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『ポールダンサー』

ポールダンサーは、基本的に群れない人たちのようだ。一人でやってきて、挨拶やちょっとしたやり取りなど交わすものの、それだけ。さっと練習にやって来て、さっと帰る。必要なのは、身体を作ることと、個人で練習を繰り返すこと。

ミニマムの練習着を身につけて、日常生活ではあり得ない高さのボックスとヒールのシューズを履き、驚くほどセクシーに踊るが、必要な筋肉はクライミング以上。気を抜くと怪我をするし、その可能性を減らすためにも身体を鍛えるしかない。個人競技のアスリート的。

アングラ度もセックスワーカー度も高いように感じる。それも好み。

クラスも必ず出るものが決まっているわけではなく、フレキシブル。なので、いつものメンバーのみでない場合は、クラスの初めに、順番に名前とプロナウン、その時のお題の一言を述べる。

しかし、教わったことは一人でひたすら練習する以外に、どうしようもない。なので、クラスでも、ぱっと教えられて、後は通って一人で練習しな、って感じ。

ドラァグは、基本的に群れている。ずっと人と群れているのが苦手な私には、つるむのに限界があった。なので、常に距離を取っていて、可愛がってくれてたのは、基本的にはストレートでシスジェンダーの、セクシーダンスクラスのお姉さんたち。相変わらず。

フロアで群舞をしていたけれど、筋肉がしっかりついて、体も軽く、ただ踊るよりもっと激しいことができそうだと思っていた。なので、ポールダンスも突然始めた割に、それなりにポールにつかまっても、身体は持ち上がる。基礎練の筋トレ的なやつも、無理しなくてもこなせる。シューズを履いてスプリットをしても、もう少しで180度、足が開きそう。しかし、背中が板のようで、全くしならない。それは、悲惨すぎた。

そんな私に、あるインストラクターは、「どんな風なのがセクシーかは、あなたが決めること」と初回に言った。

面倒臭いこと、なし。余計な色々もなし。シューズはスタジオに置かせてもらえる。身につけるのはミニマムだから、下に着てくれば、全く問題にならない。持って歩いたとしても、かさばらない。練習のときから、それぞれ勝負コスチューム。

ポールを使って踊るから、ソロが基本だし、頑張っても2人。ものすごく頑張っても3人。ただ踊るよりもかなり難しいけれど、仕事しすぎないため、恋に振りまわされないためには、とても良さそう。

しかも、ほぼ女性のダンサー。男性は希少な存在。Tをしてるノンバイナリーには、まだ会ったことがない。

ということで、ともかく、なるべく毎日通い、練習をすることにした。どうなるか、乞うご期待。



活動支援に、記事を買って下さい。身体のケアに、開脚を完全にして背中をしなるようにするためにも、マッサージに通う必要もあるので、ぜひ、よろしくお願いいたします。

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