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小津映画バリの間が味わえる冬ドラマ「春になったら」

何で1日24時間しかないんだろう…36時間あったらもっとドラマが観られるのに。というわけで、2024年冬ドラマを観続けるものと離脱するものに仕分けしてみた。今回はオススメ編。

「春になったら」

オープニングで如何にヒキを作るかにかけている最近のドラマに対して木下惠介の時代から脈々と続くキチンと舞台を見せる手法で逆に新しかった
高層マンションと昔ながらの下町が同居する佃の町…その昔ながらの長屋風一軒家のポストに年賀状の束が届く。
う~ん、なんて風情がある始まり…と浸っていたら、父と娘の爆弾発言!!
一つのシーンを一つのトーンにしないところで引き込まれる。

命の始まりの助産師奈緒と命の終わりの木梨。この父娘が命のリミットの中でドタバタありながら愛を確かめ愛を繋ぎ…っていうドラマ。命の始まりと終わりっていう対比は、大石静さんの星降る夜にと重なっているものの、こちらは父娘だから趣が違う。

第一話で泣けたのは奈緒が助産師として赤ちゃんを取り上げるシーンだ。父の余命を知った奈緒が命をつなぎながら父を思う。奈緒と木梨のカットバックがよかった。

ハラハラしないのにじわじわと感情が揺さぶられるこのドラマ。小津安二郎の映画みたいに間が味わえる。 間に耐えうる奈緒さんの演技、耐えうるどころかずっと観ていたい。

ドラマ「書けない!?」が好きだったから毎週楽しみ。脳冷却の先生も出ていたし 笑

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