ニンジャスレイヤーTRPG：追加ソウル案『タナバタ・ニンジャクラン／ポータル・ジツ』

始めに

　この記事は「ニンジャスレイヤーTRPG」に『タナバタ・ニンジャクラン』を追加する、非公式のルールセットである。ＮＭ（ニンジャマスター）はこのルールセットに含まれるルールを、自由にセッションへ導入することが出来る。タナバタ・ニンジャクランのＰＣをセッションに持ち込む際は、専用効果を使用してよいか、よく確認を取ること。

※当記事は第２版に対応したリメイク版が公開されている。

タナバタ・ニンジャクラン

概説：二人一組でのジツ行使を特色とするクラン。ジツの行使に二人のニンジャが心を通わせる必要があるというその特異性から、このクランのニンジャは殆どが双子、または恋人のニンジャをパートナーとしていたという。そのような背景からか、このクランのソウルにおいては『生前パートナーであった１組のソウルが同時にキンカクから降り同じく深い繋がりを持つ１組のモータルに憑依する』事例が確認されており、当記事で作成可能なタナバタ・ニンジャクランのニンジャもパートナーのデータを『生い立ちマイナースキル』として持つ。

参考記事：『インタビュー・ウィズ・ニンジャ　PLUS版（22）』

☆ポータル・ジツ：非移動時のみ【精神力】を１消費して攻撃の代わりに使用を試みられる。判定難易度はHARDである。発動に成功した場合、以下の効果のうちいずれかを使用できる。これらの説明にあるＸの値には【ジツ】値と同等の数値が入る。最大３。

ミニオン召喚：自身のアジトに配置されているクローンヤクザ、または【名声】値によりシナリオ開始時に支給されたクローンヤクザを１ＤＸ体、自身と隣接するマスに配置する。このジツによって配置されたミニオンは召喚されたターンは行動できず、次ターンからそれぞれの【ニューロン】と関係なく術者の直後に行動を行う。このジツによって召喚されるクローンヤクザの能力値は1/1/3/0で固定とし装備は『ノーカスタム・チャカガン』とする。尚、マスが足りず配置できなかったミニオンはロストする。１度のシナリオで召喚できる人数はＸ体まで。

アイテム召喚：自身のアジトに保管されているアイテムを１個だけ自身のキャラシートに加える。それが消耗品であるならその場で消費してもよい。それが装備の場合、空いている防具スロットか『素手』『スリケン』状態の武器スロットに加える必要がある。

備考：『☆ポータル・ジツ』は本来クローンヤクザを運用できないような環境にもクローンヤクザを持ち込めることに大きな強みがある。よってこのジツは【名声】によるクローンヤクザ召喚が一般的なＰＣに採用されておらず、かつ『☆ポータル・ジツ』によるクローンヤクザ召喚が認められた環境でこそ真価を発揮するだろう。

専用の生い立ち

：タナバタ・ニンジャクランのニンジャは専用の生い立ちで『パートナー』の性質が変化する。これらの生い立ちはタナバタ・ニンジャクランのソウル憑依者であることが確定した時点で通常の生い立ちとは別に獲得できる。どれにするかはＰＬが自由に選んでよい。公式の生い立ちと同様、このキャンペイグンでこの生い立ちは使いにくい、と感じるデータがあればＮＭはそれを事前に制限しておくのがよいだろう。

〇強いコネ：このニンジャはパートナーを通じて裏社会に強いコネを持っている。このニンジャは『ミニオン召喚』を使用する際【名声：ソウカイヤ】が10に達していない場合も【名声】によって３体のクローンヤクザを支給されているものとして扱われる。

〇よろず屋：このニンジャはパートナーと小さな店を切り盛りしている。このニンジャはシナリオ中１度だけ『アイテム召喚』の際に『オーガニックスシ』『トロ粉末』『ZBRアドレナリン注射器』『ウイルス入りフロッピー』のいずれかを無償で手に入れることができる。これらのアイテムは次の余暇開始時にパートナーへ返却するという形で失われ売却はできない。

〇ソウルメイト：このニンジャは『●マーク・オブ・ソウカイヤ』相当のスキルを自動獲得する。このスキルはパートナーとの繋がりを表すような別の名称へと読み替えること。

〇腐れ縁：このニンジャは好きでもない人間、または全く知らない赤の他人とパートナーになってしまった。このニンジャは【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】いずれかの『成長の壁（１）』を突破するまで各種ジツの判定難易度が＋１されてしまうがこのペナルティを克服した際に【ジツ】を１成長させることができる。これによる『成長の壁』突破も可能。この効果を処理した後この生い立ちは『○ソウルメイト』へと置き換えられる。最初から『成長の壁（１）』を突破可能なルールでキャラメイクする際は選択不可。

ポータル・ジツの拡張

★ポータル・マスタリー：『☆ポータル・ジツ』の【精神力】消費と判定難易度が－１される。最低０。またこのジツを持つ場合『☆ポータル・ジツ』に『側転後使用不可』が追加される代わりに移動後でも『☆ポータル・ジツ』を使用できるようになる。

★テレパス・ジツ：手番開始時に【精神力】を２消費して発動を試みられる。判定難易度はHARDである。発動に成功した場合パートナーと物理肉体の操作権を交換することで術者の【カラテ】と【ワザマエ】を入れ替えることができる。これにより『連続攻撃』と『連射』の数値や『疾駆』の効果も一時的に変化する。自由選択スキルは変化しない。これらの効果は『☆ヘンゲヨーカイ・ジツ』と同様にＸターン持続する。Ｘの値は【ジツ】値に等しい。術者は効果が切れるターンの手番開始時に【精神力】を１消費することで再度ジツを使用したかのように【ジツ】値と同ターン効果を延長してもよい。またこのジツの効果は術者の手番開始時、自由に終了を宣言できる。

★射撃吸収：『射撃』への回避判定を行う際に【精神力】を２消費して発動を試みられる。判定難易度はHARDである。発動に成功した場合その攻撃フェイズ中のみあらゆる『射撃』が『まとめて回避』可能となる。

★ライフリンク：ターン終了時に【精神力】を１消費して発動を試みられる。判定難易度はHARDである。発動に成功した場合その時点で自身が受けている部位欠損を全て回復する。またこのジツを持つニンジャは【体力】初期値が＋３される。原作使用例：ヒュギエイア、アスクレピオス

★バンブー・ウェポン：手番開始時に【精神力】を２消費して発動を試みられる。判定難易度はNORMALである。発動に成功した場合次の余暇開始時まで有効な以下の武器を自身の『素手』状態の近接武器スロットに生成する。

：バンブー・ウェポン：『ヤリ』『基礎ダメージ２』『滅多刺し』

●滅多刺し：装備者が『◉滅多斬り』を持つ場合この武器の使用時にもそれを使用できる。またこの武器を使用する時のみ『◉滅多斬り』を『タツジン』スキルと併用できる。

★チクバ・ジツ：手番開始時に【精神力】を２消費して発動を試みられる。判定難易度はNORMALである。発動に成功した場合次の余暇開始時まで以下の効果を得る。このジツの効果が有効な間、各種脚部サイバネ、脚部バイオサイバネの効果は無効化される。また、術者がサツバツ！『出目４：脚部破壊』の効果を受けた場合【脚力】へのダメージは打ち消されるがこのジツの効果も直ちに終了する。尚、術者は手番開始時にこのジツの効果を終了することを宣言してもよい。

◇タケウマ◇
：【脚力】＋２『高低差』『ナナメ移動可能』『敵通行可能』『隣接射撃可能』『連続側転不可』

◇高低差：ヤリが持つ『密着時の不利』を無効化する。またヤリによる攻撃時に
近接攻撃ダイスが＋２される。またこの効果を持つ対象に『近接攻撃』する敵は
『連続側転』『飛行移動』の後に攻撃を行うか『近接攻撃リーチ＋Ｘ』を持つ
攻撃手段を使うかしない限り近接攻撃難易度が＋１される。

★切断攻撃：『☆ポータル・ジツ』使用時に選択肢として『切断』を選択できるようになる。この効果を使用した場合『☆ポータル・ジツ』の【精神力】消費は＋１される。

切断：自身と隣接する敵１人を選択して『ダメージ１ＤＸ』を与える。回避難易度はHARDである。この攻撃が命中した場合、Ｄ２を振り１ならサツバツ！の『出目４：脚部破壊』を、２なら『出目５：両腕切断』の効果を与える。

★★カウンター・ポータル・ジツ：前提『★切断攻撃』：敵が２マス以上移動してから術者に『近接攻撃』を行ってきた時『回避判定』の出目に６が含まれていたなら攻撃してきた敵へ直ちに『★切断攻撃』を使用できるようになる。【精神力】消費や判定は通常通り必要。この『★切断攻撃』が命中した場合敵の攻撃フェイズは直ちに終了する。敵が『連続攻撃』を宣言していた場合は最初の１発目にのみ有効。『カウンターカラテ』が発動できない『近接攻撃』に対しては使用不可。またこのジツを持つニンジャは『●挑発』を自動獲得する。

★★グレーター・ポータル・ジツ：『☆ポータル・ジツ』使用時に【精神力】を追加で１消費することでＸの値に６を代入することができる。術者は望むならこのジツの効果による【精神力】消費の追加を１ではなく２にし、『☆ポータル・ジツ』の判定難易度を＋１することで『１ＤＸ』と書かれた部分の数値をダイスロール無しで６としてもよい。尚、このジツは１度のシナリオで召喚できる人数の上限には影響しない。

★★ポータル安定化：『☆ポータル・ジツ』使用時に選択肢として『帰還用ポータル生成』『エリートミニオン召喚』を選択できるようになる。この効果を使用した場合『☆ポータル・ジツ』の【精神力】消費は＋１される。

帰還用ポータル生成：隣接する１マスに『このマスで移動を終えたＰＣはマップからの脱出を宣言できる』効果を付与することができる。この効果は次の手番開始時まで持続する。既に占有されているマスには使用不可。

エリートミニオン召喚：自身のアジトにある『傭兵ゲストルーム』『危険生物飼育施設』へと配置されている『ミニオン』を１体だけ自身と隣接するマスに配置する。『ミニオン』のデータは公式の『AoS：ベーシック・エネミーリスト』にある『重サイバネ・オイランアサシン』『メキシコライオン』のものを使用すること。このジツによって配置されたミニオンは召喚されたターンからそれぞれの【ニューロン】と関係なく術者の直後に行動を行い【体力】が０以下になった場合も【体力】が－５以下になっていなければ即座には死亡せず行動不能となる。『ミニオン召喚』を既に使用したシナリオでは使用できずこのジツを使用した後に『ミニオン召喚』を使用することもできない。

★★★デザイア・ジツ：前提『★テレパス・ジツ』：パートナーと１つの肉体を分かち合いイクサに臨むタナバタ・ニンジャクランの秘奥義。手番開始時に【精神力】を３消費して発動を宣言できる。判定難易度はU-HARDである。発動に成功した場合術者はその戦闘中以下の効果を得る。この効果を維持するには次以降の手番開始時に【精神力】を２支払う必要があり支払わなかった場合は直ちに解除される。

◇タナバタ共振：【ニューロン】値が本来の二倍となる。ただし増加後の数値や【ニューロン】【ハッキング】判定のダイスに判定ダイス追加や『ニンジャソウルの闇』のようなボーナスは適用されず、どんな効果によっても追加の回避ダイスを得られなくなる。加えて『連続攻撃＋１』『連射＋１』『ポータル・ジャンプ』を得る。

◇ポータル・ジャンプ：『★★カトン・ジャンプ』と同様だが【精神力】を消費せず判定も不要となる。

ルールセットの改訂について

　このルールセットは試験的なものであり、予告なく改訂される場合がある。改訂が行われた場合、変更、追加が行われた箇所は明記される。ＮＭは最新のデータに拘らず、好きな版のデータを用いて構わない。

利用規約

　このルールセットのデータが含まれるリプレイなどを公開する場合、公式ルールとの混同を避けるため可能な限りこの記事を引用元として明記すること。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は法的に認められた例外を除いて原則不可。

参考資料：「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ