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選挙で勝ちやすいのは政党重視派か政策重視派か

副題:選挙で勝ちやすいのは政治家重視派か政策重視派か


民主主義国家における有権者を二つのモデルで考えることとする。

政党重視派:投票先を政策よりも政党・政治家で決めるタイプ。たとえば民主党がTPPを唱えたときはTPPに反対し、自民党がTPPを唱えたときはTPPに賛成したような自民党支持者など。

政策重視派:投票先を政党・政治家よりも政策で決めるタイプ。たとえば民主党がTPPを唱えたときTPPに反対し、自民党がTPPを唱えたときもTPPに反対したような反TPP論者など。

さて選挙で有利なのは政党重視派の支持者が多い政党だろうか。それとも、政策重視派の支持者が多い政党だろうか。

筆者は政党重視派の支持者が多い政党の方が選挙では有利だと考えている。

政策重視派の支持者が多い政党の場合、その政党が或る政策を声明した途端に、その支持者の一部が「その政策には賛同できない」と判断し、その政党への支持を辞めてしまうリスクが高くなってしまう。

一方、政党重視派の支持者が多い政党の場合は、その政党が支持者の大半を失望させてしまうような政策を声明したとしても「あの政策には納得できないけど、自分はこの政党が好きだし、次の選挙でもこの政党に投票し続けよう」ということになりやすい。

本記事で筆者は有権者を二つのモデルに分けたが、実際の有権者は多種多様であり、二つのモデルだけで詳細に分析できるほど単純なものではない。
それでも、「政党重視派の支持者が多い政党の方が政策重視派の支持者が多い政党の方よりも選挙で勝ちやすい」という仮説を裏付ける研究結果が存在するのは確かだと思われる。

マニフェスト選挙を疑え:2021年総選挙の計量政治学:日経ビジネス電子版 (nikkei.com)




サムネイル画像:参院選アンケート 重視する政策「物価高騰対策」が最多 「選挙に関心ある」約6割 | OBSニュース (2ページ) (tbs.co.jp)


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