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ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ『ケモノパンクスの抗争』

◇自作記事総合インデックス


1.始めに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版に対応したシナリオである。NPCにはプラグイン環境のデータを用いているがプレイは基本ルールブックのみでも可能。『成長の壁』を超えた能力値を持たないPC4人での挑戦を想定している。想定される所要時間は2時間~3時間半程度。

NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。

「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。

<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合するキャラクターの名前を入れる。

※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように『※NMの情報』から始まる文が枠に覆われている場合その枠内の情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。

 これらの文にはNMの判断により自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。

2.募集用テンプレート

第2版セッション:ケモノパンクスの抗争
シナリオの方向性:『PC次第』
日時:
想定時間:2時間~3時間半程度。
募集人数:4人
募集条件:『成長の壁』を超えた能力値を持たずパンクス同士の抗争に対処する仕事を請けられる立場のPC。公式プレロールドキャラクター使用可。所属組織ごとの詳細な導入は後述。
危険度:★★(キャラロスト可能性あり)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
備考:
所属の異なるPCが同じチームで活動する形になり得る点に留意。ザイバツやアマクダリの場合は偽名や変装など正体を隠す手段を考えておくことを推奨。所属組織ごとの導入は以下の通り。ここに書かれていない組織に所属している場合はNMと相談の上で決める。カルマ・ロンダリングはそれが可能な組織に所属しているならシナリオからの生還後に行える。

ソウカイヤ:カネモチからソウカイヤに対しニンジャの力を必要とする依頼が行われた。派遣されたソウカイニンジャとして任務を遂行するべし。

ストリート:賞金稼ぎの集まるパブ『アタマ・ハンザイ』等の情報屋からニンジャ向けの依頼を仕入れた。己の目的のために依頼を遂行するべし。

ザイバツ:下賤なニンジャ達によりオハヤシ・ストリートの拠点に悪影響が出ている。傭兵に扮して既に情報を握っている勢力に接触し対処すべし。

アマクダリ:無軌道な市民によりネオサイタマの秩序が乱されている。傭兵に扮して既に情報を握っている勢力に接触し対処すべし。

メガコーポ:無軌道なケモノパンクスの抗争により施設に被害が出た。現地の住人と協調し問題を解決すべし。

概要:空に髑髏の月が昇るネオサイタマの夜。貴方達はオハヤシ・ストリートのカネモチからの依頼を受け、チームとしてオハヤシ・ストリートの廃ビルに集まっていた。今回の目標はニンジャを頭目とするケモノパンクスのクラン『サークル・ソーサレスキャット』と『サークル・ヘクスオオカミ』の抗争を終わらせることである。貴方達は抗争を終わらせるため片方のクランだけを壊滅させても、交渉を試みても、両クランを壊滅させてもよい。

3.シナリオの背景

1:オハヤシ・ストリート周辺をナワバリとするケモノパンクス達のクラン『サークル・オミナスビースト』がツートップの痴話喧嘩により『サークル・ソーサレスキャット』と『サークル・ヘクスオオカミ』に分裂した。

2:両クランの対立は瞬く間に激化しオハヤシ・ストリート周辺に深刻な社会不安を齎している。

3:PC達はオハヤシ・ストリートのカネモチから抗争へ対処する仕事を請けそこでチームを組むことになる。

4.導入

:空に髑髏の月が昇るネオサイタマの夜。貴方達はチームとしてオハヤシ・ストリートの廃ビルに集まっていた。今回の目標はケモノパンクスのクラン『サークル・ソーサレスキャット』と『サークル・ヘクスオオカミ』の対立とそれに伴う社会不安を解消することである。これは『両クランの少なくとも片方を壊滅させる』ことか『両クランに働きかけ抗争を終わらせる』ことで達成できるだろう。

:チームとして同じミッションを受ける上でIRC上における自己紹介や情報共有は一通り終わっている。しかしこうして顔を合わせた以上、アイサツは改めて行っておくべきだろう。

:尚、同名のケモノクランの頭目であるソーサレスキャット(左)とヘクスオオカミ(右)の外見情報としては以下のようなものが共有されている。

画像生成AI『TrinArt』で生成した画像に手を加える形で作成した電子的な賞金首の立ち絵。

:両クランは元々『サークル・オミナスビースト』という1つのクランであったが、ツートップの対立により分裂し現在の形となったようだ。

:現在の貴方達が有している『両クランが現在周辺地域に齎している被害』の情報は以下の通りである。

・自陣営を強化するため現金や資材の略奪を行っている。
・構成員同士の衝突で副次的損害や社会不安を起こしている。
・抵抗したマッポ、ヤクザ、一般市民に負傷者を出している。
・街中へ互いを罵るような落書きをしている。
・不法占拠した土地へ拠点を構築している。

5.事前調査

:ここでPC達はそれぞれ1つずつ『調査したい事柄』を宣言し『調査判定:HARD』が行える。その際に【DKK】をX(最大6)獲得することを宣言すればXだけダイスを増加させられる。この場ではWasshoi!判定は発生しない。特に提案がなければロールプレイは『各々で情報を集めつつ情報が入手でき次第携帯UNIX等を通して情報共有をしている』体で進めればよいだろう。

A:両クランの落書きやIRC上の書き込み等から抗争のきっかけを探る。

B:両クランのヘッドについて調べる。

C:両クランの本拠地について探る。

D:この抗争の裏で動いている他の勢力がいないか調べる。

E:その他。PL側の提案に応じた事柄を調べる。

■■■ A:両クランの落書きやIRC上の書き込み等から抗争のきっかけを探る ■■■
有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『独立小組織』『犯罪』『IRCネットワーク』
次に適した知識スキル(+1):『ハッカーの流儀』『現代的アート』『公僕の流儀』

■■■ B:両クランのヘッドについて調べる ■■■
有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『独立小組織』『バイオ系メガコーポ』
次に適した知識スキル(+1):『古代ニンジャ文明』『ハッカーの流儀』『サイバネティクス』

■■■ C:両クランの本拠地について探る ■■■
有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『独立小組織』『公僕の流儀』
次に適した知識スキル(+1):『ハッカーの流儀』『セキュリティ』『犯罪』

■■■ D:この抗争の裏で動いている他の勢力がいないか調べる ■■■
有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『公僕の流儀』『犯罪』
次に適した知識スキル(+1):『セキュリティ』『IRCネットワーク』

A成功:抗争のきっかけは一つに絞れるようなものではないらしい。大方は些細な誤解、見解の違い、笑えないジョーク。そういったものが積み重なり喧嘩に発展、エスカレートを繰り返した後でお互い後に引けなくなったというところだろう。しかしこのようなありきたりな話でさえ、多くのモータルを従えるニンジャ同士に起きれば致命的な事態を招きうるのだ。この情報を持つ場合はソーサレスキャットとヘクスオオカミへの交渉判定ダイス+2。加えてソーサレスキャットとヘクスオオカミに対してチーム全体で1回だけ『●挑発』を使用可能となる。このボーナスはどちらか片方のみに使用可能で有効期限はシナリオ終了まで。

B成功:両ヘッドのデータが開示される。またPC全員が『緊急回避ダイス』を2個獲得する。加えて両ヘッドはサークルの仲間に強い仲間意識を持ち、サークルのモータルを殺害すれば平和的な交渉が難しくなることが分かる。

C成功:両クランのマップが開示される。加えて両クランのアジトで戦う際に両ヘッドとケモノパンクス達のイニシアチブを-2できる。

D成功:クランを分裂させるために他のケモノクラン等が介入していた痕跡はなく、現在も裏で他の組織が動いている気配はない。目の前のことに安心して集中できそうだ。PC全員が『即応ダイス』を2個獲得する。

E成功:PLの提案に応じてNMが結果を決める。

6.ケモノパンクス達の詳細

ケモノパンクス

※当シナリオでは一般的なケモノパンクスのデータに以下のものを用いる。

◆ケモノパンクス(種別:モータル)初期装備:バイオ武器Lv0 アイコン:獣X ※X=残体力
カラテ     1  体力    2
ニューロン   1  精神力   1
ワザマエ    2  脚力    2/N
ジツ      0  万札    0

近接/射撃/機先/電脳  1/-/2/1
回避/精密/側転/発動  -/3/3/-

◇装備や特記事項
 ▲スマート・バイオサイバネLv0、△獣人化バイオサイバネ

 ▲スマート・バイオサイバネLv0:【体力】+1、【ワザマエ】判定ダイス+1
 「バイオ武器Lv0」:出目【6】で『痛打+1』、『●戦闘スタイル:精密攻撃』使用可。
  ※『●戦闘スタイル:精密攻撃』使用時は痛打なし。

 △獣人化バイオサイバネ:イニシアチブ+1、『●狂戦士化1』獲得。
 『●連続側転』獲得。既に持つ場合は『●連続側転』判定がシナリオ中1回のみ振り直し可能に。

【参照】『▲スマート・バイオサイバネLv0』『△獣人化バイオサイバネ』
:https://diehardtales.com/n/n00463a9d2a6d?magazine_key=m8d71ce060a97&from=membership-magazine

サークル・ソーサレスキャット

画像生成AI『TrinArt』で生成した画像に手を加える形で作成したソーサレスキャットの立ち絵。
◆ソーサレスキャット(種別:ニンジャ)初期装備:バイオ武器Lv0 アイコン:猫
カラテ     4  体力    5
ニューロン   5  精神力   5
ワザマエ    5  脚力    3/N
ジツ      2  万札   12

近接/射撃/機先/電脳  4/6/6/5
回避/精密/側転/発動  5/6/6/7
   緊急回避ダイス  0
     即応ダイス  4

◇装備や特記事項
  ▲スマート・バイオサイバネLv0、△獣人化バイオサイバネ
 『◉緊急ブリッジ回避』『◉知識:現代的アート』『◉交渉:鼓舞』『☆◉迅雷』
 『☆デン・ジツ』

 ▲スマート・バイオサイバネLv0:【体力】+1、【ワザマエ】判定ダイス+1
 「バイオ武器Lv0」:出目【6】で『痛打+1』、『●戦闘スタイル:精密攻撃』使用可。
  ※『●戦闘スタイル:精密攻撃』使用時は痛打なし。

 △獣人化バイオサイバネ:イニシアチブ+1、『●狂戦士化1』獲得。
 『●連続側転』獲得。既に持つ場合は『●連続側転』判定がシナリオ中1回のみ振り直し可能に。

 『☆デン・ジツLv2』:手番「攻撃フェイズ」に【精神力】を1消費して発動を
   試みられる(発動:NORMAL)。成功時、『視線』が通っている敵1体へ射撃判定不要の射撃に
   よる2ダメージ(1+電磁1)を与える(回避:HARD)。モブの場合は次の手番行動不能にする。

 『☆◉迅雷』:手番「攻撃フェイズ」に瞬時行動として発動。直ちに『☆デン・ジツLv2』による
  攻撃を行える。【精神力】コストと発動判定は通常通り。同じフェイズに『1行動』を消費し
  行える行動は単体を対象とした『近接攻撃』あるいは『☆デン・ジツLv2』に絞られる。
  これらの行動で『☆◉迅雷』と同じ対象を選択することはできない。

【参照】『☆デン・ジツLv2』
:https://diehardtales.com/n/n0dccdddea6ee#65a5dab2-c533-4949-81da-c4fb636ace88

【参照】『▲スマート・バイオサイバネLv0』『△獣人化バイオサイバネ』
:https://diehardtales.com/n/n00463a9d2a6d?magazine_key=m8d71ce060a97&from=membership-magazine

ニンジャネーム:ソーサレスキャット
ジェンダー:女性
好きなもの:スキャット。黒猫。サバ・スシ。ヘクスオオカミ。
苦手なもの:ナメられること。国家権力。ヘクスオオカミ。


 ケモノクラン『サークル・ソーサレスキャット』のヘッド。ニンジャネームは「ソーサレス(女魔術師)」と「キャット(猫)」に彼女の好む「スキャット(歌唱法の一つ)」をかけたもの。

 彼女は獣の霊と深い関わりを持つオヒガンの一領域を通した霊的交信を得意とするアニマ・ニンジャクランのソウル憑依者であり、かつての同志であり同じクランのソウルを宿したニンジャであるヘクスオオカミとはこの交信を通して知り合った。尚、オヒガンの領域への意識没入を行いたい場合、現状の彼女ではランダムな夢に頼るほかなく、没入できたとしてもそこで目的の相手に会えるとは限らないため安定した通信手段としては利用できない。

 ケモノパンクスとなりサークルを立ち上げたのは両者が出会った後である。サークルの仲間には強い仲間意識がある。イクサの際は紫色の雷を操る特殊なデン・ジツをカラテと組み合わせて戦う。このデン・ジツは日本各地で様々な姿の個体が目撃されたと伝わる幻獣"サンダービースト(雷獣)"に縁あるものかもしれない。

一人称:「俺」敵対:「テメエ」味方:「アイツ」

アジト(ソーサレスキャット)

:サークル・ソーサレスキャットが本拠とする空き地にて。土管の上に座ったソーサレスキャットはラジカセからポップスを流しながら、スキャットを口ずさみリズムに乗っていた。その周囲では猫めいたバイオサイバネを身に着けたケモノパンクス達が思い思いの活動をしている。

ソーサレスキャット:「トゥットゥルートゥッツッツナーウー……ドゥッドゥルーナッナッナオー……」

ソーサレスキャット:「……そこ、気付いてんぞ」ソーサレスキャットの視線が貴方達に向いた。

ソーサレスキャット:「……ドーモ、ソーサレスキャットです」不機嫌そうにアイサツ。

サークル・ヘクスオオカミ

画像生成AI『TrinArt』で生成した画像に手を加える形で作成したヘクスオオカミの立ち絵。
◆ヘクスオオカミ(種別:ニンジャ)初期装備:バイオ武器Lv1 アイコン:狼
カラテ     4  体力    7
ニューロン   4  精神力   3
ワザマエ    4  脚力    3/N
ジツ      3  万札   12

近接/射撃/機先/電脳  4/4/5/4
回避/精密/側転/発動  4/-/4/7
   緊急回避ダイス  0
     即応ダイス  4

◇装備や特記事項
 ▲▲戦闘用バイオサイバネLv1、△獣人化バイオサイバネ、▲▲戦闘用バイオトルソーLv1
 『◉挑発』『◉知識:現代的アート』『◉交渉:鼓舞』『☆◉呪いの咆哮』
 『☆カナシバリ・ジツ』

 △獣人化バイオサイバネ:イニシアチブ+1、『●狂戦士化1』獲得。
 『●連続側転』獲得。既に持つ場合は『●連続側転』判定がシナリオ中1回のみ振り直し可能に。

 『☆◉呪いの咆哮』:「移動フェイズ」に1行動を消費して使用可能。自身を中心に
 『☆カナシバリ・ジツLv3』を発動できる。【精神力】コストと発動判定は通常通り。
  この際は本来『1体のみ』に与える『回避:HARD』となる効果と
  『抵抗判定:HARD』を行わせる効果を全員に適用できる。

【参照】『△獣人化バイオサイバネ』
:https://diehardtales.com/n/n00463a9d2a6d?magazine_key=m8d71ce060a97&from=membership-magazine

ニンジャネーム:ヘクスオオカミ
ジェンダー:男性
好きなもの:ヘヴィメタル。狼。ラム肉。ソーサレスキャット。
苦手なもの:ナメられること。国家権力。ソーサレスキャット。


 ケモノクラン『サークル・ヘクスオオカミ』のヘッド。ニンジャネームは「ヘクス(呪い)」を有するオオカミの意。

 彼は獣の霊と深い関わりを持つオヒガンの一領域を通した霊的交信を得意とするアニマ・ニンジャクランのソウル憑依者であり、かつての同志であり同じクランのソウルを宿したニンジャであるソーサレスキャットとはこの交信を通して知り合った。尚、オヒガンの領域への意識没入を行いたい場合、現状の彼ではランダムな夢に頼るほかなく、没入できたとしてもそこで目的の相手に会えるとは限らないため安定した通信手段としては利用できない。

 ケモノパンクスとなりサークルを立ち上げたのは両者が出会った後である。サークルの仲間にはニンジャ、モータル問わず強い仲間意識がある。イクサの際は一種のノロイ・ジツを込めた咆哮によりカナシバリ状態にした相手を力任せに引き裂く戦法を好む。

一人称:「俺様」「俺」敵対:「テメエ」味方:「アイツ」

アジト(ヘクスオオカミ)

:サークル・ヘクスオオカミが本拠とする空き地にて。ヘクスオオカミはラジカセからヘヴィメタルを流しながら、壁にもたれかかり携帯UNIXの画面を見つめていた。その周囲では狼めいたバイオサイバネを身に着けたケモノパンクス達が思い思いの活動をしている。

:ギロリ、とヘクスオオカミの視線が貴方達の方を向いた。

ヘクスオオカミ:「どこの連中だ?何しにきやがった」

ヘクスオオカミ:「ドーモ、ヘクスオオカミです」赤く輝く瞳が貴方達を見据える。

7.戦闘と解決

※NMは1人目のボスとの戦闘開始時に以下の選択肢を提示すること。

選択肢1:片方を壊滅させる
:片方のサークルを活動継続不可能な状態に追い込めば抗争は止まる。

選択肢2:両方を壊滅させる
:望むなら両方のサークルを壊滅させてもよい。奪える【万札】が増える。

選択肢3:両者の仲を取り持つ
:ソーサレスキャットとヘクスオオカミのどちらか片方を戦闘不能にした場合は【万札】を抜かずに代表者1名が『交渉判定:HARD』を行うことで抗争を止めるための説得を試みられる。PC陣営の攻撃でケモノパンクスに死亡者が出ていた場合は難易度+2。ケモノパンクスの【体力】を丁度0にした場合は任意で死亡ではなく気絶させることを宣言できる。

成功:相手は抗争を止める方向で動くことに同意する。

【6】:望むなら以下のボーナスから1つ選んで得られる。

【6,6】:以下のボーナスから1つではなく2つ選んで得られる。

反省料の要求:【万札:12】獲得。これはデータ上の所持万札から出る。

組織への勧誘:『交渉判定』したPCと同組織のPCは【名声:1】獲得。ストリートニンジャも処理上は組織として扱ってよい。勧誘はネザークイーンなど適切なNPCへの紹介に読み替えられる。ソウカイヤに友好的な傭兵など特定組織と名声上昇を共有できそうなニンジャがいる場合の処理はNM判断。

友好関係構築:PC全員が『◉知識:現代的アート』と『◉交渉:鼓舞』をそれぞれ任意で獲得。ケモノパンクスに死亡者が出ていた場合は選択不可。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『威圧』『駆け引き』『共感』『鼓舞』『超然』
次に適した交渉スキル(+1):『理路整然』『煽り』『欺き』
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『ファッション』『現代的アート』『犯罪』
次に適した知識スキル(+1):『公僕の流儀』『サイバネティクス』『バイオ系メガコーポ』『危険生物』

※NMの情報:NMはボスが戦闘不能になっていない場合も『戦意を喪失した』『交渉を受け入れる気になった』といった理由で交渉判定を行えるようにしてよい。

※NMの情報:片方が部外者に撃破され、素直に謝罪にきた場合はもう片方は素直にそれを受け入れる。両クランの結末が維持、解散、再統合のいずれになるかはストーリーテリング次第。

※NMの情報:シナリオ中に【DKK】を獲得したPCがいる場合は敵のボスが最初に気絶または爆発四散したタイミングで『Wasshoi!判定』を行うこと。

ニンジャスレイヤー

※NMの情報:このシナリオでWasshoi!判定が成功した場合、ニンジャスレイヤーのデータは以下のものを用いる。加えて乱入のタイミングでアトモスフィアが上昇していなかった場合は直ちにアトモスフィアがハードモードになる。

◆ニンジャスレイヤー (種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:殺
カラテ    13  体力   13
ニューロン   7  精神力   9
ワザマエ   10  脚力    7/N
ジツ      0   万札    10

攻撃/射撃/機先/電脳  13/10/7/7
回避/精密/側転/発動  14/10/10/-
   緊急回避ダイス  1
     即応ダイス  6

◇装備や特記事項
 家族の写真、パーソナルメンポ、伝統的ニンジャ装束
 『●連続攻撃3』『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』
 『◉◉タツジン:ジュージツ』『◉鉄拳』『◉ランスキック』『◉◉憎悪:ニンジャソウルの闇』
 『◉ヘルタツマキ』『◉ツヨイ・スリケン』『◉ナラク・ウィズイン』『◉即死耐性』

戦闘描写案

モータルのケモノパンクス/精密攻撃:「イヤーッ!」ケモノパンクスはバイオサイバネ由来の鋭利な爪で貴方達を引き裂かんとする!

ソーサレスキャット/デン・ジツ:「イヤーッ!」ソーサレスキャットは掌に紫の毛糸玉めいた放電するエネルギー弾を生成!<対象>に向かって発射する!

ヘクスオオカミ/カナシバリ・ジツ:「GROOWL!」ヘクスオオカミは狼めいて咆哮!ノロイの込められた恐ろしい声が周囲に響き渡る!

8.結末と報酬

 以上の処理と〆のロールプレイを終えた時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。

A:ケモノパンクスのサークル同士の抗争を止めた:【万札】プール+60
  全員の【名声】が+2される。

B:ケモノパンクスのサークル同士の抗争を止められなかった:報酬無し
  全員の【名声】が-1される。

余暇日数:4日

セッション用Googleスプレッドシート

おまけ.設定資料と簡易ロールプレイガイド

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【ソーサレスキャット】◆卓◆
アニマ・ニンジャクランのソウル憑依者でケモノクラン『サークル・ソーサレスキャット』をヘッドとして率いている。イクサの際は紫色の雷を操る特殊なデン・ジツをカラテと組み合わせて戦う。

一人称:「俺」敵対:「テメエ」味方:「アイツ」

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【ヘクスオオカミ】◆卓◆
アニマ・ニンジャクランのソウル憑依者でケモノクラン『サークル・ヘクスオオカミ』をヘッドとして率いている。イクサの際は一種のノロイ・ジツを込めた咆哮によりカナシバリ状態にした相手を力任せに引き裂く戦法を好む。

一人称:「俺様」「俺」敵対:「テメエ」味方:「アイツ」

アニマ・ニンジャクラン

 アニマ・ニンジャクランはハヤシ・ニンジャの系譜に連なるクランでありクランの司る生物を特定の種に絞ることなく様々な動物の特徴を貪欲に取り入れることで勢力を拡大したと言われている。ケモノ・ニンジャクランとの性質の違いはヘンゲヨーカイ・ジツを修めていない代わりに、己のトーテムとなる動物の霊性に由来するジツや、獣の霊と深い関わりを持つオヒガンの一領域を通した霊的交信を得意とすることが挙げられる。また、可逆的な形態変化は得意としていないものの、獣人めいた姿に肉体を不可逆的に変化させることはこのクランではゲニンからアーチニンジャまでごく自然に行う行為だったとされる。

利用規約

 この記事に含まれる自作データは非商用の場合に限り、セッション中に利用したり、自作シナリオ、自作記事へ流用することができる。ただし当シナリオのデータを流用して作成したものを公開する場合、可能な限りこの記事を引用元として明記することが望ましい。加えて『ニンジャスレイヤー』などが持つ公式に存在するデータに準拠した個所は公式の引用ルールに従い扱うこと。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。

参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ
使用した画像作成AI:「TrinArt」(一部加工あり)

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