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ニンジャスレイヤーTRPG:追加ソウル案『ツクモ・ニンジャクラン』第2版対応改定版

始めに

 この記事は「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版に「ツクモ・ニンジャクラン」を追加する非公式のルールセットである。NM(ニンジャマスター)はこのルールセットに含まれるルールを自由にセッションへ導入することが出来る。ツクモ・ニンジャクランのPCをセッションに持ち込む際は、専用効果を使用してよいかNMに確認を取ること。初版のデータは以下を参照。

『ツクモ・ニンジャクラン』

概説:無機物にニンジャソウルが憑依する例は原作でもアルゴス、ミギ、ヒダリなどいくつか例がある。広い目で見ればマスター・トータスやマスター・クレインなども無機物がニンジャになった例と言えるだろう。それぞれが極めて特殊な例ではあるが『無機物のニンジャ』は確かに存在しうるのだ。以下の『ツクモ・ニンジャクラン』はそのような『無機物のニンジャ』を作り出すために仮に定義されたクランである。素体はオイランドロイドを想定しているが使用時は自由に読み替えを行ってよい。尚、原作のAoM時系列で都市伝説として語られている自我を持ったバイク『ツクモ』とは無関係である。このクランにおける【ジツ】値の高さは外部パーツによって自己が置き換えられても浸食されない強固なソウルや機械にエンハンスを行える特殊なジツ、またはオイランマインドから受けられる支援を意味していると考えることができる。

効果:公式の基礎ジツと同様の形でジツやスキルを獲得できる。

追加のスキルやジツ

ツクモ・ニンジャクランのジツ/スキルリスト
『☆◉高度マイコ回路制御』
『☆◉リトル・イデア』
『☆◉ヒサツ・ワザ:ムジヒ・デッドエンド』
『☆◉締殺攻撃』
『★◉◉スキル・クラウド』
『☆機械の肉体』
『★ラーニング』
『★武器庫』
『★テックの申し子』
『★★テクノカラテ・マスタリー』
『★★鋼鉄の城』
『★★超高速演算』

☆◉高度マイコ回路制御

このアンドロイドは自我の芽生えた家庭用ロボットであり自我を持たない同型機を装う技術や好感を感じさせる術に長ける。

使用前提能力:ツクモ系の【ジツ】値2以上
使用タイミング:
『交渉判定』時
コスト:精神力2

1度の『交渉判定』で1度だけ使用可能。その『交渉判定』のダイスを2個増加させる。自身が持つ『◉交渉:誘惑』または『◉交渉:卑屈』が有効な判定ではダイスは2個ではなく4個増加する。

☆◉リトル・イデア

このアンドロイドは思考を経ずして敵の攻撃を捌き適切な反撃を加えることができる。

使用前提能力:ツクモ系の【ジツ】値3以上、『素手格闘系タツジン』
使用タイミング:敵「攻撃フェイズ」終了時
ターゲット:攻撃を仕掛けてきていた敵1体
効果種別:近接、カウンター、ワザ
無効:使用者と隣接していない敵には使用不可。

敵が『近接攻撃』を行ってきた「攻撃フェイズ」で『近接攻撃』を全て回避することに成功した際にのみ『ワザマエ:U-HARD』で発動を試みられる。発動に成功した場合は攻撃者へ特殊な『カウンターカラテ』を行える。『まとめて回避』を行っていた場合は攻撃者の中から『カウンターカラテ』を行う敵を1体だけ選択すること。

☆◉ヒサツ・ワザ:ムジヒ・デッドエンド

このアンドロイドは攻撃者の両手を抑え込みクロスオーテ・ツミの状態を作り出した上で敵の頭部を目がけた連続攻撃を繰り出す。

使用前提能力:ツクモ系の【ジツ】値3以上
『☆◉リトル・イデア』、【ニューロン】10以上
使用タイミング:出目【6,6】での『☆◉リトル・イデア』成功時
コスト:精神力2
ターゲット:攻撃を仕掛けてきていた敵1体
効果種別:ヒサツ・ワザ、近接、カウンター

『●ヒサツ・ワザ:ムジヒ・デッドエンド』:この『カウンターカラテ』は『ダメージ1』を2回連続で与える(回避:HARD)。2発とも命中した場合は2発目に『頭部痛打』の効果が追加される。ターン中1回限り。

☆◉締殺攻撃

このアンドロイドは機械仕掛けの剛力で敵を締め上げる。

前提:ツクモ系の【ジツ】値3以上、素手装備時のみ使用可能
使用タイミング:手番「攻撃フェイズ」開始直後
コスト:回避ダイス2個
ターゲット:自分自身
効果種別:ワザ、戦闘スタイル

『●素手:締殺攻撃』:連続攻撃上限2。この『近接攻撃』は『拘束攻撃』とみなす(脱出判定可能:カラテ:HARD)。『痛打』『サツバツ!』発生なし。

★◉◉スキル・クラウド

このアンドロイドは集合知へと接続することで臨機応変に戦法を切り替えることができる。

使用前提能力:ツクモ系の【ジツ】値5以上、【ニューロン】8以上
使用タイミング:手番「移動フェイズ」、シナリオ中1回限り
コスト:精神力2、回避ダイス2個、1行動
ターゲット:自分自身
発動難易度:ニューロン+ジツ:HARD
効果種別:効果継続
無効:術者の『記憶スロット』数は半分となる。そのうち『ワザ』『ヒサツ・ワザ』『タツジン』を入れられるスロットはさらに半分となる。

記憶スロットの『ワザ』『ヒサツ・ワザ』『タツジン』を1つ選んで使用可能とする。この際に元々使用可能な状態にあったスキルと排他的なスキルを選んだ場合、効果中は記憶スロットから引き出したスキルが優先され元のスキルは無効化される。この際に前提を満たせなくなったスキルも使用不可となる。

☆機械の肉体

このキャラは自我を持ったアンドロイドまたは超自然的なジツによって産み出されたオートマトンである。

無効:【カラテ】と【ワザマエ】の上限が8になる。
無効:『★★★◉半神的存在』使用不可。
無効:キャラ作成時のみ獲得可能。

術者は『○特殊生い立ち:ウキヨ』を得る。これは通常の生い立ちと併用できる。加えてサイバネ埋め込み点数を【ジツ】値と同数だけ低いのものとみなす(最大3)。ただし埋め込み点数の上限は18枠のままであり『◉◉戦闘兵器化』の獲得条件を考える際はこのジツの修正を無視する。

★ラーニング

このアンドロイドは敵の動きを急速に学習しその対抗策を導き出すことができる。

使用タイミング:手番「開始フェイズ」、1ターン目使用不可、
シナリオ中1回限り
コスト:精神力3、瞬時行動
ターゲット:自分自身
発動難易度:ニューロン+ジツ:HARD
無効:『ニンジャソウルの闇』や『忠誠心』系スキルは獲得不可。
備考:組み換え不可

視界内の敵を1人選択しその敵からの攻撃にのみ使用可能な『緊急回避ダイス』を3個得る。望むならこの際に対象がその戦闘で効果を発揮したスキルを1つ選んで『スキル記憶スロット』に加えてもよい。ただし獲得するスキルは獲得条件を満たしている公式スキルの中から選ぶ必要がある。

★武器庫

このアンドロイドは開発者からの支援、または特殊な機構や技術を用いた自力製造により大量の武器弾薬を容易に調達することができる。

ターゲット:自分自身

自身の即応ダイスを『ダムダム弾』『燃料タンク』『バクチク・グレネード』としても使用可能となる。

★テックの申し子

このアンドロイドはサイバネや戦闘兵器に対する広範な知識を自らにインプットしており、サイバネ手術のための機構も内蔵している。

使用タイミング:手番「攻撃フェイズ」
コスト:【万札:5】、『即応ダイス』1個、1行動
ターゲット:自分自身または隣接する味方1人
発動難易度:ニューロン+ジツ:HARD

ターゲットが現在進行中のシナリオで受けた部位損傷を1つ回復する。この際はその部位損傷で破壊されたサイバネも自動的に修理される。またこのジツを持つキャラは自身が持つギア系の『◉知識』と『◉知識:オイランドロイド』が有効な判定で常にダイスが+2個され、『近接攻撃』時に『●戦闘スタイル:機構切断』が宣言可能となる。

『●戦闘スタイル:機構切断』:この『近接攻撃』は『種別:重サイバネ』または『種別:戦闘兵器』に対してのみ出目【6,5+】で『サツバツ!』が発生し『装甲貫通1』を得る。

★★テクノカラテ・マスタリー

このアンドロイドは並外れた情報処理能力と機械仕掛けの肉体を活かしたテクニカルなカラテに長ける。

使用タイミング:常時発動
ターゲット:自分自身

イニシアチブ値が術者自身より低い敵に対する『素手』での『近接攻撃』に『痛打+1』が追加される。

★★鋼鉄の城

【万札:0】の『▷▷▷/▷*オムラニウム・フレーム*』を使用可能となる。カスタムパーツの枠は通常通り消費しジツとしての獲得時以外に着脱するには通常通り余暇の消費が必要。サイバネ埋込数にも通常通り換算される。このカスタムパーツが有効な間、術者は以下の効果を得る。

・銃器の持つ『戦闘兵器への搭載時に得られるボーナス』を前提を無視して使用可能となる。

・手番「移動フェイズ」に1行動を消費することで隣接する味方1人に『回避ダイス』を2個配布できる。

★★超高速演算

このアンドロイドは人間のニューロンでは物理的に到達困難な領域まで情報処理速度を高めることができる。

使用タイミング:常時発動
ターゲット:自分自身
備考:組み換え不可
無効:【ニューロン】から得られる回避ダイスは18個が上限となる。

また術者は【ニューロン】の『成長判定』で振ることのダイスが1個増え【ニューロン】を24まで上昇させることができるようになる。【ニューロン】18と19の間に『成長の壁』は存在しないものとする。【ニューロン】が13以上である場合は1回の戦闘で使用できる『●アドレナリン・ブースト』の上限回数が+1される。【ニューロン】19以上の場合は+1ではなく+2される。

当記事のデータを利用したNPC

当記事に含まれるジツ、ジツスキルは、原作における機械の体を持ったキャラクターを再現する上で◉として持たせるのにも向いている。以下のNPCデータ『コトブキ』はその例である。以下のデータはリトル・イデアのカタを身につけて間もない頃の彼女を再現するのに向いたものであり、もう少し強くしたい場合は【ニューロン】を上げ『◉ヒサツ・ワザ:ムジヒ・デッドエンド』でカウンター性能を高めたり『◉高度マイコ回路制御』で敵を欺く能力を高めたりしてもよいだろう。
◆コトブキ(種別:重サイバネ/戦闘兵器)初期装備:素手 アイコン:寿
カラテ     4  体力    6
ニューロン   9  精神力  12
ワザマエ    7  脚力    4
ジツ      0  万札   12

近接/射撃/機先/電脳  5/9/10/11
回避/精密/側転/発動  10/9/-/-
   緊急回避ダイス  4
     即応ダイス  4

 ※モータルのため、コトブキの行う『回避判定』は難易度が+1される。

◇装備や特記事項
  伝統的礼装、家族の写真、ショットガン
  ▶生体LAN端子Lv1、▶テッコLv1、▶サイバネアイLv1
 『●連射2』『●時間差』『●マルチターゲット』
 『〇ウキヨ』『◉◉タツジン:アイキドー』『◉重サイバネ化』
 『◉不屈の精神』『◉リトル・イデア』『◉交渉:共感』
 『◉交渉:鼓舞』『◉交渉:理路整然』『◉交渉:誘惑』『◉交渉:卑屈』
 『◉知識:ファッション』『◉知識:オイランドロイド』『◉知識:現代的アート』

親密度データ:コトブキ

コトブキ本人と遭遇するか、既にコトブキの所属しているピザ・タキと交流を持った【カルマ:善】のPCはコトブキとのユウジョウ判定が行えるようになる。

親密度データ:コトブキ

最重視するパラメータ:ワザマエ

親密度1:「新しい服を買ってきたんです!どうでしょうか?」
  報酬:『◉知識:現代的アート』/『◉知識:ファッション』

親密度2:「あなたの生き方は素敵だと思います。応援していますよ!」
  報酬:『◉不屈の精神』/『◉交渉:共感』

親密度3:「あなたのための服を買ってきたんです!きっとよく似合いますよ!」
  報酬:『◉特殊近接ステップ』/『◉知識:オイランドロイド』

親密度4:「リトル・イデアのカタの実践を行います。準備はいいですね?」
  報酬:『◉ニンジャアドレナリン強化』/『◉交渉:鼓舞』

  死亡:「そんな悲しい顔をしないでください。前に進むのです!」
  報酬:『**スーツケース・オブ・コトブキ**』

【万札:UR】:『**スーツケース・オブ・コトブキ**』
 コトブキの利用していた自走機能付きのスーツケース。

 『レリック』とみなす。この『レリック』の入った防具スロットは追加の
 『装備スロット』として扱われ装備や即応ダイスを入れておける。
  ただし2スロット以上を占有する装備は入れられない。

ルールセットの改訂について

 このルールセットは試験的なものであり、予告なく改訂される場合がある。変更、追加が行われた箇所は表記ゆれの統一などルールに影響を及ぼさない些細なものでない限り基本的に明記される。NMは最新のデータに拘らず、好きな版のデータを用いて構わない。

2021/09/18:『☆機械の肉体』の『●耐性:毒属性』『●耐性:精神攻撃』を『●毒属性ダメージ軽減1』『●無効:精神攻撃』に。
2021/10/16:『☆機械の肉体』を持つニンジャの【カラテ】と【ワザマエ】の上限を8に。『☆◉直結銃器制御』を追加。その他、βテスト中のルールを前提とした記述を一部修正。
2021/11/29:NPC『コトブキ』のデータが古くなっていた箇所を修正。
2021/12/09:『☆◉締殺攻撃』が『痛打』『サツバツ!』発生なしのルールを持つことを明記。『☆機械の肉体』を公式の『○ウキヨ』を参照した効果に変更。それに伴い『☆◉直結銃器制御』『★適応能力』『★★高度適応能力』を削除。『★★鋼鉄の城』を追加。『☆◉リトル・イデア』のコストを0にする代わりに発動難易度をU-HARD、【ジツ】値前提を3に。『☆◉ヒサツ・ワザ:ムジヒ・デッドエンド』を『●ワザ:当て身返し』などのワザと併用できない仕様にし【精神力】コスト2、『回避:HARD』に。『★◉◉スキル・クラウド』のコストを低下させる代わりに使用時は『移動フェイズ』に1行動を消費する形に。『★テックの申し子』が持つ特定の知識、交渉スキルに対応したダイスの増加効果を調整。『★テックの申し子』の『重サイバネ』『戦闘兵器』に対するサツバツ!条件緩和をスタイルにし特定種別に対する『装甲貫通1』を追加。『★★超高速演算』によるアドレナリン・ブーストの強化を調整。『★ツクモ・タイジン・ジツ』を削除し『☆◉マイコ回路制御』を追加。これらの改定に合わせNPCデータ『コトブキ』も調整。『☆◉マイコ回路制御』の名前を『☆◉高度マイコ回路制御』に。
2021/12/15:NPC『コトブキ』の親密度データを追加。

旧データ:○ウキヨ(ツクモ・ニンジャクラン)

このキャラはニンジャではなく自我を持ったオイランドロイドであり、極めてイレギュラーな事態ではあるもののニンジャソウルの憑依すら起こりえる。

効果種別:生い立ちマイナースキル

種別が『ニンジャ』ではなく『ウキヨ』となる。『ウキヨ』は『ボス級の敵』として扱われ回避難易度は『重サイバネモータル』と同様。『●連続側転』は不可だが『●集中』や『ニンジャ耐久力の発露』などその他の要素は『ニンジャ』と同様。加えてPCのウキヨは『▷自動蘇生装置』と同様の効果を使用可能になる。サイバネの『▷自動蘇生装置』と併せて2回使用することはできない。また使用した場合このスキルは失われ使用者の種別は『ニンジャ』となる。生い立ちによって獲得したスキルは失われない。

獲得:『◉知識:オイランドロイド』『◉交渉:誘惑』
※上の生い立ち『ウキヨ』は公式に同名のものが実装されたため『〇ウキヨ(ツクモ・ニンジャクラン)』として公式データとの混同を避けている。

利用規約

 このルールセットのデータが含まれるリプレイなどを公開する場合、公式ルールとの混同を避けるため可能な限りこの記事を引用元として明記すること。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は法的に認められた例外を除いて原則不可。

参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ

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