くりきんとんがゆく vol.13「お腹が空くって、幸せ」

「くりきんとんがゆく」は、毎月第一金曜日、FM川口が午後7時からお送りしているラジオ番組「メタリックフライデー」で、DJおやっさんが担当するコーナーです。ここには、そこでお話した内容を記録していきます。

2022年10月7日放送分より。。。

きょうのBGMは「Walk Through This World (ウォーク スルー ディス ワールド)／ Barbara Jones (バーバラ・ジョーンズ)」原曲はカントリーミュージック界の大御所、ジョージ・ジョーンズが1966年にリリース。バーバラ・ジョーンズは1980年代に活躍したジャマイカの女性レゲエシンガー。

自分の体に起こった出来事

ここ半年くらいの間に、自分の体に起こった出来事を整理してお話します。まず５月頃にけっこうひどい目まいとかふらつきに悩まされていたんですが、頭に病気があったら怖いなと思って、脳神経外科に行って調べたら、その時は異常なしだったんです。それで安心していたら、今度は６月１９日に吐血して救急車で運ばれて緊急入院、かなりヤバい状況だったんだですが、輸血受けて、そのときはとりあえず事なきを得たわけです。目まいの原因は、胃の中に大量出血していたことで貧血状態になっていたみたいなんです。

いったんは回復して日常に戻ったのですが、さらに詳しく検査を受けたところ、胃がんであることが発覚して、再入院、９月２０日に胃を三分の二摘出する手術を受けました。今は、術後のリハビリ中です。胃袋がほぼなくなっちゃったので、一回の食事量が極端に少なくて、栄養補給のために間食を必ず摂るという生活をしてます。お医者さんの言うには、だんだんと体が慣れてきて、いずれ普通の生活を送れるようになるらしいのですが、今のところは、毎日、結構つらいです。

心が満たされるということ

お腹の調子はもちろんなのですが、意外にも心にもダメージが蓄積していく感じなんです。食べることの喜び失ったと言えばいいのか。まず、お腹が空かないし、食欲が湧いてこない、もちろんお腹がいっぱいって満たされた感じを味わうこともない。今まで当たり前だったこと、ひとつ失って気づいたんですけど、お腹が空くことって大事、美味しいものをたらふく食べて幸せを感じることって、すごく大事なことだったんですよね。食べることに限らず、人は欲すること、欲しいと思うことが、行動の源泉になるよなって実感してます。必要だから、便利だからっていう理由だけじゃなくて、心が満たされることも大事な要素なんだと思います。

選ばれる理由

製造業、アトツギ系のTwitterではおなじみの、カンカン王子こと側島製罐の石川貴也さんのある日のツイート。

『新しい挑戦でカラフルカンカンの通販始めた時「100均でも買えるじゃん笑」って言われたのが一番辛かったな。何が辛いかって、それが本当のことなんだもの。量産装置で同じもの作るだけだから、中国でもっと安価に作れるんだよ。それでも、うちの会社を選んでもらえる理由を作るのは、本当に大変』

自分が思うことは、「中国でもっと安価に作れる」から勝ち目ないって諦めちゃダメ！同じものでも、うちの作ったものが選ばれるようになるまで、しつこく発信して、知ってもらって、手に取ってもらって、これは欲しいって思ってもらうまで、がんばる！しつこくやる、やり方はそれぞれだけどね。自分の場合はSNS起点にリアルな繋がりを作る方法が合ってましたね。

それを自分の会社だけにとどめずに、町工場っていう括りで、日本中に広めたのが、町工場プロダクツなわけです。町工場が自らの技術活かして、情熱傾けて作り上げた製品を、多くの人に知ってもらって、欲しいなって思ったもらうところまで持っていきたい。手にしたときに心まで満たせる製品を作ってね。作り手の我々も、お客さんに喜んでもらえることがダイレクトに伝わって、また、もっといいもの作りたいって意欲に繋がってる。これがいい循環ですよね。

町工場プロダクツの仲間は100社を超えたらしいです。身体良くなったら全国の仲間訪ねて周りたいって思います。日本中の美味しいものお腹いっぱい食べて幸せ味わいたいです。