翁からの手紙

あなたが大切にしている言葉は何ですか？
　
「大切な言葉？
　そんなの、ないですよ...」
　
と、思われるかもしれませんが
　
私も以前は
そうだったように思います。

　
まだ幼かった娘を亡くすまでは。
　　
あまりにも突然のできごとでした。
　　
その日の私は、ほろ酔いで帰宅。
　
時刻は20時ころだったと思います。
　
１歳２ヵ月だった娘は
まだ起きていました。
　
私はとりあえず着替えようと思い
娘をテレビ台にポンと座らせました。
　
娘のすぐ側に
鉛筆立てがあるとは知らずに...
　
中には、ボールペンや文房具
耳かき棒が入っていました。
　
着替え終わった私は
娘と一緒に遊び始めました。
　
娘を背中に乗せて

襖を境に

6畳それぞれの部屋を往復ハイハイしたり
　
仰向けになり、両足に娘を乗せたり
した記憶が蘇ります。

　
そして、しばらくして、、、

　
娘の体勢が不安定になり
倒れてしまって...?
　　
一瞬、何が起こったのか
　
私は事態が飲み込めませんでした。
　
血だらけになった娘が起き上がり
私に近づいてくる姿を見て
　
ようやく事の重大さに気がついた
のでした。
　
(続きは、またお話しします)