体は事足りるかなと思います。

【灰流うらら】【増殖するG】各3枚
汎用手札誘発枠。現在の氷水は展開要素も包含しておりGが刺さる部分もあるためうららは必要と考えます。増Gに関しても展開型では無くミッドレンジ寄りのデッキであり、圧倒的な妨害数で制圧するタイプのデッキでは無い為相手の展開の抑止力は欲しいので採用しています。

【氷水揺籃】3枚
フィールド・墓地に同名が存在しない氷水モンスターをサーチすることが出来る通常魔法カード。制約がある分今時珍しくターン1が無く、引いた分だけ選択肢を取ることができ、安定性の向上に寄与するカードであるため特別な理由がない限りは3枚必須のカードであると思います。基本的には初動の安定の為に使用しますが、手札によってラーンやトレモラをサーチし手数の追加に用いたりコスモクロアで蓋をしにいったりと取れる選択肢も多く優秀なカードです。制約により試合が進むにつれて後引きで引いたこのカードで取れる選択肢が限られてくるのは注意が必要ではあります。

【氷水底イニオン・クレイドル】3枚
発動時の効果処理として墓地・除外ゾーンの氷水モンスターを回収できる効果、モンスターの召喚・特殊召喚時に自分の場の水属性モンスター1体と相手フィールドのモンスターの攻撃力をダウンさせる効果を持つフィールド魔法カード。どちらの効果も有用ですがこのカードはその名称に大きな意味を持ち、ロック形成の為に必要なカードでもあります。
このカードもエジル・ラーンの登場で個人的に評価を上げたカードの一つです。今までは初動で回収効果を使用する場面は限られており、初動で張りたい場面となった際に空撃ちになってしまう事があったのですが、エジル・ラーンのコストに氷水モンスターを使用した場合、イニオン・クレイドルで回収することでコスト分を取り戻すことが出来る為、空撃ちにならずアドバンテージに繋げやすくなりました。
それ以外でもエジルに繋がるカードを併せて引いていた場合、イニオン・クレイドルで後続確保が出来る分エジルで浸触をサーチする動きに向かいやすかったり、呪縛をサーチすることで早々にロックを形成しにいけたりと素引きすることでロック・妨害の要求値を下げることも出来ます。また、このカードの数=リソースに繋がるカードである為、完全にこのカードだけで引いた場合機能しない部分はありますが引いていて強い場面の方が多いと感じる為現在の構築では3枚採用しています。
デバフ効果に関しては、エジルやコスモクロアとは抜群の相性ですが、エジル・ギュミルを単騎で構えている場合等は使用するタイミングが非常に難しくなる為注意が必要です。非常に稀なケースではありますが、一旦ギュミル以上の打点のモンスターを出された時に突破されないようにクレイドルの効果を使用するとその後に下級の低打点のモンスターを追加されて突破されるといった場合もある為、クレイドルとギュミルで構える場合ギュミルを守備表示で出しておいた方がいい場合もあります。それが裏目になることもある為難しいところですが、このカードが関わる場面では表示形式に関しては少し頭に留めておく必要があるかと思います。

【氷水大剣現】2枚
相手の場か墓地にモンスターが存在し、自分の場に水属性モンスターが存在する場合にデッキから氷水モンスターを墓地に送るか特殊召喚する効果を持つ通常魔法カード。
発動条件故に手札誘発を受けるなど特定の状況でなければ初動で使用する事が出来ないため、採用枚数に関して意見が分かれるカードだと思います。
手札誘発に関して、主要誘発で考えるとGに関しては効果を通された場合はこのカードを使って展開したくはないし、無限泡影はモンスターではないしと考えると、実際このカードを初動で使用するタイミングはうららを打たれた時かGをうららで止めることが出来た時と考えるとやや限定的ではあります。しかし、ディーヴァにうららを打たれたりした際にこのカードをエジルのアクセスの為に使用する場面等は少なからず存在し、その場合1枚目の大剣現を初動の為に使用する、そしてアクセスしたエジルを使い回す過程で2枚目の大剣現をサーチしてシンクロに繋げるといった動きを取ることがある為、初動で必ずしも使えるわけではないが2枚使用する試合展開も存在するということで現在は2枚採用しています。
前述しましたがこのカードに関してもエジル・ラーンの存在が大きく、もし初動で使用できなかったとしても手札コストに変換できるようになったという点が大きいです。
墓地効果に関しては完全に受動的な効果である為あくまで牽制の側面が強いと思いますが、ギュミルで対処出来ない範囲の動きに対して反応することが出来る効果なので、誘導次第で誘発させることはでき、相手の意識外になりやすい事も含め意表をつける効果だと思います。

【氷水呪縛】1枚
場に氷水モンスター+イニオン・クレイドルが存在する限り相手はそのターンに場に出したモンスターの効果を発動出来ない効果と自分の氷水モンスターの戦闘でモンスターが破壊された場合その破壊されたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与えるバーン効果を持つ永続魔法カード。
氷水における勝ち筋の一つである「呪縛ロック」のキーカードになるカードであり、ロックを勝ち筋の一つに定める場合は必須となります。
ロックに意識を寄せた場合はこのカードが破壊されることも想定し複数枚採用するという選択肢もありはしますが、このカード自身はイニオン・クレイドル以上に単体では全く機能しないカードである為、ロックの形成を狙うタイミングでサーチする為に1枚の採用としています。
バーン効果も地味に優秀で、ロック形成時に相手が守備表示で凌ごうとしてきた際に守備表示モンスターを捌いてライフを削ったり、戦闘突破が難しい場合自爆特攻で試合を決めたりといった場面もあります。元々の攻撃力を参照するのでイニオン・クレイドルでデバフした大型モンスターを破壊したりすればバーンダメージは馬鹿にならず、それで勝てることも結構あります。
あと、このカードのロック効果は相手の場に氷水モンスターとイニオン・クレイドルがあっても適用され、逆もまた然りなのでミラー戦ではその点を踏まえて動く必要があるため注意が必要です。

【金満で謙虚な壺】2枚※準制限カード
前述の通り氷水はエジルへのアクセスを最優先で行う必要があるがその確率にやや不安を覚えること、上級・最上級モンスターが多い上に組み合わせで機能するカードが複数枚存在するため事故要素を有していることから、安定性の乏しさという課題を抱えているデッキです。その為、デメリットが許容出来る範囲で安定性を向上させることが出来るカードは是非採用したいということでこのカードを採用しています。
除外するカードは基本的には6枚で、使用場面が限定的になりやすい【スターダスト・ドラゴン】、【深海のコレペティ】、【氷結界の龍グングニール】、【神・スライム】、【海晶乙女グレート・バブル・リーフ】、【世海龍ジーランティス】あたりを除外することが多いです。後攻時には神スライムやグングニールの代わりにドラガイトやコーラル・アネモネの2枚目を除外する場合もあり、対面や状況により変化する部分はあります。

【墓穴の指名者】2枚※準制限カード
手札誘発対策となるカード。氷水は元々誘発に強いわけではなく、展開要素も持っているため誘発に対する対策は必要であると思っています。
また、手札誘発に対する用途以外にも氷水は相手の墓地に干渉する手段に乏しく、現在は墓地効果で除去を飛ばしてきたりする事もありそういった動きに対して脆弱性が高い側面があります。そういった墓地効果で大打撃になり得るカードに対して対応出来る可能性があるカードとして有用です。

【おろかな副葬】1枚※準制限カード
基本的には【氷結界】を落としてエジル・ラーンを直接サーチする事が多いです。また、事前にエジルにアクセス出来ていて墓地に存在している状態であれば氷結界を落として氷結界の墓地効果を使用してトレモラを墓地に送って墓地のエジルを回収して再利用する、という流れを行うこともあります。氷結界を先に素引きしてしまっている場合は【氷水大剣現】の墓地効果を狙う為に墓地に送る等に使用します。準制限カードではありますが、基本的に副葬で落としたいカードは氷結界となり、氷結界を先に引いている場合や1度使用した後に再度引くと役割が薄くなってしまう事を考え1枚採用としています。

【おろかな埋葬】1枚※制限カード
基本的にはイニオン・クレイドルとの組み合わせで任意の氷水モンスターにアクセスする為に使用します。クレイドルを引いていない場合でも、コーラルアネモネを出すことが出来るカードとの組み合わせであれば落としたモンスターを蘇生する事でアクセスする事が可能です。この様に、初動にアクセスする手段の一つとして安定性向上の為に採用していますが、初動に既にアクセス出来ている状態でもトレモラ(ティノーラ)の墓地効果を使用する為に墓地に送っておいたりといった事が可能である為腐る場面は少なく便利なカードです。

【氷水浸蝕】1枚
自分の場の氷水モンスターを破壊することで相手の場のカード1枚をターン終了時まで無効にする効果と自分の場の水属性モンスターが破壊以外の方法で場から離れた場合にデッキから氷水モンスターを手札に加えるか特殊召喚する効果を持った永続罠カード。
魔法・罠カード含め場に存在し対象に取れるカードであれば無効に出来る為対応出来る範囲が広く、氷水デッキにおいてはなるべく早めに場に展開しておきたいカードです。特に魔法・罠の除去に対してカウンター出来るという点が大きく、このカードと呪縛ロックが揃う事で格段に突破されにくくなる為、基本的に序盤ではこのカードを優先的にサーチすることが多いです。
しかし、使ってみると分かると思いますがこのカードの効果を使用する為の条件を常時維持しておくのは意外と難しく、考え無しにこのカードを構えるだけではすぐに破壊対象となる氷水が切れて妨害効果を使用する事が出来なくなってしまうため注意が必要です。
また、このカードの効果を使用する条件を常に整えておくことが立ち回りの上で重要になる場合もある為、氷水モンスターを場から離すタイミングは気をつけないといけないと思います。例えば、一旦場の氷水モンスターをコーラル・アネモネに変換し展開したいと思った時、相手の場に非公開の伏せカードや手札誘発等があった場合、アネモネの効果にカウンターを受けてしまうと展開も止まる上に浸蝕の発動も出来ないという状況になってしまいます。こういったことにならないように、展開する際は必ず氷水モンスターを1体場に残しながら行うなど状況に応じた対応が必要になると思います。
②の効果に関しては大剣現の墓地効果と同様の発動条件であり受動的な効果である為、使用出来たらラッキーくらいのものではあります。
発動タイミングについては、【クシャトリラ・フェンリル】が無制限だった時にはバトルフェイズまでこのカードを開かずにフェンリルの効果発動のタイミングでこのカードを開いて効果を誘発し後続を確保するといった択を取ることがありましたが、現在はフェンリルが制限カードとなり遭遇する局面が減った為そこまで意識する必要はなく、発動したい効果にチェーンする形で基本的には問題ないと思います。

【氷結界】1枚
相手モンスターの攻撃宣言時に相手モンスターの攻撃力を0にして効果を無効にし、表示形式変更を封じる効果、次の自分ターンまで水属性縛りがかかる制約の代わりに墓地から除外することでデッキからレベル5以上の水属性モンスターを墓地に送り、墓地から水属性モンスターをなんでも回収できる効果を持った通常罠カード。
伏せて使用する効果はエジル・ギュミルの耐性や呪縛でのロックに対し戦闘突破を図ってくる場面が結構ある為、氷水においては使用できる機会が多く非常に相性がいいと感じています。伏せたこのカードの効果に助けられて勝ちを拾えた試合も今までかなりありました。
墓地効果に関しても優秀で、氷水においてはトレモラで蘇生を狙う、エーギロカシスを墓地に置いておく、コスモクロアで相手を封じる、エジル・ラーンで展開するといったように選択肢も多く、一旦エジルにアクセス出来ていて墓地に存在すればエジルの回収も可能な為非常に便利です。特にラーンによってエジルにアクセス出来ていない状態でもこのカードから場に出力出来る選択肢が生まれたというのは非常に大きく、この効果もエジル・ラーンによって強化された一つだと思います。
墓地効果を使用する為に【おろかな副葬】と併せて採用しており、基本的には副葬からの墓地効果を狙う形の運用を想定している為1枚採用ですが、伏せた効果も氷水では有用な場面がある為枚数の調整をするのも検討出来るカードではあると思います。

【無限泡影】2枚
汎用手札誘発枠。うららや墓穴でのカウンターを受けず、罠カードは比較的止められにくい為誘発の中でも安定感のあるカードだと思います。後攻での誘発としての役割はもちろん、氷水は妨害の数に関してはそこまで多くなく、先行で引いた際も妨害の手数の追加になってくれるため便利です。あと伏せた際に同列の魔法・罠封じる効果もなにかと役に立つ場面があり好き。
呪縛と対応している範囲が重なっている部分はありますが、呪縛を使用するのはどちらかというと試合中盤以降になるのに対しこのカードは序盤から活きるカードである為腐ることはあまり無いです。呪縛が永続効果には対応していないのに対し、このカードは永続効果も一時的に無効に出来る点で異なります。
ただ環境によって刺さりが悪い事はあるのでこの枠に関してはその時の環境に応じた自由枠であると思います。

エクストラデッキの採用カードについて

【氷水蹄エジル・ギュミル】2枚
フリーチェーンで自分の場のモンスターに破壊・除外耐性を付与し、相手の効果にチェーンしてこの効果を発動した場合その同名カードを場・墓地から全て除外する効果、相手の効果でカードが除外された場合に自己蘇生する効果を持った氷水のエースとなるレベル10シンクロモンスター。
氷水は以前はロックを主な勝ち筋としていた特性上モンスターを主軸にした相手には比較的強く出ることが出来ていたものの、魔法・罠を主軸に動く相手に対しては対応手段に乏しく不利になりやすかったのですが、このカードが登場したことで特に永続系の魔法・罠に対して格段に強く出ることが出来るようになりました。その為、罠デッキ対面等後ろを構えるデッキ相手ではこのカードをいかに出しておけるかが重要になってくると考えています。
このデッキにおけるこのカードを出す手段としてはエジル+エーギロカシス(大剣現)、エジル・ラーン、ディーヴァ展開が主に存在し、エジル・ラーン登場後格段に出しやすくなった関係でこのカードを出せる状況は確保しておきたいという点と2枚目を出すことも結構ある為2枚採用しています。

【相剣大公ー承影】1枚
除外されているカードの数だけ自身の攻守を上げて相手モンスターの攻守を下げる効果と墓地除外を条件とした効果破壊耐性、カードが除外された場合相手の場と墓地のカードを選んで除外する効果を持ったレベル10シンクロモンスター。
素材指定がなく水属性である為このデッキではギュミルとほぼ同条件で出す事が出来るカードです。効果としてはギュミルとメタ範囲がやや類似している部分があることに加え、このカード単体では妨害として機能しない為基本的にはギュミルより出す優先度は低くなることが多いですが、浸蝕からトレモラ(ティノーラ)の墓地効果を使用したり、墓地に氷結界がある場合等フリーチェーンで除外を行う事が出来る場面においてはギュミルより優れた除去能力を発揮することがある為、そういった条件が整っている場合はこのカードを出す事があります。また、除外がトリガーになる兼ね合いで、ギュミルと並べることで相手の盤面・墓地に複数枚干渉出来る点が強いです。

【フルール・ド・バロネス】1枚
いわずと知れた万能無効効果と破壊効果を持つ強力な汎用レベル10シンクロモンスター。使用用途としては主にディーヴァ展開でギュミルと並べて先行盤面を形成する、エジル→大剣現(エーギロカシス)で出して相手盤面を荒らすといったものです。スタンバイフェイズに墓地のレベル9以下のモンスターを特殊召喚する効果もこのデッキにおいては優秀で、無効効果を使い終えたこのカードをエクストラデッキに戻してエジルを特殊召喚、エーギロカシスをエジルに装備という流れを行う事で、エジルの効果でアドを稼ぎつつエジルが場に残れば次ターンでエーギロカシスを自身の効果で特殊召喚することで再度このカードをシンクロ召喚する、という流れを繰り返すことが出来ます。
ラーンでは出せない事やアネモネや氷結界の墓地効果を使用した際に出す事が出来ない点は注意が必要ですがそれ以外の場面では比較的使用する機会が多いモンスターです。

【魔救の奇跡ードラガイト】1枚
自分の墓地に水属性モンスターが存在することを条件に相手が魔法・罠の効果を発動した時にその発動を無効にし破壊する効果を持ったレベル8シンクロモンスター。
このデッキにおいてこのカードをシンクロ召喚する手段はほぼディーヴァ展開からのみとなっており、ディーヴァ効果にGを受けた際の止めどころとして使用するというのが主な役割です。そういった場面以外では基本的にディーヴァ展開ではバロネスやギュミルをシンクロ召喚することが可能な為、あえてこのカードを優先して出す機会はそこまで多くないですが、バロネスと異なり魔法・罠カードであれば自分・相手ターンに跨いで無効にすることが出来る為、魔法・罠を使用する事の多い対面であればこのカードを出すということも考慮します。
一応深海のコレペティ+エジルやうらら+トレモラ等の組み合わせでも出せはしますがそういった場面はほとんど無いです。

【アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン】1枚
ディーヴァからレベル10シンクロモンスターを出すルートの一つに必要なカード。デュオニギスの効果で除外したカードがどうしても相手の手札に加えさせたくないカードであった場合はこのカードを経由してレベル10シンクロモンスターを出すルートを選択するといった感じです。このルートを選択した場合エジルにアクセスすることが出来ないというデメリットがありますが、ディーヴァからの展開の択として必須だと思います。

【スターダスト・ドラゴン】1枚
アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴンの効果を起動する為に必要なカード。アクセルシンクロスターダストからレベル10シンクロを自分ターンに出すだけであればこのカード自体は必須ではありませんが、このカードを入れておくことで相手ターンに跨いでシンクロ召喚を行う事が出来る為、ディーヴァ展開においてニビルをケアしながらそのターン耐性持ちのレベル10シンクロを出す事が可能になります。また、アクセルシンクロスターダストの効果で出したこのカードは必ずしもシンクロ素材に混ぜる必要があるわけでは無い為、他にシンクロ素材になるモンスターが場に残った状態であればこのカードを場に残してイニオン・クレイドルや呪縛・浸蝕といった後ろのカードを守るカードとして使用する事も出来ます。普通にディーヴァ展開からこのカードを直接出す事も可能ではある為、やる機会はあまりありませんが呪縛ロックを除去から守る為にこのカードを出しておくという選択肢も取ることが出来たりします。覚えておくと役に立つ場面がもしかしたらあったりするかもしれません。

【氷結界の龍グングニール】1枚
ターン1で手札を2枚まで墓地に捨て、捨てた数だけ相手の場のカードを破壊する効果を持ったレベル7シンクロモンスター。
氷水は既に発動している永続系や伏せカードに対して干渉する手段がそこまで多いわけでは無く、アネモネを使用して展開を行ったり氷結界を使用した後等水属性縛りがかかっている状態ではバロネスを出す事が出来ない為さらに限られてきます。そのような状況においても後ろに触れることが出来るカードを1枚は入れておきたいと考え、水属性縛りがかかっている中でもシンクロ召喚することが可能な魔法・罠に触れる事の出来るカードとして採用しています。

【深海姫プリマドーナ】1枚
ディーヴァからエジルへアクセスしながらレベル10シンクロモンスターを展開するルートにおいて必須となるカード。このカードをシンクロ素材としたモンスターに対象耐性を付与する効果も結構強力で、このカードを素材にしたギュミルは非常に強固となり格段に突破されにくくなります。また、このカードの効果はいずれもシンクロ召喚されていなくても使用出来るものとなっており、攻撃力も1500でコーラルアネモネで蘇生することも可能な為、1度シンクロ召喚して墓地に存在していればアネモネで使いまわすことが可能です。耐性持ちシンクロモンスターを再度出しなおすことが出来るのは相手にとっても厄介であると思います。

【深海のコレペティ】1枚
素材条件に【深海のディーヴァ】を指定している為、基本的にはディーヴァ+エジルorデュオニギスで出す事になります。場面としては少ないですが、場にエジルが残った状態で2枚目のディーヴァ(1枚目はディーヴァ展開で使用した後)からディーヴァを特殊召喚、ディーヴァとエジルでコレペティシンクロ召喚、コレペティとディーヴァでアネモネリンク召喚、コレペティ効果で墓地のレベル5以上の水属性蘇生、アネモネ効果でエジル特殊召喚し氷水魔法罠サーチ、といった展開をすることが出来た事で勝った試合もありました。2枚目のディーヴァは基本的に1枚目と比較して役割が少なくパワーも下がってしまう傾向がありますが、2枚目のディーヴァのバリューを上げる選択肢として採用しています。
シンクロ・オーバーテイクを採用している構築であれば必須枠となるカードですが、この構築ではオーバーテイクを採用していない為このカードは自由枠寄りではあります。

【神・スライム】1枚
自身は戦闘耐性を持ち、自身以外のモンスターを攻撃対象に選択できず効果の対象にも出来なくする効果を持つ融合モンスター。
出し方としてはイニオン・クレイドルの効果で攻撃力を0にしたギュミルかコスモクロアを素材にして出す事になります。
ギュミルを対象にイニオン・クレイドルの効果を使用した場合、相手モンスターの攻撃力は3000ダウンすることになる為、その後ギュミルをこのカードに変換すれば3000打点をそのまま与えることが出来ることになる為、このカードを入れておくことでライフカットの選択肢が増えます。基本的に守備表示で置いておくことが多く打点としては乏しいコスモクロアを打点に変換出来るというのも場面によっては便利です。
自身以外に対象耐性を付与し攻撃対象に選択出来なくする効果も氷水の盤面維持に寄与する為強力ではありますが、このカードを出す為に使用するカードはギュミルかコスモクロアで、場面によってはそちらを残した方が場持ちがいい時もあることや、場の氷水モンスターの数を減らしてしまうことになることを踏まえると、出すタイミングに関しては注意が必要です。

【海晶乙女コーラルアネモネ】2枚
墓地の攻撃力1500以下の水属性モンスターを蘇生する起動効果を持つ水属性汎用リンク2モンスター。氷水ではメインモンスターはエーギロカシス以外が蘇生対象となり、それ以外の水属性モンスターもティノーラを経由することで蘇生することが可能です。特にエジルを再利用する際に非常に重要で、自分は試合展開によっては2枚使用する事がある為2枚採用しています。運用上1枚でも問題はないと思いますが、あるかないかで動きの柔軟性が大きく変わる為1枚は必須であると思います。

【海晶乙女グレート・バブル・リーフ】1枚
お互いのスタンバイフェイズに場か墓地の水属性モンスターを除外して1ドローする効果、モンスターが除外されるたびにターン終了時まで除外されたモンスターの数×600攻撃力がアップする効果、手札から水属性モンスターを墓地に送って除外されているマリンセスモンスターを特殊召喚する効果を持ったリンク4モンスター。
積極的にこのカードを出してドローを狙うということをすることは少ないですが、高打点を出しやすいリンクモンスターという事で、打点で突破したい時等にあると便利な場面があります。
また、このカードは承影と並べると強力で、うまく維持できればスタンバイフェイズ毎に自分はドローをしながら相手の場・墓地のカードを除外していくことが出来ます。

【世海龍ジーランティス】1枚
メインフェイズにフィールドのモンスターを全て除外し、その後この効果で除外したモンスターを可能な限り元々の持ち主の場に特殊召喚する効果、バトルフェイズに場の相互リンク状態のモンスターの数まで場のカードを破壊する効果を持ったリンク4モンスター。
このカードは水属性デッキではコーラルアネモネとのコンボが有名で、これは、アネモネの効果使用によって水属性縛りがかかった状態でジーランティスの除外効果を使用すると、元々の持ち主の場に特殊召喚するのは自分が行うということになる為、水属性縛りがかかった状態では水属性以外のモンスターは相手のモンスター含め特殊召喚出来ないということになり水属性以外のモンスターに対する除去となるというものです。
このコンボを用いた相手の盤面リセット(モンスターのみだが)手段の一つとして採用しています。

プレイング面で意識すること

前述しましたが、氷水における基本的な戦い方としてはシンクロモンスターによる制圧・ビートダウン、氷水浸蝕による妨害を行いながら機を見て氷水呪縛+氷水帝コスモクロアを用いたロックを狙うというものです。これを可能な限り安定して確実に行えるようにする為にエジルへのアクセスが重要となるわけですが、特にプレイングとして意識しているのはエジルを複数回使用する為の手段を確保しながら動けているか、という点です。
以前より展開力が向上したことにより大型モンスターを並べやすくなった為以前よりはクロックを刻むスピードは速くなっていますが、本質的には氷水はミッドレンジ寄りのコントロールデッキの性質が強いデッキだと思います(これは氷水の動きに限定した場合の話であって海皇等の混合で展開寄りにすることは可能)。そういった性質からか一見リソース確保・持久戦に優れている様に見えますが、実際は後続を確保する要素はエジルに集約されている部分があり、エジル・ラーンが登場したことにより展開力が向上したとはいえエジルにアクセス出来ていない状態では動きはほぼ単発のものとなり動きの連続性が途切れやすい傾向があります。その為、リソース確保については構築・プレイング両面で意識しておかないと難しい部分があります。
自分の場合はその点を踏まえて、後続を残す方法が無い場合はクレイドルをサーチしておく、氷結界の墓地効果はなるべく墓地にエジルを送ってから使いエジルを回収対象に出来る様にする、展開にはなるべくトレモラを絡める、アネモネを出せる状況に出来るかを常に想定しておく、等といったことを念頭に置きながら立ち回る様に意識しており、構築上もそういったカードを多めに採用しているのはその為です。
ラーンからギュミルを出してギュミルのパワーで勝てたりすることもありますが、それは相手デッキとの相性面で有利であったか相手のデッキの回りが芳しくなくパワーの低い動きであったか等である場合であることが多く、実際はそれだけで常に勝てるというわけではありません。氷水においてしっかりと理想とする動きを遂行し勝利を目指す為にはどの戦術を取るにせよエジルを介したパーツ集めのプロセスが重要となり、プレイにおいて意識する必要がある部分であると思います。
シンクロ要素が登場し、ロック戦術への依存度が減少した現在においても、氷水を主軸に戦う場合呪縛によるロック要素は貴重な勝ち筋の1つであると認識していますが、シンクロを用いた通常のビートダウンとロックの比重に関しては、大ざっくりに言えば相手が展開寄りであるかそうでないかで分かれることが多いです。
基本的にはギュミル・浸蝕を軸に場を固めて、相手の動きに合わせたカウンターを行いつつアドバンテージを稼ぎながら戦い、展開寄りの相手にはロック形成を優先して行うことを考慮する、反対に低速寄りの相手に対しロックを積極的に狙うということはしない、といった形です。これは、氷水が1度に構える事の出来る妨害数がそこまで多いタイプのデッキではない為、展開寄りのデッキが相手の場合手数を捌ききれない事があるということ、展開寄りのデッキは前の動きが主軸で前盤面で構えることが多い事から呪縛のロックが刺さりやすい傾向がある為形成された盤面を封じる為には呪縛やコスモクロアの様な全体に対する干渉を狙った方がいい場合が多いということ、ロックが魔法・罠に対して脆弱な為そういったデッキにロックを狙うのは悪手になることが多いということに起因します。もちろん展開寄りでもこちらにとって脅威となる魔法・罠や墓地からの除去等を構えてくる様なタイプのデッキもある為、これに関しては相手のデッキに対する知識が必要な部分だと思います。
特にロックについては、それぞれのデッキがテーマ内にロックを解除することが出来るギミックを有しているか把握しておくのは大事だと思います。例えば、ビーステッドであれば烙印の獣の破壊効果やドルイドヴルムの墓地効果があるからロックを狙うならそこのケアをする必要があるな、といった感じです。
氷水はコントロール寄りの性質を持つデッキである以上、氷水を使うにあたっては相手のデッキの把握をするという過程は必要(どのデッキを使うにしても大事ですね)で、そういったところが使っていて楽しい部分でもあると思います。

終わりに

以上、氷水の構築に対する現状での自分の考えをまとめさせていただきました。氷水は本当に水属性との親和性が高いテーマである為、様々な構築の型があり、それぞれに魅力があると思いますし、氷水を主軸にした構築も他にも色々な可能性があると思います。
氷水は非常に好きなテーマで今後も使い続けていきたいと思っているので、これからも知見を深めていければと思います。
拙い文章ではありましたが、読んでくださったことで氷水に興味を持ってくださる方がいたり、既に使用されている方にとっても何か少しでも参考になった部分があれば幸いです。

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