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ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『進めドラゴン特派員!ソード山脈にマンモスの姿を見た!』

1.始めに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版のプラグイン環境に対応したシナリオである。超えた『成長の壁』の数が3個~成長上限級のPC3人での挑戦を想定している。想定される所要時間は4~5時間程度。

NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。

「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。

<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合するキャラクターの名前を入れる。

※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように『※NMの情報』から始まる文が枠に覆われている場合その枠内の情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。

 これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。

2.募集用テンプレート

第2版セッション:進めドラゴン特派員!ソード山脈にマンモスの姿を見た!
シナリオの方向性:『善良』
日時:
想定時間:4~5時間程度。
募集人数:3人
募集条件:超えた『成長の壁』の数が3個~成長上限級のナンシーの依頼を受けられる立場にあるPC。
危険度:★★(キャラロスト可能性あり)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
備考:

概要:ナンシー・リーの元に『ソード山脈にはマンモスの生き残りが存在し、周辺地域での失踪者増加はマンモスを崇める集団が真実に近づこうとするものを攫った結果である』という噂が流れてきた。単なる与太話か、現代まで生き残った本物のマンモスか、それともヨロシサン製薬や邪悪なリアルニンジャの企みか。真実がどのようなものにせよ事実として失踪者が有意に増加しており、そこに謎がある以上、特派員は行かねばならぬ。かくしてナンシーはユカノとPC達に声をかけ危険な環境に耐えうるオイランドロイドの身体でソード山脈へと足を運ぶことに決めた。

3.背景

・今回のシナリオでPC達はユカノ、ナンシーと共にソード山脈近辺に広がる『マンモスの生き残り』の噂について調査を行うことになる。

・上記の噂はかつてヨロシサン製薬がバイオマンモスやマンモスの遺伝子を持ったバイオニンジャの開発を行っていた研究所の周辺で暮らしているバイオマンモス達から生じたものである。

・山奥の雪原に存在するこの施設はヨロシサン本社における政争の果てに放棄されたものであり現在は培養中であったバイオニンジャとマンモス達を守るためにこの施設と運命を共にすることを決めたヨロシサン研究員と、ゾウ・ニンジャクランのソウルに導かれこの地を訪れたニンジャフォーヴが管理している。

・フォーヴはかつてゾウ・ニンジャと共にニンジャ大戦を戦ったバアル・ニンジャと遭遇し戯れに知識を授けられたことでカツ・ワンソーの崇拝者となっている。彼はふたたびリアルニンジャが世界を支配しゾウ・ニンジャクランが復権した時のため、この地にいるマンモスを何百年、何千年かけてでも十分な頭数まで繁栄させることを自身の使命としている。

・フォーヴは人里で攫ってきたモータルに働かせることで周辺のインフラを整え、己の欲求を満たしつつ長期間に渡ってマンモスの養殖を続けるための準備を進めつつある。

4.導入

◆ドラゴン・ユカノ:未熟なるドラゴン・ニンジャ(種別:ニンジャ/リアルニンジャ)アイコン:龍
カラテ    10  体力   20
ニューロン  10  精神力  20
ワザマエ   13  脚力    7/N
ジツ     6   万札   20

攻撃/射撃/機先/電脳  10/14/10/5
回避/精密/側転/発動  15/13/12/16
   緊急回避ダイス  8
     即応ダイス  4

◇装備や特記事項
 **業物のナガユミ**、アーチ級生成装束×4
 『●連続攻撃2』『●連射3』『●マルチターゲット』『●時間差』『●浮世離れ』
 『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉◉アーチ級ソウルの力』『◉◉タツジン:アイキドー』
 『◉トライアングル・リープ』『◉ランスキック』『◉常人の三倍の脚力』
 『◉チャドー呼吸』『◉グレーター・ツジギリ』『◉ヒサツ・ワザ:ポン・パンチ』
 『◉ヒサツ・ワザ:サマーソルト・キック』『★★★◉アーチ級装束生成(標準的な)』
 『カルマ:善』

◆ナンシー・リン(種別:重サイバネ/戦闘兵器)初期装備:デリンジャー アイコン:リ
カラテ     3  体力    5
ニューロン   7  精神力  12(精神攻撃無効)
ワザマエ    3  脚力    3
ジツ      0  万札   20

近接/射撃/機先/電脳  3/3/9/11
回避/精密/側転/発動  8/3/-/-
   緊急回避ダイス  4
     即応ダイス  2

◇装備や特記事項

 ※ナンシー・リンの行う『回避判定』は難易度が+1される。

◇装備や特記事項
 デリンジャー(チャカガン)、キーボード・オブ・ゴールデン・エイジ
 ▶︎▶︎生体LAN端子LV2、▷電脳戦用デッキ、▷ファイアウォール、▶︎ヒキャク、▷ローラーブレード
 『○ウキヨ』『●時間差』『●マルチターゲット』『●疾駆』『◉重サイバネ』
 『◉kill-9』『◉killall』『◉sudo_kill-9』『◉ニューロンブースト/チルアウト』
 『カルマ:善』

:あなた達はユカノ、ナンシーと共にソード山脈の麓に存在するスキーリゾートに来ていた。安全性を考慮しナンシーはオイランドロイド義体、ナンシー・リンの姿でのリモート参加である。

:今回の目的は現在、この地を騒がせている『ソード山脈のマンモス』についての調査である。噂についての詳細は以下のようなものだ。

・現在、ソード山脈の奥地に存在する雪原にマンモスの生き残りが暮らしているという噂が広まっている。マンモスが存在する証拠として挙げられている資料はいくつかあるが、その中でも特に大きく噂の拡散に貢献したのは特定エリアの周辺で目撃された巨大な足跡やアマチュア写真家の撮ったマンモスらしき影を写した写真である。

・これを受けソード山脈の裾野に存在する高級リゾート地にはカチグミ家庭の物好きや各テレビ局の取材班を始めとした客がマンモスを目当てに集まっている。現地ではマンモスに関連したお土産も売られ始めているようだ。

・しかしソード山脈はメガコーポの輸送機でさえしばしば墜落するほどのブリザードが吹きすさぶ危険な土地であり、民間の物好きは勿論、NSTVの取材班でも本格的な調査を行うのは難しい状況である。

・それに加え上記のマンモスの噂に付随する『マンモスを崇める集団』の話も調査のハードルを上げている。なんでもソード山脈の奥地にはマンモスを崇める集団の拠点が存在しマンモスの真実に近づこうとするものを攫うのだという。事実、周辺地域では失踪者も相当数出ているが、これが単純な遭難なのか本当に誘拐が行われた結果なのかは謎である。

:単なる与太話か、現代まで生き残った本物のマンモスか、それともヨロシサン製薬や邪悪なリアルニンジャの企みか。真実がどのようなものにせよ、失踪者が出ており、そこに謎がある以上、特派員は行かねばならぬ。

:ひとまずは同じくマンモスを目当てにやってきた者たちや現地で働くものたちへの聞き込み、そして周辺地域の調査などを行うとよいだろう。

※NMの情報:ここでNMは人通りの多い観光客向けのエリアを舞台にユカノ、ナンシーとロールプレイを行う時間を設ける。一通りロールプレイを終えたら『5.事前調査』へと話を進めること。

5.事前調査

:この場で調べられる情報は『マンモスの痕跡』『失踪者』『マンモスを崇める集団』についてである。判定は『調査判定:HARD』を代表者となるPC1人が1度だけ行う。判定者はその判定の成功度に応じた数だけ上記の情報を選んで開示できる。各情報にはそれぞれ個別のボーナスがある。この調査判定の難易度はユカノとナンシーが同行していることを前提としたものである。

成功:上記の情報から1つ選んで開示。

【6】:上記の情報から2つ選んで開示。

【6,6】:上記の情報から3つ選んで開示。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『公僕の流儀』『危険生物』『オカルト』『カチグミエリア』
次に適した知識スキル(+1):『貴族の流儀』『バイオ系メガコーポ』『スポーツ』『ファッション』

マンモスの痕跡:マンモスの足跡が目撃された場所などについてのデータを集めマンモスが生息していると思われるエリアを絞れる。『現地調査』に向かう際に発生する『猛吹雪』への『抵抗判定』の難易度が-1される。

失踪者:失踪者の知人から話を聞くなどして追加の情報を得ることに成功する。これにより『平時のソード山脈での失踪者数と現在のソード山脈での失踪者数に有意差が見られる』ことや『プロの救助隊などの専門家にも失踪者が出ている』ことを把握できる。加えてキャラによっては明確なデータが集まったことや失踪者の知人と直接接したことで救助のためのモチベーションが増加することもあるだろう。これらの要因によりPC達と同行NPCの【精神力】は+1される。

マンモスを崇める集団:どうやらマンモスを崇める集団が存在するという噂は『吹雪の中で勇壮な音楽に合わせて叫ぶ人間の声が聞こえてきた』という話や『背中に縄めいた形状の奇妙な焼け跡の残った遺体が見つかった』と言う話に、失踪する登山者の増加が重なり産まれたもので実際にその集団の構成員に遭遇した者による信憑性のある情報はないようだ。このシナリオでPC達が行う『調査判定』『知識判定』のダイスが+2される。

6.現地調査

:特に異論がなければ事前の調査を終えた後、あなた達は猛吹雪の中へ調査に向かうことになる。車などでの移動が難しい過酷な環境であるため、これ以降はニンジャやオイランドロイドの身体能力を頼りに進むことになるだろう。

:ユカノとナンシーは一般的な生身のモータルが背負うことは困難な巨大なリュックサックを車から取り出し背負っている。その中には山中での調査に必要な道具や消耗品の他、実際に誘拐されたモータルを生きた状態で発見した場合に安全な場所まで連れ帰るために必要な品なども収められていた。

:ソード山脈の環境は過酷である。PC達と同行NPCは調査の結果として導き出されたエリアを探索しに向かうにあたって、それぞれ1回ずつ『猛吹雪』への抵抗判定を行わなければならない。『種別:戦闘兵器』を持つキャラはこのペナルティを受けない。

猛吹雪:『カラテ:U-HARD』で判定する。失敗したキャラは『氷結』種別の『ダメージ1』を受ける(回避不能)。このダメージは付属効果として『●凍傷×1』を与える。

『●凍傷X』:Xと同数の『回避ダイス』と『連続側転ダイス』が減少する。Xの値は効果ごとに異なり、繰り返し付与された場合は数値が累積する。シナリオ終了まで有効。

7.雪原

:探索を進める中で、あなた達は吹雪の奥から人工的な明かりが放たれていることに気付けるだろう。

:明かりが放たれている方向へ向かった場合、あなた達はそこで巨大なマンモスが子供と思われる小さなマンモスに囲まれて眠っているのを確認できる。そのさらに奥には何らかの研究施設と思われる純白の建物。

:この建造物の外見は実にヨロシサン的で、非ヨロシサン的な意匠が排除された、ヨロシサン製薬の研究施設によく似たものだ。ありていに言えば、この建造物はほぼ確実にヨロシサン製薬が作り出した研究施設である。

:しかしあのマンモスがヨロシサンの管理下で復活したものとするならヨロシサン製薬がそのことを公表していないのは少々奇妙だ。マンモスの復活というセンセーショナルな話題による株価上昇を天秤にかけて尚、開示が難しいような重大な秘密や陰謀が関わっているのかもしれないが、それはそれでクローンヤクザの1人も防衛に当てられていないのは妙である。

:それに加え、内部からはニンジャの気配もする。この施設には調査すべき多くの謎が隠されていそうだ。

バイオマンモス

◆バイオマンモス(種別:危険生物/大型2×2)初期装備:強靭な四肢 アイコン:マ
カラテ     9  体力   24
ニューロン   2  精神力   2
ワザマエ    2  脚力    5
ジツ      0  万札    0

近接/射撃/機先/電脳  9/-/2/-

◇装備や特記事項
  長い鼻(バイオ触手と拘束器官の適用されたバイオ武器Lv1とみなす)
  強靭な四肢(バイオ武器Lv4とみなす)
 『●大型(2×2)』『●脆弱性:火炎(精神1)』『●精神攻撃無効』
 『●巨獣』『◉突撃』

 『●巨獣』:【体力】が+15され『●大型(2×2)』となる。
  加えて『★筋肉の鎧』と同様のルールを持つ。

※NMの情報:このバイオマンモスは雌である。成体のマンモスはこの個体と、そのつがいである雄1頭のみである。雄の個体は現在施設内部でヨロシサンで研究員をしていた男の健康診断を受けている。

8.研究所

入口の扉

:入り口はマンモスが通るのに十分なほどの大きさをした電子制御式の門1つだけのようだ。この門は【ハッキング:U-HARD】で気付かれずに開放することが可能である。この判定には代表者となるPC1人が1度だけ挑戦できる。成功した場合は何の問題もなく失敗できる。失敗した場合も力づくで門を破壊すれば侵入は可能だがトラップ扱いの警報が起動することによりシナリオ中、敵側の『種別:ニンジャ』を持つキャラ全員のイニシアチブ値が+3される。

判定に成功した場合:あなた達は無事に施設内部への侵入に成功した。門の奥には冷たい外気が入るのを防ぐためか同様のサイズの門がもう1枚あったが制御システムは同一らしく1枚目のハッキングに成功したのであれば、こちらの開閉システムも問題なく掌握することができるだろう。

壁の奇妙な絵

:研究所内部の壁には絵具で書かれたと思われる奇妙な絵が確認できる。その絵では霧の中を歩む象戦車部隊の絵の隣に激しく打ちあう2人のニンジャが書かれており、そこに『ザンマブリンガー』と書かれた巨大なツルギを構えたニンジャが迫っている。

ユカノ:「このツルギを構えているのはザンマ・ニンジャ=サンですね。加えて打ちあう2人の片方は……ゴダ・ニンジャ=サンでしょうか?何か思い出せそうな……」

知識判定:ここで代表者となるPCは『知識判定:U-HARD』で壁の絵の解読を試みられる。この知識判定の難易度はユカノが同行していることを前提としたものである。

成功:情報D開示。加えてPC達と同行NPCは『即応ダイス』を2個ずつ得られる。

【6,6】:得られる『即応ダイス』が2個から3個になる。

【6,6,6】:得られる『即応ダイス』が2個から4個になる。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『古代ニンジャ文明』『オカルト』『宗教』
次に適した知識スキル(+1):『貴族の流儀』『伝統的アート』『独立小組織』

情報D:この絵画がかのニンジャ大戦でゾウ・ニンジャがバアル・ニンジャの作り出した霧を利用し象戦車部隊と共にゴダ・ニンジャに奇襲を仕掛けた際の光景を表しているらしいことが分かる。ゴダ・ニンジャはこのイクサで窮地に陥ったが、突然現れたザンマ・ニンジャが魔剣ザンマブリンガーを投擲しゾウ・ニンジャを葬ったことで危機を脱した。

UNIX内部のデータ

:しばらく進むとUNIXルームと思われる部屋を見つけた。この部屋のUNIXを調べれば施設について新たな情報が得られるかもしれない。

:ここで代表者となるPCは【ニューロン】を用いたハッキング扱いの
『調査判定:HARD』でUNIXの調査を行える。このハッキング判定の難易度はナンシーが同行していることを前提としたものである。

成功:情報Eを獲得。PC達と同行NPCは『緊急回避ダイス』を1個得られる。

【6】:得られる『緊急回避ダイス』が1個から2個になる。

【6,6】:得られる『緊急回避ダイス』が1個から3個になる。

【6,6,6】:得られる『緊急回避ダイス』が1個から4個になる。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『バイオ系メガコーポ』『ハッカーの流儀』『サラリマンの流儀』
次に適した知識スキル(+1):『電子ウイルス』『IRCネットワーク』『セキュリティ』『犯罪』

情報E:この施設はヨロシサン本社における政争の果てに放棄されたものであり、放棄後は培養中であったバイオニンジャ『モノノフマンモス』とバイオマンモス達を守るためにこの施設と運命を共にすることを決めたヨロシサン研究員によって維持されていた。これは本来は電気や食料を調達することの難しさからノーフューチャーな試みであったが3年前に現れたニンジャ『フォーヴ』がこの施設に目を付け、実質的な支配者として君臨した結果、人里からの略奪品や拉致してきた奴隷モータルを利用することで強引に施設を維持することが可能となった。奴隷モータルたちは普段、この施設の奥にあるエリアで強制労働させられているようだ。

2人のニンジャと研究員達

:巨大な鉄扉の奥からニンジャの気配がする。その気配は2人分存在し、それとは別にモータル研究員らしき男の声もする。

:モータルは建物内部に連れ込んだバイオマンモスの健康診断をしつつニンジャに対し診断内容の説明や知識の共有を行っているようであり、ニンジャの1人は質問を繰り返しながらモータル研究員の話を聞いているようだ。

※NMの情報:PCが扉のハッキングに失敗しており侵入が露見していた場合、研究員は退避済となる。その場合は扉を開けると同時に臨戦態勢のニンジャ2人とバイオマンモスが待ち構えている形にするとよいだろう。ハッキングに成功した場合も失敗した場合もナンシー・リンは基本的にユカノの荷物を受け取り部屋の外で待機する。

PC達が部屋内部に突入した場合:研究員の話を聞いていたのは黒炭めいた色のニンジャ装束に身を包んだニンジャだった。そのメンポの奥では獣めいた瞳が黄色く輝いており、その右腕があるべき場所には象の鼻を7本束ねたような異形の触手が蠢いていた。コワイ!

:その隣には毛むくじゃらの肉体の上から重厚な鎧を纏った大柄なバイオニンジャの姿。そのマンモスめいた頭部からは見事な牙と鼻が伸びており、鼻孔からは激しく鼻息を吹き出していた。

:そして彼ら2人の背後では巨大なバイオマンモスがあなた達を見据えている。

研究員/PC達が部屋に侵入した場合:「ア、アイエエエ!侵入者!」

フォーヴ:「……ここまでの侵入を許すとはな。貴様らには後で相応の制裁を与えねばなるまい。だが今はイクサの邪魔だ。去れ」

研究者:「ア、アイエエエ……!ヨ、ヨロコンデー!」研究員は逃走!

フォーヴ:「ドーモ、フォーヴです」

モノノフマンモス:「オデ……モノノフマンモス……!」

ユカノ:「ドーモ、ドラゴン・ニンジャです」

フォーヴ:「ドラゴン・ニンジャ=サンだと……!?」

フォーヴ:「ハ……ハハハ!なんたる現実……!事実であれば貴様を打ち倒せばバアル・ニンジャ=サンの覚えめでたきこと間違いなし!」

フォーヴ:「鍛錬は万全!今こそ我らがカラテを始祖に捧げる時!モノノフマンモス=サン!こやつらは我らの敵!来るべき暗黒のカラテ帝国と……そうだな。貴様が大事にしているヨロシサン製薬の敵だ!徹底的にやれ!」

モノノフマンモス:「オオ!ヨロシサンノテキ!ユルセヌ!オデ……ヨロシサンノテキ……タオス!」

フォーヴ:「ガンバルゾー!ガンバルゾー!」

モノノフマンモス:「ガンバルゾー!ガンバルゾー!」

:彼らのシャウトに呼応するかのように背後のバイオマンモスが吠える!

9.ボス戦

◆フォーヴ(種別:ニンジャ)初期装備:**象鼻の触手(大業物のムチ)** アイコン:炎
カラテ     6  体力   13
ニューロン  13  精神力  13
ワザマエ    8  脚力    4/N
ジツ      4  万札   24

近接/射撃/機先/電脳  9/11/13/13
回避/精密/側転/発動  13/11/7/17
   緊急回避ダイス  6
     即応ダイス  6

◇装備や特記事項
  **象鼻の触手(大業物のムチ)**、近代的タクティカルニンジャ装束一式
 『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』『●ニンジャ第六感』
 『◉◉タツジン:ムチ・ドー』『◉叩き伏せ』『◉翻弄』『◉痛覚遮断』
 『◉ニンジャソウルの闇』『◉邪悪なサディスト』『★◉ヒサツ・ワザ:カトン注ぎ込み』
 『☆カトン・ジツ』『★カトン・エンハンス』

◆モノノフマンモス(種別:ニンジャ/バイオニンジャ)初期装備:バイオ武器Lv4 アイコン:モ
カラテ     9  体力   18
ニューロン   6  精神力   7
ワザマエ    5  脚力    2/N
ジツ      3  万札   12

近接/射撃/機先/電脳  9/4/3/5
回避/精密/側転/発動  9/-/1/9
   緊急回避ダイス  4
     即応ダイス  4

◇装備や特記事項
 ▲▲▲▲▲▲▲▲戦闘用バイオサイバネLv4、
 伝統的フルプレートアーマー、伝統的フルプレートレガース
 『●連続攻撃2』『◉バイオニンジャ化』『◉忠誠心:ヨロシサン×2』
 『◉滅多斬り』『☆◉ヘンゲ時武器銃器習熟』
 『☆バイオ筋力(ヘンゲヨーカイ・ジツ)』

◆バイオマンモス(種別:危険生物/大型2×2)初期装備:強靭な四肢 アイコン:マ
カラテ     9  体力   24
ニューロン   2  精神力   2
ワザマエ    2  脚力    5
ジツ      0  万札    0

近接/射撃/機先/電脳  9/-/2/-

◇装備や特記事項
  長い鼻(バイオ触手と拘束器官の適用されたバイオ武器Lv1とみなす)
  強靭な四肢(バイオ武器Lv4とみなす)
 『●大型(2×2)』『●脆弱性:火炎(精神1)』『●精神攻撃無効』
 『●巨獣』『◉突撃』

 『●巨獣』:【体力】が+15され『●大型(2×2)』となる。
  加えて『★筋肉の鎧』と同様のルールを持つ。

※NMの情報:フォーヴは『◉◉タツジン:ムチ・ドー』の効果で『サツバツ!』が解禁された『●戦闘スタイル:拘束攻撃』から『★◉ヒサツ・ワザ:カトン注ぎ込み』を狙う選択肢を持つ。この選択肢は『●ニンジャ第六感』による振り直しや即応ダイスの消費を併用すれば有用性が大きく増すだろう。『◉翻弄』『◉ニンジャソウルの闇』『●邪悪なサディスト』『★カトン・エンハンス』と近接ダイスを増やす効果を多く持つのもポイントだ。

戦闘描写案

フォーヴ/カトン・エンハンス:フォーヴの触手の先端から炎が迸る!

フォーヴ/カトン注ぎ込み:フォーヴの触手が<対象>に迫る!(命中)二本の触手が<対象>を縛り残る五本の触手が一斉に<対象>へ炎を放つ!

モノノフマンモス/バイオ筋力(ヘンゲヨーカイ・ジツ):「ウォーッ!オデ!チカラ!ツヨイ!」モノノフマンモスが前傾姿勢を取りその肉体に縄めいた筋肉が浮かび上がる!

10.マンモスとモータル達のその後

※NMの情報:『9.ボス戦』で勝利した場合、PC達は奥の部屋で略奪品の管理や発電設備、食料プラントの維持を行わされていたモータル達を開放することができる。また残されたバイオマンモスや元ヨロシサンの研究員たちの処遇もこの場で決めることになる。

11.結末と報酬

 以上の処理と〆のロールを終えた時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。

A:ニンジャを2人倒した:【万札】プール+72
  全員の【名声】が+2される。

B:ニンジャを1人倒した:【万札】プール+48
  全員の【名声】が+1される。

C:ニンジャを倒せず帰還した:【万札】プール+0
  【名声】は変動なし。

余暇日数:4日

セッション用Googleスプレッドシート

おまけ.ニンジャ名鑑と簡易ロールプレイガイド

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【フォーヴ】◆卓◆
右腕のあるべき場所に象の鼻に似た7本の触手を持ったゾウ・ニンジャクランのソウルを宿したニンジャ。触手の先端、象の鼻孔にあたる部分からは猛烈な炎を放つことができる。ヨロシサン製薬が放棄し、施設と運命を共にすることに決めた僅かな研究員によって維持されていたバイオマンモス研究所にソウルの齎す直感と衝動に従い辿りつきそこを拠点としている。かつて戯れに自身へニンジャ大戦に纏わる知識を授けたバアル・ニンジャを崇拝しており、全ニンジャの祖、カツ・ワンソーを頂点とした暗黒のカラテ帝国の到来とゾウ・ニンジャクランの再興に備えバイオマンモスを管理し続けることを自身の使命としている。モータルの研究員が寿命で死に絶えた後も何百年、何千年とマンモスの群れを管理し続けられるよう研究員からの知識吸収を重要視しているが、そこにモータルへのリスペクトはない。

一人称:「私」敵対:「貴様」味方:「あなた」

 

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【モノノフマンモス】◆卓◆
ヨロシサン内部での政争の果て放棄された研究所で開発されていたマンモスの遺伝子を持つバイオニンジャ。遺伝子レベルでヨロシサン製薬への忠誠が刻まれているが、彼はそもそもヨロシサン製薬からは研究所ごと放棄された存在でありヨロシサンに纏わる正しい知識は持たない。現在彼が持つヨロシサンの知識は施設を管理しているワンソー派のニンジャ『フォーヴ』から教えられたフォーヴが彼を操る上で都合のよい奇妙なものである。

一人称:「オデ」「モノノフマンモス」敵対:「オマエ」味方:「オマエ」

利用規約

 この記事に含まれる自作データは非商用の場合に限り、セッション中に利用したり、自作シナリオ、自作記事へ流用することができる。ただし当シナリオのデータを流用して作成したものを公開する場合、可能な限りこの記事を引用元として明記することが望ましい。加えて『ドラゴン・ユカノ』などが持つ公式に存在するデータに準拠した個所は公式の引用ルールに従い扱うこと。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。

参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ

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