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読書ノート629「僕の好きな先生 」を読んだ

複数の知り合いが言及し、すすめてもいたので気になっていた本だった。
表紙に顔を出している、漫才のかまいたちが好きなわけでもなんでもないのだが、本書で紹介されている、知的障害のある生徒の送迎についての同級生たちの議論についての記事が報道された際には自分もFacebookで紹介したりしていた。
本書全体は、大阪のひとりの小学校長がコロナ禍で大阪の教育行政を公然と批判したことをきっかけとして、この校長先生のかつての教え子たちを探し当てることで、この校長が教師としてどのように子どもたちと接してきたかをひもとく内容になっている。
多くの生徒たちの記憶に深く残る、子どもたちにきちんと向き合うそんな接し方をしてきた校長ではあったが、決して着任当初からそうであったわけではなく、むしろ最初は失敗や挫折の連続であったことが知れるのは印象深い。
また、そうした教師としての成長、成熟の背後には大阪独特の同和教育や人権教育の存在があったことについての記述も興味深いところだ。
新聞記者が書いたものにしては、わかりにくい表現があったり、内容に繰り返しがあるのはちょっと気になった。著者というか編集者の問題といえると思うが。




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