ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『ア・キャット・アンド・ア・ドッグ』
1.始めに
このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版のプラグイン環境に対応したシナリオである。超えた『成長の壁』の数が2~3個程度のPC3人での挑戦を想定している。想定される所要時間は3~4時間程度。
NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。
「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。
<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合するキャラクターの名前を入れる。
※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように『※NMの情報』から始まる文が枠に覆われている場合その枠内の情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。
加えてこのシナリオにおけるニンジャアニマルの台詞の中で「」ではなく『』で囲まれているものは同種の動物とニンジャにしか意味の判別が行えないテレパスによる発言として扱う。これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。
2.募集用テンプレート
第2版セッション:ア・キャット・アンド・ア・ドッグ
シナリオの方向性:『善良』
日時:
想定時間:3~4時間程度。
募集人数:3人
募集条件:『成長の壁』を超えた能力値の数が2~3個のガンドーやナンシーと協力可能なPC。
新規PCで参加したい場合は28ポイントスクラッチビルドを使用可能。
危険度:★★(キャラロスト可能性あり)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
概要:ネオサイタマへの滞在中に探偵業務の一環として行方不明の犬『タロウイチ』を探していた
『タカギ・ガンドー』は推理を進める上でタロウイチが失踪前にノラネコと喧嘩をし大怪我を
していたことと、その地域で流れる『水牛めいて巨大な黒猫』の噂を関連付けた。そして
事件の裏にニンジャの気配を感じとった彼は、ナンシー・リーの仲介のもとで
PCたちに助力を求めることに決める。
3.導入
:あなたたちはオハヤシ・ストリートの喫茶『カラカサ』でナンシー・リーの紹介を受けたある探偵と同席していた。
ガンドー:「ドーモ、タカギ・ガンドーです」
◆タカギ・ガンドー(種別:モータル)アイコン:ガ
カラテ 5 体力 6
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 4 脚力 3
ジツ 0 万札 5
近接/射撃/機先/電脳 5/6/4/5
回避/精密/側転/発動 5/6/-/-
◇装備や特記事項
ボス級モータル:回避判定の難易度+1
**49マグナム×2**、▶サイバネアイ、▷強化頭蓋(【体力】+1)、
▶生体LAN端子Lv1、ZBRアドレナリン注射器
『◉戦闘スタイル:ピストルカラテ』『◉アドレナリン・ブースト』
『**49マグナム×2**』:『銃器』『二挺拳銃』『ダメージ2』『連射2』『射撃難易度:HARD』
『◉戦闘スタイル:ピストルカラテ』:『二挺拳銃』装備時に『素手』扱いで
使用可能。この『近接攻撃』では【ワザマエ】で判定を行い出目【6】成功時に密着射撃による
『痛打+1』を得る。加えて、二挺拳銃装備時はつねに『攻撃難易度+1』『連続攻撃+1』を得る。
ガンドー:「さて、依頼の内容だが......基本は行方不明の犬の捜索だ」
ガンドー:「3日前にこの辺に住んでるハナ婆さんの犬『タロウイチ』が行方不明になっちまってな」
ガンドー:「これだけならあんたらニンジャの力を借りるまでもない普通の依頼なんだが話を聞くとどうも妙でな」
ガンドー:「ハナ=サンの話によると行方不明になる少し前にタロウイチはノラネコと喧嘩をし大怪我をしたんだと。その時、獣医に見せるために撮られた写真がこれだ」
ガンドー:「率直な意見を貰いてえんだがこれがノラネコの付けた傷に見えるか?」そこに写し出されたタロウイチの脚は大きく切り裂かれておりとても歩ける状況ではないように思えた。そしてその切断面はノラネコが付けたものにしては酷く鋭利なものに思える。
ガンドー:「ハナ=サンは傷ついたタロウイチが戻って来る直前にネコの鳴き声を聞いたってんだがちょっと妙だよな。こんだけの傷を負った犬がそのすぐ後に鎖を壊して姿を消せるかってのもある」
ガンドー:「そんでもう1つ気がかりなのがこの辺で噂になってる化け猫の話だ」
ガンドー:「バイオ水牛みてえに大きな黒猫を見たって目撃情報がこの辺で相次いでんだよ。それも老若男女の差なく」
ガンドー:「で、こういうのに詳しそうなナンシー=サンに声をかけてみたら、ニンジャ案件かもしれないからあんたらに声をかけたほうが良いって言われたわけだ」
ガンドー:「......さて、今のうちに聞いときてえんだが、あんたら、バケネコに変身するニンポが得意な知り合いはいるか?」
ガンドー:「あんたらの知り合いを疑ってるわけじゃねえが、そういうニンポがあるなら、同じニンポを使うニンジャの可能性はグッと高まるよな」
支援カード:ガンドー
:このシナリオの間PCたちは以下の形でガンドーの支援を受けられる。
探偵の知恵:ガンドーと同行しているPCは『調査判定』『交渉判定』を振り直せる。ただしこの振り直しはシナリオを通して1回限りである。
4.犬の調査
:ここで代表者1人が『調査判定:HARD』を行うこと。失敗した場合は見つけるのに手間取り全員【精神力】が2減少(減少後最低値1)。
有効な知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『カチグミエリア』『IRCネットワーク』
次に適した知識スキル(+1):『オカルト』『公僕の流儀』『独立小組織』
成功:無事にタロウイチを見つけることができる。
【6,6】成功:非常にスムーズにタロウイチを見つけることができる。全員最大値を超えて【精神力】+1。
※NMの情報:このシナリオにおけるストライダーの能力は以下記事のものを使用している。
◆ストライダー (種別:ニンジャ)アイコン:馳
カラテ 10 体力 10
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 6 脚力 6/E
ジツ 0 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 10/-/4/2
回避/精密/側転/発動 10/6/6/-
◇装備や特記事項
『●ニンジャアニマル』『●浮世離れ』『●連続攻撃2』
『◉疾駆』『◉突撃』『◉ツジギリ』『◉トライアングル・リープ』『◉常人の三倍の脚力』
『△切り裂きの牙』
『△切り裂きの牙』
ストライダーは跳躍縦回転による牙攻撃や、ドリルめいた高速突進によって敵を攻撃できる。
これを表すため、『連続側転移動』を行ったストライダーは『轢殺攻撃1』を使用できる。
ストライダー:『私を探しているのか?』
:声がした方向には石垣の上に座ったシバ犬の姿。
ストライダー:『ドーモ、ストライダーです。盲導犬タロウイチとも呼ばれている』
ストライダー:『残念だが今はハナ=サンのところに戻ることはできない。今の私は猫のニンジャ、バンゴロー=サンの率いるヤマネコ・ギャングに狙われているからだ。今帰れば彼女を危険に晒すことになる』
ストライダー:『奴らに万札の詰まったバッグを奪われかけていたサラリマンを助けて以来、目の敵にされているようでな』
ガンドー:「オイオイオイ、誰と話してんだ?」
ストライダー:『私の言葉は普通のモータルには分からん。うまく説明してくれ』
ガンドー:「アレか。ニンケン(忍犬)ってやつか」
:ここでPCたちはストライダーから情報を聞き出すことができる。
バンゴローについて:『彼女はヤマネコ・ニンジャのソウルを宿した強大なニンジャアニマルだ。本来の姿は象ほどもある黒猫だが、モータルにヘンゲするジツも使う。敵対関係となる前に聞いた話を信じるならニンジャになったのは保健所のモータル達に火炎放射器で自身の群れを焼き払われた時のようだな。彼女は複数頭の子猫を養っていたが、その際に生き延びたのは同じくニンジャになった一頭だけだったようだ』
ヤマネコ・ギャングについて:『バンゴロー=サンが近年作り上げた野良猫の集団だ。アジトの場所は分かっていないが、彼女の体躯や行動範囲から見るにこの地域の地下に存在している可能性が高いのではないかと思う。加えて、私の知る限り普段は表立った悪事はせずゴミ漁りなどをして暮らす連中だったはずだ』
:『サラリマンを襲っていたものたちの剣幕を見る限り、おそらく私が介入した襲撃の際は食料面などで切羽詰まった事情があったのだろう』
:ストライダーがクンクンと鼻を動かす。
ストライダー:『噂をすれば来たようだ』
ストライダー:『モータルである白髪の彼は安全な場所に隠れていた方がよいかもしれない』
バンゴローとの出会い
バンゴロー:「流石、鼻が利くねえ」
:サシミの入ったレジ袋を手にした黒髪の女が物陰から姿を現す。あなたたちを見つめる金色の瞳は猫めいて細長い。
:外見年齢はニ十歳前後といったところだが、そのアトモスフィアからは外見に見合わぬ老練さと幼さが同時に感じられる。加えてその胸は豊満であった。
バンゴロー:「ドーモ、バンゴローです」
:バンゴローと名乗ったニンジャは口元から肉食動物めいた犬歯を覗かせチェシャ猫めいて笑った。
バンゴロー:「大した人数のニンジャが集まってんな」
:ストライダーは警戒し毛を逆立てる。
バンゴロー:「落ち着きな、俺もこんな真昼間の町中でイクサを吹っ掛けるつもりはねえよ。こんなとこでイクサしたら騒ぎが起きて面倒だしな」
バンゴロー:「それで、そこのニンジャどもはなんだ?ストライダー=サン。お前の仲間か?」
ストライダー:『そんなところだ』
バンゴロー:「ふむ、引き下がる気はねえが、俺としてもこれだけのニンジャを相手にしたイクサに子分どもを巻き込むのは避けてえな」
バンゴロー:「一つ提案いいか?」
ストライダー:『なんだ』
バンゴロー:「俺はお前たちの方からアジトにカチコミに来るってんなら逃げねえ。非ニンジャの子分共にも手出しはさせねえ」
バンゴロー:「それで決闘して負けたならストライダー=サンからは手を引いてやる。それでどうだ?」
ストライダー:『私としては問題のない提案に思えるがどうだ』
バンゴロー/提案をPCたちが受け入れた場合:「決まりだな」
バンゴロー:「ただし、俺はアジトの場所をホイホイ伝えるほどの馬鹿じゃねえ。俺たちのアジトの場所はテメエらで調べろ」
バンゴロー:「じゃあな!オタッシャデー!」そう言うとバンゴローは黒い風となり人ごみの中へと消えた。
ガンドー:「もう大丈夫そうか......?」バンゴローが去ったのを確認したガンドーが物陰から出てくる。
ガンドー:「しかし、猫って聞いてたが綺麗な姉ちゃんだったな。あれもヘンゲか?」
ストライダーを目の敵にするのを止めてほしいと提案した場合:「嫌だね。ストライダー=サンが俺達の邪魔をしなけりゃ俺たちは今頃、飢える心配もなくいい暮らしができたんだ」
:「それに子分を傷つけられて黙ってたら面子が立たねえ」
5.アジト捜索
選択肢:ここでPCたちはどこを調べるか決めること。基本は一か所に全員で向かう形となり選ばれなかった方の選択肢は失敗時の保険となる。
1:ストリートを調べる。NPC『ツインテイルズ』との交渉判定。
:若者の場合交渉判定ダイス+3。
2:地下を調べる。NPC『キャプテンジェネラル』との交渉判定。
:若者の場合交渉判定不可。子供の場合交渉判定ダイス+3。
◇用語定義◇
若者:18歳以上30歳未満
子供:17歳以下
※外見年齢が実年齢と異なる場合などはNM判断。
※両方挑戦しても情報を得られなかった場合は調査に非常に時間がかかってしまう。これによりPC全員が【精神力】を2失う(減少後最低値1)。
ツインテイルズ
◆ツインテイルズ(種別:ニンジャ)
カラテ 2 体力 4
ニューロン 4 精神力 6
ワザマエ 6 脚力 3/N
ジツ 2 万札 6
近接/射撃/機先/電脳 2/6/4/4
回避/精密/側転/発動 6/6/6/12
◇装備や特記事項
『**フエ・オブ・ツインテイルズ(『☆◉ネコ集め』で集めるネコの頭数が+1d6される)**』
『☆◉ネコ集め』『☆◉攻撃指令』『☆◉防御指令』『◉魅了』
『☆◉攻撃指令』:『☆◉ネコ集め』の発動成功時に追加で発動を宣言可能。術者は
直ちに『ダメージ1』『連射Ⅹ』『マルチターゲット』『視線不要』を持つ
『射撃』を行える(判定不要)。Ⅹの値はその『☆◉ネコ集め』で呼び寄せたネコの頭数に等しい。
『☆◉防御指令』:『☆◉ネコ集め』の発動成功時に追加で発動を宣言可能。
術者または同じ部屋の味方に追加の『回避ダイス』をⅩ個自由に配分する。
Ⅹの値はその『☆◉ネコ集め』で呼び寄せたネコの頭数に等しい。
:あなたたちはストリートを調べていくうちに野良猫とたむろしている女ニンジャと出会った。彼女なら何か知っているかもしれない。
:ここでPCたちは『交渉判定:HARD』を行える。成功した場合は『ヤマネコ・ギャング』のアジトの場所を知ることができる。若者の場合交渉判定ダイス+3。
【6】:PC全員が『緊急回避ダイス』を1個得る。
【6,6】:PC全員が『緊急回避ダイス』を1個ではなく2個得る。
【6,6,6】:PC全員が『緊急回避ダイス』を1個ではなく3個得る。
有効な交渉/知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
特殊ルールが用意されたスキル:『☆◉ネコ集め』を持つ場合は判定ダイス+2。
最も適した交渉スキル(+2):『威圧』『超然』『共感』
次に適した交渉スキル(+1):『誘惑』『卑屈』『鼓舞』
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『ファッション』『ドラッグ』
次に適した知識スキル(+1):『現代的アート』『高級嗜好品』『アマクダリ』
ツインテイルズ:「ん?誰?」女ニンジャがネコとハッパの匂いをさせながら振り向く。
ツインテイルズ/アジトの場所を聞き出すことに成功した場合:「じゃあ、あの子たちを殺さないって約束するなら教えてあげるニャー」
ツインテイルズ:「あの子たちのアジトはここだニャ」ツインテイルズは自身の携帯UNIXに表示したマップの一地点を指し示す。
キャプテンジェネラル
◆キャプテンジェネラル(種別:ニンジャ)
カラテ 7 体力 15
ニューロン 3 精神力 8
ワザマエ 6 脚力 4/N
ジツ 5 万札 12
近接/射撃/機先/電脳 10/9/3/3
回避/精密/側転/発動 7/9/5/8
◇装備や特記事項
『斧(大型近接武器)』『ショットガン』
『●連続攻撃2』『◉ニンジャソウルの闇×3』『☆◉ダークカラテ・エンハンスメント』
『◉◉憎悪:若者(18歳以上30歳未満と認識した対象への攻撃ダイス/射撃ダイス+2)』
:あなたたちは下水道の奥で南北戦争風のニンジャ装束と立派な髭が特徴的な奇妙な男と出会った。胡乱な人物だが、この地域の地下には詳しそうだ。
:ここでPCたちは『交渉判定:HARD』を行える。成功した場合は『ヤマネコ・ギャング』のアジトの場所を知ることができる。若者の場合交渉判定不可。子供の場合交渉判定ダイス+3。
【6】:PC全員が『即応ダイス』を2個得る。
【6,6】:PC全員が『即応ダイス』を2個ではなく3個得る。
【6,6,6】:PC全員が『即応ダイス』を2個ではなく4個得る。
有効な交渉/知識スキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『欺き』『超然』『駆け引き』『卑屈』
次に適した交渉スキル(+1):『威圧』『誘惑』『煽り』『共感』
最も適した知識スキル(+2):『旧世紀地下道網』『ストリートの流儀』『現代的アート』
次に適した知識スキル(+1):『ファッション』『スポーツ』『高級嗜好品』『伝統的アート』
キャプテンジェネラル:「フーム、フム。あの野良猫たちか!それならよく知っておるぞ!」
キャプテンジェネラル:「奴らのアジトはここじゃ」そう言うとキャプテンジェネラルは彼自身の手で書いたと思われる荒っぽい地図の一点を指し示した。
6.ヤマネコ・ギャングのアジト
見張りの野良猫:地下下水道を進み指定された区画へたどり着くと、横道の前に見張りと思われる猫たちがたむろしていた。あなたたちのことをバンゴローから聞いていたのか、彼らはあなたたちを確認すると、招くように奥へと消えていった。
※NMの情報:ヤマネコ・ギャングに属するニンジャでない猫のデータが必要になった場合は以下のものを用いること。
◆レッサー・ヤマネコ・ギャング(種別:危険生物)
カラテ 3 体力 2
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 3/E
ジツ 0 万札 0
近接/射撃/機先/電脳 3/-/1/-
◇装備や特記事項
『●野良猫』『●連続側転』『●脆弱性:火炎(精神力ダメージ2)』
『◉常人の三倍の脚力』『◉疾駆』
『●野良猫』:以下のルールをすべて持つ。
・『☆◉ネコ集め』を持つキャラ単体を対象に行う『近接攻撃』『射撃』の難易度が+1される。
・1度のフェイズに【体力】が0以下になっても直ちには死亡せずそのフェイズ終了時に
【体力】と【精神力】が0の状態で『気絶状態』となる。
:彼らを追い奥へと進むとそこには無数のコンテナが積まれた大広間が広がっていた。
:コンテナの上からは何十匹もの猫が光る目であなたたちを見下ろしている。
:広間の中心には黒い毛皮に覆われた象めいた大きさの塊があり、その隣には仕えるように一匹の黒猫が座っていた。
:黒い塊が大きく身じろぎをし、伸び、巨大なネコマタの姿を取る。
:ネコマタは黄色い双眼であなたたちを見下ろしアイサツした。
バンゴロー:『ドーモ、バンゴローです』
:続いて彼女の隣に座っていた黒猫が口を開く。
スイゾウ:『ドーモ、スイゾウです』
ストライダー:『ドーモ、ストライダーです』
バンゴロー:『思ったより早かったな』
バンゴロー:『さて、俺たちにとっても借りを返すいい機会だ、徹底的に叩きのめして二度と俺たちの邪魔ができねえようにしてやるぜ』
スイゾウ:『非ニンジャの同士達は手出し無用。小生と母上にお任せを!』
ストライダー:『私としても暮らしを害され黙っているつもりはない。それにこのような状況で決闘から逃げてはシツレイというもの』
ストライダー:『皆、頼んだぞ』
ガンドー:(なんて言ってるんだ......?)
※NMの情報:今回の戦闘は『ニンジャ同士が行う正々堂々の決闘』であるため、ガンドーは基本的に戦闘には参加せずアンブッシュなども行わない。
◆バンゴロー(種別:ニンジャ) 初期装備/形態:バイオ武器Lv4/バケネコ形態 アイコン:蛮
カラテ 10 体力 24
ニューロン 4 精神力 20
ワザマエ 10 脚力 5/N
ジツ 8 万札 0
近接/射撃/機先/電脳 10/10/5/2
回避/精密/側転/発動 10/10/12/12
緊急回避ダイス 4
即応ダイス 4
◇装備や特記事項
▲▲▲▲▲▲▲▲戦闘用バイオサイバネLV4、△△△△△△無数の触腕、家族の写真
『●連続攻撃2』『●連射2』『●ニンジャアニマル』『●浮世離れ』『●即死耐性』
『●親子愛:スイゾウ』『●脆弱性:火炎(回避ダイスダメージ1)』
『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉◉アーチ級ソウルの力』『◉サイバネ殺し』『◉電光石火』
『◉ニューロンブースト/チルアウト』『★★★◉欠損部位再生』
『★★★ネコマタ』『★★★半神的存在』『【ジツ】値8の代償:ネコの本能』
『★★★ネコマタ』:このニンジャは荒々しい野生のカラテと強靭かつしなやかな二本の尾を持ち
『▲▲▲▲▲▲▲▲戦闘用バイオサイバネLV4』と『△△△△△△無数の触腕』を利用できる。
これらのバイオサイバネは『サイバネ埋め込み点数』としてカウントされない。加えて
このニンジャは装備切り替え宣言と同じタイミングで『バケネコ形態』と
『人間形態』を切り替えられる。どちらの状態でシナリオを開始するかは任意。
『拘束』以上の状態異常を受けている場合、形態の切り替えは行えない。
『バケネコ形態』:
・『●大型(2×2)』獲得。
・『●●タツジン:ムチ・ドー』獲得。
・『●ヒサツ・ワザ:オロチ・アラマサ』獲得。
『人間形態』:
・『●●タツジン:コッポドー』獲得。
・『●ニンジャアニマル』の交渉ペナルティを無視できる。
・『リーチ+X』が使用不可となる。
『●親子愛:スイゾウ』:『スイゾウ』が『気絶状態』以上の状態異常になった場合は
戦闘終了まで『スイゾウ』を『気絶状態』にしたキャラへの『●●憎悪』を得る。
『【ジツ】値8の代償:ネコの本能』:以下のペナルティを全て得る。
・『☆◉ネコ集め』を持つキャラ単体を対象に行う『近接攻撃』『射撃』の難易度が+1される。
・『☆◉ネコ集め』を持つキャラはこのキャラを『崩れ状態』とみなして攻撃できる。
◆スイゾウ(種別:ニンジャ)アイコン:醉
カラテ 6 体力 7
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 9 脚力 4/N
ジツ 0 万札 0
近接/射撃/機先/電脳 7/10/9/2
回避/精密/側転/発動 9/10/11/-
即応ダイス 4
◇装備や特記事項
△バイオテイル
『●野良猫』『●連射2』『●ニンジャアニマル』
『●脆弱性:火炎(回避ダイスダメージ1)』『●浮世離れ』『●親子愛:バンゴロー』
『◉◉タツジン:コッポドー』『◉敏捷』『◉疾駆』『◉電光石火』『◉トライアングル・リープ』
『◉敏捷』:素のイニシアチブ値を【ニューロン】ではなく【ワザマエ】から算出する。
『●野良猫』:以下のルールをすべて持つ。
・『☆◉ネコ集め』を持つキャラ単体を対象に行う『近接攻撃』『射撃』の難易度が+1される。
・1度のフェイズに【体力】が0以下になっても直ちには死亡せずそのフェイズ終了時に
【体力】と【精神力】が0の状態で『気絶状態』となる。
『●親子愛:バンゴロー』:『バンゴロー』が『気絶状態』以上の状態異常になった場合は
戦闘終了まで『バンゴロー』を『気絶状態』にしたキャラへの『●●憎悪』を得る。
戦闘描写案
バンゴロー/オボロゲ:『ナオオーッ!』バンゴローは巨体に見合わぬ身軽さで跳躍!
:そのまま二本の強靭な尾を<対象>へと叩きつける!ZOOOOOM!
バンゴロー/オロチ・アラマサ:『ニャアアアーゴ!』バンゴローは無数の牙の生えた口を開き<対象>へと食らいつく!
バンゴロー/人間形態:バンゴローは空中で一回転!その肉体が影に包まれる!
:次の瞬間、空中の影から飛び出すは黒髪の女ニンジャ!
バンゴロー/内破壊掌打:「イヤッ、イヤーッ!」バンゴローの鋭利な爪が迫る!
スイゾウ/内破壊掌打:『ニャーゴ!』スイゾウの指先から鋭利な爪が伸びる!
スイゾウ:『ナオオーッ!』斬撃!
決着
※NMの情報:以下の文章はバンゴローとスイゾウが生存していることを前提としたものである。彼女たちが爆発四散していた場合NMは適切に展開を変更すること。
バンゴロー:『チ、チクショ......負け、たか......』
:コンテナの上で様子を見守っていた猫たちが心配そうにバンゴローとスイゾウの元へとやってきて傷を舐める。
バンゴロー:『不甲斐ねえ......』
ストライダー:『約束だ。お前たちはもう私のことは諦める。いいな?』
バンゴロー:『ああ......』
ガンドー:「終わった......んだよな?」
ガンドー:「それで、こいつらはどうするんだ」
バンゴロー:『負けた以上、俺はどうなっても構わねえが子分共に手を出すのは許さねえぞ』
※NMの情報:ここでPCたちはバンゴローの処遇を決められる。ストライダーは彼女たちの境遇に同情的でありガンドーも過剰な制裁は望まないため、仮にPCたちが過激な提案をした場合はやんわりと制止するだろう。ただしPC側に爆発四散者が出ていた場合はこの限りではない。PCたちが彼女らの食糧問題を解決する方向で動こうとした場合、ガンドーの側からナンシーに資金援助を求める案を出してもよい。この場合、ナンシーは邪悪なニンジャ組織や暗黒メガコーポに対抗する際の助力を条件に提案を受け入れる。
7.結末と報酬
ヤマネコ・ギャングのアジトから帰還した時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。
A:ストライダーが生存した状態でバンゴローを気絶以上の状態異常にした:【万札】プール+120
全員の【名声】が+2される。
B:ストライダーが死亡したがバンゴローを気絶以上の状態異常にした:【万札】プール+90
全員の【名声】が+1される。
C:ストライダーが生存した状態でバンゴローから逃げ帰ってきた:【万札】プール+60
【名声】は変動なし。
D:ストライダーが死亡しバンゴローも気絶以上の状態異常にできなかった:報酬無し
【名声】は変動なし。
余暇日数:4日
追加のユウジョウ判定対象
本人が生存していれば追加:『ストライダー』
ヤマネコ・ギャングが全員生存した場合のみ追加:『ツインテイルズ』
※ツインテイルズと遭遇せずキャプテンジェネラルから情報を聞き出していた場合でも
ヤマネコ・ギャング経由でツインテイルズと交友を持てたことにしてよい。
親密度データ:ツインテイルズ
※ツインテイルズの親密度データが必要な場合はねこぞう=サンの作ったものを本人の許可の上で微調整した以下のデータを利用できる。
親密度データ:ツインテイルズ
最重視するパラメータ:【ワザマエ】
親密度1:「ネコの手懐け方?簡単だニャー」
報酬:『◉知識:ストリートの流儀』/『◉知識:現代アート』
親密度2:「ミャオーウー、わざわざ差し入れ?ありがとね」
報酬:『◉交渉:誘惑』/『◉知識:裏路地』
親密度3:「君、どんな音楽が好き?一緒に踊る?」
報酬:『◉知識:水路港湾エリア』/『◉知識:ネコ』
親密度4:「ニャッハハ!…君に会えてよかったニャー、これからもよろしくね」
報酬:『☆◉ネコ集め』
爆発四散:「……ごめん、オー・オー」
『**フエ・オブ・ツインテイルズ**』
【万札:UR】:『**フエ・オブ・ツインテイルズ**』
レリックとみなす。『**受け継いだカラテ**』として使用してもよい。
このレリックを装備している場合『☆◉ネコ集め』で集めるネコの頭数が+1d6される。
特殊な展開
※NMの情報:PLがイクサを介さない問題解決手段を試み、ロールプレイやダイスロールの結果それが成功した場合、NMはヤマネコ・ギャングを駆除しに来たアマクダリニンジャとの戦闘をボス戦に持ってくることができる。戦闘時は『ドラゴンベイン』など強力なボスをPCたちに充てバンゴローたちはマップ外で『ブラックメイル』『チリングブレード』などが抑えていることにするとよい。この際ボスのデータは公式NPCリストのものに即応ダイスと緊急回避ダイスを4個ずつ追加したものを使用できる。マップはバンゴローとのイクサで用いるものをそのまま使えばよい。尚、ドラゴンベインにこのようなところで死ぬつもりは毛頭ないため彼がボスになった場合は【体力】が3分の1以下になった時点でマップからの撤退を試みるものとする。この流れでヤマネコ・ギャングをアマクダリから守り抜いた場合、基本的に評価はAとなる。
セッション用Googleスプレッドシート
おまけ.ニンジャ名鑑と簡易ロールプレイガイド
◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【バンゴロー】◆卓◆
雌の黒猫にヤマネコ・ニンジャのソウルが憑依。野良猫たちの頭領、猫又バンゴローと化した。バイオ水牛めいた巨体を持つため平時は地下に身を潜めているがモータルの女性の姿を取り街に姿を現すこともある。高い知能を持った特別な猫であることを誇りとしており文明の模倣を好む。ニンジャドッグ『ストライダー』には敵意と信頼の入り混じった複雑な感情を抱く。
一人称:「俺」敵対:「お前」味方:「同胞」「あんた」
◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【スイゾウ】◆卓◆
バンゴローがニンジャになる前に産んだ雄猫。彼自身もニンジャアニマルであり母に付き従う。兄弟たちはスイゾウとバンゴローがニンジャ化するに至った事件で命を失ったため現在バンゴローの息子は彼1匹である。名前はかつて将棋に存在した駒『醉象』からか。
一人称:「小生」敵対:「貴様」味方:「同胞」「あなた」
組織概要『ヤマネコ・ギャング』
資金源:野良猫に集めさせたがらくたの売却
拠点:ネオサイタマの地下下水道
所属ニンジャ:バンゴロー、スイゾウ
交友関係:ツインテイルズ、キャプテンジェネラル、ストライダー
概要:メガコーポの野良猫狩りにより死に瀕しニンジャ化した雌の野良猫『バンゴロー』を頭領とする野良猫の集団。良くも悪くも一度されたことは忘れず、接し方次第で信頼できる味方にも執念深い敵にもなる。
活動:積極的に組織だった悪事を行うことは少ないが、飢えた場合や至急手に入れないと仲間の命が危ない物資がある場合などは略奪を行うこともある。食料が必要な場合、直接奪っても彼女たちの住む環境ではすぐに腐ってしまうため現金を奪った上でバンゴローがヘンゲし買い出しに用いることが多い。
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参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ
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