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イスラエル保育園罰則実験に基づく、バスタブの蓋買うか問題

バスタブの蓋

お風呂の蓋を買おうか迷っていた。
それまでは買っていなかった。
買っていなくとも何とかなると思っていた。

それでもこの冬を越してみると、
冬のガス料金がお菓子箱の中で膨らませた風船のように、
家計をひっ迫させていた。

お風呂の蓋について、
冬のひと月目で買うことを決め、
ふた月目で買うことを確信し、
み月目で絶対に買うとの思いを強め、
よ月目で春が来る。

ようやくこのつらく厳しい冬を乗り切ったのだ。
バスタブの蓋を買わずに。
でも、ひとつ疑問が湧く。

風呂の蓋を買うと、
ガス料金は節約できるのだろうか?

湯舟につかる家庭において、
ガス料金の節約を果たすためには、
追い炊きの時間を少なくする必要がある。

つまり、
複数人が風呂に入る場合において、
入浴者の入浴の時間間隔を開けないことが肝要ということだ。
(湯舟の熱の外気放出による温度低下については検討しないことにする)

風呂の蓋を買うことは、
『入浴者』の時間間隔を空けないことに
寄与するのだろうか。

イスラエルの保育園、お迎え遅刻を防ぐため罰金

【実験】
・保育園の閉園時間は16時
・16時までに迎えに来ない場合、残業発生
・どうすれば保護者の遅刻を減らせるか
・経済学者は4週間遅刻状況を観察する
・ランダムに2つのグループに分けた
・第1グループ:10分以上遅刻の場合は10シェケルの罰金※を与え、17週以降は撤廃した
・第2グループ:罰金制作は導入せず
※シュケル:1シェケル=38.5円。ヤング🍩や、ポテチの小袋が40円程度

【結果】
・罰金グループの遅刻回数は罰金導入後大幅増加し罰金撤廃後も減らなかった

【解釈】
1.退園など致命的な罰則は無いことに安心した説
2.罰金前に遅刻抑制は社会規範だったのでは説
・4時以降の労働は寛大さと忍耐、漬け込むべきではない
・罰金は延長保育の対価、市場取引として伝わった
・市場原理により破壊された社会規範は復元しない。のでは

バスタブ蓋要否の検討へ戻る

そう、
風呂の蓋を買うとは市場原理の導入であり、
風呂に早く入ろうとすることは社会規範の維持である。

風呂の蓋を買うことにより、
速く風呂に入ろうとする意識が薄れ、
追い焚き時間が増加し、
ガス料金がかかることが分かる。

バスタブの蓋を買った方がいいのかという点については、
結論買わない方がいいという結論にたどりつく。

システム1ではなくてシステム 2の思考という印象。

この罰金とかディスインセンティブな問題は、
他のことでも転用できる気がする。

懲罰的制度は、
コントロール度を増した感、
いわゆるやった感はかんじる。

しかし、
結果的な効果においては
意味を為さないというような。

学びがある記事でした。

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