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生活の記録

一人暮らしは、受動と惰性の生活習慣を嗜好として選択し直し再構築していく作業で、とても楽しい。自分の好き嫌いを改めて自覚できる。しかし私は生活がいかんせん不得手で、そんなの言わずもがな、分かりきった話なのだが、整えても整えても一瞬でカオスになる。日常に非日常の要素が含まれすぎていて、落ち着かないといえば落ち着かないが、慣れることも飽きることもないのは素晴らしい。先ほどまではワインをぶちまけてその後始末に追われていた。しかし直近醤油で同じことをやっていたので途方に暮れることなく対処できた。「事前」に対する学習は一向に為されないが、「事後」に対する学習は確実に為されているのだ。十分、多くは求めない。多くの人の人生には一度も起こらないことが、一人の人の人生に何度も起こる。私は生まれて一度も職質を受けたことがないが、受ける人は日常的に受ける、然り。しかし。何もミスをしなくても部屋は日に日に荒廃していく。本当にこれは一日単位で目に見えるからすごい。人が一人住まうということはこんなに汚れることなのか。部屋には私しかいないが、生き物を飼っている感覚。髪の毛だけでも死ぬほど抜けるのだ。でもまだ全然ある。日々増えている。生きるということは死んでは生まれてを絶え間なく繰り返すことなのだなと髪の毛を見ていると思う。

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