【小説】韓流物語#4〜初めての韓国人だらけの職場〜

さあ、今日から私の韓流ショップライフが始まったわけだ。

場所は赤坂。まだ赤坂サカスもできていなかった頃の話。

TBSを右手に感じながら進んでいった先にある店だ。

初日。さすがに緊張しまくりだった。

なにせ、日本人は私だけ。韓国人ばかりの中で一体どのように仕事が進んでいくのか。

現在から思い返すと、よくもまああの時あんな完全アウェーの中に入り込んでいったものである。

しかし、あの時、ああしないと、何だか前に進めないような気がしたからだった。

緊張を紛らすために、TBSからその店の道すがらにあるちょっとしたスペースでがっつり煙草をふかし、感覚を麻痺させていく。

2階のカフェが私の担当になった。

カフェは、まず入り口でお客様に会員登録をして頂きポイントカードを発行する。そして1時間数百円でカフェの飲み物が飲み放題、韓流雑誌が読み放題、そして、スクリーンにはローテーションで韓流ドラマが上映されておりそれを観覧することができる。

しかも、そのカフェの中には、ぺヨンジュンが初来日した際のイベントでとった手形が独占で飾られている。その手形は自由に触れることもできる。それ見たさにいらっしゃるお客様が多かった。

ローテーションで流されていた韓流ドラマの出演は、あの頃盛んにいわれていた、いわゆる「韓流四天王」ペヨンジュン、イビョンホン、チャンドンゴン、ウォンビン。それに加え、チョインソン、パクヨンハってラインアップだったっけ。

この超基本の6名の名前でさえ、知らなかった私。そこからいきなり実務をしようというんだから、何度もいうが現在から思えばまさに無謀な暴挙である。


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