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読書ノート658「ミレニアム 7 鉤爪に捕らわれた女」(上)(下)を読んだ

刊行されていたのを知らなかったが、書店の店頭で本書を見つけて、最初の時の面白さを再び味わいたいという思いでつい購入してしまった。
最初の三部作を書いたラーソンが急死して、10冊だか12冊までの構想は霧散してしまい、そのあと、ラーゲルクランツがひきついで三部作を書いたものの、やはり最初のダイナミックさは継承できなかった。
で、やめればいいのに、さらに今回、新たに三部作が別の作家によってとりくまれることに。
もう、最初の三部作の面白さは絶対ないぞといいいきかせながら期待せずに読んだのだが、案の定、面白くなかった。
ストーリーも、語り口も、オチも、全然、面白くなかった。
登場人物が誰か、人間関係はどうか、頭にはいってきにくいスウェーデン人の名前に悩まされ、登場人物一覧のカードに頼らざるをえなかったのにもまいった。
体言止めの多い表現は原作を反映したものなのか、訳者のセンスなのかよくわからないが、ストーリーをわかりにくくさせているし、内心のツブヤキみたいな心象部分の描写が多いのだが、その部分の活字の変化もわかりにくいときている。
もう次は読まないと思うが、リスベットに会いたいという気持ちを抑えられるかなあ。

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