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わずか1ヶ月で仕事をクビになった話

仕事をクビになった。わずか1ヶ月で。
(後半、長々と書いています。よろしければお付き合いください)

仕事について

業務内容は、ECサイト出品用の画像作成と商品登録だった。
週3日、時短のパート勤務。職場は子どもの保育園のすぐ近く。
給料は安かったけど、まぁまぁ理想的な勤務条件だった。

まず始めに、商品画像の作成をお願いされた。
与えられたパンフレットや画像を元に、どんな構成にしようか考えた。すでに出品されている会社の商品やPinterestを参考にした。商品が売れるような画像を作らなければならないと思い込んでいたが、どうすれば良いのか皆目見当がつかなかった。

画像作成に何日もかけている私を見て、教えてくれている社員さんがちょっと引いているのがわかった。「こことここの取引先は、画像作成に時間をかけなくていいから」と言われたが、時間をかけずにどんな画像を作れば良いのか、やっぱりわからなかった。

そのうち、社員さんが画像を用意してくれて、私は商品登録のみするようになった。いくつかのECサイトに出品しており、それぞれのサイトによって登録方法が微妙に異なったが、教わったことを逐一メモしながらこなしていった。SEO対策として、検索に引っ掛かるようなキーワードを探し、引っ掛かりやすい順に商品名に入れてほしいと言われ、難しいながらも手探りでやった。(SEO対策の会社と話していると言っていたので、今後は人力じゃなくてシステム化されるのかも)

そもそも、ECサイトで必要最小限のものしか買わない私にとって、失礼ながら嗜好品(あってもなくても良いという意味で)の雑貨はあまり興味が持てない商材だったのかも知れない。

以前、副業でせどりにもチャレンジしてみたことがあるので、ECサイトへの出品方法やSEO対策には興味があった。掃除が「気づいた人がやる」ベースだったり、休憩室がなかったり(みんな自席で食べていた)、社員さんの口が悪かったりと、職場環境に多少不満はあったが、使用期間の3ヶ月間はなんとか頑張ってみようと思っていた。

戦力外通告

10月末の朝、社長に健康診断結果のコピーを渡しに行くと、一通の封筒を渡された。「昨日メールもしたんだけど、やっぱり難しいみたいなので、10月末で終わりにします(解雇します)」とのことで、中には解雇予告通知書が入っていた。会社としては解雇の1ヶ月前に予告しなければならないので、11月末が解雇日になると書かれていた。
こんなに早く、まさかの戦力外通告。「転職活動もしたいので、今日辞めても良いですか?」と言ってその日を最終出社日にした。

解雇を言い渡されることは、誰にとっても気持ちの良いものではない。慣れないながらももう少し頑張ろうとしていただけに、ショックは大きかった。

考察

何がいけなかったのかな、と振り返ってみる。おそらく、作業スピードの遅さが一番の原因だろう。従業員数が5人以下の小さな会社なので、パフォーマンスの期待値も高く、じっくりと教えながら成長を待つことができなかったのではないだろうか。原因自分論、自分の力不足だと認めよう。

でも、と少しだけ反論したくなる。週3日の時短勤務で働いており、10月の勤務日数はわずか11日だった。それだけの期間で業務遂行能力を判断するのはあまりに早すぎないだろうか?

また、「あなたの仕事のしかたに満足していないから、ここを改善してほしい。改善が認められない場合、解雇します」とできれば事前に通告すべきではないだろうか?正社員を解雇する場合にも、事前勧告は必須のはずだ。

それに、もし即戦力を求めているなら、最初から経験者を採用すれば良かったのではないだろうか?なかなか経験者の応募がないのだろうか?
今後未経験者を採用する場合は、簡単な課題を提示して作業スピードを計ってもらい、それを採用基準のひとつにしてはどうかと思う。

教え方についても、もっと具体的な指示がほしかった(あぁ愚痴ばかり)。
私「画像はどんな風に作ればいいですか?」
社員「人によってやり方が違うと思うから、似たような商品とかを参考に作ってみて」
私「この仕事、いつまでに終わらせてほしいとか期限はありますか?」
社員「いや、そういうのは特にないから」

私が空気を読めないんだろうか、指示待ち人間だったのだろうか、とグルグル考えていると自信を無くす。わからないことは考え込まずになるべく聞いたり、自分で調べてきた。最終的には、私の教育係だった社員とウマが合わなかったのだと思う。

仕事を辞めることを夫に報告したら、「合わなかったんだよ。次は本当に自分がやりたいことをやるといいよ」と責めることなく受け止めてくれた。
せっかく、少しながらも家計の足しになる収入源ができたのに、急に辞めさせられたことを責められるのではないかと心配していたので、ホッとした。

これから

さて、自分のやりたいことってなんだろう?
「Webデザイナー」のキーワードで求人情報を検索していたら、今回の仕事に行き当たった。実際はデザインよりも商品登録がメインだったので、ちょっと騙された気分だったけど、それでもECサイトに載せる画像の作成方法を学ぶことは、今後フリーランスとして仕事を受注する上でもメリットになると思った。

今後もデザインがやりたいかというと、正直わからない。いつになっても、デザイン作業が楽しいとは思えない。アイディアが浮かばなくて苦しいことだらけだし、世の中にはいくらでも良いデザインが転がっているので、わざわざ私が作る必要はないのではないかと思ってしまう。

どこにも所属していないのは、すごく不安定で、先がまったく見えない。
会社勤めで、仕事は面白くないが辛くもなく、安定して給料は貰えて、漠然とした将来の不安はあるけれど転職したり、何か新しいことを始める気力はない。こういう人も多いのではないだろうか。
私の場合、安定した環境などどこにもないので、自分で探し出すか作り出すかしなければならない。ぬくぬくと安住していられる地はない。比較するものではないだろうけど、一体どちらが良いのだろう。

読み途中だった「エッセンシャル思考」という本を、また読み始めた。
辞めさせられたのはショックだが、会社と仕事自体に未練はない。きっと、私にとって不必要なものだったということだ。そう考えると、3ヶ月も待たずに1ヶ月で辞められたのは、時間を無駄にせず済んだので良かったと思う。

今、私にとっての最優先事項は子育てだ。子どもを長時間保育園に預けることができないため、フルタイムかつ遠方の仕事には就けない。
私はじっくりと物事に取り組むタイプなので、スピードを求められる仕事は合わない。だったら、出来高制で報酬がもらえる仕事の方が良いかも知れない。また、まったくの一人で物事を進めるのは、経験値が浅いこともあって不安なので、誰か相談できる人がいる環境で働く方が良いのかも。

Webデザインを勉強し始めて、今月で1年が経つ。
この1年間で、何が変わっただろう。少しは成長できているだろうか。
いつか自分の心に決めた、「子どもに恥じない生き方をしたい」という言葉をふと思い出す。心はちょっと弱ってるけど、体は元気。まだやれることはきっとあるはず。母ちゃん、もう少しもがいてみます。



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