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ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『ヘッドハンティング対策任務』

1.始めに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版のプラグイン環境に対応したシナリオである。超えた『成長の壁』の数が1~2個のPC3人での挑戦を想定している。想定される所要時間は3~4時間程度。

NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。

「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。

<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合する単語を入れる。

※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように『※NMの情報』から始まる文が枠に覆われている場合その枠内の情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。

 これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。

2.募集用テンプレート

第2版セッション:ヘッドハンティング対策任務
シナリオの方向性:『PC次第』
日時:
想定時間:3~4時間程度
募集人数:3人
募集条件:超えた『成長の壁』の数が1~2個のソウカイヤに友好的なPC
危険度:★★(キャラロスト可能性あり)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
備考:
公式の『プラグイン環境ルールプレビュー』に改定案の収録されているデータは基本的に改定案の方のデータを用いる。

概要:ソウカイヤとアマクダリの勧誘合戦の末、ソウカイヤに入ることになった元オーエルのニンジャ、サイレントシャドウ。彼女はクセの強いニンジャ達やヤクザの文化に困惑しつつも、なんとか自分なりにソウカイニンジャとしての道を歩んでいた。しかしアマクダリは彼女の勧誘を諦めておらず、ある日ニンジャを送り込んでのヘッドハントを試みる。このことに対しサイレントシャドウは動揺こそしたものの、ひとまずはヘッドハントを受けた事を上層部に伝えることにした。これを受けたソニックブームはPC達と彼女にチームを組んでアマクダリのヘッドハントへの対処を行うよう命じる。

3.サイレントシャドウについて

※NMの情報:サイレントシャドウは上記のAoSスレイトやプラグイン記事に登場している元オーエルのニンジャである。現在、彼女にまつわる公式情報はそう多くないため当記事では彼女について以下のように定義する。

・彼女はニンジャとなりソウカイヤにスカウトされたばかりで環境の変化に戸惑っており、ヤクザの文化にも馴染めていない状態である。ニンジャ化直後の自身を助けたインパルスに対する心情も現状は助けられたことによる恩義が半分、ヤクザの道に引き込まれたことによる不信が半分といった状態であり、心を許すことはできていない。ただし、自身に宿った高位ソウルについてはポジティブに捉えており、ニンジャになったこと自体を悲観しているわけではない。

・邪悪行為についての認識は現状のところ『組織のためなどの理由があればある程度は許容できる』が『暴力衝動を発散するため理由もなく通行人を殴るニンジャを見れば困惑する』程度である。

・彼女は状況を把握する能力が高く、欺瞞や矛盾を敏感に察知することができる。ソウカイヤの恐ろしさも理解しているため、多少そのような事柄に不満を覚えたとしても直ちに反乱を起こすようなことはないが、その不満はしっかりと彼女の中に残り続けるため、彼女がシナリオ中に行う判断に影響を及ぼす可能性がある。これはソウカイヤ内部の欺瞞だけではなく、アマクダリ内部の欺瞞にも言える。PC達がアマクダリ内部の欺瞞や矛盾点を提示することができれば彼女は柔軟にそれを判断材料とするだろう。

4.導入

:あなたたちはソウカイ・シックスゲイツの1人、ソニックブームの呼び出しによってソウカイヤが所有するビルのブリーフィングルームへと集められていた。見知った顔がいるかもしれないし、お互いに知らない顔ばかりかもしれない。何はともあれ、これから同じミッションを与えられるもの同士、まずはアイサツを済ませておくべきだろう。

※NMの情報:ここでNMはアイサツや自己紹介を行うための時間を設けること。メンバー固定のキャンペイグンでプレイしている場合など自己紹介が必要ない場合は既にその場にソニックブームとサイレントシャドウがいる状態で始めアイサツが終わり次第ミッション解説に移ってもよい。

:室内に2人のニンジャがエントリーする。

ソニックブーム:「おう、集まってるな。ドーモ、ソニックブームです」

サイレントシャドウ:「ドーモ、サイレントシャドウです」黒を基調としたスーツとメンポを身に着けた女ニンジャが不安げにアイサツする。その胸は豊満であった。

◆ソニックブーム (種別:ニンジャ)初期装備:ソニックカラテ(ナガユミ)アイコン:ソ
カラテ    16  体力   16
ニューロン   8  精神力  12
ワザマエ   10  脚力    6/N
ジツ      0  万札   36

攻撃/射撃/機先/電脳  16/10/8/8
回避/精密/側転/発動  17/-/7/-
   緊急回避ダイス  6
     即応ダイス  6

◇装備や特記事項
  ソニックカラテ(ナガユミ読み替え)、ジェットカラテ(ノダチ読み替え)
  悪趣味な装束(伝統的礼装読み替え)、伝統的ニンジャブレーサー
 『●連続攻撃3』『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』

 :スキルスロット:
 『◉◉戦闘系ソウルの力』『◉◉タツジン:ソニックカラテ(タツジン:ユミ・ドー読み替え)』
 『◉死の風』『◉忠誠心:ソウカイヤ×2』『◉マーク・オブ・ソウカイヤ』
 
 :記憶スロット:
  『◉ソニックカラテ迎撃(ヒサツ・ワザ:ウサギズ・リジェクト読み替え)』
 『◉ソニックカラテ収束(ヒサツ・ワザ:ハヤ・ニエ読み替え)』
 『◉ソニックカラテストレート(ペネトレイター読み替え)』
 『◉知識:ヤクザの流儀』『◉知識:悪趣味な服』『◉交渉:威圧』
 『◉緊急ブリッジ回避』『◉一瞬の勝機』

◆サイレントシャドウ(種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:サ
カラテ     3  体力    9
ニューロン   6  精神力  12
ワザマエ    6  脚力    4/E
ジツ      6  万札   12

近接/射撃/機先/電脳  3/6/6/6
回避/精密/側転/発動  6/-/6/12
   緊急回避ダイス  0
     即応ダイス  5

◇装備や特記事項
 『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉◉アーチ級ソウルの力』
 『◉ニューロン・ブースト/チルアウト』『◉常人の三倍の脚力』
 『◉知識:サラリマンの流儀』『◉知識:カチグミエリア』
 『☆ステルス・ジツ』『★シャドウ・スネア』『★滲み出す影』
 『★レッサー・ブンシン・ジツ』『★マッタキ』

ソニックブーム:「今回テメエらにやってもらうのは、サイレントシャドウ=サンに対してしつこくヘッドハントを仕掛けてきてやがるアマクダリの連中への対処だ」

サイレントシャドウ:「よろしくお願いします……」オジギ。

ソニックブーム:「あいつらがサイレントシャドウ=サンを狙ってる理由は分からねえが、大方ソウル狙いだろう。憑依直後の状況やジツから察するにサイレントシャドウ=サンに憑依したソウルは相当に高位なものらしいからな。リー先生からも名付きのアーチ級である可能性が高いとのお墨付きだ」

ソニックブーム:「詳しい話は直接聞きな」

※NMの情報:ここでPC達はサイレントシャドウとソニックブームから以下のような情報を得られる。順番に話す形でもよいし、PCからの質問に応じて出し、開示しきれなかった情報をNPC側から話題にする形でもよい。

・現在、アマクダリ側から彼女に対しヘッドハンティングを仕掛けて来ているのは『ヨモツブレード』を名乗る白髪緑眼のニンジャである。彼は街を歩いているサイレントシャドウに近づき声をかけ、ヘッドハントの条件、そして自身との面会が可能な場所と時間帯を書いた紙を手渡した上でどこかへ去ったそうだ。

・彼女がスカウトされた際にその場に居合わせ、アマクダリに彼女をスカウトすべくソニックブーム、インパルスと交戦した女ニンジャ『ヴァニティ』はスカウトの場から撤退した後、姿を現わしていない。この案件の担当を外されたのか、裏でスカウトに関わり続けているのかは不明。彼女は法務関連に長けたニンジャだが同時に恐るべき戦闘者でもあり、特に規格外のニンジャ腕力は非常な脅威となるため要注意。

・ヘッドハントの条件は驚くほど破格なものである。サイレントシャドウがこの契約を受けアマクダリニンジャとなった場合、サイレントシャドウにはアマクダリ内部で相応の立場が与えられ、ヨモツブレードは彼女に対し部下として仕えることになる。彼女が部下となったヨモツブレードに対して持つ権限も破格であり、仮にこの契約が成就した場合はヨモツブレードはハンコを用いた契約の元で彼女に生殺与奪を握られる。

・今回の任務でPC達に求められるのはヨモツブレードのヘッドハントへの対処である。ヴァニティが現れた場合は無理に戦わず上への連絡を行った上で撤退してもよい。ヴァニティを表に引きずり出すというのはそれだけで1つの戦果であるため無理をする必要はない。

サイレントシャドウ:「他に聞きたいことはありますか……?」

サイレントシャドウ:「では……皆さん、後はよろしくお願いします」オジギ。

ソニックブーム:「待った待ったァ。サイレントシャドウ=サン、今回の任務はテメエも行くんだ」

サイレントシャドウ:「エ……?」

ソニックブーム:「これはテメエの問題だからな。直接行って、アマクダリの連中にテメエを引き抜けることは金輪際ねえと分からせてやれ」

サイレントシャドウ:「で、でも……」

ソニックブーム:「おっと、質問なら悪いが、俺はもう次のダンゴウに行かなきゃならねえんでな。細けえことはテメエらで話し合ってくれ。良い報告を期待してるぜ」そう言うとソニックブームは部屋を去った。

サイレントシャドウ:「ア、アイエエエ……!」

5.情報収集

:かくして、あなたたちはサイレントシャドウと共にアマクダリニンジャ『ヨモツブレード』によるヘッドハント行為の対処にあたることとなった。

:ヨモツブレードが『面会の場所』として指定した部屋はオハヤシ・ストリートのカチグミエリアに存在するビルの10階にある。『面会できる時間』はここ1週間ほどの間であれば1日ごとに複数指定されているため『面会の提案を利用してヨモツブレードと会う』場合そのタイミングにはかなりの自由度があるだろう。その上であなた達は罠の可能性やヨモツブレードの背景について事前に調べておくことができる。

:この場で調べられる情報は『ヨモツブレードの指定したビル』と『ヨモツブレードの背景』と『ヴァニティの活動痕跡』についてである。判定は『調査判定:HARD』を代表者となるPC1人が1度だけ行う。【ニューロン】を使用する場合この『調査判定』は『ハッキング判定』の性質も持つものとみなしてもよい。判定者はその判定の成功度に応じた数だけ上記の情報を選んで開示できる。各情報にはそれぞれ個別のボーナスがある。

成功:上記の情報から1つ選んで開示。

【6】:上記の情報から2つ選んで開示。

【6,6】:上記の情報から3つ選んで開示。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『アマクダリ』『バイオ系メガコーポ』『セキュリティ』
次に適した知識スキル(+1):『カチグミエリア』『ハッカーの流儀』『犯罪』『電子ウイルス』

ヨモツブレードの指定したビル:問題のビル内部にヨモツブレードを除いたニンジャは見当たらず、ネオサイタマの一般的なセキュリティを逸脱したレベルのトラップも見つからない。無論、伏兵や罠の可能性がなくなったわけでもはないが、注意すべき点が減ったことは戦闘の際に良い影響をもたらすだろう。PC達とサイレントシャドウは『緊急回避ダイス』を2個ずつ獲得する。

ヨモツブレードの背景:サイレントシャドウの証言やハッキングで得た監視カメラなどの情報を総合する限り、ヨモツブレードは胚培養バイオニンジャである可能性が高い。サイレントシャドウに提示された破格の条件も彼が理不尽な扱いに不満を感じぬよう調整されたバイオニンジャであるが故に実現したものかもしれない。この情報を共有した場合PC達とサイレントシャドウは『即応ダイス』を2個ずつ獲得する。

ヴァニティの活動痕跡:ヨモツブレードがヴァニティと連絡を取り合っていることが分かる。ヴァニティは自身のニンジャソウルがソウカイニンジャに感知されヨモツブレードの交渉に支障が出ないよう距離を取りつつヨモツブレードの仕事ぶりを注視しているようだ。この情報を共有した場合このシナリオ中のみNPC『ヴァニティ』のイニシアチブ値が-3される。

6.ヨモツブレード

ビル内部
◆ヨモツブレード(種別:ニンジャ/バイオニンジャ)初期装備:バイオ武器Lv3 アイコン:ヨ
カラテ     4  体力    9
ニューロン  11  精神力   7
ワザマエ    8  脚力    4/N
ジツ      0  万札   12

近接/射撃/機先/電脳  4/8/11/11
回避/精密/側転/発動  11/8/8/11
   緊急回避ダイス  4
     即応ダイス  4

◇装備や特記事項
  ▲▲▲▲▲▲戦闘用バイオサイバネLv3、△△△△イアイドーアーム、△おそるべき美貌
 『◉◉タツジン:イアイドー』『◉ヒサツ・ワザ:タイノサキ』『◉バイオニンジャ化』
 『◉痛覚遮断』『◉翻弄』『◉魅了』『◉緊急ブリッジ回避』

※このデータでは『△△△△イアイドーアーム』の効果で『カタナ』と『カタナ二刀流』の効果が
 同時に有効になることはなく、武器を切り替えるのと同じタイミングでどちらを有効にするかの
 宣言を行うものとする。初期の段階では『カタナ』が有効となっている。

🔥2023/11/23現在、イアイドーアームはnote版と書籍版でルールが同期されていないので注意。

※NMの情報:『◉緊急ブリッジ回避』『◉翻弄』のデータには『ニンジャスレイヤーTRPG:プラグイン環境ルールプレビュー(2022年4月号)』に収録された調整案のものを用いることを想定している。『◉痛覚遮断』『◉翻弄』についても同記事を参照。

:そこは2枚のザブトンが敷かれた和室だった。片方のザブトンの上にはハカマ姿に緑のメンポを身に着けた緑眼白髪の美青年が座っている。その肌は陶磁器のように白く、腰にはカタナを差していた。

:美青年はあなた達を確認すると、雅な動作で立ち上がり、アイサツする。

ヨモツブレード:「ドーモ、ヨモツブレードです」

ヨモツブレード:「来ていただき光栄です。少々人数が多いようですが」

ヨモツブレード:「付き添いの方々は私への対処を命じられたソウカイニンジャの方という認識でよろしいですか?」

ヨモツブレード:「私は未だに貴女の心がソウカイヤにあることに胸が締め付けられる思いですよ。貴女のような方がいるべき場所は薄汚いヤクザ組織などではない。清浄なるアマクダリです」

ヨモツブレード:「ですがこれは好機でもあります。貴女に私のバイオ・イアイドをプレゼンしつつ、ソウカイヤとアマクダリの格の違いを分かってもらうための好機です」

:ヨモツブレードはサイレントシャドウに対する一方的な語り掛けに夢中になっているように見える。

ヨモツブレード/PC達が彼の話に割って入らなかった場合:「さあ、来なさい。全員でかかってきてもらって構いませんよ」そう言うとヨモツブレードはカタナを抜き、構えた!

ヨモツブレード/PC達が彼の話に割って入った場合:「……」ヨモツブレードが口を噤む。

ヨモツブレード:「……貴様!美しい私が!今!美しいサイレントシャドウ=サンに話しているだろうがッ!」

サイレントシャドウ:「エェ……!?」

ヨモツブレード:「無粋なニンジャめ!私のバイオ・イアイドで切り刻んでくれる!」

サイレントシャドウ:「コワ……」

戦闘描写案

ヨモツブレード:「ご覧に入れましょう!我が無敵のバイオ・イアイドを!」

ヨモツブレード/強化精密攻撃:「イヤッ、イヤーッ!」バイオ筋肉とバイオニューロンにより力と精密さを増した油断ならぬイアイが迫る!

ヨモツブレード/タイノサキ:「……イヤーッ!」音を置き去りにした神速のカウンター斬撃!

ヨモツブレード/ダメージを受けた場合:「グワーッ!?」緑のバイオ血液が噴き出す!

ヨモツブレード/PCにダメージを与えた場合:「見ていただけましたか!?サイレントシャドウ=サン!これが私の!アマクダリの力です!」

サイレントシャドウ/ヨモツブレードの発言が重い時:「重……」

サイレントシャドウ/シャドウ・スネア:「イ、イヤーッ!」サイレントシャドウが<対象>に手をかざす!彼女の影から超自然の蔦が伸び<対象>に迫る!

サイレントシャドウ/レッサー・ブンシン・ジツ:「イ、イヤーッ!」サイレントシャドウは両手でニンジャサインを組みシャウト!そのシャウトに伴い彼女の影が練り上げられ彼女と瓜二つの分身が複数体生成される!

サイレントシャドウ/マッタキ:「ンアーッ……!」サイレントシャドウが膝をつく。そしてそのまま……影に溶け込み、姿を消した。

7.ヴァニティ

※NMの情報:ヨモツブレードとの戦闘が終了した場合、しばらくロールプレイを行う時間を設けた上で扉と隣接したマスにヴァニティが出現する。

:その時!

:油断ならぬニンジャアトモスフィアが周囲に満ちる!

:続いて部屋にエントリーしたのは……スーツ姿の女ニンジャ!

ヴァニティ:「ドーモ、ヴァニティです」

:ヴァニティは部屋の中の様子を注意深く見渡す。

ヴァニティ:「……見たところ、今回のやり方をこれから続けても実りはなさそうね」

ヴァニティ:「このような時のプランは既に決まっている。やり方を変えましょう」

ヴァニティ:「まあ、要はカラテだけど」

ヴァニティ:「さあ、死にたくなければサイレントシャドウ=サンの身柄をこっちに渡して。もし断るなら……力づくでも彼女の身柄を確保する」

◆ヴァニティ(種別:ニンジャ)初期装備:剛腕(ノダチ) アイコン:ヴ
カラテ    12  体力   14
ニューロン  11  精神力  13
ワザマエ    8  脚力    5/N
ジツ      0  万札   18

近接/射撃/機先/電脳  12/8/11/11
回避/精密/側転/発動  12/8/6/-
   緊急回避ダイス  4
     即応ダイス  4

◇装備や特記事項
  剛腕(ノダチとみなす)、パーソナルメンポ、伝統的礼装
 『●連続攻撃2』『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』

 :スキルスロット:
 『◉◉戦闘系ソウルの力』『◉◉タツジン:ノダチ』『◉ニンジャアドレナリン強化』
 『◉大雑把な破壊』『◉頑強なる肉体』『◉翻弄』

 :記憶スロット:
 『◉緊急ブリッジ回避(記憶)』『◉特殊近接ステップ(記憶)』
 『◉カウンター弾き飛ばし(記憶)』  

 『行動指針:戦略的撤退』:【体力】か【精神力】が半分以下になった場合は撤退を優先して
  行動する。撤退を防ぎたい場合は撤退条件を満たした後、ヴァニティの手番中を除く任意の
  タイミングで代表者1人が『交渉判定:U-HARD』を行うこと。【ワザマエ】から得られる
  ダイスの上限値は6個である。この交渉判定は自身の手番でなくても試みられる。成功した
  場合ヴァニティは自発的には撤退しなくなる。失敗した場合それ以降この判定は行えない。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『煽り』『駆け引き』『卑屈』
次に適した交渉スキル(+1):『欺き』『超然』『理路整然』
最も適した知識スキル(+2):『アマクダリ』『公僕の流儀』
次に適した知識スキル(+1):『ファッション』『犯罪』

※NMの情報:『◉緊急ブリッジ回避』『◉翻弄』のデータには『ニンジャスレイヤーTRPG:プラグイン環境ルールプレビュー(2022年4月号)』に収録された調整案のものを用いることを想定している。『◉大雑把な破壊』については『ニンジャスレイヤーTRPG:プラグイン環境ルールプレビュー(2022年3月号)』を参照。

8.結末と報酬

 以上の処理と〆のロールプレイを終えた時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。

A+:ヴァニティを撃退しサイレントシャドウのヘッドハントを阻止した:【万札】プール+75
  全員の【名声】が+3される。

A:ヨモツブレードに勝利しサイレントシャドウのヘッドハントを阻止した:【万札】プール+60
  全員の【名声】が+2される。

B:ヨモツブレードから逃走しサイレントシャドウのヘッドハントを阻止した:【万札】プール+30
  全員の【名声】が+1される。

C:サイレントシャドウの身柄がアマクダリに渡った。もしくは爆発四散した:報酬無し
  全員の【名声】が-1される。

余暇日数:4日

追加のユウジョウ判定対象:サイレントシャドウ(評価がB以上の場合)

親密度データ:サイレントシャドウ

親密度データ:サイレントシャドウ

最重視するパラメータ:所持する交渉系スキルの合計個数。
          (ゼロの場合、難易度を+1してダイス1個で判定)

親密度1:「今ちょっと仕事が溜まってて、用事ならまた後に……手伝ってくれるんですか?」
  報酬:『◉不屈の精神』/『◉知識:サラリマンの流儀』

親密度2:「あ、ドーモ……こんなところで会うなんて奇遇ですね……」
  報酬:『◉ニューロン・ブースト/チルアウト』/『◉知識:ホストクラブ』

親密度3:「ちょっと遠出したいんですけど、アマクダリの襲撃がリスクなんですよね……」
  報酬:『◉憎悪:アマクダリ』/『◉知識:カチグミエリア』

親密度4:「疲れた……癒して……!」
  報酬:『◉魅了』/『◉交渉:誘惑』

爆発四散:「アイエエエ……こんな……!こんな……!」
  報酬:『**フラワー・オブ・サイレントシャドウ**』

【万札:UR】:『**フラワー・オブ・サイレントシャドウ**』
 サイレントシャドウの爆発四散痕に遺されたスイセンのような形をした影。質量を持っており
 手にするとほのかに冷たさを感じる。有事の際は持ち主を影に包んで共に物理空間から退避する
 ことで持ち主の身を守ってくれる。

 『レリック』とみなす。装備者は以下の効果を得る。
 ・【精神力】が+1される。
 ・ シナリオ中1回限り、装備者が【体力】0で『気絶状態』となったフェイズの終了時に効果の
   発動を宣言できる。発動を宣言した場合、装備者は戦闘終了までマップから取り除かれる。
   戦闘が終了した場合は元居たマスに可能な限り近い空きマスに自身を再配置すること。
   その他、シナリオ上の細かな判断はNMに委ねられる。

セッション用Googleスプレッドシート

おまけ.ニンジャ名鑑などの資料

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【ヨモツブレード】◆卓◆
美しい青年の姿をしたバイオニンジャ。彼を産み出した『スリコミ計画』はバイオ胚にソウルを憑依させた後、ある程度の大きさまで育ちソウルも安定した状態で冷凍。目標として適切な人物が決まり次第その人物に合わせた調整を行った上でバイオニンジャとしてリリースするというものであり、スカウトを成功させた上で対象に忠実な戦士として仕えることができるバイオニンジャの製造を目標としていた。尚『スリコミ計画』で産み出されたバイオニンジャは目標が決まる前の段階においては無性でありニンジャネームも定められていない。

一人称:「私」「美しい私」敵対:「あなた」「貴様」味方:「あなた」

利用規約

 この記事に含まれる自作データは非商用の場合に限り、セッション中に利用したり、自作シナリオ、自作記事へ流用することができる。ただし当シナリオのデータを流用して作成したものを公開する場合、可能な限りこの記事を引用元として明記することが望ましい。加えて『サイレントシャドウ』『ソニックブーム』『ヴァニティ』などが持つ公式に存在するデータに準拠した個所は公式の引用ルールに従い扱うこと。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。

参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ

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