透明な声は政治を動かすか 東京都知事選の雑感
都知事選2024
6/20に公示された東京都知事選。その投開票が、7/7に行われた。
結果は予想通り、小池氏が得票率42.8%で圧勝し当選。それも、メディアが開票と同時に当選確実を報じる所謂「ゼロ打ち」報道だった。
都知事選に関していえば、現職が再選を目指す場合には、常に現職が当選してきた。なので、今回の小池氏の当選も予定調和的に皆予測できていただろう。小池さんには引き続き、今まで通り着実に都政を前に進めていただきたい。
最も白熱した2位争い
さて、そんな現職はともかく……私が見る限り、Twitter(X)では小池当選よりも「2位は誰か」というトピックの方が議論が白熱していたように感じる。投開票日までに浮上していたのは石丸伸二氏(41)、蓮舫氏(56)の2人。
石丸氏は5月17日、候補者の中でも比較的早い段階で出馬表明をした。ついでその10日後、5月27日に蓮舫氏も記者会見を開き、出馬を表明。当選4回、知名度も十分なベテラン参院議員の出馬――「蓮舫都知事」誕生の可能性に、ネット世論は大きく沸き立った(この時点で、小池氏はまだ出馬表明をしていなかったのだ)。その後も元航空幕僚長の田母神俊雄氏、タレントの清水国明氏、そしてNHK党からの大量出馬などが重なり、石丸氏の名前は彼らの中に埋もれていったかに見えた。
しかし前述の通り、蓋を開けてみれば石丸氏は蓮舫氏に37万票の差をつけ2位に躍進した。そう、石丸は蓮舫に勝ったのだ。
予想と結果
ここに、私が事前に予想していた順位と得票数と、実際のそれを用意した(いかに選挙というものに対する理解度が低いかが露呈していて、恥ずかしい)。
一応、前回2020年の結果を元にした。下位者への解像度の低さが我ながらなかなかツッコミどころの多い予想だと思うが、それでも一つだけ注目していただきたいのは、2位石丸・3位蓮舫を当てたことだ。7日の開票直後、私の身の回りでは「石丸の2位は意外だった」という声が口々に聞こえる中、それを予測していたのは自慢するほどではないがちょっとだけ鼻が高かったものだ。
何故私はそう予想したのか。決して奇をてらった訳ではなくて、しっかりとしたエビデンスと確証あっての事なのだ。本稿では蓮舫vs石丸、そして安野氏とひまそら氏の躍進から、「インターネットと政治」に焦点を当て、今回の都知事選についての雑感を綴る。
街頭演説を巡って
選挙期間中、私はTwitterに張り付いて情報収集をしていただけでなく、非都民の癖に(ニュルニュル県民です)主要候補者の演説を見るため連日東京を駆け回った。
思えばどの会場でもアウェーでした。写真を撮っていただいた田母神候補、清水候補、ありがとうございました。
他の候補についても語りたいことは沢山あるが、今回は主に蓮舫氏と石丸氏の比較から考察していく。
身内固めに走った蓮舫陣営
蓮舫(以下敬称略)の演説を見に行ったのは6月24日。立川駅前で18時から始まる予定だったが、色々あって会場には40分前に入ることになった。40分前に着いて、前から4~5列目。さすがは一番の有力候補といったところか。
聴衆の規模感や性別比・年齢層を、当日の自分のツイートから引用しておく。(鍵垢なので、mintにまとめたものを引用しています)
注目して頂きたいのが年齢層だ。後述の石丸(以下敬称略)とも比較するが、6人の候補を見てきた中で清水候補の聴衆(会場の土地柄もあろうが)に次ぐ年齢層の高さだった。ツイートでは40代~と書いたが、その実50~70代がほとんどを占めていた印象だ。おそらく従来の立憲・共産支持層だろう。「よし!」「そうだ!」「いいぞ!」――そんな歓声が飛び交い、拍手は鳴り止まず、会場内は非常に熱狂していた。
鉄柵中にいれば、気圧されそうな勢いを感じるのだ。……もっとも、その勢いが実質を伴ったか否かは選挙結果が示すところではあるのだが。
演説の内容についても、ツイートから引用しておく。
蓮舫の演説で印象的だったのが、本人も陣営も、「蓮舫は怖い」「蓮舫は批判ばかり」というイメージをどうにか払拭しようと努力していた点だ。
応援弁士として泉代表、現職都議、現職国会議員、の三人が来ていたが、皆口を揃えて「蓮舫さんは優しい人なんだ」と訴えていた。蓮舫本人もそのイメージを気にしてか、現職の小池都知事を批判しつつも、なるだけ明るいワードを差し込んでいた。蓮舫がこの選挙戦を通して何度も繰り返した言葉を、彼女のツイートから引用させていただく。
それでも、どうしても現職と比べると見劣りしてしまうのは事実だ。小池候補の演説レポを、やはり自分のツイートから引用する。
当たり前だが、現職には実績がある。「○○をやってまいりました、××もやってまいりました。今後もしっかりと取り組んでまいります」と言うことが出来るので、必然的に演説の中身が詰まっていく。だからこそ、売名でなく本気で都知事を目指す挑戦者は、それを超えた質のいい公約を掲げなければいけないのだと思う。
挑戦者が現職を破るために、もうひとつ必要なことがある。無党派層への支持拡大だ。個人的に、石丸の躍進に鑑みれば蓮舫に足りなかったのはむしろこっちだろう。その象徴的な出来事を本人のツイートから引用する。
断っておくが、私はLGBTQ+の方々を差別したり、批判するつもりは毛頭ない。当然、彼らもまた我々マジョリティと同等に、等しく尊重されるべき存在だと思っている。ただ、必ずしも彼らの主張=民意という訳では無い。もちろん様々な議論があるが、こうしたジェンダーマイノリティの推進派はしばしば「左派的」とされる。蓮舫の支持者もおおむね同じ層だろう。だからこそ、本当に「選挙で」勝ちたいのなら街宣活動として力を入れる必要は無いのだ。この、レインボー街宣の参加者は、この街宣の有無を問わずとも蓮舫に投票するだろう。
もうひとつ見ていただきたい。
DJが爆音で音楽を流し、プラカードやライトを掲げ、みんなで踊る。音楽フェスのような街宣。これも左派がよくやる手法だ。確かに、中にいれば「一体感」を感じることが出来るだろう。しかしノンポリ層から見たら、申し訳ないがはっきり言って異様である。公共の場で大勢が集まりなにかに熱狂する様子は、一般人の目には「宗教」っぽく映ってしまい、「面白そう、参加してみようかな」とは思えないのだ。
畢竟、こういう身内固め的な街宣が、無党派層には響かなかったというのが彼女の敗因だろう。それを繰り返していくうちに、一番訴えかけなければならないはずの、一般有権者の声が聴こえなくなって行った……いや、むしろ聴こうとしなくなって言ったように私の目には映る。
せっかく無所属で立候補したのに、「立憲共産党」感は拭うことが出来なかったのだ。
ネットの追い風を受けた石丸陣営
一方の石丸は、彼の中に元々そんなものは無いのかも分からないが、終始党派性を感じさせなかった。
41歳、人口3万人と小さな安芸高田市の前市長。市長時代に、マスコミや老齢市議を論破(?)する市議会の切り抜き動画がバズり、ネットで莫大な知名度を得た。「恥を知れ、恥を」のフレーズを聞いた事のあるネチズン諸氏は多いはずだ。何しろ、政治に興味のない、例えば今の官房長官の名前すらわからなさそうな高一の実弟も、彼の名前は知っていた。これは相当な事だろう。
しかし普段Twitterに張り付いていて、身の回りで彼の名前を聞くことは少ない。私がフォローしている政治系ユーザーは、ざっとまとめて自民党・岸田政権支持層の穏健保守派と言ったところだ。それから、国民民主党や立憲民主党支持層のツイートもよく流れてくる。彼らは地方政治に言及することがあっても、石丸について話さない。それは石丸が無所属だからではなく、おそらく政治家と認識していないからだろう。
逆に石丸の支持者は、元から政治に興味がある層ではないようだ。これは私の肌感覚なので、具体的な例を挙げろと言われると難しい。個々人を晒してしまうことになるので控えるが、Twitterで「石丸担」を探してそのツイートを遡れば、私が言わんとすることを分かっていただけると思う。例えば普通の政治界隈民は、自分の推す党や政治家だけでなく、通常もっと幅広いことに言及する。対立する党への批判、補欠・地方選挙の結果、あるいは台湾有事や米大統領選などの国際情勢などだ。しかし石丸界隈は少し違う印象を受ける。彼らが呟くのは石丸に関するトピックのみで、他の政治家にはほぼ言及がない(たまに岸田首相が批判されているくらい)。彼らが興味を持っているのはあくまで「石丸伸二」個人であり、「政治」そのものでは無いのだ。
ゆえに思想の左右を問わず、従来の政治界隈民は口を揃えて石丸を批判する。パフォーマンスに長けるが政治家としての方向性が見えない彼は、彼らの目には「危険」に映るのだ。
そんな石丸の街頭演説。6月23日の14時から、麻布十番商店街での演説を聞きに行った。
先程と同じように、まずは当時のツイートを引用して振り返りたい。
少し気がついたのが、蓮舫と違い、石丸の演説は聴衆が静かだ。たまたまその会場が静かだったのかと思って、時事通信がYoutubeに乗せていた最終日の演説を見てみたが、やはり静かだった。蓮舫の最終日演説も置いておくので、是非観比べていただきたい。
決め台詞の度に「蓮舫!」「そうだ!」「いいぞ!」と歓声が上がる蓮舫の会場と対称的に、石丸の会場はしんと静かで、たまに拍手が起きる。だから、石丸の声が聞き取りやすい。そこで私は仮説を立てた。
「動画撮影者に配慮して皆静かにしているのでは?」
なにも聴衆の静けさだけでなくて、他にも根拠がある。読売オンラインの記事から引用させていただく。
石丸陣営によれば、5000人のボランティアが、組織的に動画を撮影・拡散していたのだという。ついでに私の感想も載せておく。
正確には業者ではなくボランティアというのが正しいだろうから、そこは訂正する。一時期、求人サイトで演説動画を撮影する高時給のアルバイトが募集されていたと話題になったが、後援会によれば、そちらは第三者の切り抜き職人が募集したもののようだ。
ともあれ、石丸陣営がネットの力を最大限活用したという事実は変わらないだろう。前述の読売新聞の記事には、こうも書かれていた。
これこそが石丸の戦略のミソだろう。小難しいことをダラダラと長ったらしく語るようでは、切り抜く気も起きなければ動画を観る気も起きない。「簡潔」さを重視する話術自体は目新しいものでなく、ジョブズにしろ、ヒトラーにしろ、トランプにしろ、様々なカリスマと呼ばれた人物が利用してきた。石丸はそこに動画を掛け合わせ、言葉が持つ力のマキシマイズに成功したのだろう。
それからもうひとつ大きいのが、彼が完全無所属であるということだ。これは蓮舫の敗因にも繋がるが、都民は都知事選に政局を持ち込んでほしくないのだと思う。自分の住む街の長を決めるのだ。いくらニュースで裏金問題を目にしても、本質的に永田町のゴタゴタと都政は関係ない。小池都知事も、自民党からの支援を受けつつも所属議員を応援に招くことはしなかった。代わりに都民ファーストの会所属の都議や区議にその役目を託し、徹底的に国政の匂いを消した。そこを上手く利用したのが石丸だ。出馬表明直後、政治界隈では「維新と手を組むぞ」とまことしやかに囁かれていたがそんなことは無く、彼は完全な無党派を貫いた。政治通には批判されていた彼の「思想性の見えなさ」が、むしろ一般有権者からするととっつきやすさに思われたのだ。
聴衆に若者~現役世代が多いのも特徴だった。男女比は同じくらい。支持者は意外と幅広いと言いつつも、20~30代が最も多かった。子供連れや学生もちらほら見られ、そこも中高年が圧倒的多数を占める蓮舫の聴衆と対照的だった。
そんな石丸、いつかどこかの県知事選に出るか(最も有力説で、彼のしたいことにも合っていると考える)、あわや国政か、その時は今度こそ当選するぞと囁かれていたが、生中継でのインタビュアーへの攻撃的な受け答えが原因で、マスコミから猛烈な批判を浴びている。それを機に徐々に求心力を落としており、オールドメディアはオワコンだと言われつつもやはりまだ相当な影響力を持つのだと再認識した。今後も彼に動きがあれば注視していきたい。
都知事選の良心?安野陣営
「政局より政策」――先程述べた話にも通ずるが、これが安野(以下敬称略)のスローガンだ。
6月26日の19時から、新宿の東南口広場で行われる演説を見に行った。奇しくもその3日前、田母神候補と偶然エンカウントしたのと同じ場所だ。
会場に着くと既に選挙カーを止めて、若いスタッフの方が街ゆく人にビラをくばっていた。私が「ビラください」と言って手を差し出すと、その方は喜んで1枚くださった。安野自身も長髪だが、スタッフにも明るい髪色の人をちらほら見かけた。人によってはチャラいと思うかもしれないが、私自身が緑髪なのもあって、個人的にはフレッシュな印象を受ける。私の当時のツイートを振り返ってみよう。
10分ほど前に会場についた私は、最前列で、メディアの記者さんらしき人の隣に並んでいた。しかし定刻が近づくにつれ、我々の後ろには徐々に人だかりができてきた。その多くは2~30代の若い世代。「デジタルネイティブ」世代とも言い換えられるかもしれない。
この章の冒頭で述べた通り、演説の中で安野は「政局より政策」と繰り返し訴えた。その通りで、彼の演説は小池都知事を始めとした、他候補への批判色が少ない。……とはいえこの姿勢自体が、「批判ばかり」と言われ、政局を選挙戦に持ち込もうとした蓮舫へのアンチテーゼのようにも見えたが。選挙とは本来、永田町のパワーゲームの一環ではなく、候補者もチェスの駒ではない。我々市民が参政する貴重な機会で、民主主義社会においてきわめて尊い行為だということを、再認識させられるようだった。
彼の政策についてはこちらの公式ホームページをご参照いただきたい。私の感想も添えておく。
安野のマニフェストの特徴的な点は、有権者が彼に改善提案をできるというところだ。
AIエンジニアや小説家、起業家として活躍してきた安野だが、彼には政治経験がない。それを逆手にとった「参加型マニフェスト」からは真摯な姿勢を感じるし、こちら側をワクワクさせてくれる。事実、安野の公約は早稲田大学マニフェスト研究所によるウェブサイト「#くらべてえらぶ」で、検証された9人の候補者中最も高い50点だった。
また、Youtubeライブや電話で質問に答えてくれる「AIあんの」も新しい試みだ。
余談だが、政治家が対話型AIを活用する例といえば、最近はchatGPTから作った玉木国民民主党代表の「AIゆういちろう」が話題だ。どうやらみんなが遊ぶたびにOpenAIから玉木さんに請求が行くらしく、早くも自己破産の危機らしい。誰か、助けてあげてください。
閑話休題。選挙戦序盤はあまり注目されていなかった安野だが、終盤にかけて一気に存在感を増していき、最終的に15万票を獲得する大健闘を見せた。「応援演説が上手すぎる」とTwitterでにわかに話題になった、妻の里奈さんの力もあるだろう。その里奈さんが、選挙戦の裏側を綴られていた。
確かに選挙期間中、テレビで安野を見かけることはなかった。小池VS蓮舫VS石丸、+αで田母神といった感じに。しかし、オールドメディアに無視され続けた安野が、結果15万票獲ったのだ。それと蓮舫を破り2位に躍進した石丸に鑑みても、「視聴者は政局に興味があるが、政策には興味がない」というメディアの見立ては、およそ間違っていたのだろう。少なくとも東京の有権者にとって、自分の住む街の長を選ぶのに、「政局」は大きな理由にはならなかった。
訴えが終わり、選挙カーから地上に降りてきた安野は、聴衆一人一人に握手をして回り、時折長く話し込む場面もあった。思ったよりも華奢で、とても物腰の柔らかな方だった。「聴いていてワクワクしました。頑張ってください」と伝えた私は、すこし優しい気持ちで会場を後にした。
蔓延る炎上商法――ポスター問題
今回の都知事選と言えば、現職国会議員である蓮舫の突然の出馬、石丸の起こしたネット旋風や、Rシール問題、NHK党の大量立候補など、とかく話題に事欠かなかった。そんな混沌に有権者の注目が集まったのか、投票率が前回より5ポイント以上も上昇するという、近年では稀な傾向も見られた。
そんな中で、序盤特に注目されたのが、選挙ポスター問題だった。選挙ポスターを巡るトラブルは、今回の選挙を通していくつか発生していた。全ては網羅できないが、一部の例を挙げる(ソースとなる記事も付記しておく)。
上に挙げた以外にも、NHK党は様々なバージョンのポスターを用意しているようだ。そのうちの一つが、章の頭に載せた「どうぶつポスター」。立川駅前で蓮舫の演説を見た時、偶然その会場に設置されていた。……とまあ、観ればほとんどがNHK党によって引き起こされた騒動であるが、そもそも何故立花代表はこんなことをしようと思ったのだろうか?東京新聞の記事から、経過を引用する。
なるほど、どうやらポスターは各候補者が独自に作成したものらしい。一枚の掲示板に同じ人間のポスターを24枚貼るわけだから、さながらネット上の「荒らし」である。立花氏お得意の炎上商法とも言うべきか。しかしそれが実際に「商法」として成り立っていたかと言うと……そうでも無いようだ。
「マイナス面だけを報道された」というが、あれだけ奇抜な(言葉を選んでいる)ことをすれば反発はあるだろうし、それくらい予見して活動するべきだと思ってしまうのは野暮だろうか?とはいえ、立花氏の狙いは荒らしや炎上商法ではなく、もっと違うビジョンがあったようだ。
ほんの少しだけ納得しかけたが、であるならば、ポスター制作の段階で党の意向に沿うように倫理規定を設けるとか、党首に一度提出するとか、そういった対策はできたはずだ。それから一枚の掲示板に同じポスターを大量に貼るのも、まともな候補者が正々堂々と戦っているのに水を差しているようで、悪印象がついてしまうのは仕方ないだろう。
選挙戦終了後、これを機に自民・立憲の両国対委員長が、公職選挙法の改正を視野に会談を行なった。今後の動向にも注視していきたい。
とまあ少し批判をしたが、結局立花氏の目論見通り(?)都知事選の投票率は5ポイントもアップしたのだ。もし、このポスター騒動をめぐって有権者の関心が政治に向いたのであれば、そのこと自体決して悪いことではない。かくいう私も林芳正官房長官の美声で、冷めていた政治への関心を取り戻した身なのだ。このポスターの為に選挙戦に関心を持ち、投票所に行った人々をとやかく言う道理はないだろう。
単騎・匿名で挑んだひまそら候補(余談)
ひまそら(以下敬称略)は約11万票を獲得し、56候補中7位に躍り出た。
氏名・顔非公表で、ポスターも作らず、街宣や街頭演説などリアルでの選挙活動を一切行わない、完全なる「ネット上での選挙戦」。
都知事選公示日の6月20日に突如出馬表明し、文字通り「飛び入り参戦」したひまそら。ネット上の討論会や特番にはそれなりに出演したが、大手メディアに取り上げられることは無かった。
できるだけ公正な視点でこの文章を書こうと努力しているつもりだが、個人的には彼をそんなに好きではない(上の動画を見るのにも、結構、体力を必要とした)。なのでもし失礼な言い方をしてしまっていたら、申し訳ございません。
当初、私は彼を泡沫候補だと踏んでいた。前日の予想では3~4万票、まあ取れても5万が関の山だろうと。「泡沫候補」の定義にもよるだろうが、最終的な11万票という数字に私は大きく驚かされたし、自らの不明を恥じた。何故かと言うと、私の認識では「Twitterでしか有名じゃない人」だったからだ。
Youtubeのチャンネル登録者数は約20.8万人、直近の動画10本の平均再生数は約6.7万回。加えて、Twitterのフォロワー数は約30万8500人(いずれも2024年7月24日現在)。おそらくこのYoutubeの視聴者層とTwitterのフォロワー層は被っているだろうから、彼をフォローしている人間は実質30万人ほどということになる。その30万人の中で、18歳以上の東京に住む有権者が、尚且つただ見ているだけのライト層ではなく、他候補を差し置いて票を入れてくれるコアなファンが何人いるかと考えると、私の3~4万という予想も決して荒唐無稽なものでは無いとわかっていただけるのではないだろうか。だから、選挙戦の間、彼を真面目に追うことはしなかった。
ところが蓋を開ければ11万票だ。彼のフォロワーの3人に1人が投票したことになる。選挙というのは、本当に分からない。
ひまそらの動向を逐一チェックしていなかった私が(少し悔いている)何故本稿で取り上げようと思ったかと言うと、彼こそが「インターネット時代の政治・選挙」という今回のテーマの象徴的な候補者だと思ったからだ。
ネチズンだけにターゲットを絞って11万票。次章でも述べるが、次世代の選挙の風景を感じさせる事例だった。
インターネットが持つ力
萌芽を出す新興政党
今般の選挙以前から、政治の世界にも時代の流れを感じさせる動きがいくつかあった。
新興政党の台頭である。立憲民主党・国民民主党の両党や、教育無償化を実現する会のように既存の国政政党から分派したものではない。政治団体が、選挙によって議席を獲得し、政党助成法等の定める要件を満たすことで産まれた政党だ。
まずは、2019年の参議院議員通常選挙。
この選挙で、NHKから国民を守る党から1名(立花孝志 元・党首)、れいわ新選組から2名(舩後靖彦 現、木村英子 現)の参院議員が新たに当選した。いずれも比例区から。同じ比例代表制といえ、全国を11ブロックに分ける衆院よりも、全国区である参院のそれは小さな政党が躍進しやすいという特徴がある。なお、れいわ新選組の当選者2名は、この年から導入された「特定枠」制度を利用し、党首の山本太郎(以下敬称略)より優先され当選している。
れいわ新選組
公式ホームページによれば、この参院選のわずか3ヶ月前に産まれた政党のようだ。その後、3度の国政選挙を経て8人の国会議員が党籍を置いている。
山本太郎は2013年の参院選において東京選挙区から無所属で初当選して以来、衆参合わせて当選3回。れいわ立ち上げ以前にも、「生活の党と山本太郎となかまたち」などの流れを汲む「自由党」の共同代表を務めるなど国政の場で活動してきた経験がある。ゆえに前述の、本稿で定義するところの新興政党とは少しずれるかもしれないが、現職の8名のうち山本太郎と櫛渕万里氏を除く6名は当選1回の新人議員だ。ゆえに、れいわ新選組も新興の政党であると言って差し支えないだろう。
ホームページをよく見ていただきたい。ハンバーガーメニューをタップすると出てくるサイトナビは、他政党のそれに比べて遥かに多様で豊富だ。綱領、談話・声明、ポスター、ボランティアや寄付受付の他にも、街宣文字起こし、ライブ中継・動画、さらにはグッズ販売まで。活動レポートには記者会見の動画加えて、文字起こしもされている。加えて画面最下部には、Twitter・Facebook・LINEのアイコンが載ったバナーが、「SNSやLINEであなたのご家族、お友達、知人に広めてください!」の文言とともに常に表示されている。
この表を見てただきたい。これは各政党・政治団体の各SNS(Twitter、Facebook、Instagram、TikTok)フォロワー数をまとめたものだ。3位以上には赤く色付けしてある。見ての通り、れいわ新選組と同時期に生まれた政党・政治団体は、SNSの拡散力を最大限利用しようとする傾向がある。事実、山本太郎のTwitterフォロワー数は55.1万人。国政政党の中では岸田文雄自民党総裁に次ぐ2位だ。それから、TikTokの党公式アカウントのフォロワー数は9.5万人と、全政党・政治団体の中で最多(いずれも2024年7月26日現在)。
NHKから国民を守る党
同時期から頭角を現したのが、「NHKをぶっ壊す!」でお馴染み、NHKから国民を守る党・通称NHK党。2019年参院選で代表の立花孝志(以下敬称略)が当選するものの、3ヶ月あまりで辞職。その後複数の選挙を経て、現在浜田聡・齋藤健一郎両参院議員が所属している。過去には元暴露系YouTuberのガーシー氏が、2021年の参院選で比例区から立候補し当選した(なお同氏は当選以来一度も国会に出席せず、2023年3月に国会を除名されている)。なお、何度か行われた党名変更や分裂、みんつく党大津絢香党首との抗争については、あまりにもややこしいので割愛する。
「NHKをぶっ壊す!」のスローガンが、小泉純一郎元首相の「自民党をぶっ壊す!」のパロディであるということは言うまでもない。立花のオリジナルでは無いとはいえ、我々小泉総理をリアルタイムで知らない世代の間でもかなり流行った。
このコピーが一躍有名になったのが、2016年の都知事選。残念ながらこの時は、新人の小池百合子候補に敗北してしまったが、ネット上では大きく話題になった。
そしてその3年後。立花が国政選挙初当選を果たした2019年の参院選の政見放送だ。前述のキャッチーな合言葉に加え、冒頭のこの言葉も、彼の広報戦略を象徴している。
何を隠そう、立花は元々YouTuberだ。現在のチャンネルには2018年からの動画しか残っていないが、Wikipediaの記述によれば、2011年11月にチャンネルを開設したいう。2024年7月28日現在の登録者数は58.4万人。
チャンネルの配信内容は主にNHKに受信料を払わない方法。ネチズンの中でもNHKに批判的な層からは、昔から支持されていたようである。そんな立花であるから、ネット上の宣伝戦略などはお手の物なのだろう。
皆さんは、2022年7月の第26回参院選を覚えているだろうか?NHK党が獲得した比例区の1議席は、暴露系YouTuberのガーシーのものだった。当時、YouTuberとして勢いに乗っていたガーシーはドバイから出馬。日本での選挙活動は一切せず、オンラインでの運動のみで28.7万票超を獲得した。
選挙期間中、上ツイートのような「ガーシー支持旋風」がネットを席巻していた。毎日のようにTwitterのトレンドに入り、#ガーシーに一票 #ガーシーを国会に などの ハッシュタグが大いに賑わい、期日前の投票用紙の写真が大量に投稿されていた。
それでも、当時も私は「さすがに当選はないだろう」と読んでいたが、その予想はみごとに外れる。この頃も「いよいよネット選挙の時代が来たな」と感じたはずなのだが……改めて、自らの不明を恥じるばかりだ。
参政党
ガーシー当選と同時期に、同じく参院比例区で1議席を獲得した、参政党という新興政党がある。上の2政党に比べれば知名度は若干劣るが、党首の神谷宗幣(以下敬称略)は現職の参院議員。れっきとした国政政党だ。
「私たちの祖先が守ってきたかけがえのない日本」の文言からもわかるように、参政党は保守政党の括りに分類される。保守と言っても、例えば中道右派だとすれば、参政党はそれよりもっと右寄りになるだろう。
参政党もまた、ネットにおける知名度はとても高い。党公式YouTubeチャンネルの登録者数は22.8万人と、自民党の13.4万人を大きく上回る。直近10本の平均再生数も約5.27万回と、前述の暇空には及ばないものの、安定して数字を取れている(いずれも2024年7月30日現在)。
動画で訴えているのは、主に反ワクチン、反グローバリズム、反中国、反アメリカ、反LGBTなど。サムネイルやタイトルには「核戦争までのカウントダウン」「国家存亡の危機」「全てを信じるな」「社会崩壊」「毒ワクチン」などの文言が連なる。
勘のいいみなさんならお分かりでしょう。
完全に陰謀論です!
申し訳ないけどどう見ても陰謀論です!
しかし、そんなことを言ってもこの党から議員が選出されたのだから、それもまた民意だ。確かに、参政党の考えは一般に広く受け入れられるものではない。しかし、それでも一票を託した人達の想いを否定することは出来ない。
トランプ前米大統領の台頭やコロナ禍の影響で、昨今はディープステートや反ワクチン陰謀論などが、インターネットを介してより身近な物になっている。それを信奉する者と、忌避する者の間の分断もより顕著になってきている。
参政党の誕生、そして議席獲得は、そういったネットの潮流を如実に表しているのではないだろうか。
東京15区補選
都知事選の約3ヶ月前、前衆院議員・柿沢未途被告の辞職に伴い、東京15区で補欠選挙が行われた。結果は、立憲民主党公認の酒井菜摘候補が2位に大きな差をつけて当選した。
注目していただきたいのが、都ファからの支援を受けた乙武洋匡を抑え、4位に躍進した諸派の飯山陽氏。この「諸派」というのがほかでもない、最近のネットを大いに騒がせている「日本保守党」だ。
はじめに断っておくが、私はこの日本保守党の支持者ではない。むしろこの補選に際して、「証拠がない」と自ら認めつつも街頭でデマを垂れ流していた百田直樹代表には、多少言いたいこともあるのだが……今回は割愛する。
ともあれ、飯山本人の言葉を借りれば、ネットの一部界隈でしか有名でない「無名の場末研究者」だった彼女が、昨年10月にできたばかりの新しい政治団体が、2万4264人の信任を得て、4位に躍り出たのだ。これは素直にすごいことだと認めざるをえない。
何を隠そう、この日本保守党もまた、ネット初の政治団体である。
Twitterの公式アカウントのフォロワー数は脅威の32.8万人。ちなみに、自民党のフォロワー数は25.2万人なので、それよりも多いということになり、国内の政党・政治団体としては最大規模だ。何故保守党が、ネットでここまでの支持や注目を集めているのか?様々な要因があろうが、1番はやはり百田直樹代表・有本香事務総長のネット上での知名度だろう。二人のTwitterフォロワー数はそれぞれ64.8万人、56.9万人(上記いずれも2024年8月2日現在)。これは前述の、これまた「ネットに強い」れいわ新選組の山本太郎代表よりも多い。百田も有本も2010年からTwitterを続けている、いわば14年以上の古参ユーザーだ。大物小説家でありながらも「保守論客」として、昔から保守層(ネトウヨとも言う)から一定の支持を集めてきた。それがゆえに、畢竟そんな百田のファンクラブでは無いかとの指摘もあるようだ。
また同記事によれば、党執行部は選挙への候補者擁立に消極的であるという。連敗を恐れてのことだろうか、ネットという狭い世界の中では随一のファン数を誇るばかりに、中々攻めに転じられないようだ。
彼らを応援するつもりは毛頭ないが、せっかくネチズン人口が増え、ネットの情勢が現実の世論とリンクしつつある現代なのだから、どんなに落選続きでも選挙には果敢に出馬し、泥臭い活動をつづけるというのが、毎月会費を払ってくれている支持者への誠意なのではないだろうか。15区補選で予想外の躍進を見せ、私も「これはひょっとしたら近い将来あるかもしれない」と動揺したばかりに勿体なく感じる。
日本保守党は身内のファンにだけ目を向ける「井の中の蛙」で終わってしまうのか、それとも地道な活動を続けネット発政党として議席を勝ち取るのか。今後も注視すべき政治団体だと感じている。
オールドメディアとインターネット
「街頭演説を巡って」の章で躍進した候補として取り上げた石丸、安野、ひまそらは、いずれもある共通点がある。それは、オールドメディアにあまり取り上げられなかったという点だ。
カギは若年無党派層
当初3位候補だった石丸はある程度の露出はあったが、それでも蓮舫・小池に比べて少ないという声もあった。作家の堀新氏の、6月29日のツイートを引用させていただく。
また、安野やひまそらは地上波への露出がほぼゼロと言っていいほどなかったものの、それぞれ15万超、11万超の得票があった。これを見ると、テレビを始めとしたオールドメディアの影響力は衰えているように見える。
そして躍進のカギは、やはり「ネット世代」と呼ばれる10~30代の若年無党派層のようである。
驚いたことに、私と同世代の10~20代には小池より石丸の方が人気なようである。
また先程も書いた通り、安野の演説会場には2~30代を中心とした若い世代が集まっていた。それからひまそらの支持層であるが、これは残念ながらメディアに注目されることがほとんどないため、データとして観測することが出来ず、また街頭で人を集めることもしなかったので正確にはわからない(なにしろ彼の支持者が陰謀を勘ぐるほどだ)。恐らく2~40代の男性がメインだと予測している。
オールドメディア役割の変化――テレビの場合
2000年代初頭、「小泉劇場」とよばれるセンセーショナルなパフォーマンスで世間を賑わせたのが小泉純一郎である。メディアに揚げ足を取られまいと慎重になるのではなく、むしろ広告的に利用してやろうと振舞ったのだ。2004年生まれの私は残念ながら記憶が無いのだが、親は未だに印象に残っているようで、よくその話を聞かされる。
思えば'10年代まで、テレビは流行の震源だった。アムラーにしろ、パワースポットブームにしろ、様々なダイエット法にしろ、ふなっしーにしろ、K-POPブームにしろ。そしてそれは政治の分野でもそうだったのだろう。だから小泉純一郎は、メディアの持つ絶大な力を利用し、画面映えする役者を演じたのだ。
しかし今、テレビをつけてみる。ワイドショーのワンコーナーでは「ネットで話題の○○」「今こんなものがバズってます!」「流行に取り残されていませんか?」の文言が並ぶ。バラエティを見るとネットから拾ってきた映像を垂れ流すだけ。挙句の果てに、ひな壇には見知ったYouTuberが勢揃い。
テレビにはもはやブームを作り出す力はないと言って良いだろう。たんなる流行の受信機にグレードダウンしたというのが率直な印象だ。
事実、国民のテレビ離れは進んでいると言って過言ではない。総務省の令和5年度の調査によれば、全世代を通してテレビの視聴時間が減っている他、ネットの利用時間は年々増えていることが分かる。
また、この傾向は若い世代において特に顕著だ。
データから見ても如実な国民のテレビ離れ。しかしながら、いくら「オワコン」とはいえメディアを完全に敵に回してしまうとイメージを損なうのもまた事実である。
「反マスコミ」は諸刃の刃
象徴的な事例を一つ紹介しよう。それは7月7日の開票直後。2位落選となった石丸が報道各社のインタビューに応じる際、その対応が礼を欠くとしてネットニュースで話題になった。以下、FLASHの記事から引用する。
この時の態度が高圧的だとして、ネット上では批判が相次いだ。ちなみにTBSのインタビュー映像も、同社の公式YouTubeチャンネルがアップしている。
この件があり、古市氏との一連のやり取りを構文化した「石丸構文」がにわかに流行した。要は、「話が通じないヤバい奴」として炎上してしまったのだ。
それを機に地上波でも石丸を呼び、出演者に論破させると言った番組が作られ、それをまた週刊誌が報じるなど、メディアは一斉に石丸叩きの流れを作った。
それ以降鳴りを潜めてしまった石丸旋風。「国政は考えていない」「広島1区(岸田首相の選挙区)から出るかも」「政党党首と一騎打ちするかも」、「立憲新代表の選挙区から出馬するかも」と、本人の言うことが二転三転するのもあり、オオカミ少年のように飽きられてしまった印象だ。
オールドメディアの影響力は確かに落ちているが、かと言って完全に無視することは出来ないと言ったところだろうか。
透明な声は政治を動かすか
長くなってしまったのでいい加減まとめに入ろう。
そして、書き始めてから随分時間が経ってしまった。
この文章のタイトルは「透明な声は政治を動かすか」。「透明な声」とは、必ずしもメディアには取り上げられない、政治家が耳を傾けない、ネット上の声のことを言っている。匿名性が高いゆえに、今まで「民意」として扱われてこなかったネット世論だったが、ここ数年で一気に存在感を増した。メディアがこれらの透明な声に色を付けるまでもなく、「結果」として可視化されて来たように思う。その背景にあるのはテレビ・新聞離れなどに見られるオールドメディアへの不信感だろう。私がよく利用するTwitterでは大手マスコミの投稿にコミュニティノート(誤解を生む投稿に対して、第三者が付けることができる註釈)がつき、間違いを指摘されているのを最近よく目にする。
透明な声の持つ大きな力は、政治家たちの選挙戦略を大きく変えた。極右・極左・あるいは陰謀論にターゲットを絞ってアプローチする者、共通の敵を作って注目を集める者、逆に思想性を抜いてノンポリ層を開拓しようとする者。選挙を巡る情報戦はますます激しくなるだろう。
誰もが発信者になりうるインターネットでは、ノイジーマイノリティが目立ちやすく、それゆえネット世論は不正確だと言われてきた。しかしそんな時代は終わったのかもしれない。彼らが拡散力を使って周りを巻き込み、ディメンションを超えて現実世界にも大きな旋風を起こすようになったのだ。
これは必ずしもいい事ばかりではないだろう。ポピュリズムの加速は憂うべきことだ。よく言われるのは、有権者の情報に対する態度が、受動から能動に変化したということ。垂れ流されているテレビを見るのではなく、興味のあることを自発的に調べて仕入れるようになったのだ。しかしこれで終わりではない。検索結果からレコメンドが形成され、今度は自分に都合の良い情報だけを受動的に摂取するフェーズに入る。こうしたサイクルを続けると、考えが極端になっていきやすいというのはよく指摘されているところだ。
それでも時代は後戻り出来ない。今更ネットのない世界など考えられないほど、社会はネットに依存しているし、今後しばらくネット離れが起こることはないだろう。
毒か薬か、絶大な力を持つインターネットとどう付き合っていくか。ネチズンの透明な声を透明と看做したままでよいのか。
政治家にも、メディアにも、有権者にも問われている。
追記:ダラダラ書いてたらこんな時期になってしまいました。今更都知事選の話をしてる人なんかいませんが、書き上げたのでアップロードします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?