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人民元国際化のツール群

チャイナが抱える人民元国際化のためのツール群・戦略群があります。具体的には、

①人民元国際銀行決済システム(CIPS=Cross-border Interbank Payment System)

②デジタル人民元(DCEP)

③実務決済を伴う貿易商圏(RCEPなど)

④一帯一路等国際インフラ建設協定でのクロスボーダー決済

⑤チャイナ金融業と金融都市の国際化

⑥諸外国オンライン銀行

⑦その他、といった六、七個以上の作戦コンボによって達成される、国際通貨の深化というゴールに向けたチャイナの戦略です。
チャイナの紅いマネー革命は、これらの戦略を統合して前進していきます。

重要なことは、ひとつひとつの施策は「そんなん大言壮語だよ、チャイナがやってのけるなんて無理でしょ」「たいしたことないじゃん」といったものが大いに含まれるものの、これらが緩やかに各領域で成長していくと、実は「紅いビッグピクチャー」を構成するパズルピースであるという具合になっています。

ドラクエでいうところのキングスライムみたいなもので、1匹1匹はよわっちょろいのですが、集まってくると「おや??」といった感じで合成されます。もっとディープには、攻殻機動隊の分散型ウィルスとでもいいましょうか、ステルス性をもってばらまかれたウィルスが、単体では悪さをしないものの、事後的に組み合わさって「発症」させるような雰囲気もあります。

※本記事は僕の本『デジタル人民元』から一部要約しているものです。ご興味ありましたらどうぞ。


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