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TOKYO

短い夏が終わり、少し肌寒さを感じるようになった頃。
某ウイルスは1番酷い状態と比べると下火になり始めていたものの、まだまだ猛威を奮っていた頃。
いかにも「遠出します」感しかしないバカでかいリュックを背負い、若干の気まずさや罪悪感を抱えながら駅へと向かい、新幹線に乗り込む。
なんともいえない不思議な気分だった。実感がないといえばその通りだし、ずっと渇望していた未来が目の前に迫っている事に対しての高揚感。
どこか心あらずといった感じで、「ふわふわしている」という表現が1番正しかったかもしれない。

東京に到着。ホテルに荷物を置き、阿部さんがオススメしてくれた家系ラーメン屋へ。会心の旨さだった。が、それと同時に店が狭い。これが東京か。
夕方。道に迷いながら、怪しいビルの奥へと入り、なんとか目標の地に辿り着く。ここでいいんだよな?このドア開けていいのか?と不安を覚えながら重い鉄の扉を開けると、いつも画面越しで遊んでいた顔馴染みの3人がいた。若干の緊張感と、ずっと会いたいと願っていた人が目の前に現れた戸惑い、大きな感動。「新幹線で来たの?」「ラーメンうまかったです。」だなんてクッソどうでもいい会話で場を繋いでるうちに、続々と今日の貸切参加者がやってくる。当たり前だけど、みんな初めて会う仲間。ずっと画面越しで遊んできた仲間。不思議なもので、画面越しとはいえあれだけ長い間何度も遊んできたメンバーだけど、直接会うと、人見知りもするし緊張もする。でも、それ以上に言葉や数字で測れないほどの嬉しさが圧倒的に勝ってた。大好きなGMである阿部さん仲田さんの2人と、特に大好きな仲間を達との貸切。いつも通りの人、なぜか一緒に緊張してくれている人、俺たちに会えたことに素直に嬉しさを表現してくれる人、様々だった。4時間はあっという間だった。もっとみんなと他愛のない話をしたいなというのが率直な感情だったかもしれない。

次の日。ガッちゃんと初対面。ガッちゃんとも不思議な縁で繋がり、そんなに一緒に遊んだ回数も多くなかったけど仲良くなった。若いのに最高の人たらしだと思う。関わっていて学ぶことは本当に多いし、大好きな人。謎解きをし、銀の瞳の君を求めてというシナリオを回してもらった。これは本当にいいシナリオなので、マダミスやTRPGが好きな人は遊んでほしい。次はお店でマダミスしましょう。
そのまま流れるように夜は渋谷WWW Xへ。俺がここ数年敬愛している北海道苫小牧在住の若手バンドNOT WONKのワンマン公演。あらゆるジャンルを飲み込み昇華させつつもアティチュードとしてのPUNKは常に根っこに持ち続け、自分たちが信じる音楽を真摯にかき鳴らすバンド。コロナ禍に陥る直前に観て以来だったのでほぼ2年ぶり。2年の時を経ていい意味で進化していた。いつも俺たちの想像を超えて根っこは変わらずとも新しい音楽を届けてくれる。歓声を上げられないのが本当に残念ではあったけど、最高に心地よいGOODな時間だった。
ライブ後は、再度聖地へ。時間は深夜0時過ぎ。この日も貸切。HGM富山さんとコンビニで鉢合わせてしまったのは完全にやらかしであったが、初対面の富山さんはそれにしてもよそよそしかった。イキイキしだしたと思ったら人狼仲間に身内切りしてドヤってたし、でも画面越しと変わらないいつもの富山さんだった。当たり前だけど今日のメンバーも全員初対面。めちゃくちゃ濃くて、異色のメンバーだった。深夜らしさが出てたな。昨日と比べて幾らかは緊張もほぐれてきたし、少しずつしのらしさも出てきた。でも、そうこうしてるうちに、終わっちまう。この旅も。

寝たのは朝方。しかし、この日も昼から予定が目白押しである。
またもや阿部さんおすすめの家系ラーメンを喰らい、秋葉原のとあるビルへ。地下へ続く階段を降りていくと、またもや対面では初対面の仲間達。そして石丸さんと浦さん。本当に楽しかった。いいメンバーで遊ぶ対面人狼は圧倒的で楽しい。笑っぱなしでした。
終了後は急いで渋谷へ。予定を詰めすぎた。会いたい人が多すぎるのが悪い。
夜は遂にメイソンと初対面。顔小さっ。約35年間生きてきて俺が会話してきた人の中で1番のイケメンだったかもしれない。スターだった。
この頃にはいつものしのらしさが爆発した。俺は完全にイトウだった。毎回の貸切毎にほとんどの人が初めて会う人。不思議と喜びと興奮。贅沢な時間。

滞在4日目。
昼。渋谷でドイツゲーム。5人で他愛もない話をしながら嗜んだことのない未知のボードゲーム達を。1分1分を大事に思いながら、噛み締めながら遊んだ。無理矢理にでも時間を作ってきてくれた2人、ありがとう。
夜。最後の貸切。ラスボス、児玉健。実はお会いするのは2度目なんですが、自分のことをきちんと認識してもらってお会いするのは初めてだし、人狼ルームという場所で、今この時に会えたのは本当に感動だった。この日も個性的なメンバーが集まった。人狼ゲームって恐ろしく楽しい。そんなゲームばかりだった。

滞在5日目。
番外編。今日もお昼から渋谷へ。まさかのまろうさんと対面。そしてメイソンおかわり。GM阿部さん。通常イベントということで、全く知らない人、思いがけず初対面を果たせた人など。本当に贅沢な時間だった。楽しすぎて3時間笑い続けた。

この日は東京滞在最終日。別れのとき。「帰っちゃうのかー」という言葉が嬉しい反面、本当に寂しかった。5日間は長すぎた。泣いてしまいそうだったので、あまり感情を出さずに人狼ルームを後にした。

オンラインを通じて人狼ルームという場所、スタッフ、お客さんと出会って1年。こんなに大事な場所になるとは思ってもいなかった。地元以外でまた「帰ってきたい」と思う場所ができたのは初めてだし、そんな場所ができたことが嬉しかった。
対面でみんなと遊んでしまったので、またしばらく会えないと思うとどうしようもなく寂しくて、毎月東京に遊びに行きたいと思うくらい日々思いを馳せてる。

主催貸切5本。通常イベント1本。
貸切は延べ50人の仲間が駆けつけてくれた。
これだけの人が参加してくれた事を本当に嬉しく思うし、感謝しかないです。それと同時に本当に幸せ者だなと思います。遊んでくれて本当にありがとう。
声をかけることができなかった人もいるし、声をかけたけど情勢を鑑みて来るのを断念した人もいる。ルームスタッフも全員と対面できていない。
まだまだ会いたい人はたくさんいるけど、次の機会に。

この旅に関わってくれた人たちに感謝します。
また遊びましょう!



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