これから結婚しようと思う人へ~一度離婚した人間の老婆心~

こんにちは。
リアル繋がりの方、ツイッターで長いお付き合いの方はご存じだと思いますが私はアラサーながら既に1度離婚しています。
前妻とは7年近く同棲からの結婚生活をしておりました。

なぜ離婚したかというと理由は1つで
「子どもをつくるかつくらないかという点において二人の価値観のすり合わせができなかったから」です。
別に喧嘩したとか不貞行為あったとかそういのではないです。
円満離婚です。

さて、もう少し妻のことについて話しましょう。
僕より年上で現在35歳です。
かつては広告代理店で働いてましたが、渡英前後にいちど退職。
私が英国の大学院を修了後に離婚し、今は日本に帰国し、前職に復帰しています。

なぜ妻の年齢のことを書いたかというと、子どもをつくるには年齢(特に女性側)は避けて通れないものです。
現在では35歳での出産も高齢出産というほど高齢出産ではなくなりましたが、私が博士号とっていよいよ完全な社会人?になろうというときに「じゃあ子どもつくろっか」という話になり年齢の話が問題として浮上しました。

浮上しましたというと「お前、年齢のことなんか最初からわかってるだろ」と言われそうですが、はい、その通りです。僕は博士号とるまでに出産などのことを先送りにしていました。「博士号とってからでいいやー、そんときに考えよ」
こうして高齢出産という問題に直面したのです。

経済面に関しては問題ありません。正直子ども2人程度は養えるくらいの資産運用をしていました。
そして、現代では35歳程度では高齢出産というほど高齢出産ではないということを踏まえると確かに苦労するかもしれないけどクリアできているように思えました。

ですが、僕は「親になる」ということに責任をもてる自信がありませんでした。

ここで僕の親の話をします。すでに両親とも鬼籍に入っていますが、
父は官僚、母は研究医でどちらも仕事に生きていた人間でした。
(その辺ぼくに遺伝したとおもいます。私も研究大好きだし趣味といえる)
ここだけ聞くと「仕事に生きた人たちだったんだね」で済むかもしれませんが、続きがあります。
両親とも僕と(1つ上の兄)に対して育児らしい育児というのをあまりしてくれた覚えがありません。そりゃあ共働きですし、2人とも時間がなかったのかもしれませんが、時間がなかっただけでなく、僕ら息子に対し、「金とかはやるから好きに生きろ。教育とかも惜しまない」という体でした。
実際、兄弟ともに有名中高一貫で僕は東大、兄は北大に入れてますし、
家事に関してはお手伝いさんを雇ったり、あるいは中高生には十分すぎる小遣いをもらってました。
そういう意味では本来のネグレクトではありませんが、僕はこれをネグレクトと感じました。
小学生時代は父母との話をする時間はほぼ皆無でしたし、正直寂しかったとおもいます。

と、このような親をもって、確かに金銭面では十分に支援を受けて東大にまで入れてもらったけれども、あいつらは親じゃないと思っています。
そしてあの人たちのような親にもなりたくないとも。

そうなると、親に似て仕事(研究)が生きがいで趣味の僕にとって、子どもをもつということは研究に充分な時間を割きつつも、自分の両親のようにならないために子育てにも十分な時間を割くということがもとめられます。

また、僕は自分の子供が他人に迷惑を掛けないという最低限の存在ではなく、社会階層として上にあるのだからノーブレス・オブリージュを果たす存在になって欲しいと思っていました(僕自身、自分が社会階層が上であるから社会に貢献すべきという考えが強いため)、そうするとより一層心身ともに教育に時間を割かねばなりません。

そして、僕は自分の子どもを自分ができなかったことを果たす人形のように扱ったり、自分の老後の世話をさせるロボットのように扱う一部の人間の考え・振る舞いを非常に毛嫌いしています。
ですが、私が親になったときにその毛嫌いしている人たちと同じような思考になったら・・・?
そう思うと吐き気がしました。

長くなりましたが、僕の生い立ち、そしてそこから形成された育児感を妻に告げたところ「世の中の親はそこまで考えずに子どもつくってると思う。君はそれだけ考えてるからきっと大丈夫」と言われました。
それでも僕には子育ての重責に耐え切れず、子どもはつくれないということになり、子どもがどうしても欲しい妻との価値観の相違で離婚に至りました。

さて、これから結婚しようとしている方、
お付き合いや同棲だけでは見えてこない問題というものがあります。
1つは経済的問題。 まぁウチはこれは関係なかったのですが
2つ目は子ども。

価値観をうまくあわせられると・・・いいですね。
(今の奥さんとは子どもはつくらなくてもいいよという方針で意見が一致してます)

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