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りんごの行方

誰かが半分に切ったりんご
このままだと酸化しちゃうよ
塩水につけておく?それとも今食べる?
 (最近塩水よりも、はちみつ水がいいらしい)
   
 [はちみつは乳児ボツリヌス症の恐れがあるので
  1歳未満のお子さまには与えてはいけません
 ご注意ください]

はじめに

何故りんごなのか、それは私にもわかりません
転がるりんご、転がった先は読んだ方に委ねます
(良い意味で放り投げ)
煮るなり、捨てるなり、忘れて腐らせるなり
なんなりお好きに
決まったエンディングのない映画のように
 書いている本人もなんなのかさえわからずに

それでは

鏡よ、鏡
あなたの心は
今、どこだい?

りんごの皮むがどうしても剥けなかった
右親指のナイフと左手のりんごの皮の隙間の感覚
あの隙間の歩調がどうしても掴めない
初りんごのイメージは、もう二度とむきたくない
りんごとの出会いは最悪
今思うと初々しい

今、りんごの皮は剥けるようになり
なんならアップルパイ作りにハマり
毒入りではない、愛情と感謝入りのアップルパイ
部屋がアップルパイ工場と化す12月
ホールごと、一つ一つケーキボックスに入れて手渡す

「ありがとうございます」
でも、その12月の楽しみが最近出来ず
フラストレーションアップルパイ
作り方を忘れそうな勢い

でもまた手作りアップルパイが渡せるようになる
その頃には、渡す人、受け取ってくださる人が増え
私の部屋がアップルの匂いに包まれ
年末までに間に合うかと心配する幸せが訪れる
アップルパイの希望を諦めない
感謝を届けたい人が私には沢山いるから

アップルパイが好きな方がいらっしゃいましたら
ご注文お待ちしています

今は焦らず、アップルパイプラスα、考える楽しみに
美味しいかは別として、感謝の美味しさは大切

おじさんはサウスポー
Norman Rockwell

公衆衛生では、人の触れることにさえ不安を抱く
でもそんなことに慣れてしまう
    コミュ障な私にはちょうどいいけれど    
でも慣れは怖い、当たり前になることに等しいから
でも変化を恐れることはもっと怖い

勉強机の限られた時間内のりんご一個のデッサンは難易度高

  初めての美術のデッサンはりんご
限られた時間内で陰影とりんごの丸みを描く
デッサンの基本、球体
でも私の視線をほんの少しずらすと
今まで描いたりんごは別のりんごへ変わる
「どうしても同じりんごになりません」
私が美術の先生に初め質問した言葉

アダムとイブのりんご

りんごは奥深く、罪深い存在なの…

エデンの園に植えられたりんごの樹(善悪の知恵の実)を食したアダムとイブ
 宗教により解釈も違い、諸説も多岐に渡り、未だりんご論争も続いています
(実は何の果実なのかさえわかっていないとも言われています)

アダムとイブをそそのかす蛇の存在は
「知恵の化身」
「既に善悪の知恵を持つ蛇」は現在に例えると…
はて、誰でしょう…?

表と裏、昼と夜、嘘と真実、善と悪
ひとつひとつ自分で判断し成長する、それが知恵

そそのかされ、りんごを食す
知恵がなかったアダムとイブではない私達

白雪姫とりんご

りんごりんごってうるさいわねぇ…
Snow White,Disney

おばあさんに化した継母の毒りんごを食し、倒れてしまった白雪姫
継母の執着心
そんな力があるのなら、おばあさんにならずに自ら美しくなればいいのに
毒でどうにかしようとする、でもその毒は猛毒となって継母へ戻る
おとぎ話はフィクションでありノンフィクション

惑わす鏡は悪意の知恵で楽しむ
アダムとイブをそそのかす蛇と一緒、そう察する
察したら、さてどする
今、どうする

青りんご、だけど、緑色

 古代では4色で色を表現していた
赤、青、黒、白

赤は「明かし」(暖色の明るさ)
青は「淡し」(ぼんやり)
黒は寒色の色として表現され
白は「著しい」はっきりとした表現
緑は「端々しい」(江戸半ば以降に加わった色)

確かに青りんごと言われると
赤りんごよりも初々しさ、弱さを感じる
赤りんごは目を惹く色味、初々しいさを感じつつも
弱さがないのは、「明かし」の象徴

見渡せばボンドのキャップも赤で
赤はちらほら、視界に必ず添えられる色味
こっそり主張する、したたかな色味

ぼんやり系だって
自己主張足りないらしいよ

愛、感情、生命、という純粋の象徴
純粋が故に恐ろしくもある、りんごと赤の関係性

りんごをむく他に、真っ二つに分けるて描かれる
ことも多いりんご
(絵画や神話など)

酸化の方がどうしても気になる私ですが
この真っ二つという意味は天と地、昼と夜
揺るがない真実の中に突然曖昧なものを無理に分ける

分けて、分からせるという
カオスな分け方を意味しているそう
(諸説あり)

ここまでくると、りんごならあり得る気がしなくもない

只今、りんごを真っ二つに割ったような心理の学びをしているのですが
例え曖昧でも、分けて、分からせ、意識化させ
おさまらせる

心理学でいう集団形成
こんなに夏前からりんごが気になる意味がここに辿り着いたような気がする
(チクッとなが来てから)

割ってみても分からない、それが赤いりんごってものよ

りんごと集団形成

例え
りんごに4つの欠如が起きると集団形成が出来上がる
4つの欠如の材料と不安のスパイスのアップイ
出来上るなら笑顔になるアップルパイを作りたい

さて、ここでりんごのお話は終わりにします

私の願いはアップルパイをまた手作りで手渡すことができるようになること
以前のようのはできなくなるかもしれないけれど
人は人の温かみを心で感じる
私はそれが欠如してはならないと思っている

元から集団に形成できぬ身なので
今のりんご達は余程怖いんだなと、淡いんだなと思う
きょうゴロゴロ、これはアボガド

りんごの集団にむしばまれず
存じぬ心を植えらぬように

選べるりんごでいてください

そして

その先にあるアップルパイを
どうぞお召し上がりください

もちろん幸せのスパイス入りです

おしまい
2021.12.15 kran

追伸
私は生リンゴアレルギーです

かゆいかゆい