『セクシーダンスの効用（オートエスノグラフィックな何か18)』

本日、リハーサルを6時間。明日はフルコスチュームでのリハーサルです。

助けを求めて、すり減っている場合ではなかった。

ストリプティーズは、2つとも休まなかったし、2つとも、一番後ろで、でも全員が私を頂点にして広がるので、センター。

セクシーダンスは、ど真ん中で、一人だけ違う振り付け。

ドラァグは、私のリップシンクから始まるし、最後のポジションでは、最前列に私を頂点として、ピラミッドの配列になるので、人の振りを見て、確認することすらできない。

なにより、ものすごく、楽しい。みんなで、たくさん笑って、たくさん褒めて褒められて。

2回休んで、セクシーダンスは直ぐ追いついたので、褒められたけど、しかし、ドラァグは、リップシンクする歌詞により、物語が作られるから、かなり難しい。私はESLだから、曲を聞いただけで、すんなり意味が分かったりしないし、一回歌詞を言われても、頭に入ってリップシンクできたりもしない。なにより歌詞と全体の組み立ての関係が、なかなか分からなかった。しかも、ソロのパートの連続で組み立てられている。

抜擢されてるのに、混乱してばかりいたから、ミストレクスあんたが前に出るのが遅れると悲惨なことになる、とか、わからなくなっても、振り返らないと他の人を見ることもできないんだよ！とか、ハッキリ言われて、ともかく、やるしかない。

まだ2回目のショーなのに、嬉しいし、何だか、泣ける。この間、師匠のショーのチケット買ったのに行かなかったから、相談することないのか聞かれたし、帰り際にも、もう大丈夫かと聞かれて、日本の皆さんには、そんなこと聞かれて心配されたこと、なかった、と思って。

みんな色々あるから、何があったか聞かれたりしないけど、みんな心配してるし、私は一昨日ゲイバーで会ったメンバーが、誰かと揉めてて、しんどそうだったし、今日も悲惨な顔して現れて、私は心配してたけど、最後には大笑いしていて。

そうだ、こうやって、みんな何とか頑張って生きてて、特別に何かするわけではないけれど、互いに支え合って、そうして、なんとか生きているんだなぁと思った。

がむしゃらに無理なことをし続けないと、私は生きていけないと思っていたけど、それは、私のこれまでのトラウマゆえの問題で、そして日本でだったからで、ここでセクシーダンスをしながらなら、可能なのかもしれない。

仕事もそれなりに満足できることをやりたいけど、別に、それだけに邁進しなくても良い。そんな風に思うのは、初めて。凡庸には、生きていけないと思っていたけど、そんなこと、ないのかもしれない。

私はまた、成功ではない方を選ぶ石を握る時のようで、なんで、ここから出てくるの？というところから、昨日の夜、石に買った時に貼ってあった名前のシールが出てきて、それで、今日は一日ポケットに入れていました。

ともかく、ダンスをここで続けるなら、仕事を探さないといけない。食べていくためと滞在資格を確保するため。オンラインでもできる仕事を、どなたでも、なんでも、私に下さい。

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