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KRYラジオ「大人の音楽堂」:エイジア(2023.3.11 OA)

「大人の音楽堂~ういろう、ひねってみました」
山口放送KRYラジオで毎週土曜日よる9時半~10時放送中!
パーソナリティ・山根由紀夫がリアルタイムで観た、聴いた、演奏してきた体験を生かした、洋楽中心の音楽番組です

ASIAの数多くある音源の中から1stアルバム「詠時感~時へのロマン」からのセレクト。
エマーソン・レイク&パーマーのカール・パーマー、YESのスティーブ・ハウ、バグルス等のジェフリー・ダウンズ、そしてキング・クリムゾン、ユーライア・ヒープなどなどのジョン・ウェットンからなる超スーパーグループ。名前を聴いただけで驚きましたね。世界的プログレのビッグネームがズラリと名を連ねています。とんでもない大作主義化の楽曲と思いきや、約4分くらいにまとめられたポップでキャッチーな曲がズラリ…始めは少し戸惑いましたね。しかし、そこは百戦錬磨の方々、楽曲の各所にプログレの魅力が散りばめられています。早い話、とても難しい演奏をしています。特にカール・パーマーのドラムは並大抵のドラミングでなく「さすが…」。これはスティーブ・ハウのギターにも言えます。

さてAISAと言えば1983年12月、日本武道館からの世界へ向けての衛星中継。アメリカ時間、テレビ番組用に約60分。米国MTV制作。日本からということでは初めてのことだったそうです。大きな話題になりましたね。しかしベース、ヴォーカルのジョン・ウェットンがアルコール問題で脱退…急遽エマーソン・レイク&パーマーのグレック・レイクが参加、公演1か月前から来日し合歓の郷で合宿。見事にこのピンチを切り抜け最高のパフォーマンスを披露してくれました。この模様は映像ソフトとして発売されました。近年スペシャルな内容でブルーレイで再発されています。これには中継後に演奏された曲も完璧に収録されファンにはありがたいアイテムとなっています。武道館のステージは二階建て、1回中央にカール・パーマー、上手にグレック・レイク、下手にスティーブ・ハウ。そして二階にはジェフリー・ダウンズ。ステージの幅と同じくらい鍵盤楽器が並んで非常に圧巻です。照明もこの時代としては最高の演出です。ライブ行きました。最高でした。音圧の凄さに驚きましたね。

私が思うに1970年代に大作を次々とリリースしたプログレの覇者たちがコンパクトにまとめられた楽曲に挑戦、しかもキャッチー…1980年って不思議な時代です。「いかに売れる曲を…」そんな感じなんでしょうね。ASIAはその後信じられないくらいのメンバーの入れ替わりがあり、ここでは書ききれないくらいです。今回オンエアした「時へのロマン」アルバムは世界的に大ヒット。今でも名盤とされていますが、その後アルバムを何枚も出しますが売れませんでした。ここまでのメンバーが揃っていても…って不思議な気もしますが、このメンバーならもっとプログレッシブなものを求められていたのだろうと思います。結果的には時代と資本主義的な部分が原因だったのでしょう…

次回はモータウン、スティービー・ワンダーさんの曲をかけます。気持ちいいですよ。

今回オンエア
HEAT OF THE MOMENT
時へのロマン ONLY TIME WILL TELL
TIME AGAIN
この夢の果てまで WILDEST DREAMS
ときめきの面影 HERE COMES THE FEELING

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