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ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『彼岸を照らす光』

1.始めに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版のプラグイン環境に対応したシナリオである。超えた『成長の壁』の数が2~3個程度のPC3人での挑戦を想定している。想定される所要時間は4~5時間程度。

NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。

「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。

<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合するキャラクターの名前を入れる。

※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように『※NMの情報』から始まる文が枠に覆われている場合その枠内の情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。

 これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。

2.募集用テンプレート

第2版セッション:彼岸を照らす光
シナリオの方向性:『PC次第』
日時:
想定時間:4~5時間程度。
募集人数:3人
募集条件:超えた『成長の壁』の数が2~3個程度のソウカイヤの依頼を受けられる立場のPC。
危険度:★★★(難しい状況を楽しみたい人向け)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
備考:『ヌケニン機会あり』『PC同士の対立可能性あり』

概要:ザイバツに追われ、ソウカイヤに監視される立場にある無所属のニンジャ「スペルバウンド」はザクロの厚意を受け、彼女の経営するバー「絵馴染」でバイトを行っていた。そんな中、ソウカイヤ上層部からスペルバウンドの監視に当たるよう命じられたPC達はザクロが提示した「客のプライバシーを尊重する」という条件の元、賑わう絵馴染を数日に渡って見学することとなる。

3.導入

:あなた達はネオカブキチョ、ニチョーム・ストリートのバー「絵馴染」に来ていた。この店でバイトを行っている無所属のニンジャ『スペルバウンド』に会うためである。時刻は早朝でまだ営業は始まっていない。

:スペルバウンドはそのユメミル・ジツを狙うザイバツに追われる身である。元々の肉体は男性だが諸事情で現在はザイバツの女ニンジャ『パープルタコ』の肉体で過ごしている。

:そしてソウカイヤはザイバツの戦力がスペルバウンドに向けられることで得られる利益やスペルバウンドの後援者であるオモイ・ニンジャの存在などを考慮し、彼、または彼女を無所属のまま監視下に置くことにしている。今回、あなた達はその『監視』のために絵馴染へと派遣された格好だ。今回のような監視は数日にわたって続く予定である。

:ジャケットを着た身長7フィートのオネエが、口元を覆うヴェールと群青色の軍服が特徴的な銀髪の美女を連れてあなたたちを出迎える。

ネザークイーン:「ドーモ、ネザークイーンです」

スペルバウンド:「ドーモ、スペルバウンドです」

◆ネザークイーン (種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:ネ
カラテ    10  体力   10
ニューロン  8  精神力  14
ワザマエ   8  脚力    5/N
ジツ     5  万札   12

攻撃/射撃/機先/電脳  10/8/8/8
回避/精密/側転/発動  10/-/8/13
     緊急回避ダイス  0
       即応ダイス  5

装備や特記事項
 『●連続攻撃2』『●連射2』『●マルチターゲット』『●時間差』
 『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉不屈の精神』『☆◉バリケード化』
 『☆ムテキ・アティチュード』『★ムテキ・メイル』『★★エネルギー・スリケン』

◆スペルバウンド(種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:ス 
カラテ    5  体力    5
ニューロン  12  精神力  18
ワザマエ   7  脚力    4/N
ジツ     6  万札   12

攻撃/射撃/機先/電脳  5/7/12/12
回避/精密/側転/発動  12/-/7/18
     緊急回避ダイス  2
       即応ダイス  4

◇装備や特記事項    
  ▲▲バイオ武器Lv1、△おそるべき美貌、
 軍服風装束(ストリートウェア)、軍服風ズボン(レガース)
 『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』
 『◉憎悪:ザイバツ』『◉魅了』『◉◉グレーター級ソウルの力』
 『☆◉マインドブラスト拘束』『☆◉連続発動2』
 『☆ユメミル・ジツ』『★マインドブラスト・ジツ』
 『★★グレーター・マインドブラスト・ジツ』『★★マインド潜行攻撃』

【参照データ】オモイ・ニンジャクラン/ユメミル・ジツ
:https://note.com/koyazawa_ninja/n/nbc50a6515ed9

ネザークイーン:「それで、この子の監視だったわね」

:スペルバウンドは申し訳なさそうな表情でネザークイーンを見上げる。その胸は豊満であった。

ネザークイーン:「監視の際の条件は既にゲイトキーパー=サンから聞いてるから改めて説明しなくても大丈夫。だけどこれだけは伝えておくわ」

ネザークイーン:「営業中は、お客さんのプライバシーを尊重してほしいの。話を聞いちゃうのは仕方ないけど、無関係のお客さんを撮影したり、プライベートな話題について他所で漏らしたりするのはNG、ワカル?」

ネザークイーン:「お客さん達を怖がらせたりもなるべく避けてね」

バイト見学

:営業時間が始まり、絵馴染が賑わい始める。

:ザクロは落ち込んだ様子の客を励ましている。

ネザークイーン:「ンモー!アータは十分頑張ってるんだから、もっと自信持ちなさいな!ホラ、ミヤモト・マサシも言うじゃない、あのアレよ!」

:スペルバウンドは『エリ』という偽名で接客を行っている。

一般客:「あ!エリちゃん!今日もカワイイね!」

スペルバウンド:「ド、ドーモ......?」

一般客:「聞いてくれよエリちゃん!この間......!」

スペルバウンド:「そうか......今度その子も連れてきてみたらどうだ?」

一般客:「エリちゃん!バイオサイバネ見せてもらっていい?」

スペルバウンド:「構わねえが……?」

※NMの情報:ここでNMはロールプレイの時間を設ける。十分なロールプレイが行われたと判断したら、時間を翌日まで進めてよいかPLに確認を取った上で話を『4.傷ついたヤモト』の章に移行させること。

4.傷ついたヤモト

:監視2日目。あなたたちは再び早朝の絵馴染に集まっていた。

:しかし奇妙なことにスペルバウンドの姿はない。ネザークイーンが不安げな様子であなた達に声をかける。

ネザークイーン:「アータ達!スペルバウンド=サンを見なかった?」

ネザークイーン:「おかしいわね......」

:その時!

スペルバウンド:「ハァーッ!ハァーッ!」

:慌てた様子のスペルバウンドが息を切らしながら店内に姿を現す。その背中には傷つき気を失った小柄な女性。

スペルバウンド:「助けてくれ!ニンジャの女の子が俺を庇って怪我をしちまった!」

スペルバウンド:「相手はザイバツ・シテンノのレッドゴリラ=サンだ......今のところはうまく撒けたがきっと追ってくる。あいつが来る前に、この子を.....!」

◆ヤモト・コキ(種別:ニンジャ)初期装備:**ウバステ** アイコン:ヤ
カラテ    5  体力    0(最大値10)
ニューロン  6  精神力   6(最大値12)
ワザマエ   7  脚力    4/N
ジツ     5  万札   12

攻撃/射撃/機先/電脳  6/7/6/6
回避/精密/側転/発動  7/8/7/11
     緊急回避ダイス  0
       即応ダイス  4

◇装備や特記事項						
 **ウバステ**:【精神力】+1、『近接攻撃ダイス+1』のカタナとみなす(反映済み)
 『●連射2』『◉◉タツジン:イアイドー』『◉◉グレーター級ソウルの力』
 『◉◉アーチ級ソウルの力』『☆カラテミサイル』
 『★カラテミサイル触媒』『★オリガミ・フェニックス』

 『★オリガミ・フェニックス』:『☆カラテミサイル』の発動判定に
  出目【6,6,6】が含まれていた際に効果を置き換える形で発動できる。
  ターゲットは新たに選び直す。このジツは視線が通っているターゲット地点
  1箇所を中心に『無属性』の『爆発(カトンLV3)』を引き起こす。

:ヤモトとネザークイーンは初対面であるものとする。各PCがヤモトがソウカイヤからの逃走を続けるお尋ね者であると気付けるかは『知識判定:HARD』で決める。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ソウカイヤ』『キョート共和国』『歓楽街エリア』
次に適した知識スキル(+1):『ヤクザの流儀』『公僕の流儀』『セキュリティ』

成功:彼女がソウカイ・シックスゲイツ『ソニックブーム』のスカウトを逃れソウカイヤからの逃走を続けるお尋ね者『ヤモト・コキ』であることに気付ける。判定者は『即応ダイス』を2個得る。

出目【6,6】:彼女の所持しているカタナが彼女を守るためソウカイヤと敵対したサイバーツジギリ『シルバーカラス』のものであることが分かる。『シルバーカラス』の死亡は既に確認されている。判定者は『即応ダイス』を2個ではなく3個得る。

出目【6,6,6】:ソニックブームが調べた彼女の経歴について把握できる。判定者は以下の情報を把握し『即応ダイス』を2個ではなく4個得る。

・彼女はキョート出身で自身を虐待する継父を殺害した過去を持っている。
・逃走生活に入る前はネオサイタマのアタバキ・ブシド・ハイスクールに通っていた。部活はオリガミ部であったとのこと。
・ニンジャとなったのは彼女に対するスカウト任務で消息不明となったパンク・ニンジャの憑依者『スーサイド』と同時である。校舎の屋上から飛び降りたモータル時代のスーサイドが下にいた彼女に直撃しそのまま2人ともニンジャになった。

※NMの情報:スーサイドの現状やそれについてのソウカイヤ側の認識にはこれまで行ったセッションの結果やNMの判断に応じて調整を加えられる。

スペルバウンド/ヤモトがお尋ね者だと知った場合:「えっ......?」

スペルバウンド:「ま、待ってくれ......お尋ね者......!?」

ヤモトの処遇

※NMの情報:ここでPCはヤモトの処遇を決める必要がある。PC達がヤモトに攻撃的な態度を取った場合スペルバウンドは彼女を庇おうとする。ネザークイーンも同様である。

:この場でPC達の選択肢は基本的に『治療する』か『ソウカイヤ上層部に通報する』かになるだろう。それ以外の選択肢が提案された場合はNMが判断する。PC同士が対立するような選択を取る場合はNMとPLの間でよく相談し、その選択のリスクや各PCの今後に与える影響などについて参加者全員の納得を得た上で実行すること。また、このシナリオでスペルバウンドはヤモトに対して『エーリアス化』のルールを使用できる。

この場で治療する:PCのうち1人またはネザークイーンが代表者となり【ニューロン】もしくは【ワザマエ】で判定。難易度はHARDであり『◉知識:バイオ系メガコーポ』『◉知識:ドラッグ』を持つ場合は1つにつきダイスが2個増加する。成功した場合、成功したダイスと同数だけヤモトの【体力】を回復できる。

ソウカイヤ上層部に通報する:スペルバウンドとネザークイーンが直ちにソウカイヤ陣営と敵対する。通報を受けたソニックブームは1ターン目の終了時にマップ上の脱出可能マスに出現しソウカイヤ陣営のPCに加勢する。PCは自身の判断でソウカイヤ陣営であることを止めニチョーム陣営に加勢してもよい。戦闘中、ヤモトが気絶している場合スペルバウンドはヤモトに対し『エーリアス化』の効果を使用可能となる。

エーリアス化:スペルバウンドは『気絶状態』のヤモトに対して『☆ユメミル・ジツ』を命中させるかヤモトの視界内で気絶または爆発四散することで現在の肉体を捨てヤモトの肉体に乗り移ることができる。この効果を使用する場合ヤモトが『運搬』されていた場合も運搬者と同じマスにいるものとみなして『☆ユメミル・ジツ』の対象に選択できる。『エーリアス化』の処理が行われた場合はヤモトの駒を置き換える形で『エーリアス』が出現し次のターンから通常通り手番を得られる。『運搬』されていた場合は直ちに『降ろす』処理が行われる。尚、スペルバウンドの気絶をトリガーに使用した場合パープルタコの肉体は爆発四散する。『☆ユメミル・ジツ』の命中をトリガーに使用した場合、戦闘終了後にパープルタコの肉体に戻ることができるかは状況次第である。ヤモトの体のままマップから逃走することになった場合や、パープルタコの肉体が回収または破壊されてしまった場合は基本的に戻れない。

◆エーリアス(種別:ニンジャ)初期装備:**ウバステ** アイコン:エ 
カラテ    5  体力    5
ニューロン  12  精神力   X
ワザマエ   7  脚力    4/N
ジツ     6  万札    -

攻撃/射撃/機先/電脳  6/7/12/12
回避/精密/側転/発動  12/8/7/18
     緊急回避ダイス  0
       即応ダイス  4
     
※精神力や乗り移ったターンの回避ダイス残数はスペルバウンドから引き継ぐ。
 万札はヤモト・コキから引き継ぐ。

◇装備や特記事項    
 **ウバステ**:【精神力】+1、『近接攻撃ダイス+1』のカタナとみなす(反映済み)
 『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』
 『◉憎悪:ザイバツ』『◉魅了』『◉◉グレーター級ソウルの力』
 『☆◉マインドブラスト拘束』『☆◉連続発動2』
 『☆ユメミル・ジツ』『★マインドブラスト・ジツ』
 『★★グレーター・マインドブラスト・ジツ』『★★マインド潜行攻撃』

【参照データ】オモイ・ニンジャクラン/ユメミル・ジツ
:https://note.com/koyazawa_ninja/n/nbc50a6515ed9

:その時!

:突如としてヤモトの髪が銀色に染まっていく!

:ヤモトの眼が見開かれる!その瞳は桜色ではなく銀色に輝いていた。

エーリアス:「イヤーッ!」動かぬはずの体を動かし、跳躍!アイサツの姿勢を取る!

エーリアス:「この手はなるべく使いたくなかったんだがな……!」

エーリアス:「ドーモ、エーリアスです……!」エーリアスはぎこちなくウバステを構える!その不安と覚悟の両立した表情は、どこかスペルバウンドを思わせた。

特殊ルート.決裂

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※NMの情報:『ソウカイヤ上層部に通報する』選択肢を選びニチョーム陣営との関係が決裂した場合はこのルートとなる。ニチョーム陣営は基本的に『運搬』や『エーリアス化』を活用しヤモトをマップ外に逃がすことを優先して行動する。ザイバツニンジャはインパルスらソニックブーム配下のニンジャが抑えているものとする。このルートは状況がPCの判断に応じて複雑化するため話の流れや各陣営の細かな行動指針などはその場の状況に応じて臨機応変に決定すること。ソニックブームのデータは『6.これからについて
』の項を参照。ソニックブームの行動指針を決める際は『9:マスターセクション』の『参考:親密度の目安』などを参考にするのもよい。

5.ザイバツ強襲

※NMの情報:PCがヤモトと敵対しなかった場合はこのルートになる。

:その時!

:絵馴染の外から悲鳴!

一般人:「アイエエエ!ナンデ!?ニンジャナンデ!?」

:ナムアミダブツ!窓の外に姿を現したのは『健康』の文字が刻まれたメンポと赤い装束が特徴的なゴリラめいた巨漢と、鱗めいた文様に覆われた黒い装束を纏った男!

レッドゴリラ:「ドーモ、レッドゴリラです!」

ブラックドラゴン:「ドーモ、ブラックドラゴンです!」

レッドゴリラ:「スペルバウンドがここにいることは分かっている!大人しく渡さぬようであればワシらの暴力で全員死刑だ!」

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◆レッドゴリラ(種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:赤
カラテ    12  体力   35
ニューロン   4  精神力  12
ワザマエ    7  脚力   10
ジツ      6  万札   24

近接/射撃/機先/電脳  12/7/4/2
回避/精密/側転/発動  6/7/-/10
   緊急回避ダイス  6
     即応ダイス  6

◇装備や特記事項
 ▲▲▲▲戦闘用バイオトルソーLV2、△ゴリラの下半身
 『●連続攻撃2』『●連射2』『●浮世離れ』
 『◉◉タツジン:ノダチ』『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉◉憎悪:スペルバウンド』
 『◉忠誠心:ザイバツ×2』『◉マーク・オブ・ザイバツ』
 『◉ヒサツ・ワザ:ヘルムブレイカー』『☆◉歩く武器庫』『★◉ひねりつぶし』
 『☆巨体化の秘儀』『★筋肉の鎧』『★★常時大型化』『★★ビッグ突撃』

:この戦闘ではアトモスフィアが2ターン目開始時にハードモード、4ターン目開始時にウルトラハードモードとなる。

ブラックドラゴン

※NMの情報:基本のルートではPCとの戦闘に直接参加しないブラックドラゴンのデータは、PC側でブラックドラゴンの追撃を試みた場合などデータの参照が必要になった時のみ開示するとよい。

◆ブラックドラゴン (種別:ニンジャ/バイオニンジャ)初期装備:バイオ武器 アイコン:黒
カラテ    13  体力   15
ニューロン   6  精神力   8
ワザマエ   10  脚力    7/N
ジツ      4  万札   24

攻撃/射撃/機先/電脳  13/10/6/6
回避/精密/側転/発動  13/-/10/10
   緊急回避ダイス  0
     即応ダイス  4

◇装備や特記事項
 ▲▲▲▲戦闘用バイオサイバネLV2、△△△ヒューマノイドアーム
 『●連続攻撃3』『●連射2』『◉◉タツジン:ジュージツ』『◉◉憎悪:スペルバウンド』
 『◉バイオニンジャ化』『◉頑強なる肉体』『◉銃弾の見切り』『◉忠誠心:ザイバツ×4』
 『◉ヒサツ・ワザ:サマーソルトキック』『★◉ヒサツ・ワザ:ポイズンブレス注ぎ込み』
 『☆ポイズンブレス・ジツ』『★グレーター・ポイズンブレス・ジツ』

『☆ポイズンブレス・ジツ』:手番攻撃フェイズに【精神力】1を消費し、1行動として発動判定を行う。
 術者と隣接する3×3マスの全員に、範囲攻撃として毒属性ダメージ1を与える(回避:HARD)。
 回避できなかった者は、追加で『回避ダイスダメージ1』を受ける。

『★グレーター・ポイズンブレス・ジツ』:自分を中心に強刺激性の毒煙を吐き出し煙幕を展開する。
 手番開始時に【精神力】2を消費し、瞬時行動として発動判定を行う(難易度:HARD)。
 術者を中心とした5×5マスの全員に、範囲攻撃として毒属性ダメージ1を与える(回避:HARD)。
 回避に失敗した者は『回避ダイスダメージ1』を受け、さらに戦闘終了まで
 『近接攻撃判定』と『射撃判定』の難易度が+1される。

『★◉ヒサツ・ワザ:ポイズンブレス注ぎ込み』:かぎ爪状の手で敵を拘束した後、
 顔面や首に喰らい付き、その体内へ濃縮毒煙を直接注ぎ込む荒技。犠牲者は肺や脳を
 ドロドロに溶かされ、充血した目からは黒い涙を流して悶絶、絶命する。戦闘中1回限りの使用。
 装備にかかわらず『近接攻撃』時の出目が【6,6,6】だった場合、『ナムアミダブツ!』の代わりに
 【精神力】2と『回避ダイス』2個を消費し、『発動判定:HARD』を行える。成功した場合、
 ヒサツ・ワザが発動する(回避:U-HARD)。回避されなかった場合、この『近接攻撃』は敵に
 「2ダメージ+毒属性ダメージD6」を与え、敵がこれによって【体力】を失った場合、
 さらに毒属性のニューロンダメージ2D6を与える。

支援カード

:ニチョーム陣営と敵対しないルートにおいて、ブラックドラゴンへの対応を行うことになるネザークイーン、ヤモト・コキはレッドゴリラとの戦闘中、マップには配置されず『支援カード』として扱われる。『支援カード』はPC全員が使用可能だがチーム全体を通してターン中1回しか使えない。

支援:ネザークイーン/咄嗟の護衛
:戦闘開始時にPC1人を『護衛対象』として選択すること。そのPCに最初に命中した攻撃はネザークイーンが肩代わりする。この際は『ダメージ軽減1』のルールを適用した上で実際にネザークイーンにダメージを与えること。『即死!』効果などにより爆発四散することもありえる。

支援:ヤモト・コキ/オリガミ・ミサイル
:1ターン目使用不可。戦闘中1回限りの使用。ターン開始時に宣言可能。宣言した場合、直ちにヤモト・コキの【体力】の半分に等しい個数のオリガミ・ミサイルが発射される。これはそれぞれ『ダメージ1』『マルチターゲット』を持ちマップ上のキャラクターであれば誰でも対象にできる(回避:NORMAL)。

戦闘描写案

レッドゴリラ/ノダチ近接攻撃:「ウオォオォーッ!」レッドゴリラの拳が<対象>に迫る!

レッドゴリラ/ひねりつぶし:「捻り潰してくれる!」レッドゴリラはその巨大な腕で<対象>に掴みかからんとする!

レッドゴリラ/オリガミ・ミサイル着弾:「グワーッ!?」KABOOM!レッドゴリラの背中で突如爆発!ブラックドラゴンの猛攻を縫って放たれた、ヤモトの援護射撃である!

ネザークイーン/咄嗟の護衛:レッドゴリラの暴力が<対象>を打ち据えんとした、その時!「イヤーッ!」ネザークイーンが割り込み攻撃を受け止める!

戦闘終了

レッドゴリラ/爆発四散:「さ、先に逝くぞブラックドラゴン=サン!」

レッドゴリラ:「サ、サヨナラ!」爆発四散!

ブラックドラゴン「レッドゴリラ=サン......!」

ザクロ:「お仲間は逝ったようね。まだやる......?」

※NMの情報:ここでNMはロールプレイの時間を設ける。十分なロールの時間を取ったらブラックドラゴンに撤退を行わせること。PL側から追撃が提案された場合、最も【脚力】の高いPCが代表者となりブラックドラゴンとの『脚力判定:HARD』による対抗判定に勝利することでPC全員とスペルバウンドで『グリッドマップを使用しない戦闘』のルールを用いた追撃が行えることにしてもよい。この場合PC陣営は互いに『隣接した状態』で、ブラックドラゴンとPC陣営は『離れた状態』で戦闘が始まる。これまでの戦闘による負傷を再現するためブラックドラゴンの【体力】と【精神力】は半減する。アトモスフィアは最初からハードモードとなる。深い傷を負っているヤモトは深追いせず待機を優先し、ネザークイーンも護衛のためヤモトの元に残ろうとするだろう。

ブラックドラゴン/撤退:「覚えておれよ……イヤーッ!」ブラックドラゴンは口から黒い煙幕を吐きあなた達の視界を遮る!

スペルバウンド:「ッ!?ゲホッ、ゲホーッ!」

ザクロ:「ッ......!」

ヤモト:「ケホッ!」

:煙が晴れたとき、そこにブラックドラゴンの姿はなかった。

6.これからについて

※NMの情報:『5.ザイバツ強襲』における戦闘が終了した場合、しばらくロールプレイの時間を設けた後に騒ぎを聞きつけたソニックブームとインパルスが登場する。『ブラックドラゴン』を追撃していた場合はPC達が絵馴染に帰還した後に登場する。『交渉判定』に伴うロールプレイは【名声】などから導き出されるPCの地位がソニックブームと比較してどの程度かを考慮して行うのもよいだろう。シテンノ2人を倒していた場合はその功績に免じ説得の際『交渉判定』を省略できることにしてもよい。ソニックブームの行動指針を決める際は『9:マスターセクション』の『参考:親密度の目安』などを参考にするのもよいだろう。

:その時!

:ストリートの向こうから、金糸の装束を身に纏った男と、ホストめいた装束の青年が歩いてくる。

ソニックブーム:「ドーモ、ソニックブームです」

インパルス:「ドーモ、インパルスです」

ソニックブーム:「ほう......」

ソニックブーム:「こりゃあ......どういうことだ?エエッ!?」

◆ソニックブーム (種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:風
カラテ    15  体力   20
ニューロン   7  精神力  15
ワザマエ   10  脚力    8/N
ジツ      5  万札   36

攻撃/射撃/機先/電脳  15/10/8/8
回避/精密/側転/発動  15/-/10/-

◇装備や特記事項
  悪趣味な服(伝統的礼装)
 『●連続攻撃3』『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』『◉鉄拳』
 『◉ヒサツ・ワザ:ポン・パンチ』『◉忠誠心:ソウカイヤ×2』『◉マーク・オブ・ソウカイヤ』
 『◉知識:ヤクザの流儀』『◉知識:悪趣味な服』『◉知識:高級嗜好品』『◉交渉:威圧』
 『★◉◉タツジン:ソニックカラテ』

 『★◉◉タツジン:ソニックカラテ』:『素手&スリケン』装備時に以下のスタイルを使用できる。

 『●戦闘スタイル:ソニックカラテ衝撃波』:【精神力】を1消費して発動。
 『攻撃難易度+1』となるが『痛打+1』『リーチ+2』を得る。隣接している敵に
  対して使用した場合、そのフェイズの終了時に使用者は回避不能の『ダメージ2』を受ける。

 『●射撃スタイル:ソニックカラテ衝撃波』:【精神力】を1消費して発動。
   『ダメージ3』『連射+1』『範囲攻撃(3×3)』『時間差可』『マルチ可』を持つ
    特殊な『遠隔武器』で攻撃する。アトモスフィアの影響は『スリケン』と同様に受ける。

◆インパルス(種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:雷
カラテ    8  体力    8
ニューロン  7  精神力  10
ワザマエ   10  脚力    5/N
ジツ     4  万札   18

攻撃/射撃/機先/電脳  9/10/7/7
回避/精密/側転/発動  11/-/10/11

◇装備や特記事項
 ▶︎テッコLV1、高級ホストスーツ一式(伝統的礼装)
 『●連続攻撃2』『●連射2』『●マルチターゲット』『●時間差』
 『◉疾駆』『◉忠誠心:ソウカイヤ×2』『◉グレーター・ツジギリ』『◉挑発』
 『◉交渉:威圧』『◉交渉:鼓舞』『◉交渉:共感』『◉交渉:誘惑』『☆◉ライデンの系譜』
 『☆カラテミサイル』『★デン・パンチ(火炎属性を電磁属性に置き換えたカトン・パンチ)』

:この場面でソニックブームは何度も自身の手を焼かせたお尋ね者であるヤモトを捕らえるつもりでいる。PCはヤモトを守るために以下のような選択肢を取ることができる。これら以外の選択肢を取りたい場合は要相談。

ソニックブームとの交渉:『交渉判定:NORMAL』での対抗判定。
:最初の判定で勝利できなかった場合も交渉者が『ソニックブーム』との『一騎打ち』を行うことでターン終了ごとに追加で1回判定に挑戦できる。この際はそのターンにソニックブームに与えた【体力】または【精神力】へのダメージと同数のダイスを判定に追加できる。判定に勝利した場合、ヤモトがスペルバウンドを庇ったことやシテンノの撃退に貢献したことなどを根拠にヤモトを今後、ソウカイヤに対して中立的なニンジャとして扱うことに同意させられる。

ソウカイヤへの謀反:『ソニックブーム』と直ちに戦闘となる。『インパルス』はネザークイーンやヤモトが対処する。

※この場面でソニックブームと戦闘になった場合は任意のPCから3~4マス離れたマスに新たにソニックブームの駒を配置すること。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『超然』『理路整然』『駆け引き』
次に適した交渉スキル(+1):『卑屈』『欺き』『共感』『鼓舞』
最も適した知識スキル(+2):『ヤクザの流儀』『ソウカイヤ』『悪趣味な服』
次に適した知識スキル(+1):『ストリートの流儀』『独立小組織』『犯罪』

追加ルール:『ソニックブーム』との『親密度』を持つ場合は同値の『交渉判定ダイス』を得る。

ソニックブーム/一騎打ちを行う場合:「……そこまで言うなら、テメエがどこまで本気か見てやろうじゃねえか」

ソニックブーム:「カラテだ。かかってきな」

※NMの情報:『ソニックブームとの交渉』またはソニックブームの撃退に成功し、ヤモトも無事である場合はネザークイーンがヤモトに絵馴染に住むことを提案してくれる。もちろんPCからの提案次第ではPCたちと同居するなど別の可能性もあるだろう。

7.結末と報酬

 上記の処理と〆のロールプレイを終えた時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。

※このシナリオにはPC同士が別々の陣営となって終わるルートがあるため、
 クリア報酬は各陣営で万札プールの山分けを行った後に1人1人に渡される形となる。
 スペルバウンドがエーリアス化していた場合は評価条件のスペルバウンドと
 書かれた箇所をエーリアスに置き換えること。

A:ヤモトとスペルバウンドの両方を助けるか捕らえるかした:1人あたり【万札】+28
  全員の【名声】が+3される。

B:ヤモトとスペルバウンドのどちらかを助けるか捕らえるかした:1人あたり【万札】+20
  全員の【名声】が+2される。

C:ヤモトとスペルバウンドをどちらも助けたり捕えたりできなかった:1人あたり【万札】+12
  【名声】は変動なし。

余暇日数:4日

追加のユウジョウ判定対象/ヤモト救出時:スペルバウンド、ヤモト・コキ、ネザークイーン

追加のユウジョウ判定対象/ヤモト捕獲時:スパイダーリリィ

※ソウカイニンジャの場合も『友好関係にあるならばストリートニンジャも対象にできる』ルールに
 従いヤモトやネザークイーンとのユウジョウ判定が可能となる。ソウカイヤと敵対した
 状態でシナリオを終えた場合はナンシーやオモイ・ニンジャの支援による報酬となる。
 スペルバウンドの親密度はエーリアス化した後も引き継がれる。報酬などのデータも
 同様だが台詞や爆発四散報酬の名前などは一部読み替える必要が出てくるだろう。

セッション用Googleスプレッドシート

おまけ.各種資料

知識判定で把握できるヤモトの背景についての公式情報は以下記事を参照。

利用規約

 この記事に含まれる自作データは非商用の場合に限り、セッション中に利用したり、自作シナリオ、自作記事へ流用することができる。ただし当シナリオのデータを流用して作成したものを公開する場合、可能な限りこの記事を引用元として明記することが望ましい。加えて『スペルバウンド』『ネザークイーン』『ヤモト・コキ』『レッドゴリラ』『ブラックドラゴン』『ソニックブーム』『インパルス』などが持つ公式に存在するデータに準拠した個所は公式の引用ルールに従い扱うこと。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。

参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ

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