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ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『荒野のミュージアム』

1.始めに

 このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版のプラグイン環境に対応したシナリオである。超えた『成長の壁』の数が3個~成長上限級のPC3人での挑戦を想定している。想定される所要時間は3~4時間程度。

NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。

「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。

<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合するキャラクターの名前を入れる。

※NMの情報:この部屋にはニンジャスレイヤーが潜んでいる。
のように『※NMの情報』から始まる文が枠に覆われている場合その枠内の情報はPLに開示することが想定されていない情報であることを意味する。

 これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。

2.募集用テンプレート

第2版セッション:荒野のミュージアム
シナリオの方向性:『PC次第』
日時:
想定時間:3~4時間程度。
募集人数:3人
募集条件:超えた『成長の壁』の数が3個~成長上限級のPC。
危険度:★★(キャラロスト可能性あり)
開催場所:
その他:マップとキャラシートにGoogleスプレッドシートの使用を想定。
参加表明:
備考:カルマロンダリング可能。複数陣営の混成チームになる可能性あり。

概要:ネオサイタマ市街南西部とフジサンの間に存在する磁気嵐の荒野に、奇妙な建造物が佇んでいた。一週間ほど前に発見されたこの建造物は外壁に絵の具と思われる塗料で異様な色彩の装飾が施されており、旧世紀のミュージアムであるとの説が有力視されている。しかしこの建物を発見した部隊は外部で待機していた数名を残して消息を絶っており、それから後に訪れたメガコーポの調査部隊や民間のトレジャーハンターもことごとく失踪することとなった。

 PC達はそのような事態を受け、それぞれトレジャーハントや失踪者の捜索などの目的をもってこの地を訪れた。そして現在、PC達はこの施設へと足を踏み入れたものが次々と失踪する理由を身をもって把握している。この施設内部の空間は何らかのジツの支配下にあり、一度入れば脱出が困難な状態になっていたのだ。そして、この施設の探索を続ける中でPC達は壁に極彩色のペイントが施された開けた部屋で一同に会することになる。それぞれの立場、目的がどのようなものであるにせよ、このまま失踪するわけには行かないのは皆同じだろう。かくしてPC達は、協力して施設からの脱出を目指していくことになる……

3.背景

※NMの情報

・今回のシナリオの舞台となる建造物は一週間ほど前に磁気嵐の荒野で発見されたものであり、旧世紀のミュージアムであるとの説が有力視されている。しかしその認識は間違いであり、かつてのこの施設は今は滅んだとあるカイシャの基地であった。

・磁気嵐の発生と共に文明社会から隔離されてしまったこの施設の中には、社員が住むための空間が存在していた。そして隔離の瞬間、この空間には社員の娘である女学生が見学に来ていたのだ。外界と通信する手段がなくなり窮地に立たされた社員たちは、1人、また1人と倒れていき、最後に女学生が1人残された。

・残された女学生は本来であればそのまま力尽きるはずだった。しかし彼女はタナカ・ニンジャクランの系譜に連なるアーチ級ニンジャ『ヨナヨナ・ニンジャ』のソウルを宿したニンジャ『アウターヴィジョン』となり、この状況を生き延びた。

・彼女がソウル憑依によって手に入れたジツはかつてイッキュウ・ニンジャが屏風から虎を召喚するのに用いたジツと似たもので、絵画を介した眷属の召喚や空間の操作に長けていた。極限状況と高位ソウルの憑依により精神が非常に不安定な状態となった彼女はこのジツで施設を丸ごと作り替えた後、自我も記憶も曖昧な状態のまま、施設内部で長い時を過ごすことになった。

・そして時は流れ、PC達の暮らす時代。彼女の住む施設が民間の調査部隊に見つかった。施設内部に潜入した調査部隊は彼女のジツにより施設から出られなくなり、建物の外で待機していた者たちは施設の存在と、仲間が消息を絶った事実を外部へと伝えた。外壁に描かれたアウターヴィジョンのウキヨエから施設がミュージアムのような文化施設ではないかと誤認されたのもあり、この情報を元に旧世紀の貴重な遺産を求めるメガコーポの調査部隊や民間のトレジャーハンターが数組訪れたが、やはりジツにより施設内部に囚われることになる。このトレジャーハンターの中にはフランスからやってきた女ニンジャのグラニテも含まれていた。そしてこのような状況の施設へとPC達も足を運ぶことになる。

4.導入

:ネオサイタマ市街南西部とフジサンの間に存在する磁気嵐の荒野に、奇妙な建造物が佇んでいた。一週間ほど前に発見されたこの建造物は外壁に絵の具と思われる塗料で異様な色彩の装飾が施されており、旧世紀のミュージアムであるとの説が有力視されている。しかしこの建物を発見した部隊は外部で待機していた数名を残して消息を絶っており、それから後に訪れたメガコーポの調査部隊や民間のトレジャーハンターもことごとく失踪することとなった。

:この事態を知ったものの反応は立場や考え方によって様々であった。磁気嵐の荒野で時折見られる超常現象の1つとして受け止めるもの、旧世紀のメガコーポが遺した未知のセキュリティ・システムの仕業であると説くもの、そして……ニンジャの関与を疑うもの。

:あなた達はそのような事態を受け、それぞれトレジャーハント、失踪者の捜索などの目的をもってこの地を訪れた。そして現在、あなた達はこの施設へと足を踏み入れたものが次々と失踪する理由を身をもって把握している。

:この施設内部の空間は何らかのジツの支配下にあり、一度入れば脱出が困難な状態になっていたのだ。外部から見た施設のサイズからは考えられないほどに長い通路。ひとりでに開閉しその度に接続先を変える扉。破壊しても別の部屋へ繋がるだけで脱出できず、すぐに色付きの粘土めいて修復を始める壁。

:そして、この施設の探索を続ける中、あなた達は壁に極彩色のペイントが施された開けた部屋で一同に会することになった。それぞれの目的が何にせよ、このまま失踪者の仲間入りをするわけには行かないのは皆同じだろう。かくしてあなた達は、協力して施設からの脱出を目指していくことになる……

※NMの情報:ここでNMは情報共有や作戦会議などのロールを行える時間を設ける。

5.絵画の怪異と奇妙な花瓶

:探索を続けた場合、あなた達は少し異質な部屋にたどり着く。壁にペイントが施されているのはこれまでの部屋と同様だが、置かれている家具を見る限り、ミュージアムというよりかはメガコーポの社員寮のようである。壁に描かれた絵は様々な動物を悪夢めいた表現で戯画化したもののようだ。

:その時!部屋に「気を付けて!」と言う若い女性の声が響いた。声の響いた方向には机の上に置かれた花瓶が確認できる。

※NMの情報:PL側が声や花瓶の正体を探ろうとした場合、NMは各PCが『ニューロン判定:U-HARD』で状況の把握を試みられることにしてもよい。成功した場合、ニンジャがカワリミ・ジツで花瓶の姿になっていることが分かる。カワリミ・ジツの使用者であるグラニテはPC達に正体を隠すつもりはないので判定なしにアイサツや質問によって正体を把握してもよい。

:続けて、壁のペイントが次々と実体を持って浮かび上がる!それらの実体は何かを守るようにあなた達に襲い掛かる!

:PC達はこの場で『近接攻撃判定:U-HARD(固定)』あるいは『射撃判定:U-HARD(固定)』で判定を行える。攻撃可能なジツを持つ場合は該当するジツのコストを支払うことで『ジツ発動判定:U-HARD(固定)』でも代用可能。判定に成功できなかったPCは『ダメージ1』を『時間差』で6回受ける(回避:NORMAL)。この処理が終了した場合、敵は撃退したものとみなす。

※NMの情報:倒された怪物の身体は溶けインク溜まりへと変化する。彼らを形作っていたインクはジツによって生成されたものである。

グラニテ:「ふぃー、助かった!」机の上の花瓶から声が響く。

:ドロンと音が鳴り、先ほどまで花瓶があった場所にラズベリーレッドの髪と青い瞳を持った女ニンジャがケムリと共に姿を現す。その手首には近代的なデバイスが巻かれており、背中にはバッグを背負っている。

グラニテ:「ドーモ、グラニテです」

◆グラニテ(種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:グ
カラテ     3  体力    3
ニューロン  10  精神力  14
ワザマエ    6  脚力    4/E
ジツ      4  万札   24

近接/射撃/機先/電脳  3/7/10/10
回避/精密/側転/発動  10/6/6/14
   緊急回避ダイス  4
     即応ダイス  4

◇装備や特記事項
  ZBRアドレナリン注射器、探索用デバイス(キーボード・オブ・ザ・ゴールデン・エイジ)
 『●時間差』『●マルチターゲット』
 『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉常人の三倍の脚力』
 『◉トラップ処理技術』『◉滅多蹴り』『◉緊急ブリッジ回避』
 『☆カワリミ・ジツ』『★カワリミ・エンチャント』
 『カルマ:善』

 『☆カワリミ・ジツ』:基本は『★レッサー・ツツモタセ・ジツ』と同様だが、変身した後の
  コピー対象がモブNPCではなく壺、植物、オジゾウなどの静的オブジェクトとなる。
  静的オブジェクトの【カラテ】と【ワザマエ】は0とみなされ、変身中は
 『カラテ判定』と『ワザマエ判定』が行えなくなる。また、この変身は
  術者が【体力】または【精神力】にダメージを受けると解けてしまう。

 『★カワリミ・エンチャント』:手番「攻撃フェイズ」に3マス以内の味方1人を対象に
 【精神力】を2消費して「瞬時行動」として発動を試みられる(発動:HARD)。
  発動に成功した場合、対象はこのジツの効果が継続している間、『☆カワリミ・ジツ』による
 『変身』の効果を獲得し、その術者として扱われる。ただし、このジツによる
 『☆カワリミ・ジツ』を看破するための『対抗判定』が生じた場合、その『対抗判定』の間のみ
 『☆カワリミ・ジツ』が適用されたキャラではなく『★カワリミ・エンチャント』の行使者を
  術者として扱い判定を行う。1度に複数人の味方をこのジツで『変身』させることはできない。
  対象が『☆カワリミ・ジツ』の解除条件を満たした場合はこのジツの効果も切れる。

グラニテ:「あいつらから隠れるためにカワリミ・ジツで花瓶に化けてたの。あなた達が来なければどうなってたか……ありがとう」グラニテがあなた達にオジギする。

※NMの情報:ここでPC達はグラニテと情報共有を行うことができる。グラニテの持つ情報は以下のようなものである。

・グラニテは数日前に旧世紀の遺産を求め施設を訪れ閉じ込められた。
・グラニテの持ち込んだ食料はあと少しで足りなくなるところだった。
・先ほどのような怪物は施設内部ではよく見られる。ただしこの部屋は特に多い。グラニテは咄嗟のカワリミ・ジツで難を逃れたがジツを解くタイミングを見つけられずにいた。
・この施設は『アウターヴィジョン』を名乗る白髪の女ニンジャの支配下にある。彼女は浮遊する額縁から上半身だけを出しているという不思議な姿をしており、先ほどの怪物と同様にインクから作られたと思われる極彩色の虎と龍を引き連れている。グラニテも遭遇したがカワリミ・ジツで難を逃れた。非常に強大な存在のようだが、PC達のようなニンジャがいるなら対処可能かもしれない。

:この部屋には、これまで遭遇しなかった怪物が多くいた。そのことから推測すると、これらの怪物たちは何かを守るなど明確な目的を持ってこの部屋に配置されていたのかもしれない。この部屋についてはPCのうち代表者1人が『調査判定:U-HARD』で調べるのも手だろう。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『サラリマンの流儀』『現代的アート』
次に適した知識スキル(+1):『公僕の流儀』『カチグミエリア』

成功:棚の中から古ぼけた写真を見つけることができる。写真にはサラリマンとその娘と見られる若い女学生が笑顔で映っている。グラニテは髪色などの差異こそあるものの、この女学生がアウターヴィジョンと似ていることに気付くだろう。

:古ぼけた写真:『シナリオアイテム』
 シナリオ中1回限り。手番「終了フェイズ」に「瞬時行動」を消費し発動。
 ターン終了まで『荒野のミュージアム』のボス戦で登場する敵は手番「攻撃フェイズ」中、
 この効果の使用者をターゲット/効果対象に「含まない」ような能動的行動をとる場合、
 その行動難易度が+1されてしまう。別のキャラクターによる『◉挑発』の効果が
 適用されている場合はそちらが優先され、この効果とは重複しない。

※NMの情報:アウターヴィジョンの写真への認識。
・かつての彼女とその父親が映ったこの写真はニンジャとなる前の記憶が曖昧な状態であるアウターヴィジョンにとって数少ない過去との繋がりであり大事なものである。この写真がPC達の手にあると分かれば写真を手にしたPCへ強い注意を向けることだろう。尚、この写真は現在いる施設ではなくかつての自宅で撮られたものであり、かつて父親が施設に持ち込んだものである。

6.図書室

:さらに探索を続けていくと、あなた達は現代的な衣服やアーマーを纏った人物の絵画が一列になって飾られた図書室めいた部屋にたどり着くことができる。この施設は旧時代に文明社会から孤立した建造物であるため、現代の存在が描かれたこれらの絵画は超自然の存在であると考えるのが妥当だろう。もしかすると絵画を調べれば新たな情報が得られるかもしれない。絵画を調べたい場合は代表者一人が『知識判定:HARD』を行うこと。

有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『古代ニンジャ文明』『IRCネットワーク』『現代的アート』
次に適した知識スキル(+1):『伝統的アート』『貴族の流儀』『高級嗜好品』

成功:『情報A』が開示される。PC全員とグラニテが『緊急回避ダイス』を1個ずつ獲得する。

【6,6】:『情報B』が開示される。得られる『緊急回避ダイス』が1個から2個になる。

【6,6,6】:『情報C』が開示される。PC全員とグラニテが『即応ダイス』を2個ずつ獲得する。

情報A:絵画に描かれた人物の特徴が失踪者と一致していることが分かる。

情報B:この絵画に映し出されているのは何らかのジツにより絵画に描かれた空間の中に引きずり込まれた犠牲者たちであることが分かる。

情報C:この絵画に描かれた空間へ閉じ込めるジツは戦闘の際にも対象を空間内部へと引きずり込み不利なイクサを強いるなどの応用が可能であることが推測できる。ただし完全に現世との繋がりが絶たれた空間というわけではなさそうであり、内部へ引きずり込まれたとしても内側からカラテで空間を破壊し現世へと帰還することは可能だろう。ルール上こういった使用法は『★★レッサー・キリングフィールド・ジツ』の読み替えで扱われる。

※NMの情報:情報の共有とそれに対する反応が一通り終わったらNMは以下のような展開を起こし話を進めること。

:その時!

:強大なニンジャの気配が周囲に満ちる!

:次の瞬間、部屋に入ってきたのは宙に浮かぶ巨大な額縁と、それに追随するように浮かぶ龍と虎を戯画化したかのような絵画の怪物。

:額縁に収められた絵から、巨大な絵筆を手にした白髪の女ニンジャが上半身を出しニコニコとした笑みを浮かべながらアイサツする。彼女の纏う白い装束はインクに彩られている。加えて、その胸は豊満であった。

アウターヴィジョン:「見つけた!また見つけた!しかも4人も!」

アウターヴィジョン:「ドーモ、アウターヴィジョンです!」

※NMの情報

・アウターヴィジョンは何十年もの間、誰も来なかったこの施設にここ一週間で大勢人が来るようになったことを喜んでおり、その上で来訪者が帰ってしまうような『悲しいこと』が起きないよう来訪者を自身のジツで絵画の中に閉じ込めようとしている。絵画の中はコトダマ空間になっており内部の人間が飢えることはない。

・アウターヴィジョンはこの施設を自身の住処としても作品としても気に入っているため説得のみでこの施設から離れるよう促すのは難しい。

7.ボス戦


◆アウターヴィジョン(種別:ニンジャ)初期装備:巨大な絵筆(カタナ) アイコン:ア
カラテ     5  体力   25
ニューロン   8  精神力  15(グレーター・ブンシン・ジツの精神消費反映済)
ワザマエ   10  脚力    5/N
ジツ      8  万札   24

近接/射撃/機先/電脳  5/10/8/8
回避/精密/側転/発動  11/10/10/18
   緊急回避ダイス  8
     即応ダイス  8

◇装備や特記事項
  巨大な絵筆(カタナ)、アーチ級生成装束×4(魔術的な)
 『●時間差』『●マルチターゲット』『●連射2』
 『◉◉グレーター級ソウルの力』『◉◉アーチ級ソウルの力』『◉◉タツジン:ジツ』
 『◉緊急ブリッジ回避』『★★★◉アーチ級装束生成』『★★★◉半神的存在』
 『☆シャドウ・スネア』『★タナカの系譜(ハデスの系譜)』
 『★★ブンシン・ジツ』『★★レッサー・キリングフィールド・ジツ』
 『★★★欠損部位再生』『★★★グレーター・ブンシン・ジツ』

◆グレーター分身コマ(種別:ニンジャ/超常存在)初期装備:異形(カタナ) アイコン:GX
カラテ    13  体力   13  ※アイコンのXには【体力】の現在値が入る。
ニューロン   8  精神力   -
ワザマエ   10  脚力    7/N
ジツ      8  万札    -

近接/射撃/機先/電脳  13/10/8/8
回避/精密/側転/発動  -/10/10/-

※術者の回避ダイスを用いて難易度+1で回避可能。

◇装備や特記事項
  異形(カタナ)
 『●連続攻撃3』『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』
 【精神力】ダメージは【体力】ダメージに変換される。

◆分身コマ(種別:ニンジャ/超常存在)初期装備:素手&スリケン アイコン:X
カラテ     5  体力    3  ※アイコンのXには【体力】の現在値が入る。
ニューロン   2  精神力   -
ワザマエ    5  脚力    3
ジツ      0  万札    -

近接/射撃/機先/電脳  5/5/2/-

◇装備や特記事項
 『●デミニンジャ』『●痛烈な一撃』
 【精神力】ダメージは【体力】ダメージに変換される。

 『●デミニンジャ』:
 以下のルールを全て持つ:
  ・ニンジャのようにスリケンを投擲できる。
  ・『連続側転』を行いたい場合、自動成功する。その後の行動難易度上昇は通常どおり。
  ・『回避ダイス』を得られない。また【精神力】も使用できない。
  ・連携を取って動くため、デミニンジャ複数体による近接攻撃や射撃は、まとめて回避ができない。
  ・会話は成り立たず、拷問などは不可能である。

 『●痛烈な一撃』:
 『近接攻撃』時に出目【6,6】だった場合、『サツバツ!』の代わりに『痛打+1』となる。
  同様に出目【6,6,6】だった場合、『ナムアミダブツ!』の代わりに『痛打+1』、『回避難易度+1』となる。

※NMの情報:この戦闘はアウターヴィジョンの生成した『グレーター分身コマ』2体がマップに存在する状態で始まる。またグラニテは基本的に最初の手番でアウターヴィジョンの視界外へ隠れ『☆カワリミ・ジツ』で身を隠そうとする。それ以降は基本的に待機し続けるがピンチのPCに対する『★カワリミ・エンチャント』『ZBRアドレナリン注射器』の使用などの行動を行うこともある。危険を承知で攻撃に参加したりも可能ではあるだろう。

戦闘描写案

アウターヴィジョン/ブンシン・ジツ:「イヤーッ!」アウターヴィジョンが床に向かって絵筆を振るい、彼女が床に描いた極彩色の怪物が実体を持ち浮かび上がる!

アウターヴィジョン/欠損部位再生:アウターヴィジョンは傷口に絵筆を振るい自身を『書き足す』ことで損傷を修復する!

キリングフィールド・ジツ:「イヤーッ!」アウターヴィジョンは額縁の中に身を隠し<対象>に迫る!

:アウターヴィジョンが隠れた絵画の奥から極彩色の手が無数に伸び<対象>を引きずり込まんとする!(命中)<対象>が引きずり込まれたのは極彩色の空間!物理法則さえも定かでない不気味な空間内部での猛攻!猛攻!猛攻!

:カラテとカラテのぶつかり合いに空間が揺れ……その果てに<対象>が絵画から弾き出される!

グレーター分身コマ/強攻撃A:「GROWR!」極彩色の虎が<対象>に喰らいつかんとする!

グレーター分身コマ/強攻撃B:極彩色の龍が極彩色のブレスを放つ!ZGAーDOOM!

8.撃破後の処理

・アウターヴィジョンを倒すとアウターヴィジョン自身が用いていたもの、モータルが囚われていたもの、両方の額縁が光に包まれ消え、ジツの解けたモータル達が気絶した状態で開放される。アウターヴィジョン自身も絵画から全身が出た状態で倒れることになる。この場でPC達はアウターヴィジョンの処遇を決めることになる。

・グラニテはアウターヴィジョンと遭遇した部屋の本棚から『3.背景』に書かれているような施設の背景を推察できる資料や、ビジネスに関連した書籍を見つける。開示される情報には『この施設がかつて存在したカイシャの基地であり磁気嵐の発生と共に文明から隔離された』ことや『磁気嵐が発生したタイミングで社員の娘である女学生が見学に来ていた』ことなどが挙げられるだろう。尚、旧時代の書籍は高い歴史的価値のあるものであり、グラニテは持てるだけの書籍を持ち帰りたいと考える。その上で絵画に囚われていた人たちが無事に帰還する手助けもできる範囲で行いたいと考えるだろう。

9.結末と報酬

 以上の処理と〆のロールプレイを終えた時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。

A:アウターヴィジョンを倒した:【万札】プール+84
  全員の【名声】が+2される。

B:アウターヴィジョンを倒せなかったが1人以上脱出した:【万札】プール+54
  全員の【名声】が+1される。

C:アウターヴィジョンを倒せず全員が脱出に失敗した:【万札】プール+0
  『親密度』3以上のNPCがいるPCはそのNPCの『親密度』と同数のダイスで
  『難易度:HARD』の判定を試みられる。即応ダイス使用不可。1人でも判定に成功した場合、
   それらのNPCが何らかの形で関わった救出劇により脱出に失敗したPC全員が
   救助されたものとする。全員が失敗した場合、その後の展開は相談の上で決める。
   どちらの場合も全員の【名声】が-1される。

余暇日数:4日

追加のユウジョウ判定対象:グラニテ(友好的な状態でシナリオを終えた場合)

親密度データ.グラニテ

親密度データ:グラニテ

最重視するパラメータ:【ワザマエ】

親密度1:「私は旧世紀のレリックに興味があってさ。それでネオサイタマに来たの。
      だからそんなレリックについての噂話とかを聞いたら教えてほしいんだけど、いい?」
  報酬:『◉知識:ストリートの流儀』/『◉知識:テックガジェット』

親密度2:「今、トレジャーハントのために旧世紀のセキュリティについての勉強を
      してるんだけど、なんかいい参考書とか知らない?」
  報酬:『◉トラップ処理技術』/『◉知識:セキュリティ』

親密度3:「ねえ。この辺に美味しいアイス屋さんがあるんだけど、一緒にどう?」
  報酬:『◉知識:高級嗜好品』/『◉知識:ファッション』

親密度4:「この前、旧世紀の音楽ディスクを見つけたんだ。市場に出せばすごい
      価値があるんだけど……よかったら売っちゃう前に一緒に聞かない?」
  報酬:『◉交渉:共感』/『◉知識:現代的アート』

爆発四散:「ア……ヤバ……!」
  報酬:『**デバイス・オブ・グラニテ**』

【万札:UR】:『**デバイス・オブ・グラニテ**』
 手首に巻いて使用するトレジャーハント用のデバイス。金属探知を始めとした様々な機能があり、
 内部にはグラニテ自身が残したメモが電子的に保存されている。

 『レリック』とみなす。基本は『キーボード・オブ・ゴールデン・エイジ』と同様。それに加え、
  装備者は有効な『知識スキル』の中に『ギア系』の知識が1つでも含まれる『調査判定』
  『知識判定』でダイスを2個追加で振れる。装備者が対応スキルを持っている必要はない。

セッション用Googleスプレッドシート

おまけ.ニンジャ名鑑などの資料

◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【アウターヴィジョン】◆卓◆
タナカ・ニンジャクランに連なるアーチ級ニンジャ『ヨナヨナ・ニンジャ』の憑依者。絵画を介してコトダマ空間と物理空間を出入りすることができる。また彼女の住む施設は余すところなく彼女のウキヨエで埋め尽くされており、施設全体が彼女の作品となっているため内部の空間そのものが彼女のジツの支配下にある。ニンジャソウルに憑依されたのは女学生時代であり、大規模な磁気嵐で見学中の施設から帰還ができなくなり、施設にいた人物が次々と力尽きる中、唯一大人たちの助力とニンジャソウルの憑依により生き延びたという背景を持つ。

一人称:「私」敵対:「あなた」味方:「あなた」

※イッキュウ・ニンジャについては以下のシャードに情報がある。

利用規約

 この記事に含まれる自作データは非商用の場合に限り、セッション中に利用したり、自作シナリオ、自作記事へ流用することができる。ただし当シナリオのデータを流用して作成したものを公開する場合、可能な限りこの記事を引用元として明記することが望ましい。加えて『分身コマ(フェイスレス)』などが持つ公式に存在するデータに準拠した個所は公式の引用ルールに従い扱うこと。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。

参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ

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