六道慧の花暦 - 2月(4)学びとは

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六道慧の花暦です。

突然ですが、日本は識字率が非常に高い国。江戸時代に日本を訪れた外国の方が、驚いたことのひとつのようです。なにしろ、ごく普通の長屋暮らしの町人だけでなく、農家の人たちも簡単な読み書きぐらいはできた。

外国では違っていたんでしょうね。これには寺子屋の存在が大きかったのではないでしょうか。文字通りお寺で読み書きを教えていたわけですが、町中にも私塾があったのでしょう。

そして、武士には藩校がありました。

なかでも特筆すべきなのは、薩摩藩ではないかしら。教え方が独特だったらしく、たとえば「参勤交代の途中で藩主の具合が悪くなってしまいました。さて、あなたはどうしますか」みたいな勉強法だったようです。

自然に自分で考えるようになりますよね。そのときに卓越したアイデアを出せれば、上司ばかりか、殿様の覚えめでたくなり、出世街道に進めた例は数知れず。幕末に薩摩藩から抜きん出た才能を持つ人々が出たのは、偶然ではないでしょう。幼いときからの勉強法が、幕末から明治にかけての混乱期を生き抜くときに役立ったわけですね。

詰め込み式ではなく、どうすればいいのかを自分で考えさせる。今も同じではないでしょうか。

薩摩藩の教え方は、現代にも立派に通用すると思います。

土曜日が半ドンではなく、学校もお休みになったのは、いつ頃からでしょう。月曜から金曜までの5日間では、詰め込み式になりますよねえ。足りない分は塾に行くのかしら。いやはや、忙しいのは大人だけではないようで。

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