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ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『進めドラゴン特派員!月夜に蛾人間モスマンを見た!』

1.始めに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版の基本ルールブック環境に対応したシナリオである。超えた『成長の壁』の数が1~2個程度のPC3人での挑戦を想定している。想定される所要時間は3~4時間程度。

NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。

※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように『※NMの情報』から始まる文が枠に覆われている場合その枠内の情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。

 これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。

2.募集用テンプレート

第2版セッション:進めドラゴン特派員!月夜に蛾人間モスマンを見た!
シナリオの方向性:『善良』
日時:
想定時間:3~4時間程度。
募集人数:3人
募集条件:超えた『成長の壁』の数が1~2個のナンシー・リーから依頼を受けうる立場にある
PC。【カルマ:善】のストリートニンジャの他、セッション中やユウジョウ判定時に
善良NPCとの繋がりを得たPCも参加可能。尚、シナリオの開始時点で
ナンシーの本名とユカノの正体についての情報は得ているものとする。
危険度:★★(キャラロスト可能性あり)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
概要:あなたたちはナンシー、ユカノと共に人里離れた山奥にある保養地
『ニシバニ村』の旅館を訪れていた。数日前からネットワーク上のオカルト・コミュニティで
話題となっているUMA(未確認生命体)の調査を行うためである。今回調査するUMA
『ニシバニ村のモスマン』は初めてその姿をカメラに収めた人物がニューロンを焼き切られ
怪死を遂げたことによりここ数日オカルト界隈において非常に重大な案件とみなされている
都市伝説で、あなたたちとユカノはその騒ぎを受けたナンシーの呼びかけに応じて
NSTVの特派員に扮し調査を行うことになった形だ。調査を続ける中、徐々にその
不気味な輪郭をあらわにするモスマンとその背後に潜む影。はたしてあなたたちは無事に
このニシバニ村で呪いの蛾人間『モスマン』の正体を掴むことができるだろうか?

3.導入

※NMの情報:今回のシナリオに挑戦するPCはナンシーが偽名を用いず生身で接触できユカノが心配なく正体を明かせる善良な人物であることが望ましい。

:あなたたちは『ナンシー・リー』の呼びかけにより人里離れた山奥にある保養地『ニシバニ村』の調査に訪れた。

:今回の目的は数日前にアップされた一枚の画像を発端としネットワーク上のオカルト・コミュニティで話題となっている『ニシバニ村のモスマン』である。その概要は語り手による差異こそあるものの概ね以下のようなものだ。

『ニシバニ村のモスマン』
:発端はカチグミブロガーである『レザ・カノヤマ』のブログに投稿された写真に映り込んでいた僅か数十ドットのシルエット。
:月夜のニシバニ村で木の枝の上に直立姿勢で立っていた『それ』は赤く輝く瞳と黒い翼を持つにも関わらず異様に人間に似ていた。木とのサイズ比から算出するにその身長はおおよそ2メートル前後らしい。
:これらの特徴が旧世紀のアメリカで目撃されたUMA『モスマン』と酷似しているため
『ニシバニ村のモスマン』と呼ばれている。
:ただし本来のモスマンは『頭部にあたる部位が存在しない』という特徴を持つにも関わらず
問題の発端となった写真には頭部にあたるシルエットが確認できることから安易な同一視に警鐘を鳴らす声も存在する。
:これだけなら単なるフェイク写真と片付けることもできる案件であったがカノヤマがビジネス中に正体不明のアカウントにニューロンを焼き切られ死亡した(
※1)ことで事態は一変。オカルト界隈における重大な案件とみなす声が高まった。

※1:この件についてはナンシーの調査でも有力な情報が掴めておらず攻撃者が人間であるならヤバイ級ハッカーが関与している可能性が高い。
※NMの情報:モスマンの写真をアップしたカネモチのニューロンを焼き切ったのはザイバツ・グランドマスターの『ヴィジランス』である。

:時刻は昼。指定された宿に集まるとNSTVの報道特派員に扮した2人の長身美女があなたたちを待っていた。彼女らの胸は豊満である。

ユカノ:「ドーモ、ドラゴン・ユカノです」

ナンシー:「ドーモ、ナンシー・リーよ。今回は集まってくれてありがとう」

◆ナンシー・リー (種別:モータル)
カラテ    1  体力   1
ニューロン  12  精神力  12
ワザマエ   4  脚力   2/-
ジツ     -  万札   10

攻撃/射撃/機先/電脳  1/4/14/19
回避/精密/側転/発動  12/4/-/-

 ※モータルのため、ナンシーの行う『回避判定』は難易度が+1される。
  ナンシーは監視カメラ網などの複数レイヤー視界を常時有し、敵の攻撃を察知して物陰に隠れるのだ。

◇装備や特記事項
 デリンジャー(チャカガン)、キーボード・オブ・ゴールデン・エイジ、トロ粉末、ステルス・グレネード 
 ▶︎▶︎生体LAN端子LV2、▷電脳戦用デッキ、▷ファイアウォール

 『◉kill-9』、『◉killall』、『◉sudo_kill-9』、『◉ニューロンブースト/チルアウト』、
 『◉◉監視カメラレイヤー没入』

 『◉◉監視カメラレイヤー没入』:
  『集中状態』に入ったナンシーは、別な部屋にいる敵に対しても電脳戦系スキルを使用できる。
  ただしこの場合、各スキルの発動難易度は+1されてしまう。
  また、それが『対抗判定』を必要とするスキルならば、ナンシー側の判定難易度のみ+1されてしまう。

◆ドラゴン・ユカノ : 失意のドラゴン・ニンジャ  (種別:ニンジャ/リアルニンジャ)
カラテ    10  体力   20
ニューロン  10  精神力  20
ワザマエ   13  脚力   7/N
ジツ     6  万札   20

攻撃/射撃/機先/電脳  10/13/10/3
回避/精密/側転/発動  13/13/13/16

 緊急回避ダイス8個(アーチ級装束生成による)

◇装備や特記事項
 ナガユミ、
 『●連続攻撃2』、『●連射3』、『●マルチターゲット』、『●時間差』、『●弱点:浮世離れ』
 『◉◉グレーター級ソウルの力』、『◉◉アーチ級ソウルの力』、『★◉アーチ級装束生成』、
 『◉トライアングル・リープキック』、『◉ランスキック』、『◉チャドー呼吸』、
 『◉ヒサツ・ワザ(ポン・パンチ)』、『◉ヒサツ・ワザ(サマーソルト・キック)』

『●弱点:浮世離れ』
 ドラゴン・ゲンドーソーとドラゴン・ユカノは、長らく人里離れた山奥でドージョーを営んできた。
 このため、UNIXやIRCなどの最新テックを用いたあらゆる判定時に、ダイス個数が半分となる。

『◉チャドー呼吸』
 その場で神秘的なアグラを組み、チャドー呼吸を開始する。移動したターンには使用不可。
 『その他の行動』として『ジツ発動判定』を行い、出目6だったダイスの個数だけ自らの
 【体力】を回復する。これによる回復の上限は【体力】の最大値の半分(端数切り上げ)
 までである。この判定時に出目6が1個もなかった場合、チャドーが乱れたとみなされ、
 そのシナリオ中に『◉チャドー呼吸』による回復はもう行えなくなる。
※NMの情報:ここでNMは交流のための時間を設けても良い。

ナンシー:「それじゃあチェックインしましょうか。それが終わったら宿の人たちにも聞き込みよ」

:宿泊代は既にナンシーにより支払われている。部屋の予約も万全だ。戦闘が起きた場合の安全性を考慮し部屋は相部屋である。

:では宿に足を踏み入れた瞬間。

:あなたたちのニンジャ第六感が強烈な警報を発した。その正体までは分からないが「この村には何かがある」ということはほぼ確実と考えて良いだろう。

:「これは......」ユカノがゴクリと喉を鳴らす。

※NMの情報:この宿には現在ザイバツ・シャドーギルドの幹部級ニンジャ『スローハンド』が宿泊している。彼はウラナイ・ジツの使い手『アラクニッド』の予言によりドラゴン・ニンジャがこの地を訪れることを知っており儀式に必要な彼女の身柄を抑えるためPCたちがこの地に訪れる1週間ほど前からこの地に滞在していたのだ。『モスマン』の正体も彼の連れて来たザイバツニンジャである。

4.高級旅館『銀の橋』

オカミ:「こちらへドーゾ」宿のオカミが君たちを奥へと案内する。

◆モータル(種別:モータル)アイコン:モ
カラテ     1  体力    1
ニューロン   2  精神力   2
ワザマエ    2  脚力    1
ジツ      0  万札    3

近接/射撃/機先/電脳 1/-/1/1

◇装備や特記事項
 『カルマ:善』

:このシナリオに登場する『モータル』は別にデータが用意されていない限り上のデータを用いる。

:廊下を進む君たちは煌びやかな衣装を着たオイランやスモトリとすれ違う。

:ここで全PCは【ニューロン】判定U-HARDを行うこと。

:この判定に成功したPCは廊下ですれ違ったオイランやスモトリが虚ろな目をしていたことに気付ける。

オカミ:「あの方々はうちの従業員ではなくキョートからいらっしゃった方の召使いですね」

:基本的にあなたたちはこのまま宿泊室へと案内される。オカミの話すキョート貴族の部屋はちょうど君たちの隣のようだ。入口にはボディーガードめいてスモトリが2人立っている。

宿泊室

ナンシー:「さて、これから皆で調査を行うことになるわけだけどどこから行きましょうか?」

ナンシー:「大規模なフィールドワークは夜になってから本腰を入れて行うつもりだから、とりあえずはこの宿の周辺から調べることになるわね」

1:モスマンについて一般客に聞き込みを行う。
2:宿の周辺を探索する。
3:
キョートから来た一団の部屋を調べる。

モスマンについて一般客に聞き込みを行う

:ここでPC1人が代表者として『調査判定』を行うこと。難易度はHARDである。出目【6,6】でのボーナスあり。

有効な知識スキルと増加ダイス:最大+6:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『オカルト』『貴族の流儀』『高級嗜好品』『伝統的アート』
次に適した知識スキル(+1):『公僕の流儀』『カチグミエリア』『ファッション』『宗教』

:ではあなたたちは調査を進める上で片腕に包帯を巻いたキモノ姿の青年から以下のような話を聞くことができます。

※NMの情報:この場面のロールをどこまで深堀りするかはNM次第である。『PC側からモスマンのことについて聞いた』ということを前提に以下のような流れで手短に情報を出してもよいし彼と出会うところから始めて、ロールプレイを絡めつつモスマンの情報を引き出してもよい。彼の名前が必要になった場合は『トウガ・カノヤマ』とする。

:「ああ、あの噂ですか。ええ、知っていますとも」

:「私の兄はモスマンに殺されたようなものですから」

:詳しく話を聞くと彼がモスマンの映り込んだ写真をブログに投稿した後、ニューロンを焼き切られて死んだカチグミの弟であることが分かる。

:「私は兄の死の真相を探るためにこの地を訪れたのです」

:「見たところあなたたちも訳ありのご様子。私の提供する情報が兄の死の真相を掴むうえで役立つのなら是非お力添えをしましょう」

通常成功:「これは私が写真に写っていた地域でフィールドワークを行い見つけた奴のものと思われる鱗粉です」そう言うと彼は透明な袋に入った虹色の粉をあなたたちに見せてくれる。

:「この鱗粉を回収した際、私の腕に激痛が走りました。この手の包帯はそれによってただれた皮膚を保護するためのものです」

:「あなたたちも奴を追う際にはこの粉にくれぐれもご注意を」

この情報を得た場合はPC全員が『緊急回避ダイス』+1を得る。

【6,6】成功時:「そうですね......あなたたちは信用できる人のようだ」

:「表向きには公開していませんでしたが兄はテンサイ級ハッカーでもあったんです。我々家族がカチグミになれたのは兄の技術あってこその話でして」

:「そして兄は最期にその力を用いて安全な場所に攻撃時ログを保管していました。これはその複製です。大半が壊れていますがよければ受け取ってください」

攻撃時ログをナンシーが調べた場合:「驚きね......このログを見る限り相手はLAN直結をしていないわ」

:「物理タイプでテンサイ級ハッカーのニューロンを焼き切ったってこと」この情報を得た場合はPC全員が『即応ダイス』+1を得る。

宿の周辺を探索する

:ではあなたたちは旅館からそう離れていない森林地帯を調査することになった。

:空気は澄んでおりネオサイタマではまず感じることができないほどの解放感が得られるだろう。野生のシカのものと思われる鳴き声も聞こえる。

:ここでPC全員が【ニューロン】判定U-HARDを行うこと。この判定は1人でも成功すればよい。

成功した場合:成功したPCは茂みの中から人の気配がすることに気付いた。

カチグミ・サラリマン:「ア、アイエエエ......誰かいるんですか......?助けてください......!」

:そちらを見るとカチグミ・サラリマンと思われる男性が腰を抜かして動けなくなっているのが目に入る。

彼を助けた場合:「あ、ありがとうございます......!」

:男はナンシーとユカノのバストに一瞬目を奪われた後、ハッとしたような表情で万札を取り出す。

カチグミ・サラリマン:「これはお礼です」彼はそう言うと懐から取り出した【万札:9】を君たちに渡した。

何があったのか質問した場合:「いえ、酔い過ぎて幻覚を見ただけだと思うのでお気になさらず......」

:さらに情報を引き出したい場合はPC1人が代表者として『交渉判定』を行うこと。判定難易度はHARDである。出目【6,6】でのボーナスあり。

有効な交渉/知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『超然』『鼓舞』『欺き』『誘惑』『共感』
次に適した交渉スキル(+1):『威圧』『理路整然』
最も適した知識スキル(+2):『サラリマンの流儀』『ファッション』『重工系メガコーポ』
次に適した知識スキル(+1):『貴族の流儀』『公僕の流儀』『宗教』『オカルト』

成功した場合:「エー......下半身が鹿で上半身が人の何かが歩いているのを見かけたんです。そいつは私には目もくれずどこかへ行ってしまったのですが、あまりのことに腰が抜けてしまいまして......」

ナンシー:「モスマンではなく、また別のUMA......?これはエイリアン・ペット説が有力になってきたかもしれないわね。宇宙人が地球外の生き物を複数種この地に放ちなんらかの実験を行おうとしているのかも」

ユカノ:「なんと......」

:エイリアン・ペット説とは旧世紀にモスマンの正体を探る上で可能性の1つとして挙げられていたものでありモスマンを「宇宙人が連れて来た動物」とみなすものだ。

:この情報を得た場合はPC全員が『緊急回避ダイス+1』を得る。

【6,6】が出た場合のボーナス:「あー、あと、上半身の人間部分はヤクザスーツとサングラスを身に着けていたような......?」

ナンシー:「じゃあヨロシサンじゃない!」

:この情報を得た場合はPC全員が『即応ダイス+1』を得る。

※NMの情報:『エルクーザ』はヨロシサン製薬によって開発されたクローンヤクザ兵器であり下半身が鹿になったヤクザの姿をしている。極めて珍しい存在ではあるが『スローハンド』はヨロシサン製薬と深いコネクションを持つニンジャでありこのような希少戦力も思いのままに動かすことができるのだ。彼らは体の構造上今回のような山岳地帯のミッションで高いパフォーマンスを発揮する。

キョートから来た一団の部屋を調べる

:キョートから来た一団を調べに行くと彼らが泊っている部屋の入口に『ニト・タカシゲ・コウコウド御一行様』と書かれた豪華な板が立てかけられているのを確認できる。入口では屈強な2人のスモトリが引き続き仁王立ちしている。

『◉知識:キョート共和国』を持つ場合:ダイスを+2しての『知識判定:U-HARD』に成功することで『ニト・タカシゲ・コウコウド』がキョートの治安組織ケビーシ・ガードの顧問であることが分かる。その場合は全員の『緊急回避ダイス』が+1。

スモトリ:「「ニト様はお忙しいため関係者以外の面会は断らせていただいています」」

:スモトリはあなたたちの入室を拒もうとするが、その時、部屋の奥から声が響いた。

ニト・タカシゲ・コウコウド:「せっかく来てくれたのだ、入れてあげなさい。私が許可する」

スモトリ:「「ハイヨロコンデー」」そう言うとスモトリは君たちを招く姿勢を取った。

:室内に入ると最高級チェアに座った老人が読んでいた本『欺瞞に対す』を畳み、あなたたちの方を見た。

ニト・タカシゲ・コウコウド:「ドーモ、ニト・タカシゲ・コウコウドです」

◆ニト・タカシゲ・コウコウド(種別:???)
カラテ     ?  体力    ?
ニューロン   ?  精神力   ?
ワザマエ    ?  脚力    ?
ジツ      ?  万札   48

◇装備や特記事項:不明

:彼と面会したPCは全員【ニューロン】+【ジツ】で『難易度:U-HARD』の判定を行うこと。【6,6】でのボーナスあり。

成功:成功したPCはこの老人からただならぬプレッシャーを感じる。これにより成功者の『緊急回避ダイス』が+1される。

【6,6】が出た場合のボーナス:この老人が【ジツ】値8のニンジャであることが分かる。これにより成功者の『即応ダイス』が+1される。

『◉知識:ザイバツ』を持つ場合:判定ダイスが+6される。加えて成功時にニト・タカシゲ・コウコウド=スローハンドのデータが完全に開示される。このボーナスは該当スキルを持つPCがいた場合のみ開示すること。
◆スローハンド(種別:ニンジャ)
カラテ    10  体力   21
ニューロン  14  精神力  24
ワザマエ   17  脚力    9/N
ジツ      8  万札   48

近接/射撃/機先/電脳 13/20/14/14
回避/精密/側転/発動 17/20/17/25

◇装備や特記事項
 
 『●連続攻撃2』『●連射3』『●時間差』『●マルチターゲット』『●回避予知』
 『◉◉タツジン:コッポドー』『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉◉アーチ級ソウルの力』
 『◉超越者の眼』『◉暗殺者の眼』『◉忠誠心:ザイバツ×2』『◉ニンジャソウルの闇×3』
 『★★★ヘイスト・ジツ』『★◉ヘイスト・スリケン』『★◉イダテンの一撃』
 『【ジツ】値8の代償:致命的弱点(老化)』

 『★★★ヘイスト・ジツ』:手番開始時に【精神力】を3消費して発動を宣言できる。
  判定難易度はU-HARDである。発動に成功した場合、術者は視界内の敵1体をターゲットに
  特殊な『近接攻撃』を行える。これは『連続攻撃6』『ダメージ1』『装甲貫通1』
  『回避:U-HARD』で判定には自動的に成功する。このジツに対する『回避判定』の代わりに
  ジツを発動する場合その判定難易度は+2される。『★チドク・ジツ』のような
  『近接攻撃』に反応する効果は通常通り発動する。この攻撃を行った後、
  術者はマップ上の空いている1マスに『瞬間移動』し手番が終了する。

  【6,6】:視界内の敵2体を同時攻撃できる。

  【6,6,6】:視界内の敵3体を同時攻撃できる。

 『★◉ヘイスト・スリケン』:『★★★ヘイスト・ジツ』での攻撃時に発動を宣言できる。
  『★★★ヘイスト・ジツ』により発生する攻撃を『連射4』『ダメージ1』
  『時間差可』『回避:U-HARD』の『スリケン』による『射撃』へと置き換える。
  2体以上の敵を同時に攻撃している場合は個別にこのスキルを適用するか決められる。

 『★◉イダテンの一撃』:『★★★ヘイスト・ジツ』での攻撃時に発動を宣言できる。
  『★★★ヘイスト・ジツ』により発生する攻撃を『連続攻撃不可』『ダメージ2D3+1』
  『装甲貫通1』『回避:U-HARD』の『近接攻撃』へと置き換える。使用者は望むなら
  この攻撃で【体力】を減らした敵に任意の方向への『弾き飛ばし』を発生させてもよい。また
  出目【6,6】と【6,6,6】による強化が以下のように置き換えられる。
  1ターン目使用不可、2ターン連続使用不可。

  【6,6】:『回避:U-HARD2』となる。

  【6,6,6】:『ダメージ4D3+2』となる。

 『弱点:老化』:スローハンドは戦闘中の手番終了時に【体力】を1失う。
 その手番で『★★★ヘイスト・ジツ』を使用していた場合このコストは3まで増加する。

ニト・タカシゲ・コウコウド:「これはこれは美しい方々だ。隣部屋の方ですな?」

※NMの情報:ここでPCたちはスローハンドと束の間の会話を行える。スローハンドは既にユカノの正体を見抜いているがジツの行使に重いリスクを背負う彼はドラゴン・ニンジャを拘束するための戦闘はより手短かつ確実なタイミングで行うことを求めており、PCの側から手を出さない限りここでの戦闘は発生しない。またユカノは基本的に判定なしでニトがニンジャであることを見抜ける。

夕食

:昼の調査が終わり夕食の時間となった。

ナンシー:「......さて、そろそろ食事の時間ね

ユカノ/調査の結果が平和なものだった場合:「楽しみですね」

ユカノ/調査の結果が緊張感のあるものだった場合:「......とりあえず今は一時の休息を楽しむとしましょう。癒す時は、癒すことに集中すべし。お爺様もそう言っておりましたから」

:ここでPCたちは以下の料理のうち1つを選んで食することができる。代金はナンシーが支払ってくれているため【万札】の消費などは必要ない。

ロブスター定食:上限を超えて【体力】+1


タケノコ定食:上限を超えて【精神力】+1

フグ定食:2D6で【1,1】が出た場合は『毒ダメージ1』を受ける。
それ以外の出目が出た場合は上限を超えて【体力】+1、【精神力】+1

:「イタダキマス」ユカノは礼儀正しく手を合わせロブスター定食に箸をつけた。ナンシーはそれを微妙な顔で見ながらタケノコ定食を口にしている。

ナンシー:「さて」

ナンシー:「食事を終えたら次はオンセンね。ここのオンセンは天然ものらしいわよ」

オンセン

:旅館『銀の橋』のオンセンは自然音、心地よい湯気、シシオドシの音。どれ1つ取っても高級なものだ。男湯と女湯はバンブー柵で区切られている。

:ユカノとナンシーはそれぞれ「ドラゴン」「報道特派員」と書かれたタオルを身体に巻いていた。

:オンセンに入った全PCは上限を超えて【精神力】が+1される。

チーム分け

:食事と風呂を終えたあなたたちは旅館の庭へと集合していた。空には満月が昇っている。

ナンシー:「さて、ここからは昼よりも広いエリアを調べていくわけだけど」

ナンシー:「調べるべき範囲は相当に広いし非ニンジャの私がいるグループは移動速度がどうしても遅くなるからここはチームを2つに分けるのが無難じゃないかと思うの。どうかしら?」

ナンシー:「チーム分けは私とユカノ=サンが旅館の右側、あなたたちが旅館の左側みたいな形で大丈夫?」

※NMの情報:ここで彼女の提案とは異なる形でのチーム分けや全員一塊になっての行動を提案することも可能。

5.遭遇

:あなたたちは月夜の森を進んでいた。

※NMの情報:ここでNMはロールプレイの時間を設ける。十分ロールプレイが行われたと判断したらモスマンを出現させること。

:その時!

:あなたたちの頭上を何かが飛翔した。

モスマン:「キヒッヒィーッ!」

モスマン:「本当にこんな地にドラゴン・ニンジャ一行が来るのかと思ったが、いやはやさすがはアラクニッド=サンのウラナイだ。おかげで私は貴様らの相手をするだけでだけでドラゴン・ニンジャを捕らえる作戦に参加したという栄誉を得ることができるわけよ!」

:貴方たちの目の前に黒い羽毛に覆われたバイオニンジャが降り立つ!

モスマン:「ドーモ、ザイバツ・シャドーギルド、アデプト位階『モスマン』です」

◆モスマン(種別:ニンジャ/バイオニンジャ)アイコン:蛾
カラテ     3  体力    9
ニューロン   7  精神力   6
ワザマエ     7  脚力    5/N
ジツ      0  万札   12

近接/射撃/機先/電脳 4/10/7/7
回避/精密/側転/発動 9/8/7/-

◇装備や特記事項

  『●連射2』、『●時間差』、『●マルチターゲット』、『●脆弱性:火炎(精神力1)』、
 『◉バイオニンジャ化』、『◉空中制動』、『◉忠誠心:ザイバツ』、
 『◉ニンジャソウルの闇』、『◉邪悪なサディスト』、『◉スリケン痛打』、
 『▲▲戦闘用バイオサイバネLv1』、『△バイオ複眼』
 『▲▲戦闘用バイオトルソーLv1』、『△バイオ飛行翼』、『△毒鱗粉散布器官』

 『△毒鱗粉散布』:『飛行移動』終了時に『回避ダイス』を2個消費して『瞬時行動』として
 発動を宣言できる。発動を宣言した場合自身から2マス以内の敵全員に
 『毒ダメージ1』を与える(回避:HARD)。この『毒ダメージ』で【体力】を減らした敵は
 『付属効果』として使用者の手番終了時まで『麻痺状態』となる。この効果を使用した場合
 使用者は続く「攻撃フェイズ」で「バイオ武器」または「スリケン」を用いた攻撃しか行えず
 『連続攻撃』『連射』『戦闘スタイル』の宣言が不可となる。

◆エルクーザ(種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)アイコン:鹿
カラテ    3  体力   4
ニューロン  2  精神力  2
ワザマエ   3  脚力   6
ジツ     –  万札   3

攻撃/射撃/機先/電脳  4/3/2/2

◇装備や特記事項
 チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
 電磁ショック・サスマタ: 近接武器、ダメージ2(1+電磁1)、リーチ+1

 『◉突撃』、『●轢殺攻撃1』

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モスマン:「来い!エルクーザ共!」

エルクーザ:「「ザッケンナコラニィイイーッ!」」ナムサン!下半身が鹿のヤクザだ!

モスマン/毒鱗粉散布:「イヤーッ!」モスマンはあなたたちの頭上を飛翔!虹色の粒子があなたたちに降り注ぐ!

モスマン/近接攻撃:「イイヤァーッ!」頭上からモスマンのかぎ爪が迫る!

モスマン/撃破:「アバッ......」

:「せ、精々浮かれているがいい......今頃ドラゴン・ニンジャはスローハンド=サンが......!サヨナラ!」爆発四散!

※NMの情報:

ユカノに同行したPCがいた場合:この場合はユカノに同行したPCの側の描写を先に行う。この場合もユカノはスローハンドと遭遇しスローハンドと遭遇した時点で同行しているPCを逃がし助けを呼んでこさせようとする。スローハンドはドラゴン・ニンジャが目的なのでこれを捨て置く。逃がされたPCは2ターン目の開始時にモスマンのいるマップに合流できる。またこの際逃がされたPCは本来自身の手番が来るはずのイニシアチブ値で『脚力判定:U-HARD』を行いこれに成功することで、2ターン目が来る前に回避ダイスが満タンの状態で初期配置マスに配置を行いその場で手番を行うことができる。

全員一塊になって行動していた場合:スローハンドとモスマンを同時に出現させた上でデータ上は通常時と同じシチュエーションで戦闘を行う。この際はPCたちがモスマンと戦っているマップのすぐ隣でユカノとスローハンドが戦っていることにすればよい。

6.スローハンド

:あなたたちがユカノ、ナンシーの元へと駆け付けるとそこではユカノとただならぬアトモスフィアのニンジャが対峙していた。相手のニンジャはニト・タカシゲ・コウコウドである。

:ユカノの身体は酷く傷ついておりもはや立っているのもやっとだ。相手に命を奪うつもりがあれば次の瞬間にはカイシャクされるであろう。ナンシーは僅かに離れた場所で気絶している。

◆スローハンド(種別:ニンジャ)※ユカノとの戦闘で【体力】と【精神力】が減少している。
カラテ    10  体力    5(最大値は21)
ニューロン  14  精神力   9(最大値は24)
ワザマエ   17  脚力    9/N
ジツ      8  万札   48

近接/射撃/機先/電脳 13/20/14/14
回避/精密/側転/発動 17/20/17/25

◇装備や特記事項
 
 『●連続攻撃2』『●連射3』『●時間差』『●マルチターゲット』『●回避予知』
 『◉◉タツジン:コッポドー』『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉◉アーチ級ソウルの力』
 『◉超越者の眼』『◉暗殺者の眼』『◉忠誠心:ザイバツ×2』『◉ニンジャソウルの闇×3』
 『★★★ヘイスト・ジツ』『★◉ヘイスト・スリケン』『★◉イダテンの一撃』
 『【ジツ】値8の代償:致命的弱点(老化)』

 『★★★ヘイスト・ジツ』:手番開始時に【精神力】を3消費し『瞬時行動』として発動を
  宣言できる。判定難易度はU-HARDである。発動に成功した場合、術者は視界内の敵1体を
  ターゲットに特殊な『近接攻撃』を行える。これは『連続攻撃6』『ダメージ1(固定)』
  『装甲貫通1』『回避:U-HARD』で判定には自動的に成功する。このジツに対する
  『回避判定』の代わりにジツを発動する場合その判定難易度は+2される。
  『★チドク・ジツ』のような『近接攻撃』に反応する効果は通常通り発動する。
  この攻撃を行った後、術者はマップ上の空いている1マスに『瞬間移動』し手番が終了する。

  【6,6】:視界内の敵2体を同時攻撃できる。

  【6,6,6】:視界内の敵3体を同時攻撃できる。

 『★◉ヘイスト・スリケン』:『★★★ヘイスト・ジツ』での攻撃時に発動を宣言できる。
  『★★★ヘイスト・ジツ』により発生する攻撃を『連射4』『ダメージ1(固定)』
  『時間差可』『回避:U-HARD』の『スリケン』による『射撃』へと置き換える。
  2体以上の敵を同時に攻撃している場合は個別にこのスキルを適用するか決められる。

 『★◉イダテンの一撃』:『★★★ヘイスト・ジツ』での攻撃時に発動を宣言できる。
  『★★★ヘイスト・ジツ』により発生する攻撃を『連続攻撃不可』『ダメージ2D3+1』
  『装甲貫通1』『回避:U-HARD』『痛打発生なし』の『近接攻撃』へと置き換える。
  使用者は望むならこの攻撃で【体力】を減らした敵に任意の方向への
  『弾き飛ばし』を発生させてもよい。また出目【6,6】と【6,6,6】による強化が
  以下のように置き換えられる。1ターン目使用不可、2ターン連続使用不可。

  【6,6】:『回避:U-HARD2』となる。

  【6,6,6】:『ダメージ4D3+2』となる。

 『弱点:老化』:スローハンドは戦闘中の手番終了時に【体力】を1失う。
 その手番で『★★★ヘイスト・ジツ』を使用していた場合このコストは3まで増加する。

:ここでPCたちはマップなし戦闘でスローハンドの攻撃を1ターン受けることになる。ここで全てのPCを「気絶」以上の状態異常にできなかった場合、基本的にスローハンドはこれ以上の戦闘は自身の身体が持たないと判断し帰還する。全てのPCが「気絶」以上の状態異常になった場合、ユカノは攫われPC陣営の敗北となる。既に気絶しているPCは狙われない。

スローハンド/ヘイスト・ジツ:スローハンドがカラテを構えた。あなたたちのニンジャ第六感が警報を発した。

:スローハンドが地を蹴る。ニンジャアドレナリンにより視界がスローモーション化するがその動きは色付きの風にしか見えない。

:スローハンドはあなたたちそれぞれに並のニンジャであればなすすべなく爆発四散するほどの連打を繰り出す。

:「イイイヤァーッ!」カラテシャウトが数瞬遅れて響く。

PCがヘイスト・ジツを耐えた場合:「やれやれ、あと1歩でドラゴン・ニンジャを我らの手中に収めることができていたものを」

:「老いとはつくづく嫌なものだな。これ以上の戦闘は私の身体が持たん」

:「今回は君たちの勝ちだ。誇りたまえ」

7.結末と報酬

 『7.スローハンド』の処理とその後のロールプレイを終えた時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。

A:モスマンを倒しユカノと共に生還した:【万札】プール+51
  全員の【名声】が+2される。

B:モスマンと遭遇しユカノと共に生還した:【万札】プール+45
  全員の【名声】が+1される。

C:モスマンを倒しユカノがザイバツに攫われた:【万札】プール+18
  【名声】は変動なし。

Ⅾ:モスマンを倒せずユカノがザイバツに攫われた:【万札】プール+9
  全員の【名声】が-1される。

※C以上の評価を出した場合はユカノと信頼を築いた『ストリートニンジャ』の特典である
【カラテ】【ワザマエ】トレーニングの振り直し効果やナンシーと信頼を築いた
『ストリートニンジャ』の特典である【ニューロン】トレーニングの振り直し効果も利用可能。

余暇日数:4日

オプション.成長上限級PCでのプレイ

※NMの情報:このシナリオは『6.遭遇』においてユカノ陣営にモスマンをPC陣営に万全な状態のスローハンドを当てることで成長上限級PC向けのシナリオとしても扱える。その場合マップは同じものを用いて本来モスマンがいるマスにスローハンドを配置すること。エルクーザはマップから取り除く。モスマンはユカノの手により問題なく爆発四散させられるものとする。この場合モスマンの所持していた【万札】がPCたちの手に渡ることはない。PCたちがスローハンドに敗北した際にユカノが攫われたかどうか決め難いシチュエーションになっていた場合はスローハンドに残る【体力】と同数のダイスで『難易度:U-HARD2』の判定を行わせること。この判定に成功した場合スローハンドはユカノを攫うことに成功する。尚このオプションを採用した場合シナリオ評価に「A+:スローハンドを倒した」が追加される。
A+:スローハンドを倒した:【万札】プール+99
  全員の【名声】が+3される。

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資料.ニンジャ名鑑

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参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ

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