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191028 さだ×よみ音楽会
国立国会図書館の見学を終えた後、引率いただいた先生から「時間がある人はこのあと懇親会へ」というありがたいお誘いを泣く泣く辞去し、口笛を吹き乍らスキップで永田町から次の目的地、池袋に向かいます。嘘嘘、冗談冗談。僕はスキップはできますが、口笛が吹けないので(そこか)。
昨年11月20日に東京国際フォーラムで行われた『Reborn〜生まれたてのさだまさし』ツアー。2度目のアンコールで披露されたのは、会場を総立ちにさせるライブの人気曲『長崎小夜曲』でした。20年にわたって故郷長崎で開かれた『夏・長崎から』コンサートではオープニングを飾ることが多かったのですが、最後の最後に歌うのは、僕がさださんのコンサートを2回目に聴きに訪れた時もでした。あれから幾星霜、今日はいったい何回目になるんだろう? と少し頭を捻りましたが、すぐやめました。今年1年すら何回来たか覚えてないもん。因みに今年は、大晦日から元日にかけての『さだまさしカウントダウンin国技館』〜『年の初めはさだまさし』を1回と数えると、2、3、4、5ので6回目となる『さだ×よみ音楽会』。だって全部パターンが違うんだもん。通常のツアーに、アコースティックコンサート、加山雄三さんの若大将フェスティバルのゲスト、落語の会の司会進行。柳家一琴という落語家は「落語会広しといえども、さださんに憧れて落語家になったのは私だけですよ!」と誇りますが、正しい進化形と思います。
久しぶりのフルオーケストラとの共演。もともとクラシックのヴァイオリン奏者を目指していたさださんとの音楽性は相性がよく、あの『親父の一番長い日』は、山本直純さんのアレンジによる、新日本フィルハーモニー交響楽団との演奏でした。1995年にはオーチャードホールで東京ニューフィルハーモニック管弦楽団と共演します。指揮は永年の盟友である渡辺俊幸さんでしたが、本編最後の曲『親父の一番長い日』は山本直純さんが登場し、指揮を振りました。よく覚えてますよ、行ったから。読売交響楽団とは初めての筈。僕に断りもなく共演したことなんてなかろうな。
僕自身はフルオケよりもギター2本のようなシンプルな楽器編成が好みなのですが、この日は弦楽器の特徴を存分に活かした曲目が並びました。『青の季節』はCD収録版が管弦楽を駆使しており、なかなか聴く機会がないので嬉しい。前回聴いたのは、佐渡裕さんが司会を務めていた当時の『題名のない音楽会』公開収録だったんじゃないかな? その時も会場は今回と同じく、東京藝術劇場でした。
1.歌劇『ウィリアム・テル序曲』
2.主人公
3.精霊流し
4.北の国から〜遙かなる大地より〜
5.にゃんぱく宣言
6.都会暮らしの小さな恋に与える狂詩曲
休憩
7.案山子
8.片恋
9.青の季節
10.おんまつり
11.修二会
12.風に立つライオン
E.C. いのちの理由
フルオーケストラを構成する人数が集まれば、一人くらいは飛ばす人、さだまさしのファンでした、という人が紛れ込みます。東京ニューフィルハーモニックではチェリストがさだまさしにトークで挑む、という無謀な挑戦を。
チェリスト「かぐや姫の頃からさださんのファンだったんです」
さだ「俺がいたのはアリス!」
チェリスト「ソロになってからの『神田川』が好きで…」
さだ「それは松山千春!」
今回はヴィオラの「キドさん」が「トークCDで聴いた『エレクトーン、ハイ事件』を生で聴きたい」とリクエスト。そりゃあ、さださんのトークは半分落語なのだから、生で聴いた方が絶対面白い。
「エレクトーンのお姉さんは天才です。右手でメロディーを弾き、左手で違う段でコードを弾き、右足でペダルを踏み、左足でスイッチャーを切り替えながら、打ち合わせをしている」
「エレクトーンのお姉さんは天才です。右手でメロディーを弾き、左手で違う段でコードを弾き、右足でペダルを踏み、左足でスイッチャーを切り替えながら、俺に合図を送る。打ち合わせしている司会者に合図すればいいのに、飛び越えて俺に合図を送る」
「エレクトーンのお姉さんは天才です。右手でメロディーを弾き、左手で違う段でコードを弾き、右足でペダルを踏み、左足でスイッチャーを切り替えながら、眉を上げ下げできる」
これ身振り手振り付きで聴けるんだから、絶対ライブの方がいい。僕も何回聴いても面白いもの。初めてコンサート行った時に聴いたネタだけど、今でも笑える。これを「芸」と言います。
ああ面白かった。って、歌の感想ないんかい。普段のコンサートより曲目少なめだったせいか、この日は絶好調でした。グレープ時代や初期の頃の細くて高い声を懐かしがるファンも多いけど、さださんは意識的に早い段階から歌い方を変えていた。今の歌い方にしなかったら、もっとキーを下げたり、今の状態をキープできなかったと思う。小田和正は例外なんだって。山中伸弥さんが研究対象にすべきだわ。
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