医療事務が脳梗塞で入院した話・その8

月曜の夜に発症し火曜日に入院して一夜明けて4月10日水曜日になっています。

朝ご飯はだいたい7:30過ぎに来ます。

朝ご飯が運ばれる時間については特に規定が見当たらないというか探せなかったので、もしあったら教えてください。

当然のことながら前日同様全粥とペースト食でお茶にとろみがつきます。

どんな形態の食事でも飲み込みきれず喉に溜まっているには違いないので、必ずお茶を飲んで流すようにします。

最初にそうするように言われたのが入院当日なのか翌日なのかがもう思い出せません。

その指示は結局退院する時にも言われたので、多分これからずっとそうしなさいということです。

ていうか、これを書いている今も、何かを食べるとわずかに喉に残っているらしいんだけど感覚としてわからないので、何か食べたら何か飲んで流しておけって事になっています。

実際、忘れた頃にいきなり何かにむせます。

思えば、月曜の夜に咀嚼したものが戻ってきてまた咀嚼して飲み込んでまた戻ってきてってのを何度か繰り返してやっと飲み込めたのは、ペースト状に近くなるまで咀嚼したから飲み込めたんだなと思います。

そしてコーヒーはとろみが付いてなかったから飲み込めなかったのだなーと今ならわかります。

歯磨きしてその流れで顔を洗いますが、やっぱり右手は水だと感じていながら左手ではお湯だと感じます。

ここまでで既にぐったりです。とにかくご飯食べるのが疲れます。

すごく疲れるんだけど、入院患者ってやっぱり食事が最大の楽しみなのねーあのうんざりするペースト食でも来るのを待っている自分がいる。

食欲ってホントすごいわ。

ナースが来て「今日の担当です」って挨拶して(ほぼ毎日違う人のような気がする)血圧を測ったり熱を測ったり、今日は何日ですかここはどこですかと質問したり、指であっち指したりこっち指したり手はどうですか足はどうですか、を一通りやります。

点滴は入院時からつなぎっぱなしです。

なくなれば次の点滴に替えていきます。

入院患者は左手にリストバンドをしているのですが、これに患者番号と氏名、生年月日と年齢と、バーコードが印刷されています。

今はどこの病院でもやってると思いますが。

点滴を替える度にバーコードを「ピッ」とやります。

自分の病院ではこの「ピッ」が注射オーダーを実施することになっていて会計に反映されるのですが、これを忘れるナースがたくさんいて、毎日「実施お願いします」って病棟にバックしないといけなくてえらい目に遭っていました。

ここの病院ではこの「ピッ」を忘れられることが1回もなかったので、この病院のナースは優秀だなあと思っていました。

点滴の中のアルガトロバンというのが最初の48時間は連続で投与しなくてはならないということを何人かのスタッフが説明っぽく言ってました。

48時間一定量で投与するためにポンプがついているみたいです。…ってこれ、ひょっとして精密持続加算取れる?取ったことなかったけど最初の2日間だけ取れそうな感じがするんだけど。あらいやん。

そして、ルートが2本入っているのですが、2本目のルートから1日2回エダラボンが入ります。

これが毎度毎度チクチク痛いんです。チクチクっていうか、結構かなり痛いんです。エダラボンが入るときに痛いとは知らなんだ。

そうこうしているうちに主治医の回診もあります。

どうですかと訊かれても「頭が痛いです」としか答えようがありません。

とにかく右側頭部と頚部が痛いです。

ついでに腰も痛いですがこれはもとからです。

ああ、手を洗うと右と左の温度が違うとか、ごはん食べるの疲れるとか言ったような気もします。

エダラボンが入るときはなぜ痛いのか訊くのは忘れました。

ところで、わたしは結局4月9日にMRIを2回撮ってしまったんですが、この日4月10日にもMRIを撮りますと言われました。思わず、

「MRIって2日連続で撮っても大丈夫なんですか?」

と言ってしまったんですが、主治医の返事は、

「んー?被爆はしないから大丈夫」
「しばらく頻回に撮りますから」

というものでした。

そうじゃなくて。そういうことを訊いているのではなくて。

2日連続のMRIとか、1ヶ月にそんな何回もMRIとか、診療報酬的にどうなのかと思っただけなのよ。

どうなのかと思ったんだけど、よく考えたらここの病院も当然DPCなんだよ急性期病棟は。

なんならうちの病院より機能係数高かったはずなのよ(チェックしとるんかい(笑))、まあ、だから画像診断は包括で点数に上がってこないし、コーディングデータに載るだけで査定のしようがないから、まあ別にいいのかってなったんだけど。

これ結局、4月9日に2回(内1回は別病院なのでここでは関係ない)、4月10日に1回MRIを撮っているんだけど、解離している椎骨動脈の形が刻々と変わっているので、また撮りますねという感じでした。

ちなみにこの週は火曜日水曜日土曜日に撮りました。週に3回もMRI撮るとか、もう一生分撮った感じですが、このあともガンガンMRI撮ることになりました。ガンガンガンガン。

耳栓じゃなくてヘッドホンにして欲しいガンガン。これ書いてる時点ではもうすっかり慣れましたけどガンガン。

9時を過ぎた頃から、次々と訪問者がやってきます。

理学療法士(以降、PT1さん)がやってきて、あれこれ動かしてみましょうってなって実際動かしてみるんですが、そもそもわたしは普通に動ける人なので、じゃあSCUの部屋をぐるっと1周してみましょうってことで、点滴スタンド転がしながらSCUのちょっと空間のある所を歩きます。

もともと常に早足で歩いていた人なので、2日目か3日目くらいにはPTさんが付いて来れない速さで歩いてました。

ただし、点滴スタンドがあればです。

「これに掴まると歩きやすーい!」とか暢気なこと言ってました。

つか、点滴スタンドに掴まらないと足元がものすごくおぼつかない感じになるのでした。

ま、5ヶ月経った今でも足元はちょっとアヤシイし、ふらつきはありますが。

初日は何分やったか覚えていませんが、各リハビリは基本1日に40分、20分で1単位なのでリハビリひとつ2単位、それを理学療法と作業療法と言語療法と全部やってて(全部やる人はそんなにいないらしい)、しかも言語療法に至っては午前に40分と午後に40分という結構ハードなスケジュールで、普通の日はだいたい計8単位やってました。

わたしが会計やってた頃はそんなにやってた人いなかったし、ぶっちゃけ8単位って多くないか…?と思いましたが、やはり他の人より多かったっぽいです。

そんな人は他にいない、というわけでもなかったようですが。

PTが終わってしばらくすると、作業療法士(以降、OT1さん)が来ます。

このOT1さんがかわゆくてかわゆくてわたくしのお気に入りでした。

作業療法と言う割に、なんか体操して終わりだったのですが、まあ別にそれはいいのです、そもそも左右の手の感覚が違うだけで動きに問題はないのです。

あと、更にどうでもいいことなんですが、ここのリハビリさん、OT1さんだけではなく、そこそこかわゆい人が揃っているのです。

PT1のおにーさんに「リハビリ女子カワイイよねー」と言ったら「リハビリ男子は?」と訊かれたのですが、

……えーと。

まったく頭になかったんで、そのー。

「ああー、男子は別にー(どうでもいいんで)まったく気にしてなかったわ」

PT1のおにーさん、あとで他の人に訊きましたが、ちょっとへこんでたそうです。正直すまんかった。


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