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『挨拶は無言で頷く男性的規範1』

男性は、路上ですれ違うときに、目が合うと無言で頷くことで挨拶をする、ということについて、しばしば言及してきた。これについて、ある程度まとめておくべきと思い、ともかくタイトルをつけて通し番号を振り始めた。

ビクトリアでは、私に対して、路上で、目が合うと頷いてくる男性の割合は、体感的には7割を超えていた、と思う。私がそれについて、バンクーバーで20年くらい働いているという日本人の新移民男性に確認したところ、全く知らないと言われた。ビクトリアがのんびりしているからではないか、とのこと。

バンクーバーの路上で、私に頷いてくる人は、3割くらいではないかと思う。割合は低くても、それなりにはやってくる人がいる。それで、なぜ彼には起きなくて、私には起きるのかを考えていた。彼の外見は、明らかに男性的である。もちろん彼には意識化されていない可能性もある。

すぐに思いつくのは、私に頷いてくる人には、東アジア系の外見の人が含まれていないかもしれないこと。どういう見た目かというと、肌の色が明るい、日本人や韓国人やベトナム人的な見た目、とでも言おうか。東アジア系の男性スターはそんな感じだし、それはアイドル的でも、柔道家風の外見の映画スターでも、肌の色合いとしてはそんな感じ。東南アジア系より肌の色のトーンが明るい。

また、後に言及する私くらいの肌の色合いの男性も、私に頷いてくるか若干心許ない。私の印象としては、白人的、黒人的な人に頷かれていて、それに中東系的な人たちも加わっているようなイメージ。

以上のように、頷いてくる相手ついては、アジア系に見えるかどうかについて注意し、しばらく気をつけながら観察をしてみる。以下は、頷かれる方でもある私の外見について。

私の肌の色は、そういう東アジア系より明らかにダークで東南アジア系の色合い。インドや中東系とは、何となく色合いが異なるし、彫りは浅く、体毛も薄い。

日本人にも、他のアジア系の人にも、私は中国人に見えるらしい。北京では日本人だと言うと、嘘つけ南方系(の中国人)だろ、とよく言われていたし、そんなに驚かない。仲良くなったフィリピーナには、お前のどこが日本人に見えるねん、みたいなこともしばしば言われた。

ジェンダーに関して言及すると、アジア系の女性は、私がドミトリーの女性用の部屋にいると、総じて、まず驚くようだし、特に日本人女性には、ひーーーっという反応をされるので傷ついていたけれど、もはや仕方がないようだ。加えて、ものすごく人を突き放すようなキツ目の顔つきをしているらしい。

最近精神的にきつい状態で、しかし自分を鼓舞しながら顔を上げて道を歩いていて、白人の女性と目が合ったり、ぶつかりそうになったり、単にすれ違う以上のことが起きた時に、明らかに私を危険人物だと判断して、たじろがれたことが複数回あった。私としては、そんな反応をされると、私の方が動揺する。日本人女性と話した時には、私の顔つきと、態度というより出している空気のようなものについて、かなりキツめの険しい何かだと説明された。

多分、そうしていないと男性にはメンチ切られるからだし、頷かれないんだと思う。つまり、対女性には厳しすぎる、ということか。でも、一般的に男性が私に対女性として目を合わせた時、私はそんなふうな印象を受けたりしてなかったように思うから、何か調節の方法があるんだけれど、私にはまだ出来ない、ということなのかもしれない。

ついでに言及しておくと、非常にごく稀に、私に男性的頷きをしてくる女性に見える人もいる。トータルで4人くらい? 例外なので、ビックリするし、気に止まるし、非常に印象深いので記憶に残る。


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