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Recommended #20/20

これみよがしに音楽を聴いている。「これみよがしに」というのは、気に入った新譜から平均して週に2-3曲、おすすめと称してインスタのストーリーに上げている。敬愛するアーティストがラジオ番組で毎週2-3枚の新譜を紹介しつづけているのに脱帽した時期があったけど、今は昔。サブスク全盛の時代を、これみよがしに謳歌しております。

そしてどうせならと、今年の初めに二つの目標を立てました。一つは今年出る新譜を、気になったものは片っ端から聴いていくこと。聴き流すことのないように、アルバムを2-3度くり返し聴いて、気に入った曲をプレイリストに入れていくこと。これが大事、できるだけリリース月に聴くこと。

もう一つは生まれてこのかた、自意識の中に残っている断片から音楽を再生して、振り返ることのできるプレイリストを作ること。要は2020年のお気に入りと2020年までのお気に入り、二つのプレイリストを作って、日々そこに数曲ぶち込んでいく作業を繰り返す。思えば音楽を意識的に聴くことだけは、ずっと続けてきたと言えることなのかもしれません。

とはいえサブスク全盛の時代。小遣いの半分くらいを使って店着日に初回盤を購入し、初めはただ流れてくる音楽を受け止めて、2回目になって歌詞カードを開く。それで1ヶ月、いや2-3ヶ月は満たされていた甘い記憶は記憶であって過去のもの。「最近なに聴いてる?」の少し後に続くのは、久しくアルバムをちゃんと聴かなくなったという現状。人は限りない自由を与えられると動けなくなる感覚に近いこの現象に抗うべく、こうして上半期のレコメンドをしようと思い立ったわけです。

思い立ったはいいが、前記事にも書いたように、偉そうに良し悪しを下す評論家の猿真似もできず、かと言ってele-kingに寄せる方々のような、音楽への並々ならぬ愛情を昇華して表現できる (だからこそ彼らのレビューを信頼できる) ような知識の獲得には至らず、主に掴みとなるフレーズと、それを引き立たせるようなリズムの繰り返しから成る曲が好きなので、それをそのまま「好きだー!」と言って周りに「これ、なんかいいよ」と薦めるだけの記事です。

だから、さっきから作品に対してはほぼ無言でリンクを上げています。年間で10枚くらいにと思っていて、上半期で5枚。キングヌーは言わずもがな、というか。紅白も観ずに遅れて聴いたんですが、ほぼ全曲シングルカットくらいの密度に脱帽。邦楽はこれくらいなんですよね。半年間、毎週水曜と金曜にニューリリースを追ってきましたが、当たり前だけど圧倒的に洋楽のリリースが多い。当たり前だけど。

Bombay Bicycle Club はインドじゃなくてロンドンのバンド。だけどこの地域で特徴づけられてきたようなジャンルとは異なる雰囲気を感じます。今は難しいかもしれないけど、休日に出かける先で楽しいことが待ち受けていると、すでにわかってしまっている時、出がけに聴きたいアルバムです。
Pantha Du Prince はさっき聴いて、何も情報がありません。インスト枠で一つと思って、一通りストックしていたアルバムの中で惹かれた一枚です。なんでこの種のMVって人非ざる者がわんさか出てくるのか...

このコロナ禍で、必要な音楽だと感じたのがPeter CottonTale の数々。歌詞を即座に理解することは難しいから、流れてくる音に身を任せるしかないんだけど、随所で聴こえてくるゴスペルにも似た祈りのようなコーラス。ツイッターなんかで色々な情報に触れて勝手にくたびれているけど、欲しいのは平穏なんだと、明るくて穏やかで、少し落ち着きを取り戻してくれるような一枚。集まったメンツも豪華。

HAIM はLA の三姉妹。好きだー!

以上、上半期リコメンドでした。なにか聴くものに困ったら、聴いてみてね。


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