傲慢と善良

婚活文学という言葉をTwitterで見て、気になった小説です。辻村深月さんの傲慢と善良。

ミニマリストを目指しているので、基本的に本は買わないようにしているのですが、この本は図書館で150人待ちとかで、一刻も早く読みたかった私はブックオフでゴールデンウィークに買ってしまいました。(アプリパワーで20%オフだった。(わかる人にはわかるやつ))

ある程度モテてきた高スペックの男性と、恋愛経験のない群馬生まれ群馬育ちの箱入り娘的な女性が、婚活を通して出会う話です。

はっきり言ってめちゃくちゃ面白かったです。
相手を気づかないうちに見下してしまう感覚、婚活における品定め感、強すぎる自己愛、自分を知らず知らずのうちに高く見積もってしまうところ、などなど…。みんながあまり言語化してこなかったような部分を大胆に小説にしていて、グサグサきます。

私的には真実(女のメインキャラ)の実家の田舎ならではの感覚の描写がたまらなかったです。うちの母方の実家って割とこんな感じだったんじゃないかなー。って思った。地元でちょっと名門?有名な女子校ってその地方でしか通用しない常識やネームバリューに囚われてしまっている井の中の蛙…。親が用意してくれた就職先にコネで入社するとか。。その辺の描写もリアルで面白かったです。

架(主人公:男)は若い頃に結婚したいと言われた彼女とその時は結婚したいと思えず結局別れてしまったが、結婚したい年頃になって元カノを思い出してしまってるというクソ野郎なんですが、まぁなんかすごいありそうな話だなーと。

夫との結婚の時のことも思い出しちゃいました。夫に私と結婚してよかった?よかった?ってこの本読んでから100回聞いてた。

今を書いた小説も読まないとダメだな〜と感じました。死後100年経った作家の本しか読まないとか言ってられません。今の作品を今読むことがこんなに面白いとは、と思いました。

まあ、わたしがあれこれ言うより実際に本を読んでいただいた方が早いし面白いので是非おすすめです。

ちなみに読み終わってすぐメルカリで売却しました。
メルカリ万歳🙌



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