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「親中」「親印」。これまで、これから。

※時系列は2024年からみた「だいたいの」目安です。(僕のツィッター投稿からの転載)

対大国の庶民感情起伏「親中」「親印」。
対チャイナ「親中」:国家間相互理解が無いため、個人レベルの時間軸で新しい文化圏に触れたときのハネムーン的高揚感とともに、本気の(政治的意識ではなく)親中人士が現れ集う。単に「中国はなんとなく良い。文化が好き。政治体制の違いは乗り越えられるだろう。」といったもの。日本側の政治家も徐々に追随する。(50年前~)

→相手国の経済力および外交力が飛躍的に高まる。集権的体制は変化せず、むしろ根底の集権傾向は強まる。(25年前)

→個人レベルを超えた二国間の思想対峙および現実的な利害対立が高まり、日本国内庶民の親中感情が激しく低減。(20年前)

→反中&嫌中が日本国内に常態化。反中言論が虚実織り交ぜて増える。客観的研究もウソ情報も一気に増える。商業反中言論も増え、情報受信者側はエコーチェンバーと正常性バイアス的ハウリングを起こす。(相手国のネガティブなニュースを一度信じだすと、自身の感性の正しさを求めるためによりネガティブな情報をたとえ虚偽情報であっても求めだす。) SNSの発展とともに相手国側の国家的工作者および内政プロパガンダにやられた相手国側のナショナリストキッズが越境し、日本国内SNS反中言論に噛みつく(15年前)


………という流れとほぼ同じようなものを、日本国内のインドに対する庶民レベルの感情的起伏を若干加速してやっていて、これからの10年で黎明期の「親印」が減ってくる気配を感じる。

今後は日印間の国家的摩擦、利害対立とともに、日本国内に「反印」「嫌印」も多く登場するだろうし、インド側からの「親印」をあからさまに促す上から目線の工作部隊も愛国キッズもSNSで現れるだろう。

インド国内在住邦人のツィッタアカウントネームには(在中邦人と異なり)、多少の対印ポジティブ感情を示すインド国旗アイコン🇮🇳を入れていることが多いが、日本人サークルの同調圧力を感じてアカウントネームから国旗アイコン🇮🇳が消えた頃には、日印間の対立はそれなりのものになってるだろう。


……というわけで、対インドは、対チャイナ庶民感情の軌跡を、数十年遅れで、加速度は増してトレースしてる。

ひょっとしたら、インド内政が対世界関係をチャイナのそれとは別に規定して、パックスアメリカーナ時代の日本の対米感情のように対印感情がネガティブになりにくいシナリオも、もちろんあるが。(←ここは重要。)

政治は庶民感情を通じて動くものだし、対チャイナと同じ傾向が、(今後インテリジェンス&プロパガンダ大国していくインドを前提にして)対インドで発生するとなると、なかなか適正な状態に政治家意識と二国間政治交流をマネージするのは難しい。

結局のところ、現在は対北京中央の日本の政治マネージメントは酷い状態だ。対チャイナに対する適切なレベルの脅威認識が日本の政治家にもたれていないのに、対インドでも同じような状況が発生すると、国家の戦略策定上はなかなか厄介だな、とは個人的に思う。

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