ニンジャスレイヤーTRPG:シナリオ案『集団カラテジョギング事件』
1.始めに
このシナリオは「ニンジャスレイヤーTRPG」第2版のプラグイン環境に対応したシナリオである。壁突破前のPC3人での挑戦を想定している。想定される所要時間は2~3時間程度。
NM向け記号解説
:「ドーモ、ニンジャスレイヤーです」
のような「:」から太字の文章が続く形になっている文は、シナリオの進行に合わせてNMが読み上げる文であることを意味する。「:」の前に発言者の名前や、読み上げるにあたっての条件が書かれていることもある。通常の太さの説明文の中に、太字の「セリフ」が挿入されることもあり、その場合は前後の文章を見てその「セリフ」を、いつ、だれが発するべきなのか判断すること。
「イヤーッ!」(命中判定)「グワーッ!」
のように、内部に判定や条件が書かれた()で文章が区切られている場合、判定が成功するか、シチュエーションが条件に合致していないと、それに続く文章は読み上げられない。
<DKKが最も高いキャラクター>の前に、赤黒い影が現れた。
といった「条件」が<>で囲まれている箇所が出現した場合は、そこにその条件に適合する単語の名前を入れる。
これらの文にはNMの判断により、自由に修正を加えて構わないが、重要な情報が失われないように注意すること。
2.募集用テンプレート
3-A.ソウカイニンジャ向け導入
:あなたたちはソウカイ・シックスゲイツの1人、ソニックブームの呼び出しによってソウカイヤが所有するビルのブリーフィングルームへと集められていた。見知った顔がいるかもしれないし、お互いに知らない顔ばかりかもしれない。何はともあれ、これから同じミッションを与えられるもの同士、まずはアイサツを済ませておくべきだろう。
ソニックブーム:「おう、集まってるな。ドーモ、ソニックブームです」
ソニックブーム:「今回テメエらにやってもらうのはヤガネ・ストリートで毎日のようにカラテジョギングをやってやがるニンジャ『ソダツフィスト』への対処だ」
ソニックブーム:「単なるカラテジョギングなら俺達が動くようなことじゃねえんだがアイツのそれは度を越しててな。カラテで乗っ取ったらしいドージョーの門下生共を引き連れて街中を練り歩きながら相手が浮浪者だろうとヤクザだろうと見境なく殴りかかってやがる。力加減をする気はねえらしく殴られた相手は大抵死ぬ」
ソニックブーム:「当然、このままじゃウチの傘下のヤクザクランの活動にも支障が出る。そこでテメエらの出番ってわけだ」
ソニックブーム:「ソダツフィストが根城にしてる『タダシイ・カラテ・ドージョー』周辺の地図はテメエらの端末に送信しておく。テメエらは事前の調査が終わり次第ドージョーに乗り込んで、ケチなニンジャソウル1つで調子に乗ったニュービーがどうなるか奴にようく分からせてやれ」
ソニックブーム:「俺からは以上だ。何か質問はあるか?」
3-B.ストリートニンジャ向け導入
:あなたたちは謎のハッカーYCNANの依頼を受け彼女が指定したビルの一室へと集まっていた。今回は指定した時刻になり次第、部屋に備え付けられたモニターを経由して彼女と通信が繋がることになっている。
:その場には見知った顔がいるかもしれないし、お互いに知らない顔ばかりかもしれない。何はともあれ、これから同じミッションを与えられるもの同士、まずはアイサツを済ませておくべきだろう。
:指定の時刻だ。モニターに地図が映し出されスピーカーから声が響く。
ナンシー:『ドーモ、YCNANです。今回は集まってくれてありがとう』
ナンシー:『さっそく本題に入るわね。今回のミッションは画面に映っているヤガネ・ストリートで暴れているニンジャ「ソダツフィスト」への対処』
ナンシー:『彼は最近、暴力で乗っ取ったドージョーの門下生たちを引き連れて毎日のようにカラテジョギングを繰り返していてね。既に大勢の死傷者が出てるのよ。それで、あなたたちに彼をどうにかして止めてほしいの』
ナンシー:『彼が乗っ取って名前を変えた「タダシイ・カラテ・ドージョー」は地図の今光っているポイントにあるわ。地図データはあなたたちの端末にも送っておくわね』
ナンシー:『ここまでで何か質問はある?』
4.調査
目撃者への聞き込み
カラテジョギングの目撃者:PC達はカラテジョギングの目撃者に聞き込みを行うことができる。ただし基本的に目撃者はNRSにより正確な状況提供が難しい状態になっているため聞き込みの際には相応の話術が必要になるだろう。
有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『共感』『超然』『鼓舞』
次に適した交渉スキル(+1):『欺き』『理路整然』『誘惑』
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『公僕の流儀』『ファッション』『犯罪』
次に適した知識スキル(+1):『高級嗜好品』『宗教』『現代的アート』『伝統的アート』
関係者への聞き込み
:噂によるとタダシイ・カラテ・ドージョーにはソダツフィストの横暴に耐え切れず彼の目を盗んでトレーニングから抜け出しそのまま逃走に成功した門下生がいるようだ。こちらからコンタクトをとる事に成功すれば何か有益な情報が得られるかもしれない。
有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『公僕の流儀』『スポーツ』
次に適した知識スキル(+1):『IRCネットワーク』『セキュリティ』犯罪』
5.タダシイ・カラテ・ドージョー
:タダシイ・カラテ・ドージョーの内部から声が聞こえてくる。
ソダツフィスト:「フンフンッ!」「フンフンッ!」
ソダツフィスト:「さあ門下生ども!今日もカラテジョギングに行くぞ!」
ソダツフィスト:「フンフン、イヤーッ!」
門下生達:「「「フ、フンフン、イヤーッ!」」」
ソダツフィスト:「分かっていると思うが弛んでいた奴は後で俺の木人代わりにするからな!真面目にカラテジョギングし己のワザを高めるのだ!フンフン、イヤーッ!」
門下生達:「「「フ、フンフン、イヤーッ!」」」
:ナ、ナムアミダブツ!なんたる横暴か!おお!ブッダよ!寝ているのですか!
ソダツフィスト
◆ソダツフィスト(種別:ニンジャ)初期装備:素手&スリケン アイコン:ソ
カラテ 4 体力 7
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 5 脚力 3/N
ジツ 0 万札 12
近接/射撃/機先/電脳 4/5/4/4
回避/精密/側転/発動 5/5/5/-
緊急回避ダイス 2
即応ダイス 2
◇装備や特記事項
フルメンポ、アームガード、タクティカルスーツ、伝統的ニンジャレガース
『◉滅多打ち』『◉ツジギリ』『◉緊急ブリッジ回避』『◉突撃』『◉一瞬の勝機』
※『◉緊急ブリッジ回避』と防具のデータは以下記事に収録されているものを用いる。
ニンジャスレイヤーTRPG:プラグイン環境ルールプレビュー(2022年4月号)
:https://diehardtales.com/n/n95cc828c0e19
◆門下生(種別:モータル)初期装備:素手 アイコン:門
カラテ 2 体力 1
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ 0 万札 3 ※【万札】を回収するかは任意。
近接/射撃/機先/電脳 2/-/1/1
◇装備や特記事項
『カルマ:善』
※死亡させた場合または死亡させずに【万札】のみ回収した場合は最低でも【DKK】+D3。
【体力】をちょうど0にした場合は基本的に『気絶状態』でマップから取り除かれるが、
攻撃したPCがあえて死亡させることを選択した場合はそのまま死亡する。
ギミック
有効なスキルと増加ダイス:NMはこれに囚われず柔軟に状況判断してもよい。
最も適した交渉スキル(+2):『威圧』『誘惑』『超然』『共感』『煽り』『鼓舞』
次に適した交渉スキル(+1):『欺き』『駆け引き』『理路整然』
最も適した知識スキル(+2):『ストリートの流儀』『ファッション』『スポーツ』
次に適した知識スキル(+1):『ヤクザの流儀』『犯罪』『悪趣味な服』『現代的アート』
戦闘描写案
ソダツフィスト:「俺は自分以外のニンジャを見るのは初めてだ」
ソダツフィスト:「だが構わん。俺はモータル時代もモータル相手にカラテジョギングをなんの問題もなく続けてきた……!」
ソダツフィスト:「つまりニンジャである今はニンジャにさえカラテジョギングができるということ……!」
ソダツフィスト/近接攻撃:「さあ!俺のチャンピオン・ロードの礎になれ!フンフン、イヤーッ!」
ソダツフィスト/門下生への命令:「さて……お前達!カラテジョギングの成果を俺に見せる時だぞ!俺のカラテを自らの身体を削りサポートするのだ!」
爆発四散:「アバーッ!サヨナラ!」爆発四散!ソダツフィストは実際邪悪なニンジャであった!ここまでされる謂れは……ある!
6.結末と報酬
上記の処理を終え〆のロールプレイを終えた時点でこのシナリオは終了である。成功度の基準と得られる報酬は以下の通り。
A:ソダツフィストを倒した:【万札】プール+36
全員の【名声】が+2される。
B:ソダツフィストの体力を半分以下にして逃走してきた:【万札】プール+18
【名声】は変動なし。
C:ソダツフィストの体力を半分以下にできず逃走してきた:報酬無し
全員の【名声】が-1される。
余暇日数:4日
セッション用Googleスプレッドシート
おまけ.ニンジャ名鑑などの資料
◆忍◆ニンジャ名鑑#XXXX【ソダツフィスト】◆卓◆
カラテジョギングを日課とするカラテカ「タダシイ」にニンジャソウルが憑依。カラテジョギングを日課とする邪悪なニンジャ「ソダツフィスト」と化した。ニンジャの力と恐怖で従えた複数人のモータルを伴う彼のカラテジョギングはモータルだった頃の彼が行っていたカラテジョギングとは比べ物にならない『災害』とでも言うべき脅威である。
タダシイの登場する原作エピソード
利用規約
この記事に含まれる自作データは非商用の場合に限り、セッション中に利用したり、自作シナリオ、自作記事へ流用することができる。ただし当シナリオのデータを流用して作成したものを公開する場合、可能な限りこの記事を引用元として明記することが望ましい。「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は一部の例外を除いて原則不可。
参考資料:「ソウルワイヤード」ダイハードテイルズ
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