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【人生を変える副業講座】 副業と起業は似て非なるものである!


 ネット界隈をうろちょろしていると、「脱社畜」ではないけれど、なにがしかのネットビジネスを行って、「独立しようぜ!」とか「会社やめようぜ!」みたいな

あおり運転

を行っている人たちがたくさんいることがわかります。うしろから前からオラオラ!と。

 しかしまあ、ふだんとっても小さな会社の経営を一手に任されている「取締役社畜」でありながら、かつ同時に副業ざんまいをしている小塚井さんからすれば、

 なめんなよ起業を!

と思うのもまた真実。なんとなーくではありながら、

「ネットでちょこっと副業して、そこから当たれば起業できるぜ、だからみんなもやろうね!」

みたいな風潮には、否!と申したいところです。

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なんでか?とくに、サラリーマンが取り組む「副業」と、そこからの「起業」は一見するととても似ている気がするのだけれど、実は大きく違う理由を、きちんと説明しますね。


 まず、その違いの第一は、「金がさ(金量)」がまったく異なる、という点です。

 私の場合、副業で月5万とか月10万とかは、十分にあり得る数字です。実際にそのように取り組んでいるし、それだけの成果も比較的簡単に上がります。

 しかし、

月30万円の給料をもらっているサラリーマンが、プラス5万円のおこづかいをもらえる

のと

 月5万円しか稼げない副業を、35万円の利益にもってゆく

のは大きく違います。もうそれは単純に金がさが全然違うのです。35万円の利益、というところもかなりのミソで、「売上35万」では話になりません。利益がそれだけないといけないのですから、ざっくり2割の利益があるとして、175万円の売上を立てるというのは、ものすごく大変なことですね。


 このあたりの単純な「金がさ・金量・金額」の話は、ネット起業、ネット副業かいわいでも

あえて誤解が生まれるように、みんなモノを言っている

現実があるので、賢明なあなたはだまされないでください。


 たとえば「副業で1億円稼いだ!」とか「1億円のスタートアップだ!」みたいなことをほざいている人がネットにはうようよしていますが、個人単位で見せているので凄い話のように思いがちですが、1億だの2憶だのは、私も毎年一人で簡単にコロコロ転がしています。

さて、1億の売上がある会社の従業員数ってどれくらいかわかりますか?

 さきほどの例ではないですが、利益が2割として、手元に残るのは2000万円です。年収500万円の人が4人しか雇えないので、絶対社員は4人以下です。

(これで会社経費ゼロとして、の話ですから、実際には経費が半分なら、社員2人とか、年収300万円の人が3人とかのレベルです)

 ということは、普通の会社に勤めていて、年収300万円から500万円くらい貰っているのであれば、あなたは本当は年商1億円くらいは同僚と2人で転がしているということなのです。

 そうじゃないと会社はつぶれています。


次に第二の違いは、「副業は楽しいけれど、起業は楽しくない」という点です。

 釣り好きな人がいるとしましょう。めちゃくちゃよく釣る人で、しかけや竿にお金もかけたけれど、それ以上にたくさん新鮮でおいしい魚を釣り上げる人だったとしましょう。

 その人にとって釣りは、「ホビーであり、ファンであり、レクレーション」です。

楽しい楽しいアクティビティである、というわけです。


 しかし、趣味の釣りと違って、それを仕事にして漁師になるとすればどうでしょう。毎朝夜中のうちから沖へ出て、燃料を焚いて船を出して漁に繰り出して、月30万円からもって帰るわけですから、これは

苦行あるいは、淡々と行うルーチン

以外の何ものでもありません。そう!起業するということは、ファンでもホビーでもなく、ルーチンなのです。

 副業は、空いた時間を比較的好きな内容の仕事をして、お金をもらうという楽しみの一つですが、起業は、少なくともスタートアップ時点では、人生のすべてをぶちこむ荒行以外の何ものでもありません。

 その二つを同列には、絶対に語れない、ということを覚えておきましょう。


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 実務的な補足をすれば、「副業段階の取り組み方」と「起業を見据えての発展期」の違いはしっかり見極めなくてはならないし、特にリアルな話で言えば

「副業レベルであれば十分な商圏と需要があるが、起業するとなると破綻するもの」

なんてのはゴロゴロあります。そこはしっかり見極めるために、副業段階で需要と供給レベルを見据えるべきだと思います。

 例え話をするならば、次のような妄想(事実ではない、あくまでも例)をしてみましょう。

「尺八を作るのに必要な竹の根っこを探してくる仕事」を副業にするとすれば、これは単価もある程度もらえそうだし、月数万は稼げるな

と想像できますが、

「それを一生の仕事としても食えそうにないな」

ということもまた同時に想像できると思います。

「割烹料理屋に旬の山菜を届ける副業」があるなら、ちょっとしたこづかい稼ぎにはよさそうだ

けれども、

「山菜を大量に栽培する仕事は、需要も含めてどうなん?」

と思案のしどころです。

 逆に、副業レベルでよいなら、そういうニッチな需要は溢れるほど隠れていますので、それに取り組むのはそれこそ趣味としても大変に面白いことになりそうだ、ということもわかっていただけるのではないでしょうか?

 ご参考まで。







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