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読書ノート639「星月夜」を読んだ

亡くなった伊集院静追悼の意味を込めて読み始めた彼の作品。
表紙の帯に「新しく、何かに挑もうと決めた。初めての、推理小説を書くことにした」とある。
こんなふうに「次は推理小説を」と思えば、推理小説が書けるものなのかだというのにはちょっと驚きながら読んだ。
いつものストーリーテリングのうまさはあるが、ちょっと話を複雑に創り過ぎという感じがしないでもない。
登場人物の多さ、現在と過去との行きつ戻りつ、いくつもの並立したストーリー、とわかりにくさのほうが目立った作品になっている。
犯人というか、主人公というか、その人物の描き方もちょっと物足りなさが感じられる。
彼の作品を読んで、珍しく、たいしたことのない作品と感じられた。

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