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高いものは良いものだ、は嘘だった!お金のバイアスが生み出す錯覚の心理学

値段に騙されてしまう心理

質の良いものほど値段が高いものですが、値段が高いからと言っても質が良いとは限りません。しかし、残念ながら私たちの直感はそうは思ってはくれません。


実は私たちは価値があるから値段を高くつけるのではなく、高い値段がついているからこそそこに高い価値があると思ってしまうという心理を持っています。


高いものは良いものに違いないと思う心理

デューク大学マーケティング学科のカーマン助教授は研究によって、高い値段をつけることで消費者が商品に抱くイメージが良い方へ変化するという心理効果を見つけました。


博士が220名の女性の被験者にいくつかの靴を見せてその品質の評価をしてもらったところ、作るまでにかかったコストが高ければ高い靴ほど女性たちの評価が高くなったのです。


こうしてみるとこの心理は、かかったコストに合わせて評価が変わるというサンクコスト効果にも通ずる心理ですね。



値段は品質保証の意味も兼ねている

被験者となった女性たちは、その靴が出来上がるまでにかかったコストを知らされただけで靴の品質がすでに保証されていると思い込み、品質の評価を自然と高くするようになったのです。


つまり、私たちはそれを手に入れるまでに掛かった労力や使ったお金の大きさを見積もることによって、物事の評価を変えてしまう心理があるのです。恐ろしいですね。これによって、値段が高いもの=良いものと思い込んでしまうのです。



高いからと言って高品質とは限らない

例えば、店頭に並んでいる化粧品には値段の違いがありますが、実際に中身を調べてみると、値段の高いものも安いものも品質は同じであることがわかっています。


値段が高いからといって美容効果が高まるということはないのです。


科学的なデータは美容品はどれも一緒だということを示していますし、多くの美容基礎化粧品には効果がないことも示しています。残念ながら高級な化粧水を使っているからといって保湿効果が高まることはありません。見た目のマジックですね。



値段が高いと疑わなくもなる

この「高い値段=高品質」と思い込む心理は、私たちがブランドを好む心理とも同じです。見た目や品質は同じでも、たとえばブランド力を示すロゴやマークがあるだけでその商品の価値が上がってしまいます。これもブランドのマークを見て安心してしまうからです。


実際に詐欺に関する研究でも、詐欺師に提示された値段が高ければ高いほど人は詐欺師が嘘をついているとは思わなくなったという結果が出ています。不思議に思うかもしれませんが、私たちは値段が高いことで逆に安心して相手を信じてしまうのです。


というわけで、こうした値段のマジックには気をつけてください。高いものにも悪いものはありますし、安いものにも良いものはありますからね。値段のバイアスには気をつけましょう。

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