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関東と関西でかなりの差が!東西問題について…

JRAではいつも白熱したレースが行われる裏で、東西の格差が意外と大きい。
中央競馬所属馬は、美浦(茨城県美浦村)と栗東(滋賀県栗東市)の2カ所のトレーニングセンターで調教されてレースに臨むわけであるが、どうも関西馬の方が強い印象を受ける。そのような現象は果たして本当なのか。ということを解説していきたいと思う。
最近では、ユーバーレーベンやアーモンドアイ、エフフォーリアなど強い関東馬も台頭してきたが、やっぱり東西格差というものは根深い。

ユーバーレーベン0524

日経新聞のデータを見てもその傾向は明らかであり、関西馬の方がG1も重賞も多く勝っており、全体の勝利数でも美浦に大きな格差をつけているのだ。ではなぜこのようなことが起きてしまったのか…。

東西

美浦は騎手による派閥があるだとか、水の良さ悪さとかではなく、環境の違いによるものが大きい。元々は美浦の方が優勢であり、関西馬は劣勢であった。しかし1985年、栗東に坂路ができると3年後には栗東が美浦を上回るようになった。さらに、厳しい坂路調教で鍛えた二冠馬であるミホノブルボンが大活躍すると、坂路調教の良さが知れ渡るようになってますます格差が広がるようになったのである。

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その後、美浦も坂路コースを作るのだが、時すでに遅く、高低差も栗東と比べると低かったため効果が出なかったのである。ちなみにこれは名調教師の国枝栄さんが、ピンクカメオを桜花賞後、栗東に「プチ留学」させてトレーニングを積ませたところ、次走のNHKマイルでは17番人気からの激走を見せた。このように坂路調教は馬の持つ能力を最大限引き出す効果があると言えよう。

ピンクカメオ


さらに競馬場へのアクセス環境もある。当日輸送で臨む場合、栗東は中京・阪神・京都の3場に行けるのに対して、美浦は東京・中山の2場にしか行けない。しかも美浦から行く場合は、首都高の渋滞を避けないといけないのがネックで早い時間に出ないといけないし、小倉に至っては12時間以上かかってしまう。栗東なら新潟や福島、小倉などのローカルのアクセスも良いため、レース選択に格差が出来てしまうのである。このように栗東と美浦で格差があると当然多くの馬主は栗東に預けたいと思うのは当然だろう。これが美浦と栗東で格差が生まれてしまう要因になってしまうのである。

競馬場


このような格差が出来ている原因としては、やはりJRAの怠慢といっても過言でないだろう。これも公営ギャンブルが抱えるジレンマといっても過言ではない。JRAは国の組織なのでどうしても抜本的改革というものはやりづらい。例えば民営であるならば、新たにコースを作ろうとか、美浦にインセンティブや利益を持たせてるなどの改革が行われるだろう。しかしJRAは国の組織であり、どうしてもそのような事柄には及び腰になるのでは?というのが個人の見解だ。(個人的にはプロモーションで儲けは増やそうとするくせに、実際の競馬では何もしない無能…!と思っている…)
解決策としては福島や一部の開催を美浦馬限定競走としたり、新たな競争コースの建設(除外馬問題にメス)を入れたりするなどの解決策が必要だろう。特に前者はすぐに出来ると思うので、出来れば今すぐにでもやって欲しい。東西の理不尽な格差がなくなってほしいと思った。

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