心理学検定キーワード第4章【社会・感情・性格】4.16(感情とその機能)
だから日本語は難しいんだな
前回の導入でも書いたんですが
英語に対して日本語の意味が複数ある事が多いんですw
という事は、日本語を学ぶときに
1単語に対して複数の日本語を覚えないといけない
かつ表現、漢字が違うから相当しんどいと思うのです。
心の事を表す表現でさえ無茶苦茶ありますからw
英語ならEmotion一言で片付くんですけどねw
本日は感情とその機能という事で
キーワード集のページ的にはそこまで太字キーワードが無いのですが
体系的にまとめないと読みにくいというのがあるので
ポイントを絞りながら生きたいと思います。
それでは、まとめの方いきまっす。
→英語と日本語の対応
感情に対応する英語はEmotionなんですが
Emotionはそれ以外にも情動や情緒という意味がありますw
これらの使い分けは
・感情:認知的側面、主観的体験。
・情動:感情の動的側面(観察可能が行動的側面)。学習心理学、動物心理学、神経科学などで用いる
・情緒:発達心理学領域での表現。母子間での情緒的つながりを重視したことから。
となります。
また、気分という言葉があります。
これは特殊で他の感情にはない特徴があります。
先行条件(ある行動が起こる直前の状況、環境)
行為限定性(行為との結びつき)
タイムコース(生起する時間と持続性)
この3つの観点で特徴を見ていきます。
気分は先行条件が不明です。
つまり条件もなくいきなり想起したり、いきなりなくなったりします。
気分は主に認知に影響を与え、思考を一定方向に方向づけます。特有の表情や、しぐさ、行動をとらせるという事がありません。
気分は数時間から場合によっては数日にわたって持続します。
また、気分はムード、感情状態とも呼ばれています。
寺崎正治・岸本陽一・古賀愛人によって
(憂鬱・不安、倦怠、非活動的快、集中、敵意、活動的快、親和、驚愕)
の8つの感情状態についての尺度が作成されました。
→ポジティブ感情とネガティブ感情
快適で前向きな気分がポジティブ感情で
不快で落ち着かない気分をネガティブ感情といいます。
意味的には対極なんじゃないかと思いますが、相互に独立したものです。
それぞれの特徴を下記にまとめます。
【ポジティブPA】
・覚醒睡眠リズムに同期して変化
・睡眠時は低い
・日中は高い水準でとどまる
・夜に急激に下がる
【ネガティブNA】
・覚醒睡眠リズムに同期しない
・明確な日周リズムを持たない
・基本は一日の中で変化はない
また、ポジティブ感情には、創造的思考(創造的な問題可決)を促進させ
向社会性(他者や社会に益する行動)を高める機能があります。
感情の機能について①
具体的に感情の機能について考えていきます。
まず一つ目の機能として
対処(コーピング)があります。
プルチックがまとめた8つの感情とその機能役割についての図があります。
この図の見方は
発生した情動によってそこからどのようなが生み出されるか
また、その時の機能はどうかがわかるものです。
例えば、恐怖という情動が起きた時は
行動としては逃走(逃げる)が生み出されます。
自分の身を守る、防衛するという機能を持つという事です。
感情の機能について②
感情の機能の二つ目としては
社会的交互作用の創出になります。
要は、人間関係を良好にするという社会的機能です。
その原型が
母親と子の関係です。
乳幼児が他者との意思疎通を図るために
表情や声、しぐさで感情表出を行います。
そして、母親はそれを見て何を求めているのかを知ることができるのです。
乳幼児の感情表出が、養育者として適切な育児行動をとらせるきっかけになるということです。
→本日の内容‐箇条書きまとめ
・感情、情動、情緒、気分はそれぞれ特徴がある
・情動は学習心理学、動物心理学、神経科学などで用いられる
・情緒は発達心理学の分野で用いられる
・気分はムード、感情状態と呼ばれる
・ポジティブ感情とネガティブ感情は相互に独立した存在である
・感情の第一の機能は対処(コーピング)である
・感情の第二の機能は社会的交互作用の創出である
・社会的交互作用は人間関係をより親密にする
以上。本日は感情とその機能についてでした。
次回は感情の生理過程です。
第6章にも通ずる非常に大切な部分になります。
キーワードも無茶苦茶多いですが頑張っていきましょう。
それではまた次回
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