【小説】韓流物語#6~兄貴との思い出~
赤坂のショップ時代、もちろんそこには多くの韓国人スタッフがいたわけだが、一番思い入れが深い人物は、チェさん(仮名)だろう。
チェさんは、ワーキングホリデービザで日本に来ていた。
先にその赤坂の会社でデザイナーとして働いていた人の知人で、それづたいでアルバイトとして働いていた。
チェさんとはとてもウマがあった。
私が長男でお兄さんと呼べる人を求めていたのもあるだろう。兄貴的存在で私は彼をとても慕っていた。彼も私を弟のように親しみを持って接してくれていた。
この赤坂のショップ時代を語るとき、一番仲良く、一番数多くの楽しい時間を共に過ごしてきたお兄さんなので、彼にまつわる思い出話を今回は書こうと思う。
兄さんはとても女性にモテた。別に悪気は無いが、何人かの女性と付き合っているような状態だったし。そのうちの数人に会って会食したことがあるが、どの女性もそれぞれタイプの違うとても可愛い子ばかりだったな。
まあ、結果的に、何人かの女性と付き合っていたと書くと、浮気ったらしの悪い男と、これを読んでくださっている女性の方々は思うかもしれないが、実際にそういう側面はあるが(笑)
自然とある女性と何かのきっかけに食事を共にすると、あちらからも好意を抱かれ、チョさんも人懐っこい人なので、自然と2人で会い、自然と夜を共にし、自然とまた時々会うようになるという感じだ。
私はそれとは残念ながら反対のタイプで寂しい男なので、その面ですごいなあ兄さんは、と感心していた。
兄さんの家にもよく行ったものだった。
兄さんの家は、いわゆる会社の社宅としてマンションの一室を会社で賃貸しているところに住んでいた。
そこまで高級なところではないが、場所は赤坂だから、品の良い雰囲気はある。
そこには会社の上層部の社員も一緒に住んでいた。
よくその家にいっては、みんなで食事を共にし色々話していたものだった。
みんなで食事をするときは、もちろん韓国料理ということになる。
こういう時に、みんなで作って食べるものこそ、お店で食べるよりもリアルな韓国料理という感じがする。
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・リアル韓国家庭料理なサムギョプサル
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