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MobileIronとSecureW2でSCEP連携させる方法

モバイル端末にSCEPを活用してデバイス証明書を配布できるようにしたのでメモっておきます。

使用している製品はMobileIronとSecureW2。
Jamfとかはそれなりに記事があるんですがMobileIronはあんまりないので、MobileIronだけにスコープしています。

Jamfはまぁこの辺でも見て頂ければー。


概要

大まかな流れは以下の通り。

  • AWSでコネクタを構築する

  • SecureW2で認証局などを構築する

  • MobileIronで連携する

コネクタはオンプレでも構築出来ますが、EC2インスタンスで構築するの簡単すぎるのでこだわりがないならAWSおすすめです。

管理コンソールだけではなく公式ドキュメント見ると色々要件書いてるので面倒な雰囲気

普通にやろうとしてもうまく行かないでヤンス

実はMobileIron、SCEP自体は特にコネクタなしでも出来そうなんですよね。

AppleとWindowsしかできねぇ…と思いきや?

PCだけじゃないだろ!お前はもっとできる子だろ!ってIvantiに問い合わせたらコネクタ作ればAndroidも出来ると思うで〜って回答来ました。そうだろう、わかってたし。

AWSでコネクタを構築する

公式ドキュメントはこちら。

ぱっと見で理解できなかったのでよく読んだんですが、要するにAWSだと既にコネクタ用のAMIがあるのでそれを使えばいいらしいです。

マニュアル内ではmobileiron-kocabを使えと書いていたりCloud Connectorを使えと書いていたりと揺れていますが、mobileiron-kocabでOKです。
そもそもCloud ConnectorのAMIはバージニアにしかないですしね。

どっちなんだい?どっちでもいいのかい!?→正直どっちでも良さそう

パブリックイメージとして存在するAMIを使ってインスタンスを起動させます。

AMIにバージョンが書いているので最新を選択
インスタンスタイプはt3のほうが若干安い

インスタンスが起動したらSSH接続して構築ウィザードを実施します。
macOSからならターミナルで十分でした。

EULAが表示されるので閉じたらyesを入力し、適宜内容を入力していきます。
テナント管理者アカウント情報が必要なので事前に押さえておきましょう。

構成ウィザード最後に聞かれるので入力すると完了します
成功しているとMobileIronの管理コンソール上でも確認できます

基本的にはマニュアルに書いている通りですし、特に難しい部分もなかったです。
パブリックIPアドレスは必要なかったですが、その代わりSSH接続する時には社内ネットワークに接続するのを忘れずに。

設定ウィザードがCUIですがきっと大丈夫。コワクナイヨ。

SecureW2で認証局とか構築する

MobileIronに接続する認証局やらEnrollmentポリシーなどを作成します。

中間認証局は既存のMDMで使用しているものがあるなら同じでいいんじゃないかなと思います。
会社管理のシステムから配布されていることが分かればシステムごとに認証局を作るまでしなくても良さげですね。

SecureW2の設定については割愛します。
各自お世話になっているベンダーさんに相談しましょう。

MobileIronで連携する

コネクタが出来たのでいよいよSecureW2と連携します。

認証機関を追加する

管理>インフラストラクチャ>証明書管理 で認証機関を追加した気がするんですが、コネクタがあったら自動で生えているかも。

ない場合は手動で追加します。

追加をクリック
EC2インスタンスでもオンプレ扱いです(ここにボタンがあるはず)
認証機関は汎用SCEPサーバー

保存前に接続テストが出来るので、そこでSecureW2側で表示されるデバイス名などをチェックしてください。

デバイス証明書を配布する

一生に一回は言ってみたい

配布する準備が整ったので配布するための構成プロファイルを作成します。

構成>追加>ID証明書をクリック
動的生成を選択し、ソースに作成した認証機関を選択します

シグネチャとかキーサイズはSecureW2の設定と合わせて、主体者別名としてRFC822を追加すればOKです。

使える変数は公式ドキュメントを見るものいいですが、実際に登録している端末の属性を参考にするといいと思います。
シリアル番号などはBYODだと取得できないので、もし視野に入れているなら候補から外したほうがいいですね。
私はMobileIronが持つデバイスIDとデバイス登録するユーザーのメールアドレスを活用しました。


というわけでWindows、macOS、iOS、Android全てにデバイス証明書を配布する準備が整いました。

展開はまた別のタイミングがあるのでそのうちに…ですが、Androidがちょっと手間取っていたのが無事構築出来て一安心です。

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