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420. 取り分け用のスプーンとフォークがあるのに

先日行った呑み会の会場は、少々お高いお店だった。
複数の宴会場があるようなホテルの最上階にあるお店なのだった。


高級感溢れている

テーブルには、フォーク、ナイフ、お箸が、銀色の洋風箸置きに置かれていて、ナプキンが皿の上に立体的に立ててあり、なんと言っても使い捨ておしぼりが自分は体験したことがないぐらい厚かった。

そのようなお店では大皿に複数人分の食事が乗せられていて、取り分け用のスプーンとフォークが添えられる。
取り分けのお皿は都度取り替えられるようにテーブルの上にかなりの枚数が積まれている。

一滴も飲まない自分を放っておいてください

みんなが互いにお酌するのをぼんやりと見つめながら(タイミングを図るのが苦手すぎる)、ひとり烏龍茶を注文していた。
酒を一滴も飲まない人間に世間は厳しい、というのを後に味わう。

烏龍茶やパインジュース、ピーチジュースを飲んで、頭すっきりかつ味覚が麻痺せず、という状態にいると食べ物が美味しい。
さすがにお高いお店なので食事が美味しかったのだ。
お酒で味が分からない状態はもしかしたらもったいないことだったのかもしれない。
シラフでも宴会は楽しめる。

気にしすぎかもしれないが、引いた

さて、自分の分を取り分け、他の人の分が大皿に残っている状態となっているのを人の話を聞きながら眺めていた。
まだ取り分け皿に移動させていない人が、大皿に残っている「ご自分の分」にフォークをブスッと刺して直接口に運んだのを見てしまい閉口してしまった。
もちろん、他の食材に触れないように、例えばお肉にピンポイントでフォークを刺していたのでなんら問題はない。
でもその行儀の悪さにこちらが泣きそうになった。

お高い店に慣れている人は少ない(自分を含む)し、仕方ないことだ。
しかしお店の雰囲気と宴会の楽しみ方が全然合っていないと、お店の人から同類に見られたくないと思ってしまう。
飲み放題だからといって深酒するのはお店の雰囲気を壊してしまう。
不器用でも行儀よくしようと努力しようとしている人と、そのような場所での食事を楽しみたいと思った。

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