東京大学学部入試(理系)の過去問について(改)
東大入試の過去問集は、日本トップの総合国立大学であるがゆえに、さまざまな出版社から様々な形式で刊行されている。
受験生からすれば、どのシリーズのものを購入すればよいのかわからない。
本noteでは、有名所の過去問集を比較検討して、東大理系志望(物化選択)の受験生はどの過去問集を購入すべきなのかを考える🤔。
各過去問集の特徴
今回比較するのは
教学社の「赤本」
駿台の「青本」/「東大入試詳解」
大学への数学の「東大 入試数学 50年の軌跡」
「鉄緑会」
(その他)
である。まずはじめ4つの概要を下に示す。
まず、全科目収録された赤本・青本について比較してみる。
凡例
❗ 注意すべき点
👍 良い点
👎 悪い点
赤本
👍やや安い(2500円で7年)
👎解説は全体的に微妙
青本
👎やや高い(2750円で5年)
👍解説は割りと丁寧
❗物理の解答は微積を躊躇なく使う
👎現代文の解答は批判が多い
リスニング問題の著作権をクリアしている…?(要確認)
赤本は3A,B,Cと並ぶ問題が一部略されていたり年度まるごとなかったりするが、青本にはそのような記載はない。
次に、科目別問題集を比較する。
赤本
👎基本的に分野別に配列されており、セット演習に使いにくい。
❗英語除いて解説はあっさり
編者が「教学社編集部」のものはすべて過去の赤本からの抜粋と思われる。
現代文
👍書きおろし
解説はわりとあっさりめ
英語(10版以降)
👍竹岡広信が執筆している
👍解説は丁寧で生徒答案例が豊富
英語リスニング
❗一部省略あり
解説というほどの内容はない
数学
癖がない解説
物理
❗微積を明らかに避けている
👎難易度等講評が一切ない
化学
👎解説がかなり適当
👎難易度等講評が一切ない
青本(東大入試詳解)
年度別の配列
基本的に通常の青本からの抜粋
👍したがって解説はそれなりに丁寧
👍講評コメントもあり
現代文
👎かなり批判が多い(らしい)
英語
👎読解部分にわずかにミスがある(らしい)
👍英作文の解説は丁寧
英語リスニング
❗赤本より発音はきれい
❗スピードは速め
数学
👍赤本よりセンスが良い(と思う)
安心と信頼の雲K師&コバタカ師コンビ
物理
❗ゴリゴリの微積物理
化学
古い三國師の解説は掲載されていない
👍赤本の解説よりは丁寧
大学への数学
数学
月刊大数の東大解説を再掲してフォローノートや受験報告を付けたもの
👍大数式の難易度評価
👍圧倒的に安い
50年分(後期含む)で4300円+税
👎解説はかなり少ない
各問題に方針が2,3行の後はほとんど答案のみ
👍補足のフォローノートで発展的な別解や類題あり
👍受験報告がよい
大数読者の受験報告が載っている。
鉄緑会
👍解説がかなり丁寧
多角的な解法や参考になる情報、補充問題が豊富
👍難易度の評価、予想配点、目標点などの具体的情報が多い
👍年度別の配列
👍10年分に加えて良問を抜粋したのが5セットほどついている
👎値段がかなり高い(10年+αで1科目5000~6000円)
$${\LaTeX}$$ で組版していることが明言されている
数学
👍とにかく解説が詳しい
数学(40年)
高価すぎる
化学
👍手書き答案例がついている
物理
❗青本ほど微積微積していないが、必要なところでは微積の記号を普通に使う
古典
(要加筆)
(その他)
東大数学で一点でも多く取る方法
過去問というよりは方法論の参考書か?
世界一わかりやすい東大の国語〈現代文〉合格講座
現代文以外は絶版?
東京大学数学入試問題72年(河合塾)
教授用資料
ドラゴン現代文 東大入試徹底解明
😑
検討
以上の事項を検討すると、科目別問題集については以下の通り購入することを推奨できる
現代文
赤本
古典
(要加筆)
英語
赤本または青本。
数物化
赤本以外
物化に関しては、赤本の分野別配列はあまりにも使いづらいため特に非推奨である。
謝辞
本noteにおける評価は、小生と友人とそのまわりの東大理系志望の受験生から聞いた意見とお茶飲みwiki等のウェブサイトを参考にした。
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