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『食べたくなる本』とレトリック

食べたくなる本 三浦哲哉 みすず書房
で取り上げられている、
家庭の魚料理 丸元淑生 講談社
からの引用。

“料理屋が魚市場で魚を仕入れて料理をこしらえるのと異なり、生活者が生活空間の中で魚を買って魚料理を作る場合には、前もって何を作ろうと決めてかかることはできません。現在の大都市では魚屋(デパート、スーパーマーケット)に行っても目的の魚があることは少なく、ないことのほうが多いからです。鮮度のよくないものならありますが、そういうもので無理に魚料理は作るべきでないという考えで、この本は貫かれています。” P16

創作にも言えるのではと思った。
同様の表現を用いて言い換えると、

『アーティストが画材屋で道具を購入して創作活動をするのと異なり、生活者が生活範囲の中で画材を買って創作活動をする場合には、前もって何を創ろうと決めてかかることはできません。現在の大都市では、文具店(デパート、ドラッグストア)に行っても目的の画材があることは少なく、ないことのほうが多いからです。光輝成分の少ないものならありますが、そういうもので無理に創作品をつくるべきではないとの考えで、この本はつくられています。』 

うむ。
レトリック注目読みの観点でみれば、汎用的なレトリックを用いているとも言えるのでは。(まだ最序盤だが)

汎用性を重視することは、すなわち丸元さんエフェクトか。

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