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朝日新聞「声」覧投稿 ボツ原稿 真の適材適所を期待する

2011年3月原稿

真の適材適所を期待する
行政機関の年度末が近付き、いわゆる定期の人事異動の時期がやってきた。
わたしが関係している障害福祉の分野の関係部署で働く行政マンの中にも異動で去っていく人と新しくやってくる人がいる。
 障害福祉の仕事に2年とか3年あるいはそれ以上の年数かかわってくださり、ようやく中身のことがわかりだし、関係者との交流も深まり、「これから」という時期になっていて異動して去っていく、理解ある優秀な行政マンを見ていると、なんと無駄なことかと徒労感に襲われる。
それは、障害福祉の分野に限られたことばかりではなく、すべての分野の関係者が感じていることではないかと思う。
適性のある者を単に時期がきたというだけで異動させるなどというのは民間では考えられないことである。
長く同一のポストにいると癒着や不正の原因になりかねないというのが定期異動の根拠となっていると聞くことがあるが、それは果たしてそのとおりなのだろうか。
定期異動を行っていても癒着や不正は残念ながら繰り返されているようである。
適性のあるポストについた行政マンには、長くそこで仕事に従事して専門性を増していただくほうが、より国民や住民の利益につながると思うのはわたしひとりであろうか。
行政機関における無駄な定期異動は廃し、真の適材適所の観点からの人事配置を期待したい。

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